怪物のレビュー・感想・評価
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いろんな「愛」に満ち溢れた青春ストーリー。あぁ、私も怪物ね…
ずっと気になっていた作品。
クィアパルム賞を受賞したってことはLGBTQ+関連なのか!?
ちょっとホラー?サスペンス?な要素もある感じだけど、どういうこと?!…と楽しみにしていました!
CMはホラー、サスペンス、スリラーっぽい感じもしてたけど、実際はヒューマンドラマ。
人間が壊れていく過程がしっかり描かれててゾッとする。
人が壊れていく、狂っていく系の作品、結構好きなんですけど、この作品はすごいな。
いじめの描写に耐えられるかな?と不安な気持ちを残したままの鑑賞でした。
正直、いじめ関係のシーンでは心臓がバクバクしました。
学校の対応等も妙にリアルで、安藤さくらさん演じる母親の演技も素晴らしすぎるが故に、少しクラクラと目眩がするほどでした。
だけど、いろんな人間の視点で描かれるので、いじめに関して色んな疑問や色んな気持ちが湧いてきて、「え!私ったら!決めつけていたわ!これじゃあ、まるで私が怪物ね。」という気持ちです。
ネタバレになるからこれ以上は言えない!言わない!
いじめ問題は人それぞれ感じ方が違うと思うので一概に言えませんが、いじめ関係で観るのを躊躇っていた私的には良い意味で拍子抜けでした。だからこそ私にハマった作品。
もどかしさや、いじめについての怒りを感じたりはありますが、いろんな「愛」に満ち溢れた青春ストーリーでした。
坂本龍一さんの音楽もとても素晴らしく美しく…
だからこそ、揺さぶられる感情があります。
近々もう1度、劇場で観たいと思います。
109シネマプレミアムは、坂本龍一さんが音響監修を手掛けているとのことなので、そこで観ます!
映画を観ながら色んな事を推理したり勘ぐったりしていた私も怪物かもしれない。
怪物だーれだ。
ラストの意味
僕らは何を恐れている?
怪物だーれだ?
僕らは何を恐れているんだろう?
美しい景色のなかで
日常が動いている。
映画が進行するなかで
1枚1枚レイヤーが重なるように
物語が積み上げられていく
重くつらい話しだが
ラストシーンは希望のようにも受け取れる。
是枝さんの作品は
スクリーンでないと最後まで見る自身がないですが
最後まで行けば必ず心に何かを残してくれますね。
それにしても
田中裕子は
凄い!
誰でも怪物になる
子供、親、教師、学校。それぞれが自分の立場を正当化するためにウソをつく。でもそのウソは、水面下に深く沈んでなかなか見えてこない。
登場人物、それぞれの愛情同士が絡み合って、もはや救いは、夢か幻か。2人の子供同士の友情が真っ青な空と海に解き放たれる瞬間は、清々しい時いうより、むしろ複雑な気持ちを抱いてしまった。
怪物だーれだ?
怪物だーれだ?という予告編のフレーズが、おどろおどろしく不安な印象を与える作品。
学校で起こった子供の喧嘩をきっかけに、大人の間で大騒動になっていく。母親・先生の双方から描かれるストーリーは、一つの真実でも立場によって大きく見え方が変わってくる。
怪物だーれだ?というフレーズは、そんな映画中で実はほのぼの要素(最終的には切ない要素)なのだが、映画全体のストーリーを考えると、観客に突き付けられるフレーズだ。
怪物とは誰だったのだろう?子供を怪我させた(と思われた)教師?学校に乗り込んでくるモンスターペアレント?それに右往左往して悪手を指す学校組織?(殆ど落ち度が無いのに安易に先生に謝らせた学校の初期対応が完全に悪手だったと思うけれど) 自分の子供を豚の脳と表現してしまう父親は当然劣悪だけれど、この映画中では小者だ。
個人的な感想としては、一番の怪物は子供と感じている。虐めも嘘を吐くのも当然悪いこと。でも人生経験の少ない子供たちにとっては、ちょっとしたきっかけで犯してしまう犯罪行為なのではないか?
大人になると、そういった行為によって警察に拘束されたり、周囲の人や社会からの信用を失って、時には職を失い生きていけなくなることを知っているからこそ、多くの人が自制できており、正論で生きていけるだけなのでは?決して子供が邪悪で大人が善良な訳ではないが、大した悪意も覚悟も無く犯される犯罪行為にどう対処するのかというのは、社会としての永遠のテーマと思います。
やはり子供と接する時こそ、襟を正して大人が範を示して、様々な人生経験をさせていかなければいけませんね。
ラストは非常に切ない展開(と自分は解釈している)だけれど、母親と先生の間の誤解が解け、当事者である子供たちの間の真の関係性が明らかになる(であろう)ストーリーは、決してハッピーエンドではないが救いのあるストーリーだったと思う。
この映画は凄かった😵
いじめられッ子だった人は必ず泣きます!
安藤さくらの映画かな?途中から瑛太の話かな?テーマは藪の中かな?違う!いじめられッ子同士の友情とBL?の映画で、主役は子どもふたりで、ラスト10分は演技と映像と音楽にやられて、号泣しました!(当方60歳)。
坂本教授と相米監督が見たら何と言ったかなあ~なんて思いました。
ジョバンニとカンパネルラ
うがった見方
怪物だーれだ
話が進むにつれ、『怪物』が次々と移り変わって見える
それはそれぞれの立場や視点
そして噂、嘘などからも作り上げられてくる。
そして本当に気づくべき
虐待する親や真実を隠す教師、嘘をつく子供は
誰からもみつからない
さて、
ホシカワ君は
あのチャッカマンで放火をしたのだろうか
そう考えた時に
火災のビルの側で女の人と歩いていただけで
キャバクラに通っていると噂をされたホリ先生を
思い出す。
『うがった見方』
それについてホリ先生が語るシーンもあるところがまた面白い。
学校が大切だから本当は孫を轢いたのに
夫に代わってもらった校長先生
それは本当か??
この映画を観る中で
うがった見方で登場人物を見ずにいられた人はいるのだろうか
誰もが自分の観たいように
相手をみているのかもしれない。
虐待する父親はもしかしたら
自分自身も親から同じように育てられてきたのかも
これも、私が見たいように見たかたちです。
怪物というwordの使い方、予告も上手い!
まず、音楽
邪魔にならない主張の塩梅が素晴らしく、本当に美しかった!!!
そして、何にも増して、子どもたちの瞳が美しくて、
それだけで、なんだか泣けてきた…。
人は誰にとっても、捉える側の価値観で怪物になりえる、
母親の「私が話しているのは人間?」のセリフの通りで、
彼女からしたら、話の通じない先生たちは怪物で、
保利先生からしたら、生徒も先生たちも母親も怪物で、
理解できないものは、怪物というWordに当てはめてしまえるのかな。
そして、無垢なとは言い切れない大人になりかけの子ども…
湊は、周りと違う自分を見つけたとき、
また、お母さんの期待する人間に成れないかもな自分に気づいたとき、
自分の中に怪物がいるような気持ちになっちゃたのかなー。
汚れていない分、ウヨウヨと不安の怪物にどうしていいか判らなくなっちゃたのかなー。
依里くんは、あんなお父さんでも大好きなんだよね…
だから、戻ってきて欲しいがために、なまけものに徹していたのに、
急に怪物のごとく動き出しちゃった?
ここで、二人に好かれているが故に翻弄される保利先生、
良い人だったのに、かなりの被害者か?!
いちばん、振り回されているし… 苦笑
そして、田中裕子、結局、今回も一番、印象に残っている。
この校長先生が、自分の中の怪物も、周りの怪物も飼い慣らせている、
いちばんの怪物やも知れん。
また、予告編も上手い!
“怪物”というWordに観客の注意を向け想像を掻き立てる感じに作られてて、
これにもやられた!!
子ども時代の息苦しさを改めて感じた。
是枝監督作品は、普段忘れている心の下に沈んだ澱を、下からかき混ぜる。
観た後、いつも何とも言えない酸っぱい気持ちになる。
今回も、そんな映画だった。
私自身、男の子を2人育てたので、つい母親目線で観てしまった。
いやー、この状況、身が持たないよ。
先生方も学校も変だし、父親たちもダメだ。
湊たちが秘密基地を作りたい気持ちは分かる、でも、数々の奇行、危険行為は、ホンマに勘弁して欲しい。
今回一番感じたのは、「学校」という場、ホントに子どもの成育環境としてこのままでいいのかという点。
私自身、学校はしんどかった。
教師で尊敬できる人は10人に1人くらいだったし、クラスメイトで友達になりたい人はほとんどいなかった。
いじめに加担もしなかったけれど、特に助けもしなかった、学校の人間関係に無関心だった。
勉強を効率よくするために通っていたけど、「学校は刑務所のようだな。刑務所はここよりひどいだろうから、絶対に犯罪者にならないようにしよう」と思ったことを覚えている。
少子化対策の前に、今存在する子どもたちにきちんと向き合う必要があると思う。
坂本龍一さんの音楽は、クラシックのように魂に響きます。
心より、ご冥福をお祈り申し上げます。
冷静に見れない
深い映画であった
死生感を小学生が考える世界こそ怪物なのかも
怪物は誰なのか探さなくていい。
人は様々な顔を持つ。
怪物だーれだ?
誰が怪物なのか、わからない。
全員が見る角度を変えると怪物に見えたり天使に見えたりする。
怪物は探さなくていい。
みんながみんな怪物の顔と人間の顔を持っているのだから。
2時間ドラマのサスペンスやミステリーとは対極だ。犯人探しをして最後に、こいつが犯人だった!と分かってスッキリする。
そういう作り物が嫌いだ。
だからなんなの?この人が犯人だから何?と一気に心は物語から遠ざかり、どうでも良くなってしまう。
だけどこの作品は違う。
頭を使って犯人を探すのでは無い。
心の方が物語に吸い寄せられ惹き込まれていくような感覚だ。
火事は全てを失うものでもあり、遠くから見ると美しくもある。
猫を葬るのは残酷にも見えるし、優しさも垣間見える。
こびりついた床の汚れをこそぎ落とすのは頭の下がる行為にも見えるし、自らの罪をこそぎ落とそうとしているようにも見えてくる。
少年二人が本当に素晴らしい。
片方ずつ靴を分け合って歩くシーンはたまらなかった。
2人だけの宇宙が存在する廃列車。
いつか逆再生する日は来るのかな。生まれ変わりはあるのかな?
坂元裕二の脚本は細かすぎていちいち他人に言いにくい事や言わなくていいこと、自分でもよく分かっていないけど、モヤモヤしていることを本当に上手く的確に代弁してくれるから好きだ。
言葉に出来ないことは吹奏楽の音に載せればいい。
声は出なくても怪物の悲しい鳴き声のように、いつか声に出せるまでいつまでもいつまでも響き続けるのだろう。
109のプレミアムシアターで贅沢に鑑賞した。
坂本龍一の美しいピアノの音を、坂本龍一が日本一音のいい映画館だと評した映画館で観る事ができたのも本当に素晴らしかった。
怪物とは?
現在、騒がれているLGBT、それを抱えた幼い子供。
病気だ、治す、という劇中の発言には、非常に心痛を覚えさせられました。
夕闇通り探検隊というゲーム中でも、発達障害の少女に同じ『治す』という表現が使われていて、その点を問題点化されていました。
正にそうした『普通』とは違う、という点がもたらす他人からの評価によって苦しめられる構図は同じものを感じましたね。
普通じゃないことを排他する、一般論という名の感性が産み出す、誰かを何処までも追い詰める善性の形をした型に嵌め込むそれが、本題の『怪物』なのだと、私は思いました。
結局、普通じゃない、とは、一般的ではないというマジョリティへのカテゴライズではないんだなと。
自分とは違う価値観である、という排他の思考なんだと言われたような、そんな映画でした。
だからこそのラストは、そこに至るまでにようやく気付いた先生と母は……誰も報われないなと、思わされました。
いやいやいやいや
子どもの嘘からだいぶ大人が人生台無しですし、保健室の先生、体操服に着替えてる時に虐待に気付いてくださいね?お風呂場で死にそうになってたのにあんな走れますか??え?結局BL?放火の犯人、何故バレない?
テーマは複雑でどこも問題だらけなんでしょうけど、ちょっとネタぶっ込みすぎ違いますのん?
最後収集つかなくなってるやーん!
賞レース的にはお好きそうな作品やね。
怪物は誰か
怪物観ました。
皆んな、いい、いい
言うもんだから期待高で映画館へ。
情報は出来る限り、入れないようにしていたので、タイトルと出演者、監督、坂本龍一ぐらいの情報で観に行きけました。
タイトルが強烈なので、初めは誰が、何が怪物なんだと、自分でもタイトルに先入観があるためか知らない間に怪物探しをしていました。
それぞれの視点で展開していくうちに、
怪物らしき物や人物がどんどん変わっていき、
混乱しましたが
基本は皆んないい人じゃん。皆んな一生懸命に生きてるよね。と思ってきました。
その内にLGBTの色合いが濃くなり
ラストシーンを見終わった頃には、
怪物探しをしている自分が、
実は怪物だったのでは、
と思ってしまった次第です。
是枝監督に怪物探しをしているあなたが、あなたの思考こそが怪物を生み出し、不幸の連鎖を引き起こすのだと、突きつけられてしまった感じでした。皆さんはどうでしたか?
私はエンディングの坂本龍一の曲が流れている中で、しばし呆然としてしまいました。
好きな映画ではないけど、映画を観たと言う実感が湧く映画でした。
出演人ですが
初めは安藤サクラさんの自然な演技に感心してましたが、永山瑛太さん、田中裕子さんは更によかった。
それに匹敵するぐらい子役の2人は素晴らしい。
全1006件中、401~420件目を表示











