BAD LANDS バッド・ランズのレビュー・感想・評価
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大体アウトレイジだが・・・
2023年劇場鑑賞227本目。
基本悪党が悪党に何かするのがほとんどか、落とし前をつけさせられるのでムカつき度は低いのですが、全く関係ない一般人が意味なく撃たれた所だけすごく嫌で、ラストすっきり見れなかったのが残念でした。
ただ、とんでもないシークレットゲストが突然出てきた瞬間絶対これ無理だと思った通りの展開になったのは痛快だったので加点。
安藤vs江口
何言ってるか分からないけど、かっこよかったです。
裏の世界の色々
淡々と裏社会(詐欺、汚れ仕事、裏賭場etc)の日常が描かれていくのだが、そこに加わる色々なスパイスが次の展開への興味を駆り立てる。
金、嘘、憎悪、執着、欲、愛、様々な感情やら金やらなんやらが入り交じり、最終的にはなぜか主人公側を応援してしまう。笑
2時間半とは知らず、少々長くは感じたものの(頻尿のせい😇)、伏線回収もあり全体的には飽きさせないつくりで個人的には満足した。
ただ…、関西人ではないのだが、関西弁と標準語が混ざっていたり、なんだか喋り方に何名か違和感をおぼえて、そこが気になりすぎてたまに話入ってこなかったのと、山田くんの出番がもう少しだけ早くても良かったような…(ファンではない😉)との思いからマイナス1。笑
とはいえ、演技うまい人が多くて楽しかった。安藤サクラさんと宇崎竜童さんがとくにカッコイイ。
画自体はきれいでもどこかいい意味でザラついた感じがあって、この時代...
歴史に残る傑作
ラストは安藤サクラが走ってるシーンなんだけど、笑顔で走るよね。観てて泣きそうだった。
なんで泣きそうなのかは分からないの。嬉しいのか悲しいのか。
ラストで余韻を感じる作品って今までフランス映画でしかなかったから、これはスゴイなと思うの。
特殊詐欺の受け子から話が始まるんだよね。「三塁コーチ」とか良く調べてるなあと思うの。取材の深さが違う。
安藤サクラは仕事に失敗しても「受け子にも少し渡したいんです」と生瀬勝久に金をせびって、なんか良い人かも感出してくるんだよね。宇崎竜童たちの面倒もきちんと見るし。
でも、この失敗が響いて、府警にはマークされ、安藤サクラを執拗に追い掛けるいかれた大会社の社長にも見つかってしまう。
それで、山田涼介がやらかしてくよね。どうしようもない奴なんだけど、弟だから安藤サクラはとことん面倒みるの。
弟の面倒みなきゃって賭場にいったのに、宇崎竜童が暴れて帰らざるを得ないっていう展開も自然に流れていい。そこで山田涼介が借金は作るは殺しに失敗するわで散々。この殺しのシーンも良かったね。岡田くん出てきたし。
それで、弟が生瀬勝久を殺しますと。
これが最悪なんだよね。
もうイカレタ大企業の社長から守ってくれる人いなくなるし、府警には追いかけられるし、見るからに危なそうなサリngROCKにもマークされる。絶体絶命なんだよ。
どんな悲惨な末路になるのかと観ていくと、きちんと収束させてくの。
暗証番号のわかりかたもいいし、「スピリタス飲むときは火気厳禁やで」の張り方もうまい。
府警も仕事をして、研修生が活躍して、「上から手を回してるから潰れない」という生瀬勝久の組織を潰してくれるの。これで追手が一つ減るね。研修生の活躍良かったな。オリンピック頑張れ。
山田涼介が借金をキッチリ返して「おかしいな?」とサリngROCKにマークされて、安藤サクラのところに訪ねてきたときは「万策窮した」と思ったけど、「なるほど」で抜けたね。
残ったのはイカレタ社長だけど、これも納得の終わり。ラブホが伏線になってるんだね。
最後の逃げ出すところでは、月曜日の巫女を使って、とにかく話の細かなところがうまい。
さすがは原作・黒川博行だね。
それでラストシーンで心が動くのは、人物描写のうまさやストーリー展開の良さもあるんだけど、どうしようもないやるせなさだね。安藤サクラの幸せを願わずにはいられないけど、そのために払われた犠牲を思うと、そしてそれが避けがたい犠牲だったのではと思うとみたいな感情かなと思いました。
これがウラ社会なのか
山田涼介くんよかったね……
相棒の下は用心棒
タイトル前の一連のシーン、あんなに尺いります?
嫌な予感が当たり、冗長な描写に反して欲しいところは描かれない。
主人公のネリでさえ、胡屋とのブランコで見せた廃人のような姿から現在に至る流れが皆無。
15歳での義父殺しや、胡屋のもとでの生活も台詞のみ。
全体的にキャラクターに立体感がなさ過ぎるし、台詞も聞き取りづら過ぎ。
途中までは無闇に人や勢力を増やしながら身内でもだもだ。
警察の捜査は進んでいるものの、主人公たちに迫ってくる緊迫感はなし。
聴取にいったタクシードライバーが無駄に非番だったりと、本当に余計なことが多い。
物語が動き出すキッカケは、賭場でのジョーの大負け、からの任務失敗、からの後先考えずの親玉殺し。
…アホなの?
金を手に入れるために策を弄したり、取り繕ったり、闘ったりするあたりはまぁ楽しめた。
これ、中盤くらいに持ってこれませんかね。
逃走するでもなく現場でのんびりし過ぎだし、曼荼羅もそっから都合よくマトモに。
ジョーが胡屋を殺りにいくのも見え見えだが、あんな簡単に潜り込めますかね。
個人的に、性◯隷にされたり義弟まで性的な視線を向けたりする役に安藤サクラはハマらない。
ヤサグレた芝居は合ってたけどね。
芝居といえば、胡屋サイドは全員、特に糸井の棒演技はヒドかった。
こういった内容なら、もっと疾走感のある構成(短尺という意味ではなく)にして欲しい。
あと、ファブル兄さんに喧嘩売ってはダメ。
映画の舞台、大阪府民としての感想
「スピリタス」
勁草
目まぐるしく変わるダークな世界
大阪弁の軽妙なやり取りが魅力なクライムサスペンス
大阪・西成周辺を舞台にしたクライムサスペンスでした。原田眞人監督の作品と言うと、「関ヶ原」(2017年公開)、「燃えよ剣」(2021年公開)、「ヘルドッグス」(2022年公開)に続いて4作目の鑑賞となりましたが、過去3作はいずれも岡田准一が主演でした。対する本作は安藤サクラが主演でしたが、世界観的には「ヘルドッグス」で描かれた現代日本のアングラ社会に生きる人間の、もがきながら懸命に生きる姿を描いた作品であり、すんなりと没入出来ました。
原作小説の「勁草」では、主人公が男性だったそうで、これを女性にするということでシナリオもそれに合わせて手を入れたとのこと。原作未読の私としては、主人公が男性という設定の方が想像出来ないほど、徹頭徹尾練られたストーリーになっていました。
そんな主人公を演じた安藤サクラですが、途轍もなくカッコ良く、ファンとしては大満足でした。また、原田作品の常連である岡田准一もカメオ出演でカッコ良さが際立っており、こちらも満足。さらには「ヘルドッグス」でヤクザ役ながらイタリア歌曲で美声を披露した吉原光夫が本作では刑事役で登場し、熱血漢ながらもユーモラスな刑事の演技を魅せてくれました。謎の女・林田を演じたサリngROCKは初見でしたが、不気味でありつつもなんか憎めない感じで非常に印象的でした。
このように、総じて俳優陣に良い印象を持ったのですが、これは大阪弁のお陰なのかなと思ったところ。登場人物のやり取りもボケとツッコミという役割分担があり、アングラ社会とか警察官という、普段あまり関わらない人たちの会話でも、大阪弁というツールによってかなりフンワリとした感じになるんだと改めて感じました。そういう意味で、本作の成功は大阪弁にあるのではないかなと思いました。
逆に唯一標準語を使った敵役の胡屋(淵上泰史)は、やってることもクズそのものである上、ボケとツッコミというようなやり取りもないため、一切感情移入できない仕掛けがしてあり、悪者感が強調されていました。この辺りのキャラクター設定も、非常に良かったように思います。
そんな訳で、徹底的に練られたストーリーだけでなく、エグイことをやりつつも大阪弁の軽妙なやり取りのバランスが絶妙だったことも合わせて、評価は★4.5としたいと思います。
なめたらあかん🎵
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