不思議の国の数学者

「映画.com」のキャスト案内で「ボラム→チョ・ユンソ（Choi Jae-sup）」となってますが正しくは「Yoon-seo」だから違うようです。多分。
純粋な、数学者と高校生。韓国にありがちな受験戦争と不正。単純で面白かった。

CSで録画視聴。
最初は韓国ドラマの延長線上かと思ったが、チェ・ミンシクの登場で一気に映画の
雰囲気が増す。これぞ名優だと改めて痛感した。さすが。韓国映画は予告編など観る限りドラマの延長線かと思ったが、名優、人気俳優の登場で一層引き締めた。見事。

数学の魅力と美しさを朝鮮半島における数学に対する価値観をぶつけることであぶりだそうとする意欲作。であると同時に見事なヒューマンドラマの爽快さと美しさを持ち、世代と地域、政治と生活など形而下の雑念を払しょくする形而上物語。絶対的なお勧め悪品のひとつである。

　ノンフィクション風の人間ドラマで、学校や試験の問題点、学歴社会や経済格差、政治のことまで取り上げていて　メッセージ性があって良かったです。

　苺ミルクと　ヨハン・ゼバスチャン・バッハの「無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調」が好きな警備員チェ・ハクソン（イ・ミンシク）の　数学の教え方が素敵でした。
　母子家庭のハン・ジウ（キム・ドンフィ）に　数学を教えるチェ・ハクソン本人の人生にも　変化が訪れます。
　おそらく　数学が大好きな人にとっては、数学研究者として食べていけるなら　それは最高なことなのでしょうね。

　プロットは　ベタながら好感が持てます。
　韓国らしい鋭い視点で、知的な作品でした。