キング牧師の伝記映画が製作中止に 権利者からのクレームが原因か?
2011年4月5日 10:51
[映画.com ニュース] ポール・グリーングラス監督(「ボーン・アルティメイタム」)によるマーティン・ルーサー・キング牧師の伝記映画「メンフィス(原題)」が、こう着状態に陥ったとDeadlineが報じた。
同企画は、グリーングラス監督自らが脚本を執筆した意欲作だが、3月に配給権を獲得したばかりのユニバーサルが製作中止を決定。今年6月に撮影を開始し、来年のマーティン・ルーサー・キング・デー(1月の第3月曜日)に全米公開する予定だったものの、スケジュールが現実的ではないというのが表向きの理由だ。
しかし、Deadlineはキング牧師の権利管理者からのクレームが原因だと示唆。キング牧師の関係者は、グリーングラス監督の脚本に対する不満を表明しており、全米公開時に関係者から批判されては興行に支障が出ることからユニバーサルが辞退したという。
脚本に論争を呼ぶ描写が含まれているためか、権利管理者側に別の意図があるのか、実際のところは不明。グリーングラス監督とプロデューサーのスコット・ルーディン(「ソーシャル・ネットワーク」「トゥルー・グリット」)は、別のスタジオを探すことになる。なお、ドキュメンタリー出身のグリーングラス監督は、実在の事件を描いた「ブラディ・サンデイ」や「ユナイテッド95」などを手がけている。