キャスト陣の見事なハーモニーで完成した韓国の新感覚時代劇「チュノ」
2010年10月22日 12:22
李氏朝鮮時代中期を舞台に、逃亡した被差別階級者たちを追う「推奴(チュノ)師」になった男テギル(ヒョク)と、追われる男テハ(ジホ)、そしてテギルが探し求める初恋の女性ヘウォン(ダへ)の運命を描く時代劇アクション。特筆すべきは男性キャストが披露する6つに割れた“チョコレート腹筋”で、監督が「300 スリーハンドレッド」を意識したというだけあって、彫刻のような美しさだ。
キャスト陣は「画面がスタイリッシュだし、従来の時代劇とは違い、下層階級の人々、庶民を描いたテーマも斬新」(ヒョク)、「韓国はもともと時代劇が好きな人が多いんですが、彼らをうならせるだけの新たな試みをしていると思います」(ダへ)と、ドラマの枠を超えた新感覚時代劇に自信をのぞかせる。
ヒョクは「火山高」(2001)、「僕の彼女を紹介します」(04)など数々の映画に出演してきた実力派。「同年代との共演が多かった以前の作品に比べ、あらゆる世代の俳優と共演でき、学ぶこともたくさんあった。俳優というのは自分をよく見せようとして感情表現がオーバーになったりするけど、役者同士の“ハーモニー”が見事にはまった現場でしたね」と振り返る。
さらに、ジホとダへについても「ジホさんは一見クールな2枚目だけど、情に厚く、自分の祖父を思い出すほど親しみを感じました。ダへさんはとにかくリアクションに強い。こちらの予想以上の演技が返ってきて、共演者としては『自分もそれ以上の演技で応えたい』と思い、結果的にシーンがどんどん豊かになっていきました」と賞賛を惜しまない。
一方、「チュノ」人気で、今後、日本でますます注目を集めるであろうジホとダへは、「ロマンチック・コメディに数多く出演してきた僕にとって初めての時代劇。イメージチェンジにもなったし、演技の幅も広がったと思う」(ジホ)、「今まで演じてきた役はどちらかというと“動”のイメージだったけど、今回は“静”。感情を抑える演技の難しさを実感しましたが、自信にもつながりました。これからは悪役とか女戦士とか180度違う役をやってみたいですね」(ダへ)と語った。
「チュノ 推奴」は10月22日よりTSUTAYA独占レンタル開始。セル版も同時発売。