渡辺謙「高いハードルだった」と一言。3時間超の大作「沈まぬ太陽」
2009年7月9日 12:00

[映画.com ニュース] 「白い巨塔」「華麗なる一族」などで知られる作家山崎豊子のベストセラーを映画化する「沈まぬ太陽」(10月24日公開)の製作報告会見が、7月8日、東京・日比谷の帝国ホテルで行われ、主演の渡辺謙、共演の三浦友和、石坂浩二、若松節朗監督らが出席。ハリウッド映画にも多数出演し、名実ともに日本を代表する俳優の渡辺が、開口一番「高いハードルでした」と一言、噛み締めるように語り、作品の大きさをうかがわせた。
「沈まぬ太陽」は、高度経済成長期の昭和40年代、航空会社の労働組合委員長として職場環境の改善に取り組んだ結果、アフリカのへき地へと飛ばされ、苦渋の年月を過ごしながらも企業と戦い続けたひとりの男、恩地元(渡辺)の姿を描く。原作は文庫本で5巻、およそ2300ページにも及ぶ巨編だ。
不屈の精神を貫く恩地を演じた渡辺は、「直球の映画。いま自分が投げられる、渾身の球を投げたつもり」と本作にかけた意気込みを語り、「撮影が長期に渡るので、ひとつひとつ、一日一日を集中して積み重ねていった。会社とは、仕事とは何だろうということが当たり前のように囁かれる時代になったが、この作品はこのタイミングを待っていたのではないか。僕自身も、この映画を通して、社会とどうつながっていくかを深く考えさせられた」と、終始真摯な表情で話していた。
投じられた製作費は20億円。撮影は今年の2月から日本、ケニア、イラン、タイなどで行われ、先月15日にクランクアップした。現在も編集作業が続いているが、最終的には3時間を超える大作になるという。「ホワイトアウト」などを手がけてきた若松監督も、「1本の映画にまとめるのは至難の技だった」と苦労を明かしたものの、「原作の本質を見失わずに、人間の尊厳や恩地という男の矜持を前面に押し出して描くことができたと思う」と自負。また、自ら映像化を熱望していた原作者の山崎からも、「索漠とした希望の見えない現代において、映画『沈まぬ太陽』が荘厳な光として輝き、明日を約束してくれることを、切に切に祈ります」とのメッセージが届いた。
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