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園監督、ベネチア受賞の染谷&二階堂に「天狗になるときじゃない」と辛口評価

2012年1月14日 12:05

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熱演でマルチェロ・マストロヤンニ賞受賞!
熱演でマルチェロ・マストロヤンニ賞受賞!

[映画.com ニュース] 園子温監督の新作「ヒミズ」が1月14日、全国80スクリーンで封切られ、園監督をはじめ、本作で第68回ベネチア国際映画祭の最優秀新人俳優賞にあたる「マルチェロ・マストロヤンニ賞」をそろって受賞した染谷将太二階堂ふみが、東京・新宿バルト9で初日舞台挨拶を行った。その熱演で注目を集めたふたりに対し、園監督は「自分たちの可能性を信じて、どんどん成長してくれた。謙虚かつ大胆な表情力をもっている」と太鼓判。「今は、まだピークじゃないし、天狗になるときじゃない」と染谷を65点、二階堂を64点と採点していた。

“普通の大人”になることを願う15歳の少年・住田祐一(染谷)は、心ない言葉を浴びせる父親を衝動的に殺害し、残りの人生を悪党裁きに費やすことを決意する。そんな祐一を茶沢景子(二階堂)は救おうと奮闘する。園監督との初タッグに、「とてつもなく自由な現場だった」(染谷)、「崖から落ちそうなギリギリな感覚で演技した。目の前に起こることが、どんどん真実になっていった」(二階堂)と手応え十分の様子だった。

また染谷は、二階堂が役柄同様に「撮影の合間、ちょっかいを出してきた」と述懐。「正直、イライラしましたね」と本音を明かし、客席の笑いを誘った。当の二階堂は「覚えていない。真面目に撮影に取り組んでいたつもり」とバッサリ。これには染谷も呆然とした様子で、園監督は「やられたね」と苦笑しきりだ。

原作は「行け!稲中卓球部」で知られる古谷実がギャグを封印して送り出した異色コミック。東日本大震災を受けて原作とは異なる結末を用意し、実際に被災地でも撮影が敢行。園監督にとっては初の原作もので「オリジナルがもっている魂を壊さないよう、忠実にありたかった」と振り返った。

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