私たちの声

劇場公開日:

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私たちの声

解説

世界各国の映画界で活躍する女性監督と女優が集結し、女性を主人公に描いた7本の短編で構成されるオムニバス映画。

女優タラジ・P・ヘンソンが監督を務め、ジェニファー・ハドソンがドラッグ依存と多重人格を克服しようと闘う女性を演じた「ペプシとキム」、「トワイライト 初恋」のキャサリン・ハードウィック監督がマーシャ・ゲイ・ハーデンとカーラ・デルビーニュの共演で、コロナ禍のロサンゼルスで出会った医師とホームレスの交流を描く「無限の思いやり」、アルゼンチンのルシア・プエンソ監督がエバ・ロンゴリアを主演に迎え、亡き妹が遺した幼い娘との人生を考えるキャリアウーマンを描いた「帰郷」、「きみはいい子」の呉美保監督が杏とタッグを組み、育児と仕事に翻弄されるシングルマザーの多忙な日常をつづった「私の一週間」、イタリアのルチア・ブルゲローニ監督&シルビア・カロッビオ監督によるアニメーション作品「アリア」などを収録。

ダイアン・ウォーレンが手がけ、ソフィア・カーソンが歌唱した主題歌「Applause」が第95回アカデミー賞で主題歌賞にノミネートされた。

2022年製作/112分/G/イタリア・インド・アメリカ・日本合作
原題:Tell It Like a Woman
配給:ショウゲート
劇場公開日:2023年9月1日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第95回 アカデミー賞(2023年)

ノミネート

主題歌賞
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映画レビュー

3.5呉美保監督の復帰

2023年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

7人の女性監督のオムニバス映画。日本からは呉美保監督が参加している。呉美保監督は8年ぶりの新作となる。ずっと子育てで映画の監督ができなかった同監督が、自分の実体験も反映させたであろう、仕事と子育ての両立に苦しむ母親を描いている。一週間ほとんど休めないシングルマザーの主人公を杏が演じているのだが、こちらも自身の体験的にもかなり実感を込めて演じているのだろうなというのがすごく伝わってくる。呉美保監督は日本有数の名監督なので、復帰してくれてうれしい。これからバリバリ活躍してほしい。
その他、個人的に良かったのは、キャサリン・ハードウィック監督のコロナ禍のLAを舞台に、ドクターとホームレスの交流を描いた「無限の思いやり」だ。ホテルの休業でホームレスからのコロナ感染拡大を防ぐために、ホームレスたちをホテルに住まわす。ドクターがやたらと服を着込んだホームレスの世話に苦労する姿が描かれる。コロナ禍の日常を切り取った鮮やかなドラマだった。

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杉本穂高

3.0頑張る女性たち

2023年11月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

女性を主人公にした7本の短編集

ペプシとキム ⭐︎3
ドラッグ依存で多重人格のキム・カーターが病気を克服しようと闘う話。
実話らしく、3人にレイプされたりし、薬物依存となったようだが、気の毒に思ったし、薬物依存を断つのは大変なんだろうな、という感想。子供と会えないのが母親として一番辛いのかも、とも思った。

無限の思いやり ⭐︎3
コロナ禍のロサンゼルスで感染拡大防止のためホームレスのヴィルの服を脱がせシャワーを浴びさせ、ホテルに確保しようとしたP医師の話。
医師も仕事とはいえ、臭いと言っていたように、大変だなぁ、というのが感想。
どれだけ服を着てるの?って思うほどの重ね着してて、シッコやウンチはどうしてたのか、疑問に思った。
食べるものの散乱より排泄物の方が気になり、最後のドジャースのパンツはウンチまみれだったのでは、と想像してしまった。
結構可愛い子だったので、綺麗になった後の姿も見てみたかった。

帰郷 ⭐︎3
ギャリアウーマンのアナは妹が亡くなったため帰郷したら、その妹は幼い娘レナを残していた。自分は結婚もせず、故郷を捨て仕事第一で生きて来たのだが、レナには他に親族は居ないため、アナは彼女を引き取る決断をする、という話。
レナ役の子役が可愛くて、ませてて、放っておけなくなったアナの心境がよくわかる。子育てしながらキャリアウーマンを続けるアナの将来が明るいことを願う。

私の一週間 ⭐︎4
家事と2人の育児と仕事で大忙しのシングルマザーが、娘と息子の優しさにほろっとする話。
母親役の杏が実際にあんなのかなぁ、とみてた。
娘あやちゃんがお母さんを助けようと懸賞に応募して当選した時の母親・杏の表情が良かった。
あやちゃん役の子が賢そうで可愛かった。

声なきサイン ⭐︎3.5
獣医の所に怪我をした犬を連れて来た夫婦がいた。
妻の方が何か訴えているようで、夫を遠ざけてみるとあちこちにアザが有った。
DVのサインとみた獣医は警察に通報した、という話。
実際に夫からDVを受けていてもそれを伝えることの出来ない妻はたくさんいるのだろう。犬に怪我をさせるのが良いとは思わないが、家を出る手段として仕方なかったのかもしれない。
獣医の娘さんもお母さんを褒めてあげてほしい。

シェアライド ⭐︎2
美容整形外科医が雨の中リキシャを捕まえようとすると、予約済みで相乗りなら、と言われて乗ると、何か価値観が違ったようで、途中で降りた。
後日、また雨の中同じ人に会って、今度は意気投合して雨の中でダンスを踊った、という話。
何のことかよくわからなかった。あの女性っぽい人がトランスジェンダーだったのかな?

アリア ⭐︎1
白いロボットのような生き物?が出るアニメーション作品
これはちんぷんかんぷんでさっぱりわからなかった。

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りあの

3.5鑑賞動機:呉美保監督9割、ジェニファー・ハドソン1割

2023年11月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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なお

4.0批判的主張はない。多分あるのは「そこにある愛」

2023年9月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

Me Too運動が象徴的な米映画界にあって、「女性に関する、女性による、みんなのために作られた」コンテンツ制作をスローガンに掲げている非営利の映画製作会社「We Do It Together」のプロデユース作品。家内がみたいというので同伴で鑑賞しました。

男性と女性は必要以上にその差が強調されていて、それがジェンダー格差に結びついている面は否定できないので、ものいいには慎重であるべきと思いますが、男性と女性はやはりその特性において違いがあるように思います。あえていうと父性の「力」に対し母性の「愛」とでも言いましょうか、男性にも母性的要素はあるし、女性にも父性的要素はある。個人差はあると思います(ちなみに私は母性的要素が強いと思っています。娘からは小さいころ、よくママと呼ばれてましたので(^_^))が、世の中の男性と女性を、父性的要素と母性的要素がどれだけあるか一人一人調査して平均を取ると、やはり男性は父性的要素に勝り、女性は母性的要素に勝るということになるのではないかと思います。あたりまえのようですが、この「平均」というところが肝要で、社会の仕組みはこの二つのグループを切り分け、一人一人の人間をどちらかに押し込めることで、格差の有無とは別次元で、効率的に社会の秩序を保っているのではないかと思います。

「無限の思いやり」にも「帰郷」にも「私の一週間」にも、その他作品にもこの「愛」という言葉が、ちらちら顔を覗かせているように思いました。しかし大切なのはそのことを声高に主張するのではなく、ただそうありたいと願い、そのままの姿でそこにあるとでもいいましょうか。そこには暴力もセックスもサスペンスも強欲も勧善懲悪も何もありません。そこが新鮮でした。

最近日経で連載されていた「仕事とジェンダー格差」(やさしい経済学)でも、育児の責任は女性にありとする価値観が、若い世代にも色濃く残っていることが伝えられていましたが、役員の女性比率だけでなく、男女間の給与格差なども、先進国の間では一番後塵を拝しているようなので、意識するしないに関わらず「愛」を利用し「力」で搾取している社会構造が日本にはまだまだ残っているのかもしれないな、そんなことを思います。

「女性に関する、女性による」、しかし女性のためだけでなく「みんなのために作られた」映画。特に日本の男性達はこの作品を観て何かを感じるべきかもしれない・・・そんな風に思いました。

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pen
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