堺雅人&山田孝之「その夜の侍」で“苦悩”の初共演
2012年1月24日 05:00

[映画.com ニュース] 俳優の堺雅人と山田孝之が、赤堀雅秋の傑作戯曲を映画化する「その夜の侍」に出演し、初共演を果たすことがわかった。現代劇から時代劇まで、日本映画界で引っ張りだこの存在である実力派のふたりが、真正面から対峙(たいじ)。ともに念願の共演と公言し、「むこう3年分くらい、ガッツリご一緒できました。しばらくは心残りがありません」(堺)、「同じシーンは少なかったですが、少ないながらもお互い刺激を受け、共鳴できたと思っています。勝手に(笑)」と手ごたえをつかんでいる様子だ。
「その夜の侍」は、劇団「THE SHAMPOO HAT」で全作品の作・演出・出演を担ってきた赤堀雅秋が、主演を務め2007年に初演した戯曲。岸田國士戯曲賞にノミネートされ大絶賛された傑作を、映画用に脚本を改稿し、赤堀自らがメガホンをとる。
主人公の中村健一(堺)は小さな鉄工所を営んでいるが、5年前に最愛の妻(坂井真紀)をひき逃げ事件で失って以来、無気力な日々を送っている。一方、ひき逃げ犯・木島(山田)は刑期を終え出所したが、しばらくすると復讐(ふくしゅう)決行日までがカウントダウンされる匿名の脅迫状が届くようになる。周囲は止めさせようとするが、妻の命日の夜、ふたりはついに対峙する。
堺は、同劇団の公演を観劇したことがあり、赤堀監督とも面識があったという。主人公の中村は繊細な感情表現ができる役者をと赤堀監督が所望し、熱いラブコールを受けた堺の出演が決定。ひき逃げ犯の木島は、暴力的な行動の内側に底知れない孤独を抱え、周囲をひきつけるカリスマ性も併せ持つという役どころ。この役を演じられるのは山田しかいないとオファーし、快諾された。ふたりは、これまで演じたことのない難役に悪戦苦闘しながら、赤堀監督と入念な打ち合わせを続け、約作りに取り組んでいったという。
昨年9月28日にクランクインし、川越や柏など関東近郊で全編ロケが行われ10月15日に撮了。堺は分厚いレンズのメガネをかけ、ぼさぼさの髪に薄汚れた作業着姿のさえない中年男を熱演した。「あんまり夢中だったもので、自分がどんな顔をしているのか、まったく想像できません。完成は楽しみですが、ちょっと恐ろしくもあります」と述懐。山田は、自らの役どころについて「一般常識から外れないよう生きることが人として正しい生き方だとすると、とても理解し難い人間が多いと感じたので、皆さん苦労は多かったと思います」と分析した。
ほか、新井浩文、綾野剛、谷村美月、安藤サクラ、田口トモロヲが出演。
「その夜の侍」は、今秋に公開予定。
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