岸辺露伴 ルーヴルへ行くのレビュー・感想・評価
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露伴はセクシーだが、メイン女性キャラの描写が今ひとつ
ドラマ版、原作漫画も履修済みで鑑賞。
高橋一成さんの演じる岸辺露伴は完璧。また一成露伴の長い指、いい感じに筋肉質な腕や首筋などのセクシーなビジュアル面がスクリーン一杯に映し出されるのでかなり目の保養になります。
ただ本作のメインキャラであるナナセが露伴の青春時代に思い入れのある人物なのにも関わらず、一成露伴を上回る程の色っぽさが無かったのが残念。(そういう演出だったのかもしれませんが)
改めて思うと、六壁坂やホットサマーマーサなど、蠱惑的な女性がメインのエピソードのドラマ版は個人的に今ひとつだった事もあり、本作でもそれが出てしまった感じです。
若い露伴がナナセに惹かれてこっそり描いているのを知って、「あなたの漫画が見たい」と言って熱心に描いて持ってきた漫画を泣きながら引き裂く情緒不安定でヒステリックな感じとか、
荒木飛呂彦先生が描く、魅力的だけどリアルでは近寄りたくない異質な女性像がドラマ版チームでも表現出来たら最高なのですが。
映画版の追加エピソードなどがちょっと冗長な感じがして眠くなりますが、映像、音楽は拡張高いので劇場で一見する価値はあると思います。
ルーヴル後のパートが生む物語の厚み
テレビシリーズで人気の本作。
テレビ版では漫画のネタの為にリアリティを求め怪異に首を突っ込む露伴先生が、今回はまさかの…!
驚きの後半パートが、黒い絵の怪異を怪異だけに終わらせず、露伴と物語に更なる奥行きと陰影を与えている。
漫画家として異彩を放つ露伴が、先祖の血脈をたどる部分が、パリで撮影したルーヴルパート映像に負けず劣らず素晴らしい。
このパートは荒木先生がもともと原作に入れようとしたパートだがページ数の都合でやむなく削ったパートとの事。
どうして露伴がこれ程までに異彩を放つ漫画家になったのか?
その原点はここにあり!と、深く感じ、その説得力たるや。
その原点を素晴らしい映像と震える芝居と共に、露伴の血脈をたどる旅として締めくくる素晴らしいエンディングだった。
さすが映画は一味も二味も違いますね。
連綿と続く過去の名作映画の世界観とテンポ感。
例えて言うなら歴史のある懐石料理のお店で、一流料理人の作った懐石料理をゆっくりと頂く事に等しい。
歴史のある建物で美しい庭を眺めながら、美しい器に盛られた、手の込んだ料理を一品ずつ、ゆっくりと頂く。
一流料理人の作る懐石料理を頂くのにテンポ感も映えも必要ない。
もちろんどんどん料理の出てくるインスタ映えの店も好きですが、ゆっくり楽しむ懐石料理の良さも好き。
懐石料理にテンポが悪いとか、映画なんだからもっと凄い事しろ、などと文句を言うのは自由。
スパイダーマンもマリオも楽しかったけど、岸辺露伴ルーヴルへ行く、は本当に素晴らしい。
観たい映画を観て、好きな映画は褒めて、合わない映画はけなす。個人の自由だ
しかし最も大事な事は、自分の目で確かめることじゃあないか?
と露伴先生も言っておられます。
気になる方はレビューなんぞに惑わされず、是非劇場へ
この映画は多くの人に刺さって、何度も観たくなる中毒性があります。
そして何度観ても飽きない素晴らしさもあります。
確実にロングランする名作です。
やや間延び感は否めない
ドラマがそもそも映画なみだったので...
黒
ルーヴルが認めた9番目の芸術ジャンルは「漫画」!
この漫画もドラマも観ていないが、
ルーブルへのリスペクト
アーティストの執念
マンガ系譜の由緒
黒への拘り
良いストーリーに、
ストップモーションを交えた良いカメラ割り、
無駄を削ぎ落とし、
ルーブル所蔵作家のアピールと、
沢山の意図が盛られていたなぁ
^^
ルーヴルが認めた9番目の芸術ジャンルは「漫画」!
なぜこの映画を観に来たかは、
下記の通りである。
ルーヴルが欲しがった9番目の芸術、“漫画”。
世界最高峰の美術の殿堂であり、
200年以上の長い歴史を持つルーヴル美術館が21世紀、“漫画”にその扉を開いた。
フランス語圏には古くから独自に発展してきた“バンド・デシネ(BD)”という漫画文化があり、フランスで漫画は「建築」「彫刻」「絵画」「音楽」「文学(詩)」「演劇」「映画」「メディア芸術」に次いで(諸説あり)“第9の芸術”とされ、近年では評論や研究の対象となっている。
ルーヴル美術館に展示された有名な作品『瀕死の奴隷』をテーマに描かれた、荒木飛呂彦の『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が圧倒的な存在感を放つ。
荒木飛呂彦の人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のシリーズの中でも高い人気を誇る岸辺露伴が、
ルーヴル美術館に収蔵されているといわれる『黒い絵』をめぐって冒険する、というミステリー仕立てのストーリーとなっている。
荒木飛呂彦の大人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフ作品で、
高橋一生の主演でテレビドラマ化されて2020年にNHKで放送された「岸辺露伴は動かない」の劇場版。
相手を本にして生い立ちや秘密を読み、
指示を書き込むこともできる特殊能力「ヘブン
ズ・ドアー」を備えた漫画家・岸辺露伴。
青年時代、露伴は淡い思いを抱いていた女性から、この世で最も邪悪な「最も黒い絵」の噂を聞いた。
それから時がたち、その絵がフランスのルーブル美術館に所蔵されていることを知った露伴は新作執筆の取材と、かつてのかすかな慕情のためにフランスを訪れる。
しかし、美術館職員に「黒い絵」の存在を知る者はなく、
データベースによってヒットしたその保管場所は、今はもう使われていないはずの地下倉庫「Z-13倉庫」だった。
^^
後悔と罪
人の心や記憶を本にして読む能力のスタンド、ヘブンズ・ドアーを持つ漫画家岸辺露伴が、最も黒い絵の取材でルーブル美術館へ行く話。
NHKでこれまでに8話放映された1話完結のドラマ「岸辺露伴は動かない」の続編ですね。
テレビドラマは全話観たけれど今作の原作は未読で観賞。
昔の顔料を使ってカラーページを描こうと取材を進める岸辺露伴が、オークションで買った絵が切っ掛けで昔を思い出すと共に、最も邪悪で最も黒い絵を取材することになって行くストーリー。
オークションで絡んで来た2人組のことはあったけれど、なかなか話しが、見えない中で過去を振り返ってみせていく流れで、空気感自体はテレビドラマと変わらないものの回りくどいしテンボもイマイチ。
その割に話しが見えてきても、結局曖昧なところもあるし、その癖やけに丁寧にルーブルの後も過去の説明シーンがあったり。
それなりには面白かったけれど、テレビドラマ版ぐらいのテンポならもうちょいハマったかなという感じ。
NHKドラマがはまった人は楽しめる。ただ少し間延びした印象を受けた。
ボンヤリ見てたので、ヤング岸辺露伴、現代ルーブル、江戸時代パートのつながりや全体的なストーリーが曖昧になってしまった。
岸辺露伴が言うように、泉くんには感心させられた。笑える。最強かも。
漫画「ジョジョ」やドラマ「岸辺露伴」を見てなくても、ヘブンズドアの説明が有るのでOKだ。スタンドという名称だが、露伴のヘブンズドアはオラオラ系ではなく超能力だ。
最後だけ要らない。
本を読むような
先行上映会で鑑賞
もしかして青年期からスタートを思ってしまったんだけど
露伴先生の手のアップが最初の方に映ってこの手は一生さんの露伴先生だなぁ
と思いストーリーが進み
青年期の長尾謙杜くんの手のアップが
映った時に「もしかして、親指の爪の形が一緒?」一瞬だったけど監督の
同一人物にする共通点の映像での演出と
今の所思ってます。他にもある?
かもですが
物語の初めを書いてしまってネタバレになるかもですがドラマ全部観てて「ジョジョ…」もアニメで観てるのですが露伴先生のヘブンズドアーはいつから?
がさらに疑問となり原作マンガを後回しにした「…ルーブルへ行く」の原作を今日見ようと思ってます。岸辺露伴の原作をすべて見れば解決するのか?
映画版は映画館でまた観ます。
スクリーンスケールで語られる超私的な血脈の物語
※このレビューは、5/18の最速先行上映会で鑑賞した際の、ネタバレなしの感想です。
ネタバレありのものは長文となったため、別所に掲載しております。リンクがそのまま貼れない(スラッシュが載せられない)ため、Twitter(@honey5sherry)のプロフィールのリンクよりお探しください。
↓以下、本文↓
本当に素晴らしい実写化の最たる作品だと思った。
NHKドラマシリーズからの圧倒的なクオリティと世界観が強靭なため、2時間枠のスクリーンに乗せても全く遜色ない。
むしろこれは映画でやるべきスケールだなと思うほど、ひたすらに画が美しい。タイトル通りのルーヴル美術館のその存在そのものの美しさ、大きさ、歴史の重さ、雰囲気…予告で「人間の手に負える美術館じゃあない」と出てきたその通りの佇まいは、絶対に映画館で観るべき。
ドラマシリーズから多用されていた、低い位置から見上げるような不可解な位置からのショットは今回も健在で、映画館の前方に座っていると、本当に露伴先生に見下げられながら「ヘヴンズ・ドアー」されている気持ちになる。これだけで映画館に行く価値があると思うくらい、正直どきどきして緊張してしまった…
しかし、本作の真髄はルーヴル美術館ではないところにもあったと思う。パリと対照的に、日本で撮影されたパートの自然の美しさや多湿な日本の環境が、岸辺露伴の過去の記憶の中のノスタルジーさや、ねっとりとした情感を伴った"私的な記憶"をよりリアリティのあるものに仕上げていた。
物語からしてもその過去から始まっている、という点で非常に大切なパートだし、昨日の舞台挨拶でも、高橋一生さんが「日本パートを見てほしい」と仰っていた意味がよくわかるので、かなり期待して観て問題ないと思う。
前半の日本パートにて、原作より瑞々しく初々しい露伴像を見せた、長尾さんのお芝居も良かった。
ネタバレができないのでもどかしいが、特に終盤の脚色は、原作を更にスケールアップさせながら、物語の説得力、つまり、"高橋一生の演じる岸辺露伴"が主役でなければいけない理由を確かにしていて素晴らしかった。漫画である原作を補いながら、映画でしかできないことをやる…脚本の小林靖子さんの鮮やかな手腕が光る。
また、とにかく高橋一生さんと渡辺一貴監督との一連の共作(露伴ドラマシリーズは勿論、『おんな城主直虎』『雪国 -SNOW COUNTRY-』)を観てきたファンには堪らないような、最高傑作が出来上がっていると感じた。
一生さんのファンとしては"俺たちの見たい高橋一生 "が全部詰まっていたし、それはご本人の岸辺露伴への愛情だけでなく、渡辺監督が如何に高橋一生という役者をよく見ておられて、理解しているからこそだと感じられた。あの終盤の流れを見て、震えないファンは居ないと思う。
ドラマシリーズの怪奇さはそのままに、少しエモーショナルで、血の通った成分多めの露伴先生が新鮮だった。漫画のためなら何をも厭わないストイックな漫画家である彼もまた、一人の人間であることが感じられただけで、観る価値があると思う。
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