ジョニデ版「鉄男」は実現寸前だった 3代目は元Gucciモデル
2010年5月21日 18:32

[映画.com ニュース] 塚本晋也監督の最新作「鉄男 THE BULLET MAN」(アスミック・エース配給)が、5月22日に全国で封切られる。公開前日となった21日、ジョニー・デップやティム・ロスが主人公の鉄男を演じる寸前まで話が進んでいたことが分かった。
同作は、肉体を侵食する金属との戦いを描いた「鉄男」(1989)、「鉄男II」(93)の21世紀版、アメリカ版という位置づけの挑戦的作品。過去2作は鉄男を田口トモロヲが演じ、今回は米俳優エリック・ボシックが引き継いでいる。
塚本監督は、「鉄男II」を撮り終えた直後の93年、ハリウッドの有名プロデューサーの誘いを受けて渡米。“ハリウッド版鉄男”のプレゼンテーションを行い、その場で「シザーハンズ」に出演したばかりのデップの起用を表明したという。今や大物のデップも当時は新進気鋭の存在でしかなく、話は好感触で進行していたが、塚本監督とプロデューサーとの関係が決裂したため「主演ジョニー・デップ」はお蔵入りになってしまった。
翌94年には、クエンティン・タランティーノ監督が続編製作を熱望し“TETSUO AMERICA”と銘打たれたプロジェクトが始動。2人が行った会議では主演にティム・ロスの名前が挙がったそうで、「ティムは演技が素晴らしく、平凡なサラリーマンと鉄男の両面を演じられる俳優だ」と塚本監督が絶賛した。ロスとは「レザボア・ドッグス」で組んだ経験のあるタランティーノ監督も乗り気で、「この話を聞いたら、ティムは飛んで喜ぶぜ!」と自ら率先して動いたという。
しかしその後、企画そのものが暗礁に乗り上げ、01年9月11日を迎える。塚本監督は、同プロジェクトの舞台を生死の切実さを知らないバーチャルシティとしてのニューヨークと想定していたため、争いの恐ろしさを知ったニューヨークを鉄男が破壊する必要がなくなったと判断。自ら企画に幕を下ろし、ティム・ロス版「鉄男」も日の目をみることはかなわなかった。
それでも、「鉄男」第3弾プロジェクトは10数年間にわたり水面下で進行していた。07年に納得のいくプロットがようやく完成したため、いよいよ具体的に始動。3代目の鉄男を演じるのは、俳優としては無名に近かったボシック。ファッションブランド「Gucci」のモデル経験があり、舞台俳優やフォトグラファーとしての顔をもつ異色の経歴の持ち主だ。22日、塚本監督の太鼓判を押した同作の全ぼうが明らかになる。
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