第63回カンヌ映画祭が開幕 T・バートン審査委員長「先入観持たない」
2010年5月13日 11:49

[映画.com ニュース] 第63回カンヌ映画祭が5月12日(現地時間)、オープニング・フィルムに選ばれた「ロビン・フッド」の上映とともに開幕。団長のティム・バートンら審査員メンバーとともに、主演のラッセル・クロウ、ケイト・ブランシェットが出席した。
同作のリドリー・スコット監督は、ひざの手術の影響でドクターストップがかかり欠席となったため、会見でその無念を伝える手紙が読み上げられた。監督不在をカバーすることになった主演のふたりは緊張気味だったが、大好きなサッカーの話題が出るとクロウの表情がゆるみ「オーストラリア・チームには残念ながらワールドカップでのチャンスはないだろうね」などとジョークも飛び出した。
今年のコンペディションはアメリカ勢の影が薄く、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、マイク・リー、アッバス・キアロスタミ、イ・チャンドン、最後に追加になったケン・ローチなど、作家性の強い顔ぶれが並んだ。日本からは北野武監督の「アウトレイジ」が参加する。
その他の部門では、ある視点部門に中田秀夫監督のイギリス製作映画「チャットルーム(原題)」が入ったほか、話題作としてオリバー・ストーン監督の「ウォール・ストリート」、ジャン=リュック・ゴダール監督の6年ぶりの新作、ウッディ・アレン監督のナオミ・ワッツ主演作、スティーブン・フリアーズ監督の最新作が名を連ねている。さらに、監督週間ではミック・ジャガーがプロデューサーを務めたローリング・ストーンズのドキュメンタリー「Stones in Exile」と、アフリカ初の身障者のバンド「スタッフ・ベンダ・ビリリ」のドキュメンタリーなどがある。
ティム・バートン審査委員長は、「審査という言葉には抵抗を感じる。どんな先入観も持たずに、オープンな心でさまざまなタイプの映画に触れることがエキサイティング。サプライズを期待している」と語った。同映画祭は12日間にわたって開催され、23日の閉幕式でパルムドールが発表される。(佐藤久理子)
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

キャンドルスティック
【予告編だけでこんなに観たくなること…ある!?】阿部寛、10秒でAIを騙す――狂おしいほど面白そう
提供:ティ・ジョイ

映画「F1(R) エフワン」
【語れば語るほど、より“傑作”になっていく】上がりきったハードルを超えてきた…胸アツをこえて胸炎上
提供:ワーナー・ブラザース映画

たった“1秒”で爆発的に話題になった映画
【この夏、絶対に観るやつ】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた…魅力を徹底検証!
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映

すさまじい“魂震作”だった――
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント