こんにちは、母さんのレビュー・感想・評価
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空振り三振は取れないがファールでツーストライクまで追い込める
外さない男山田洋次
作品自体、内容は大して面白くなかったです。ただやはり山田洋次監督なんですから2時間余裕で観れちゃいました。観終わった後も「いい映画を観れたなあ」という気分にさせてくれました。
最近ウェスアンダーソンにハマってるんですけど、監督のセンスに惹かれるってこと映画見てたらよくあるじゃないですか。邦画の場合僕は山田洋次監督のアングル、特に街の撮り方なんかはたまらないんです。山田洋次監督作品で出てくるような喫茶店や居酒屋なんかが大好きです。
いい休日を過ごせたような感じがします。
PS ギャル娘役の永野芽郁良かったなあ
王道の「松竹喜劇」という伝統芸。
下町情緒感出てて良い、吉永小百合さんサスガの演技!
なんかほのぼのとしてて心温まる
大会社の人事部長・神崎昭夫は、職場ではリストラ候補に同期の課長が入ってたりで常に神経的な重圧を受け、家では妻との別居、離婚問題、大学生の娘の家出、などの多くの問題に頭を抱える日々を送っていた。そんなある日、母・福江が暮らす下町の実家を久々に訪れた昭夫は、母の様子が変わっていることに気づいた。艶やかなファッションに身を包み、恋愛している様子だった。そこに娘が寝泊まりしている事を知り、母や娘、下町の住民たちとの会話の中で、色々と決断をしていく昭夫。さてどうなる、という話。
山田洋次監督らしく、ほのぼのとして、吉永小百合以下出演者がみんな良かった。
会社のリストラや別居から離婚など厳しい現実も描いているが、それも含めなんか心温まる。
大泉洋が変なギャグを飛ばさないのも良かった。
永野芽郁も可愛くて良かった。
加藤ローサも素敵な会社員で良かった。
脚と後ろ姿しか映らなかった昭夫の妻は誰だったのだろう?
声.名塚佳織となってたが、脚も彼女なのかな?
それだけちょっと気になった。
あたたかな物語
山田洋次さんの作品はいつもあったかな雰囲気が流れていますね。
吉永小百合さん、いくつになってもきれいです。寺尾聰さん、顔は丸くなりましたが、雰囲気はお父さんの宇野重吉さんにそっくりになってきましたね。
<追記>
今、「プロフェッショナル」で、山田洋次さんと吉永小百合さんのドキュメンタリーがあった。
以前、同じ放送局で「シン・仮面ライダー」のドキュメンタリーがあったが、受けとるこちらの気持ちはずいぶん違ったものになった。
山田さんの「こちらが最後の作品というような気持ちで撮ったものなんてみんな見たくないでしょ。次も撮るつもりでいて、結果、最後になった、でいいのでは」というような主旨の話が印象に残った。
天下の吉永小百合にあんなに厳しい意見を言える監督なんて、きっと山田さん以外にはいないことだろう。
吉永さんが番組の途中で、「この作品を最後の作品にしようと思う」みたいなことを言ったけど、映画の完成を見て、気持ちが変わっていたのが、この映画の力かな、と思った。
裏話を知って、評価を変えるというのは、評価する立場としては、変なことだけれど、この番組を見たら、星5つ以外はつけられないよな。
この番組を見ることができてほんとによかった。
欲を言えば、永野さんや大泉さん、寺尾さん等の話も聞いてみたかった。
うーん、台詞さえ 。
良作!何回も涙しました。それほど心に残らなかったけど。
「こんにちは」と「ただいま」
拝啓、山田洋次様
『こんにちは、母さん』楽しく拝見いたしました
北海道のローカル番組の大ファンの私はどうしたって彼の作品を見ないわけにはいきません、しかしそれ以前に『男はつらいよ』のファンでもあり東京の下町への訳のわからない憧れも相まってこの作品に惹かれるように映画館へ入っていきました。
まんまとお話に入り込み、息子の思いに困惑し、自身の娘への態度はどうだったのだろうかと思い返したり、母への心配や理解が出来ているのかと反省したりとあれもこれもが思い当たることばかりでした。
自分では理解のある親のつもりでいたのですが怖くて真意を娘に聞いたことはなく今も悶々と煮え切らぬ思いでいっぱいです。
また、自分自身の「今」も見直したいと思うばかりで行動にできていない事も多々
映画を通じて己を見直し「明日からは」と誓うも「喉元過ぎれば……」となるのだろうう事も目に見える不甲斐なさ
きっと明日はではないのでしょうね
かわいい小百合さんをありがとうございました
きっとこの映画は天使からの贈り物です
追伸
広岡由里子さんにはたいへん驚きました
あまりにもそっくりだったので
驚きと共に懐かしさが込み上げていっそうこの作品をあの頃のように楽しもうとの思いが大きくなりました。
母さん、よく分からないけど
ああ、温かいなぁ。
山田洋次監督、90歳にして記念すべき90本目の作品。前作の「キネマの神様」は結構酷かったけど、今回は安定の山田洋次流ヒューマンドラマが見れました。「家族はつらいよ」のように大笑いできるような映画ではない(橋爪功いないし)けど、大泉洋と吉永小百合がなんとも言えないいい味を出していました。
それほど目新しいものは無いけど、2時間たっぷりと実家の匂いを堪能出来る。息子愛に溢れた母親の愛、それを気付かぬうちに受け継いでいた息子と孫娘。さすが親子だな。そう思えるシーンがいくつもあって、とっても心が朗らかになります。不器用さだって、母親譲りなんだから。山田組初参戦とはとても思えない、大泉洋の伸び伸びとした演技が、作品を面白おかしく彩っていました。まだまだ美しい、吉永小百合とはどっからどうみても親子としか見えず、最高のコンビネーションでした。
永野芽郁演じる孫娘・舞、大泉洋演じる明夫の妻の描写がかなり薄く、そこをもっと深堀してくれれば更に上質な家族ドラマになったと思うけど、何しろ永野芽郁も山田洋次の作風にぴったりでめちゃくちゃ良かった。なんかココ最近の出演映画でいちばん輝いていたし、可愛かった気がするのは何故だろう笑 山田洋次はやっぱり、役者の魅力を引き出すのが上手い。まだまだ現役で頑張って欲しいな。でも、無理はなさらないで。
この昭和な雰囲気がたまらなく居心地がいい。
高齢者の恋愛でも、どこか美しい。登場するキャラクターに無駄がないし、ヒューマンドラマとして完璧な出来。人事部長という設定も最大限生かされており、多少違和感はありながらも、家族3人ともなんだかんだで人がいいと見事に着地しているのが素晴らしい。色々あるけど、なるようになるさ。3人の涙、3人の笑顔。とても綺麗なまとめ方で、後味スッキリでした。明日から頑張ろう。
やっぱり、いい映画でした。
劇場は空席が10席もない状態で、おじいちゃんおばあちゃん大盛り上がり。一緒に笑って、すごく楽しかったです。だけど、もうちょっと静かにしようね。クレヨンしんちゃんの時の子どもたちよりもうるさいよ。あと、堂々とスマホで写真を撮っているおばあちゃんも。スタッフに報告しようと思っていたけど、せっかくいい映画で気分悪くなるのも嫌だったので、結局そのまま帰宅。でも、絶対にダメだからね!?吉永小百合が綺麗なのは分かるけど!
母親の抱擁力の強さ感じました。
高齢化社会をむかえた今時の社会風刺を描いていて家族の変化などを人情や優しさが伝わりました。
吉永小百合さんが出演する映画は年齢的にアレって思うのもありますが今回は配役の年齢に違和感なくみられて良かった(笑)
洋ちゃんのセリフの間で誘う笑いは相変わらず、いろんな役にチャレンジしてこれからも楽しみです。
永野芽郁さん、ヤケに可愛かったね。
親不孝者の涙
小百合ちゃん、御年78歳。日本の戦後映画界で60年以上にわたり活躍。今回が主演作123本だという、永遠の大根役者。
彼女の出演作を映画、テレビで何作見たか…分からないが、何十本かは見ている、見てきただろう。芝居がうまいと思ったことは一度もない。NHKドラマ「夢千代日記」はすばらしいドラマだと思うが、彼女が演じていると、薄い、浅いんだよね。
小百合ちゃんのどこが大根か? 舞台への出演経験がないから、だ。
観客に生身の自分をさらす経験のないまま60年以上を永遠のアイドル女優としてやってきた人だ。舞台出演がないのは篠田正浩監督の妻、岩下志麻もそうではあるけれど、岩下とは演じてきた役柄もかなり違うだろう…。
汚れ役をやらない、やれない…というのが小百合ちゃんの小百合ちゃんたる由縁だ。
永遠のアイドルがそのまま、婆さんになった。それはそれでいい。彼女の域に行ける、達する女優はいないのだから。いるとしたら薬師丸ひろ子くらいか? 薬師丸はもっと芝居はうまいし、幅もありかなり歌もうまい。再放送中の「あまちゃん」のすばらしさ!
さて、例によって本作についての知識はほとんどなしで映画館に行った。僕が住む地元・墨田区が舞台。いわばご当地映画であるという点が見に行った理由だ。
上映館は、下町の映画好きが集まるところ。日曜日の午後、かなり年齢の高い、館内の階段を上がるにもやっとこさっとこという人が多数であった。
山田洋次監督作にいい映画はもちろんあるけれど、同じ松竹出身の大島渚、篠田正浩のほうがアートっぽくて好きである。
僕にとっては日常的に見ている隅田川、向島の景色がそのままスクリーンに映って素直にうれしく、楽しかった。その点はいい。
ドラマとして見た場合、小百合ちゃんと同様、息子役の大泉洋の大根ぶりも相当なものだ。
大泉の同期入社サラリーマンを宮藤官九郎が演じているが、到底役者の演技ではない。
あれを、味がある…という言い方でほめるつもりは一切ない。
…といった感じで、物語終盤まで、いつもの山田作品という感じで、他人におすすめするほどのものではない。ここで星をつけるなら2つくらいだろう、と思っていた。
しかし、最終盤での小百合と大泉ー母子のやりとりを見て、目が、胸が熱くなってしまった。
サラリーマンとしての会社人生、私生活ともども悩みを抱えている大泉が、ひとり暮らしをする母親の元に戻って一緒に生活したい、と言うのだ。
その瞬間、小百合ちゃん演じる母親の顔がパーッと明るくなる。うれしそうな顔をするのだ。
5年前に89歳で独り暮らしのまま死んだ自分の母親のことが思い出された。ああ、お母さんは僕と一緒に暮らしたかったのに、その思いをかなえることができなかった、しなかった――。なんと親不孝なんだ…と。涙ナミダである。
このやりとり、場面だけで僕は十分に感動した。シニア料金1300円以上の価値のある映画だった。
帰宅後、両親の遺影に向かい、「ごめんね」と語りかけた。
空前絶後の小百合崩壊でもまだ手ぬるい
「ぬるい」と言う言葉がぴったりな、御年91歳の日本の至宝映画監督である山田洋次の最新作。ぬるいから心地よいのか、ぬるいから中途半端なのか、と言えばその両方ですね。この先監督の作品に出合えるのか?の不安より、本作も含め圧倒的に完成度の高い作品群を同時代的に鑑賞出来たことを喜びたい。
なにより本作は監督が超大御所に対し、スターの超大御所が主演していることが他と大きく異なること。すなわち小百合ムービーであると言う事を抜きに本作は語れない。実年齢との乖離が徐々に顕在化することによる違和感は90年代あたりから内包し、21世紀に入ってからの諸作はスター・吉永小百合を守り抜くスタンスが一貫し、観客の違和感は増大するばかり。主演女優が綺麗でありさえすればいい、なんて映画黎明期じゃないんですから。ひとり裸の王様状態がずっと続いております。
本作にあたり伝え聞くところによれば「初めてのおばあさん役で・・」とか「お前、なんてセリフは初めて言いました」なんて天然ぶりを披露されて。山田洋次とのタックは「男はつらいよ 柴又慕情」「男はつらいよ 寅次郎恋やつれ」そして「母べえ」「おとうと」「母と暮せば」に続いての6作目。前3作においても、山田をもってしても払拭出来なかった小百合マジックを今回遂にある程度取り払ったところが何よりも見せ場でしょう。孫が大学生のお婆ちゃん、口を開けて大笑いしたり、フツーのセリフを言ったり、酒に酔うシーンから、好きな男の手を自ら掴む!なんて、空前絶後の小百合崩壊となっているのです。
これに呼応し、山田も普段の大船調を封印し、どんよりと暗いシーンを展開、極端なアップもこれまでになく多用し、吉永のガードを崩そうと躍起。とは言え。映画なのに無駄なセリフが多く、吉永の芝居を自らの説明セリフで毀損してしまっているのが残念。あと数年で80歳とは見えないウィッグのガードまでは打ち崩せず、背負う孤独が滲み出ない。役者としては一流とは到底言えないレベルなのは従来通り。
ここで本作を救済するのが芸達者・大泉洋なんですね。もとより大袈裟になりがちな彼が抑制効いた芝居に徹し、両超大御所お2人に挟まれつつも案配よくまとめた事は特筆に値するでしょう。これ見よがしの受け狙いはきっと山田が窘めたことでしょう。対する同僚役の宮藤官九郎が何故にここにキャスティングされたのかは存じあげませんが、天才脚本家として山田洋次の演出を身を以って体験したかったのでしょうね。大泉の抑制とは正反対に大仰な宮藤の演技が臭くうるさく、中間管理職である大泉への同情を観客に染み込ませることが出来たわけです。
永野芽郁の終始へそ出しファッションが安っぽく、大手企業の部長の娘には見えない。サブストーリーを担う田中泯のシークエンスが全体に活きず、吉永達のボランティアも、行政への突き上げまでは程遠く、自己満足で終わってしまう。牧師役の寺尾聰はステレオタイプもいいところで、鈍感なのもありきたりで面白くない。
東京スカイツリーが幾度となく登場し、その足元に拡がる下町風情がこのおとぎ話を成立させる。妻と離婚、娘と会話出来ず、大手企業を首になる、まるで悲劇の塊なのに、親子水入らずを花火で誤魔化すあたりの手腕は並大抵ではない。誤魔化していくしかないのですよ庶民は、山田の永遠のテーマじゃないでしょうか。観てよかったと心底思える佳作でした。
友人を救う、素晴らしい行動。 家族って素晴らしい。
明日のパワーをもらえる作品
映画館の席に早めに着いた。近くの席の私より早くきた女性が、水筒とお芋のお菓子を召し上がっていた。きっと楽しみに準備してきたんだろうなぁ。周りを見渡すとほぼ満席。年齢層高め。期待度はぐんとあがる。
始まってすぐ、役者さんの言葉がかなり丁寧に話されてることに気づいた。何を言っているかわからないシーンがない。見る人に優しい映画だと思った。
内容は、下町のお母さんと息子の日常の話がメインだが、映画に出てくるひとりひとりにドラマがあって細かい感情が分かりやすく丁寧に描かれていた。吉永小百合さんは面倒見の良いお母さんで、お母さんあるあるを小出しにしてくる。さりげない動きや動作が、日常で繰り広げられているが、ふと自分の母もこれやってたなと思うと急にせつなくなる場面があり、気づけば私も家の中にいて、家族の一員になってるような気分であった。
女性として、人として、誰もが思う人生の不安を感じながらも日々を輝いて生きる主人公にハートをわしづかみにされます。
エンドロールも真っ暗じゃなくて、少しバックが明るくてこれも配慮かなと思った。終わったあとのお客さんたちは皆さんパワーをもらってキラキラしていたように感じられました。全世代の方に観てもらいたい作品です。
昭和演出覚悟でしたが観やすかった
大泉洋目当てで、公開週に鑑賞です。
山田洋次監督と吉永小百合さんも、日本映画会のレジェンド中のレジェンド。どちらも、嫌いということではありませんが、とても個性が強いので、どの映画もその色に染めると思い、多分、昭和演出を覚悟に鑑賞です。
大泉洋さんも個性的ですが、さすがに2人には勝てないだろうと思いましたが、永野芽郁さん(のへそ)とタッグてよく対抗していました。
もちろん、昭和っぽいところもありますが、ニヤニヤしながら観てしまいました。令和とは言えませんが、平成ではありました。
私も大泉洋さん世代、なんだか他人事ではなく、笑いながら、2ヶ所だけ涙が出てしまいました。私の母はすでに他界していますが、生きていれば同じようなやり取りがあったのかな、、、と。
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