「赤い靴」「アフリカの女王」の撮影監督ジャック・カーディフ氏死去
2009年4月24日 12:00

[映画.com ニュース] 「黒水仙」でアカデミー撮影賞を受賞した、伝説的な撮影監督兼映画作家のジャック・カーディフ氏が4月22日、死去した。94歳だった。
英国に生まれ、1918年より子役として映画に出演、その映画人生は90年以上にわたった。10代よりサイレント期のアルフレッド・ヒッチコック監督作品の撮影助手・制作進行に。マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガー監督と出会い、43年の「老兵は死なず」で第2班撮影監督を務め、戦後の46年のテクニカラー作品「天国への階段」の撮影監督に起用され、47年の「黒水仙」(アカデミー撮影賞受賞)、48年の「赤い靴」を撮影。その他、51年の「アフリカの女王」(ジョン・ヒューストン監督)、54年の「裸足の伯爵夫人」(ジョゼフ・L・マンキウィッツ監督)、56年の「戦争と平和」(キング・ビダー監督)、57年の「王子と踊子」(ローレンス・オリビエ監督)の撮影監督を担当。
監督としても、60年にはD・H・ローレンス原作の小説を、トレバー・ハワード&ディーン・ストックウェル主演で映画化した「息子と恋人」でゴールデングローブ監督賞を受賞(アカデミー賞7部門ノミネート)。また同じ60年には成功はしなかったが臭いの出る映画“スメロビジョン”第1作の「スペインの休日」、68年にはアラン・ドロン&マリアンヌ・フェイスフル主演の「あの胸にもういちど」のメガホンを取った。
「黒水仙」で「フェルメールの絵画にインスパイアされた」と述べたカーディフ氏のテクニカラー映画における傑出した色彩術は、世界中のフィルムメーカーに多くの影響を与えた。マーティン・スコセッシ監督から“カメラを持った画家”、「王子と踊子」の主演女優マリリン・モンローから“世界最高のシネマトグラファー”と称された。
2000年には大英帝国勲章、01年にはアカデミー名誉賞受賞。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

映画「F1(R) エフワン」
【語れば語るほど、より“傑作”になっていく】上がりきったハードルを超えてきた…胸アツをこえて胸炎上
提供:ワーナー・ブラザース映画

たった1秒のシーンが爆発的に話題になった映画
【この夏、絶対に観るやつ】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた…魅力を徹底検証!
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映

186億円の自腹で製作した狂気の一作
【100年後まで語り継がれるはず】この映画体験、生涯に一度あるかないか…
提供:ハーク、松竹

なんだこの映画は!?
【異常な超高評価】観たくて観たくて仕方なかった“悪魔的超ヒット作”ついに日本上陸!
提供:ワーナー・ブラザース映画

すさまじい映画だった――
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

“生涯ベスト”の絶賛!
「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】
提供:KDDI

究極・至高の“昭和の角川映画”傑作選!
「野獣死すべし」「探偵物語」「人間の証明」…傑作を一挙大放出!(提供:BS10 スターチャンネル)