SISU シス 不死身の男のレビュー・感想・評価
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くたばってよ‥‥(主人公が)
「くたばれ、」と、主人公に対して本気で思ったのはいつぶりだろうか。
『「ジョン・ウィック」のスタジオがおくる!フィンランド映画のインドの「RRR」に対する回答…』という宣伝に釣られ、まんまと映画館に行ったが、なんてことないB級映画だった。
この映画には不可解な点があり、それが僕に苦痛をもたらした。それは、主人公が「死を恐れない」男で、敵のナチが「死を恐れる者たち」であるところだ。別にそういう映画は他にあるだろうが、よく考えてほしい。「我々」はどちら側なのかを。少なくとも僕は後者だ、死は怖い。頭から地雷が降ってきたり、次々と味方が死んでいく水の中に入れと命令されたり、自分達が地雷を埋めた場所を走らされたり、散々な目に遭いながら、最後には一人残らず怖いジジイに殺されるのだ。もし、この敵のナチが、これらの死に方をしても仕方のないことをしていることが、少しでも映し出されていたら、僕は死んでいく糞野郎どもを眺めながら機嫌よくポップコーンを齧ることもできたのに、実際に僕の目に映ったのは地獄そのものの毎日を、手を汚しながらなんとか生きようと足掻いている、哀れで同情できる「小」悪党だった。少なくとも、タランティーノの映画に出てくるような、本当にクソなナチには見えなかった。ただ、上からの命令に従ってるうちに狂ったやつみたいだった。その小悪党は殺しても、殺しても不屈の「シス魂」で死なないゾンビのようなジジイに一人、又、一人と殺され、欠片しか残らない程度に木っ端微塵にされていく。僕はとてもじゃないが、これを笑えない。彼らは「RRR」のイギリス人とは違うと思ってしまう。
宣伝の引き合いに出された「ジョン・ウィック」と「RRR」は観客に敵に同情させない工夫をきちんとしていた。だから、僕らは敵という「人間」が死んでも、それを人間として認識せずに、簡単に笑って、次に誰がどんな殺され方をするのかワクワクしながら映画を観れた。
この映画にはそれがない。「時計じかけのオレンジ」のルドヴィコ治療に使えそうだと思った。
珍しいフィンランド映画だが‥‥
フィンランド製の戦争アクション。主役のジイさん、強いというより、とにかく死なない。首吊りされても、水中に長時間いても、とにかく死なない。人間ですか?
このジイさん撤退中のナチスの部隊と戦うのだが、全体に重苦しいし、グロいし、爽快感ゼロで、ちっとも面白くなかった。
いい加減死ねよw。
言葉にし難いが、不思議とこういうタイプの映画にはどんなにあり得ない設定であっても許せてしまうのは何故だろう。
作っている側もお祭り感覚で開き直り「突っ込み上等!」みたいなスタンスなのがわかっているからなのかもしれない。(そこも真剣に作ってたとしたらホントに申し訳ないw)
死のうと思ってないので死なないというとんでもない理屈のみで、首を吊られようが、飛行機が墜落しようが死なずに立ち上がるこの不屈の男コルピについて、我々が知る事ができた情報は何百人のロシア兵でも倒す事ができなかった伝説のSISUであるという事以外一切ない。
一見するとそんなにお金が必要には見えないし、命をかけてナチから金(ゴールド)を取り戻そうとする執念の源がわからない。(唯一の手がかりは結婚指輪か?)
換金時に初めて得意げに喋ったコルピは大金を手にしどこへ帰るのだろうか。
町山さんのインタビューでこの監督は次作は続編になるだろうと言っていたが、その時までこのコルピという男についての情報を楽しみに待つことにしよう。
この漢最強 そしてお茶目
この漢、最後の最後までセリフがありません。
なぜここまで金塊に執着するのか?
なぜここまであきらめないのか?
最後のシーンで
『・・・・・・・・・・・・・・・。』
なんと言ったかは書きませんので…。
オイ‼︎と画面にツッコミを入れてしまいました(笑) 本当 おちゃめ。
わしが男塾塾長 江田島平八である。
並のインパクトのある爺さん。
題字が完全にタランティーノ風
数々のツッコミをものともせずの不死身の男ぶりは確かに堪能できた。が、さすがに墜落しても全然大丈夫というのは荒唐無稽すぎでは。爆弾抱えて落下のシーンはキューブリックへのオマージュ?というのは考えすぎか…
まあ「アンノウン・ソルジャー」でも感じたけど、大国に挟まれながら占領・併合されなかったフィンランド人の不屈さ、狡猾さ(良い意味で)が主人公に象徴されてるのかもしれん。逞しい国ではあるなぁ。
内容はともかくフィンランド映画は自然の情景が本当に美しいね。
劇場鑑賞 シンプルで無骨で痛快。 マカロニを思わせる演出が随所に見...
劇場鑑賞
シンプルで無骨で痛快。
マカロニを思わせる演出が随所に見られ、ベースとなる“奪われた金塊を取り返す”という復讐劇にも繋がっていました。
虐げ連れ回される女たちによる殺戮劇なんか正にそれですね。
各章仕立てもアクセントになってて、そのアイキャッチも良いテイストなんですよ。6章「皆殺し」なんて、見た途端すごいドキドキしましたよ。
ゴアも遠慮がなく、むしろ爽快にさえ思えました。
主人公のヨルマ・トンミラのむせ返る男臭さもですが、敵対するアクセル・ヘニーもその存在感が負けてない。
煽るほどツルハシだけでないのですが要所要所でちゃん活躍してて、流石に飛んでる飛行機にしがみつくのは笑いしかなかったけどそれを納得させる力技でした。
負傷もすごくて流石に破傷風になるだろうそれ?とは思いますが、彼なら何とかなるんでしょう。
ラストも爽快、最高のアクションエンターテイメントでした。
ベドリントンテリアが目的で観に行きました。(犬は無事ですという予告...
ベドリントンテリアが目的で観に行きました。(犬は無事ですという予告編を信じて)
ツルハシの万能性と、主人公の応用力も楽しめました。
諦めの悪いヤツ
ビルケ作戦下のラップランドで、金塊を発掘し独り旅をするジジイが、ナチスの戦車隊と遭遇し闘う話。
とんでもない量の金塊を見つけ、愛犬と共に馬で帰る道中、ナチス戦車隊の横を通り過ぎようとして粉をかけられ…。
第1章金塊に始まり、第2章ナチスに繋がり、殆ど喋らないジジイの動向を章立てて見せていく展開で、とりあえず戦って強いし、ケガしても折れないし、超強運だし、実はなんと超有名人!?
圧倒的で無双はするけれど案外ボロボロ。
でも負けないジジイの執念の戦いが、凄すぎて笑ってしまいそうになるほど。
個人的には6章からの展開はちょっと普通に感じてしまったけれど、それまでが凄かったからかな?そう思いつつも面白かった。
哀しみを背負った老兵士の戦い
第二次大戦末期ロシアとドイツの戦いに巻き込まれて焦土と化したフィンランド。撤退するナチスを相手に戦う老兵士の物語。
なので、痛快とか面白いとか言っては不謹慎なのかもしれないが、胸のすく場面の多いマカロニ・ウェスタン風の活劇だった。
映像も音楽も迫力があり、章立ても効果的。
Chapter 6 KILL THEM ALLと出た時は、おぉ〜ってな
ったわ。ここだけでも満足。
女の人たちもよかったね。
主人公が最後までほとんど喋らない。台詞がない。
でもよくわかる。
台詞で解説ばかりの映画作ってる人はこの作品を見て勉強してほしい。
劇場と上映時間調べてたらまさかのULTIRA、一番大きなスクリーンで良い音響での上映(スコセッシの大作や岩井俊二の音楽映画してるのに!) 客の入りよりも、こういった作品を音響の良い環境で観てもらおうという劇場の判断に感謝。
1人でナチス皆殺しにするのでも、ロベルト・アンリコの「追想」とは随分とテイストの違うエンタメだった。戦争エンタメが作れるってことは、今のフィンランドも
平和なんだろうな。
すべてを失っても諦めない精神
家族を奪われ、フィンランド最強の部隊に所属していたコルピは一人で荒野で旅しながら、ナチス狩りをしていた。そんな荒野で金塊を掘り出し、街に出ようとしたら途中でナチスの部隊に遭遇します。全財産を奪われながらも復讐し奪い返す話です。
91分の上映の中、7パート構成でとてもテンポよく見やすいです。血祭りで色んなものが飛んできますので、苦手な方は控えたほうがいいかもしれません。
SISUはとてもいい言葉です。何もかも奪われても諦めない行動はそう簡単にはできません。しかし諦めないことによりまた何か変化があるかもしれません。
コルピの噂がフィンランド中に広まっており、彼は強いではなく、諦めない姿が大切な学びです。
劇中ナチス軍しか喋らず、エンドロール前のシーンでコルピが喋ったのが良かったです。笑
諦めない強さ
予告とポスター通りの、期待を裏切らない最高のバイオレンスアクション!ほぼセリフのない前半は、連日の映画疲れにより眠たくなってしまったけど、殺到を初めてからは身体の中の全細胞大喜び。最近足りていなかった養分を、補うどころか過剰摂取で倒れそうになるくらい、最高に興奮しちゃいました😁
ちゃんとR15。しかも、アクションではなく、治癒シーンが激グロ。確かに、ちゃんと金属の破片やらなんやらは取っておかないと後々大変なことになっちゃうからね。傷跡にもちゃんと火を炙って、紐でしばりつけて...って痛すぎる!!!こんな最強で無敵な爺でも、顔くしゃくしゃにして痛がってるんだから、自分がこの状況に立たされたらと思うと...。しかしながら、このシーンがめちゃくちゃイケていて、この男の強さがひと目でわかるポイントだから、個人的には本作1番のお気に入り。どんな癖してんだ、自分。
それほど演出が凝っているわけではないし、ストーリーなんてあってないようなもんなんだけど、やな奴を次から次へとぶっ飛ばしてくれる映画ってのは、いくら見ても飽きない。ジョン・ウィック、イコライザー好きにはたまらない1本。相当ぶっ飛んだことやってるのに、現実離れしたようなアクションではなく、ちゃんとリアリティ溢れる対人戦だから見ていて気持ちがいい。シリーズとか長尺の映画が蔓延る中で、この映画。こういうことなんだろうな、エンタメってのは。
超単純。誰にでも分かるストーリー。
多くは語れないけど、楽しいに特化したグロムービー。何にも頭使わなくていいから、最近映画に疲れた人はぜひ。
フィンランドのハードな西部劇
実は全盛期の西部活劇はそれほど見たことないんです。ジョンウェイン物含めて2~3本かな。でも、無法者(ナチ)に蹂躙される一般人が、最初は穏当にやり過ごそうとする。しかし無法者が一線を越えた瞬間に鬼となって、敵をバッタバッタと倒していく。西部劇のイメージです。この映画はチャプターがあるのですが、チャプタータイトルがもう西部劇っぽいです。だから金を掘っていて(ゴールドラッシュ)、ツルハシなのかと納得。ツルハシだけじゃなくてナイフとか手近な武器を流用したりもしてますけどね。
でも、マッドマックスや北斗の拳のような世紀末感もあります。主人公が背中にしょったツルハシがクロスボウに見え、中世ヨーロッパの戦士(ウィッチャー)のように見える瞬間があったり、いろいろと楽しい映画でした。
西部劇の銃弾なら鉄板や敵の死体で止められたかもしれないけど、さすがに機銃掃射は貫通しちゃうだろうとか、ガソリンによる火だるまとか、普通は生きていられない場面はたくさんあるのです。主人公は超自然な存在ではないので、普通は死ぬはずです。なのに「諦めないから」「死のうと思ってないから」という理由で生き残る。でもそういうのも許せちゃうというか、ここまでやってくれたら楽しく見るしかないですよ。
緩急のつけかたもうまくて、時々ユーモアも差し込まれつつ、主人公のゲリラ攻撃に何度もビクッと脅かされました。ナチから逃げ、追いつかれ、そこから逃げ、追いつかれ。逃避行中に何度も殺されそうになってハラハラします。あと、とにかく痛そうで苦しそう。(でも死なないから時々ニヤニヤしちゃう)。ジョン・ウィックはドンパチや格闘が始まったら「どうせ弾当たらないし」「どうせ死なないし」「ストーリーの合間休憩時間」と思ってしまうのですが、こちらは最初から最後までビクつきながら楽しめます。ジョンもしんどそうなのですが何が違うんですかねぇ。
私の知人の知人による表現だと、「なめていた相手がキラーマシンだった」系のお話です。そういうバイオレンスアクションがお好きな方には超おすすめです。後味も良いです。
自分メモ
主人公やナチの親玉などが、マッツ・ミケルセンぽく見える瞬間がありました。多分北欧系のお顔なんでしょうね。あと、ドイツ兵士にどう見てもアジア系の人がいました。その人はナチだけどなんとなくいい人そうな雰囲気です。ポリコレ対策で配置したのかな。ドイツ軍は人種差別の権化というイメージなので、アジア系の兵士っていたのかなあ…と思ってしまうのですが、どうなんだろう。あと、戦後80年近くたつけど未だにナチを悪役にしとけって感じどうなんだろう。お話を作りやすいのはわかりますが。
いやこれゴールデンカm…
砂金採りから始まるし金塊の奪い合いだし何ならChapter 1のタイトルGOLDだし小さいレタラ出てくるし(白めの子犬)不死身だし実写化の噂あったし9割ゴールデンカムおっと誰か来たようだ
首吊られたまま就寝しているとことChapter 6 皆殺しのとこと女性陣アベンジャーズのとこで爆笑しました。とても面白い映画ですね。
敵のエイム糞すぎとか女性のエイム的確すぎとか感染症が来いとか突っ込みどころはそりゃありますけどその部分の脳みそ使って見るのは間違いです。
まあその脳みそ使って見始めてもその内その部位破壊されるんで大丈夫です(?)
馬があまりにも無惨な死に方したんでマイナス1です!
犬と女が無事ならいいわけじゃないんですよ!
犬と女が無事なら男は何百人殺しても良いって世界共通認識なんだなって改めて思いましたけど馬も駄目なんですよ!!!
でも犬が無事だったんでマイナス0.5にしておきますね!!!
めちゃくちゃ面白かったです!!!
つるはしはフィンランド製に限る…、と実感させてくれる一作
清々しいまでに黄金に執着するアアタミ・コルピ(ヨルマ・トンミラ)が、ちょっかいを出してくるドイツの敗残兵たちを血祭りに上げる話…、とあらすじはごくシンプル、というか、予告編で予想できる展開そのままなので、意外性についてはあまり期待せず、ひたすらコルピの人間離れした頑強さと、粗野だけど手の込んだ殺傷場面を堪能するべき作品です。
『マッド・ハイジ』(スイス製作)、『イノセンツ』(ノルウェー、デンマークなど北欧4カ国合作)に続き、欧州の中でも普段日本ではなかなか公開機会の少ない国(フィンランド)の映画作品ということで、鑑賞そのものが貴重な機会となっています(少々ジャンルが偏っている気もするけど…)。
『イコライザー THE FINAL』と同様に、屈強なおじさまが悪の軍団をなぎ倒す映画を観たい、という人には、上映時間は控え目ながら十分な満足感を与えてくれるでしょう。ただしロバート・マッコールほどにはスタイリッシュではなく、基本的に血と泥にまみれながらの戦いなんだけど。
中盤以降はコルピの超人化が進んで、「んなわけっ!」と叫びたくなるような場面の連続になるけど、それでもコルピがしっかりと握るつるはしの、『マイティ・ソー』におけるムジョルニア並みの頼もしさ。もしフィンランド製のつるはしが購入できるなら是非買いたい!と思わせてくれました!
本作が紹介するように、「シス(SISU)」は、フィンランドの人々にとって特別な意味を帯びていることは確かみたいです。き、聞いてみたい…。
不死身のツルハシじいさん
1944年、ソ連に侵攻され、ナチスドイツに国土を焼き尽くされたフィンランドにて、老兵アアタミ・コルピは掘り当てた金塊を持ち、馬に乗り街に向かっていた。やがて、撤退中だったナチスの戦車隊に遭遇し、たまたま金塊を持っている事を知られ、命を狙われた。しかし、精鋭部隊の一員で1人で300人以上のソ連兵を殺した伝説の兵士・アアタミは、ツルハシと不死身の対応力で、次々と敵を血祭りにあげていき・・・という話。
実際にはありえない不死身の強さで、次々とナチスドイツの残党を殺していくのが痛快だった。
川の中で殺した相手の肺に残った空気を吸って潜水を続ける、とか、ツルハシを爆撃機の下腹に突き立てて飛行機の中に入るなんて、出来るわけないと思った。
ま、そんな事を考えず、ツルハシじいさんを応援したくなるストーリーは良かった。
捕えられてた女性で車の運転をした、ミモサ・ビッラモがカッコ良かった。
戦争中に金塊を高額紙幣に替えるなんて、ありえないと思うが。敗戦国の紙幣なんて紙切れになるだろうし、運良く紙切れにならなくても、インフレで紙幣の価値なんて二束三文になるのに。一部必要なだけ現金化して、金塊はそのまま持っておく方が良いと思うけど。
死を拒絶する意思の強さがあれば、決して死ぬことはない!?
主人公の不死身ぶりは、もう笑うしかない。
銃で撃たれても、地雷やダイナマイトで吹き飛ばされても、水の中でも、首吊りにされても、飛行機ごと地面に激突しても、死なないのである。
ただ、そんな主人公でも、決して超能力を持ったスーパーヒーローではなく、全身傷だらけで、苦痛に顔を歪める生身の人間として描いているところが、この映画のポイントだろう。
実際、主人公は、飛び抜けて戦闘能力が高い訳ではなく(ラストの機内の戦いでは明らかに負けていた)、頭脳が明晰な訳でもなく(どんな時でも真っ向勝負)、何が優れているのかと言えば、只々「死なない」ということなのである。
しかも、その不死身さは、肉体の強靭性よりも、「死のうとしない」という精神の強靱性によってもたらされているのであり、そうしたあり得ない精神主義や根性論を堂々と映像化してしまっているところが、この映画の最大の魅力と言っていいだろう。
主人公の不死身ぶりは、ラストで爆弾とともに地面に落下したのがナチスの隊長ではなく、主人公だったとしても、それでも死ななかったに違いないと思えるほどである。
ただ、主人公が死を拒絶してまで執着したのが、自分が掘り当てた金塊だったというところには、欲得のためという動機の不純さと俗っぽさを感じてしまった。
まあ、それはそれで、マカロニ・ウエスタンのような作風にマッチしているのだが、どうせなら、金のためにナチスを壊滅させた今回の話よりも、殺された家族の復讐のためにロシア兵を皆殺しにしたという前日譚の方を観てみたかったと思えるのである。
あと、主人公は、最後まで台詞を喋らない方が良かったのではないだろうか?
フィンランドの荒涼とした風景が美しい
いゃあー面白かったー。観てよかったあー。
本当に面白かったぁ。
武骨で荒削りで、WILDで、でも、緻密。無駄がない。目が離せなかった。ワクワクもした。
殺傷シーンがリアルで容赦がないことが、映画を雄弁にして、世界観の説得力をMAXにした。
戦車の砲撃はビックリした。本当に椅子から飛び上がった。
男性の低音(アルト?)と女性のスキャットみたいな劇伴が、また、良かった。侍映画みたいだった。
「ストリート・オブ・ファイヤー」や「マッドマックス」を最初に観たときのような衝撃、既視感を覚えました。
映画のタイトルの「SISU」は翻訳できない独自のニュアンスを持ったフィンランド語とのこと。「フィンランド魂」とか、「あきらめない心」とか…?
その「SISU」を映画の題名にしたのが、とてもいいと思う。
自分はSUSIは、主人公ヨルマ・トンミラや他の人たちのギラギラ光る眼かな、と感じた。
泥の中でも、夜でも、水の中でも、どこでも光を失わない眼、言葉はほとんど発しないけど、意思と圧と…すごい。
映画の中では、確か…「「SISU」は、希望がなくなったときに現れる」って言っていた。………それって、ダークサイドに落ちた人の前に現れるマスターのこと……!?(笑)
これからは【シス】って言われたら、「どっちの?」って聞くかもしれない…(笑)
2時間足らずの作品だけど、あらゆる要素が詰まってた。ランボーもダイ・ハードもトム・クルーズも!陸海(川)空でのバトル、男子も女子もバトル。
敵もふてぶてしくて憎ったらしかったし、ひとりひとり人間臭かったし。すごく汚れてくたびれいてリアル!
そしてそして、
主人公の老兵が絶体絶命の窮地に幾度も陥っても、その状況を、予測できないような方法でひとつひとつクリアしていくストーリーの連続は、まるで、「隠し砦の三悪人」みたいだった。
ストーリーも俳優さん達も荒涼とした大地も、まるで黒澤映画を観ているようだった。
あの眼は、黒澤映画に出てくる人たちの目と同じだと感じた(三船敏郎?、仲代達矢?いや、志村喬さんの眼?)。
つるはしを持ったヨルマ・トンミラはぶっ飛んでいたけれど……。
この映画を見たタランティーノたちは、きっとワクワクしてると思う。
パンフレットの表紙も、かつての日活や大映映画のようだった。→ あの可愛い犬は、主人公ヨルマ・トンミラの実際の愛犬で、戦車の青年操縦士は、本当の息子さんだったんですね♪
(あと、今、どうしても感想として付け加えなければならないことは…、戦争のシーンはスクリーンの中だけでたくさんだ。ということですが…)
それでも、ほんとに面白い映画でした。
もう一回観に行きます。
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