タナダユキ監督が「やりたい」を連発。「俺たちに明日はないッス」初日
2008年11月25日 12:00
[映画.com ニュース] 「神童」のさそうあきらの連作短編コミックを、「百万円と苦虫女」のタナダユキ監督が映画化した「俺たちに明日はないッス」の初日舞台挨拶が、11月22日、東京・渋谷のユーロスペースにて行われ、タナダ監督とさそうをはじめ、主演の柄本時生、遠藤雄弥、草野イニ、安藤サクラ、水崎綾女、我妻三輪子が登場した。
本作は、童貞喪失を夢見て悶々とした日々を送る男子高校生たちの日常を描いた“性春”映画。「ホームレス中学生」「フレフレ少女」といった話題作への出演が相次ぎ、本作でついに初主演を果たした柄本は「運が良かった」と照れ笑い。役作りについては「普段とあまり変わらない感じだったので、あまり考えずに演じることができた」と話した。
タナダ監督は「原作の登場人物たちはけっして知的ではないけれど、すごく正直で魅力的。『面白いものを映画にしたい!』という衝動だけで、主人公のように『(映画化を)やりたい、やりたい』と言っていた(笑)」と、劇中の童貞高校生たちに負けない熱意で本作に取り組んだと告白。
そんなタナダ監督の印象を聞かれたキャスト陣は、「胸を揉むシーンで戸惑っていたら『こうやって下から持ち上げるように揉むんだ』と指導してくれた」(水崎)、「現場ではずっとスッピンだった。今日初めて化粧している姿を見て、キレイだと思った」(草野)、「(現場を)引っ張ってくれる“親方”のような存在だった」(遠藤)と、美人監督の意外な豪快なエピソードを披露して客席の笑いを誘った。
また、原作者のさそうは「バカな自分をさらけ出して(原作を)描いたが、それを忠実に再現してくれた。この作品から漂ってくる“童貞臭”にほだされて、今後の制作活動に大きな影響がありそう」と映画の出来に太鼓判を押した。「俺たちに明日はないッス」は現在公開中。