正欲のレビュー・感想・評価
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世界ってそんなに生き辛いかなぁ
人は誰でも、自分だけの領分があると思う。
それは、死ぬまで自分で抱える秘密。
それでいいじゃない。
この世界に生まれたのは、その美しさを味わうため。
他者を傷つけたり、自分を傷つける人に、この世界は輝かない。
だってあなたも私も世界の一部だから。
生欲(生きようと思う気持ち)
宣伝コピーが言うような、「価値観を揺るがす問題作」かというと、そこまで特殊な話では無かったです。ただ、共感できるところと、理解しにくいところがありました。
題名の「正欲」とは、普通(多数派)が正しいとされる現実に一石を投じ、では普通でない(少数派)は間違っているのか?という問いかけなんだろうと思いました。
私は「水フェチ」についてはよくわかりません。テレビでタレントが「私、匂いフェチなんです」と言うのと、どこが違うんだろうか。水には魅せられるけど、性的興奮を感じるなんてことがあるのか。多分、明るくカミングアウト出来ないことが問題なんでしょう。
本作は私には、人と違う性的指向の話というよりは、生きづらさを抱えている人の話のように見えました。
最近、性の多様性がしきりに言われますが、生きづらさを感じるのは、性的指向の違いに悩む人だけではありません。
私も、朝スッキリした気分で目覚めて、楽しい一日の始まりにワクワクした記憶が無いので、夏月(新垣結衣)の「地球に留学している気分」というのは分かります(でも、留学生は希望に満ちていそうなので、異邦人ということですね)
学校に行きたくないのも分かりますが、ユーチューバーを逃げ道にするのは危険です。あの子達はリクエストに応じるだけになっており、小児性愛者は喜んで観ても、「普通の」視聴者からは飽きられていきます。母親は視野が狭くなっていました。
寺井(稲垣吾郎)は職業柄、鋭く、断定的な物言いもするけれど、それ程傲慢で排他的な人物とは思いませんでした。
ラストで夏月の言葉にひるむ姿が印象的で、稲垣さんは良い演技をするなと思いました。他の出演者も見事でした。
結末をどう見るかですが、私は佳道と大也の疑いは晴れるだろうと思いました。
レンタルで…
ガッキーさんを大画面で拝みたい方は、映画館に行くしかないですね。。ガッキーさんに癒やされて来ました。
内容は、多様性の押し付け映画です。
この描写だと、逆効果な気がする。
作中で、ガッキーさんが放った言葉「うるさいっ」を、多様性押し付け映画に言って欲しい。
こういう映画を作る事に対して否定的では無いですが、共有する形で作れないですかね。
多分、多様性を受け入れきれて無い方々が作ろうとするから、こういう問題提起型映画はチグハグになるのではないかな⁉。
要らないシーンが多く感じました。
そんなシーンよりも、深堀りして欲しい所が多々あったのに…何故だ⁉。
・磯村くんの絶望までの孤独感はどこから?
・子供が学校に行きたくないのは何故?
などなど。
分からないから、物語に没入出来ない。
仕舞には「水フェチ」押し。
水フェチなんて、いくらでも居ると思いますけどね。
ホントこの国の圧力はねえ
LGBTQ問題のレベルでなく、ホントこの国の日常の同調圧力、正常バイアス圧力は嫌になるほど強く、またそれがアタリマエって思われてる。マジョリティの趣味趣向を押し付けないでほっといてってハナシですね。
鑑賞前に主演俳優陣を見て、若干の不安がありましたが結論それは取り越し苦労でした。
皆さん、内面に秘めた感情をうまく表現し、各々の配役に馴染んで違和感なかった。
とくに新垣結衣さん、こんないい女優さんだったのですね。(同居人とセッ◯スしない偽装結婚って役は、あのドラマをやったせい?)
3つの独立した物語が平行して展開し、最後にある不幸な1点で交錯するという脚本は、
ありがちといえばありがちですが、全体として混乱もなくうまくまとめていると思います。
エンディングの投げっぱなしに突然終わる感じはヨーロッパ映画的で私の好みだった。
主張できる人間が生き残れる世界
社会的少数者、マイノリティ
人間の欲求、生きる上で切り離せないもの
密接にあるから簡単ではない
食欲、睡眠欲は誰かと話せることなのに
性欲に関しては普段は話せない
しかもその中でも他の人と違うともっと話せない
マイノリティの中のマイノリティ
マイノリティが声を上げることで生きづらく追いやれ
さらなるマイノリティが存在する
人間に生まれたら
他の人間と生きていかなければいけない世界
私なんかでは想像できないくらい絶望する世界
作中では小児性愛者を擁護できない描き方(買春)をしているものの
自分の中で楽しんでいたら黙っていたら問題がない
それをも周りは駄目だと言ってはいけない
何もわからない子供に興奮しようが
無機質なものに興奮しようが
個人が自由に生きるためには尊重しないといけない
秩序のために被害があったら犯罪とする
自分以外のものを苦しめたり痛めつけてはいけない
これだけがこの世で生きるためのルール
だったはず
孤独 矛盾 異常 皮肉
やっと見つけた安心できる存在かけがえのない同士を
ありえないとさらっと否定される
全ての欲は正しいと願いたい
日々の自分の何気ない言動を反省させられる
世間話のつもりが傷ついている人もいる
批判せず軽蔑せず、認めるという表現も違う
ただ、視野を広げるしかないのだと思う
原作だと偉そうに勝手にラベリングする人間を
もっとはっきりぶった斬ってくれていた印象
検事の性的趣向が描かれていた
誰でも後ろめたいものが少なからずあるはず
ガッキー映画
みんな大好き新垣結衣ですが、出演映画を観るのは初体験
これはガッキーの裏アイドル映画ですよ
冒頭のジーをするガッキー(衝撃❗デモキレイナヒョーゲン)
小声でウルセ~と言うガッキー(イワレタイ…)
一人で回転寿司を食うガッキー(タマラン!)
個人的には家族で見ているあるテレビ番組をリモコンで替える場面イイネ~
ガッキーの口から「S◯X」「M字開脚」そして磯村勇斗との中学生みたいな疑似○○○ゼンゼンイヤラシクナ~イ
いろんなガッキーを堪能できる♥
社会的に立派な立場の稲垣吾郎(こちらもガッキー⁉)が、食べているのがカレーライスやオムライスというのも意味深
稲垣吾郎の奥さん役が、ずっと誰だろう⁉と思って観ており、一瞬菅野美穂に見えたのだが、昔の元◯◯が共演するわけないではないか!と自問自答する(正体は山田真歩)
ストーリーとしては面白いのだが
多様性に揺れる男女観とそれぞれの思い、そこに愛はあるんか~!
先日、阪神が日本一に!それはメデタイ・・・そうアナタは思えますか?
関西人なら当たり前やろ~、とか でもオリックスファンも関西には多いだろうし。
そもそも 映画ファンは野球に いやスポーツに興味が既に無かったり。
前にyahooでレビュ-書いてたけども、TOPカテゴリに映画が無くなってしまって。
何で~?と強く思った。 スポ-ツ蘭の中にはカテゴリいっぱい有るのに・・・。
この映画見て 素直に思うのはマイノリティ(少数派)の事象は無くなるべきか、もしくは無視しても良いのか?と言う事を感じたな。
いま 某ジャ○-ズ問題で揺れてる様な事象も、この映画で少し取り扱いされてて
きっとその事を目の当たりにした観客の中には激しい嫌悪感を抱く人も少なくとも居るだろう。よって その繋がりを絶ちたい感情が沸き起こり この作品の真の価値観への評価が厳しい物に変えられて行くだろうと 私は察する。
水と空気と光の間で人間は生きている。どれもコレ程無いと思える無限のアナログ感がそこには一緒に備わっていて、その中の水について異常な程の興味を抱く少数の人達をこの映画で取り扱っていると 私は感じた。人間で有る限り水に興味がある事を何ら否定は無いと私自身は思うね。
生きて行く事にツライとか・・・皆と違うとか普通じゃ無いとか・・・何故か自分は特別なんじゃないかなとか・・・だから? 何って思うわ。
それで 結論的に死を選ぶのかな。佐々木の人生の詰まりが自殺に展望で、それを結局冷静に止めに入れた桐生がいた訳で。その後の二人の生き方、馴初めとふたりの結婚観。
コレに対比する寺井夫妻の崩れゆく夫婦仲。
信じてゆける愛とは何なのか、そこが見物でしょうか。
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・この映画の登場グル-プ
(子供が不登校でネット配信を巡る理解で夫婦仲決裂 ⇒ 調停)
寺井啓喜(稲垣吾郎さん):夫、検事、不登校の子の父親、ネット配信反対。
寺井由美(山田真歩さん):妻、子供を元気付けたい思いでネット配信に加担。
西山修(渡辺大知さん):寺井息子のネット配信指南役
越川秀己(宇野祥平さん):検事補佐、寺井啓喜の同僚
(いわゆる水フェチ、自己と同類者をネット探す。事件に巻き込まれる)
桐生夏月(新垣結衣さん):同級生、寝具の店員、佐々木の妻になる
佐々木佳道(磯村勇斗さん):同級生、横浜から戻る、桐生の夫になる、事件に巻き込まれ疑いがかかる。※1
那須沙保里(徳永えりさん):寝具店の同僚、妊娠中
(大学生でダンスサ-クル関係、陰キャ同士)
諸橋大也(佐藤寛太さん):水フェチ※2
神戸八重子(東野絢香さん):極度の(男性)恐怖症
高見優芽(坂東希さん):ダンスサ-クル内の陽キャ
(水フェチの オフ会で出会う ※1~3)
矢田部陽平(岩瀬亮さん):水フェチかつ小児性愛者、逮捕される ※3
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この中で、一番の力量を感じ獲たのは 桐生役の新垣結衣さんかな。今まで感じた事ないくらい良い味出してたと思う。そして 私の推してる佐々木役の磯村勇斗さんですね。
毎作楽しみにしてるんですが、今作もいい感じだったと思います。
服着ての抱き合うベットシ-ン。
ハグって全く知らないのか~って思っちゃう このカップルを
どことなく応援してあげたくなる・・・そんな思いにさせてくれた所が素晴らしい。
生きてて良いんだよって 言いたくなる。そこが この場面と思うよ。
桐生が言う”これから先、一人では生きていけないかも~”
そうつぶやく所が 全てを表現していると感じます。
それが 二人の愛なんじゃないかな。
そして、宇野祥平さん 平然と指し示すヒョウヒョウとして良い役柄でしたね。
あと目を見張ったのが、若手?神戸八重子役の東野絢香さんですね。
諸橋君への勇気ある告白がメッチャ良かったですよ。
アレは中々の心情場面と思います。素晴らしい表現で思いの丈を感受しました。
全体的に 陰キャと陽キャの対比展開の話筋で、中々理解が得られないかもですが、
多様性テ-マとしてそれに観客がどう絡められるかが 見極めの差となって出るでしょう。
私的には とっても良かった作品と感じました。
最後の桐生の言葉 ”わたしは ここにいるよ” でしょうか。
興味ある方は 是非劇場へ!
擬態、変態、変体
多様性という言葉の乱用
多様性という言葉を今は好んで使う世の中になってしまっているが、受け入れる側には上から目線の嫌らしさを感じる。
しかし”人を傷つない“が共通言語で世界ではそれを越えては理解しうる世の中にもならないし100年先も何も変わらないだろう。
正欲のお勧めタグに「#映画正欲_観る前には戻れない」があるが私はこの世界を小さい頃から知っているので「#映画正欲_観る前から変わらない」が腑に落ちる。この中にいる登場人物の一興一投足が私の所謂“普通”で最後に至る夏月(新垣さん)の台詞に温かさを感じそのままVaundy『呼吸のように』のエンドロールで泣いた。
稲垣吾郎さんの普通が気持ち悪くてスパイスが効いた作品になったと思う。
夏月のラストの言葉が秀逸
私が呼吸できているのはもう一人の片割れがいるからだ、そうはっきり言える。
性も幸せも家族の形も全てに線引きはなく、不安定で凸凹だらけの道を歩いているけれど、人の視線を忘れて生きられたらどんなに自由で安心するか。自分の嫌いを否定しなくていいんだなと思うと少し救われる。
夏月のラストの言葉が秀逸。
観客に投げられた答え
普通に生きる事が困難な人達の苦悩を描いた作品。 本年度ベスト級。
難しい問題をわかりやすく提起
稲垣吾郎さんと新垣結衣さんのやりとりが印象的な予告に惹かれて鑑賞してきました。ツッコミどころはあるものの、言いたいことはよくわかる作品でした。
ストーリーは、不登校の息子の教育方針をめぐって妻と衝突する検事の寺井啓喜、実家で父母とかわり映えのない毎日を送るショッピングモール店員の桐生夏月、夏月の同級生で実家に戻ってきた佐々木佳道、周囲に心を開こうとしない大学ダンスサークル所属の諸橋大也、男性恐怖症で諸橋に学園祭出演を打診する神戸八重子ら、住む場所も立場も異なる人々が、ある事件をきっかけに交錯していくというもの。
多くの登場人物が、開幕から一人また一人と順に紹介するように描かれます。彼らにはまったく接点はないのですが、それぞれが何かを抱えていることがじわじわと伝わってきます。ある者は他者を枠にはめようとし、ある者は枠からはみ出さないように自分を殺し、ある者は苦しみにじっと耐え、ある者はその場から逃げ出し、ある者はわかり合える誰かを求め…と、必死にもがく姿に心が苦しくなります。そこには、常識、世間体、普通、こんな言葉に押しつぶされて、生きづらさを感じる人々の悩みや苦しみがあり、声にならない叫びが聞こえてくるようです。
しかし、自分と考えの異なるもの、自分の物差しで測れないもの、自分の常識に当てはまらないものを否定的に捉える人は、世の中にはとても多いです。自分もまさにそのタイプです。その象徴として描かれる寺井の目線からスタートした物語が、ラストではこれまで抱いていた価値観、ものの見方・考え方を激しく揺さぶるという構成がお見事です。佳道のそばから「いなくならない」という夏月の言葉を、妻が「いなくなった」寺井が聞くという対比が鮮やかです。
価値観が多様化する今の時代だからこそ必要な問題提起がここにあり、私たちはもっと寛容になるべきだと訴えかけてくるようです。ただ、少しだけ不満を言えば、佳道への嫌疑がかなり強引で、それまでの丁寧な描写に傷をつけるようでちょっともったいなかったです。
キャストは、稲垣吾郎さん、新垣結衣さん、磯村勇斗くん、佐藤寛太くん、東野絢香さん、山田真歩さん、宇野祥平さん、徳永えりさんらで、それぞれが役にピタリとハマっていました。中でも、東野絢香さんがすばらしかったです。朝ドラで初めて知った女優さんですが、また一段と演技に磨きがかかったようです。
今回は舞台挨拶ライブビューイングもあり、監督や出演者から貴重なお話を聞くことができました。構成上、共演シーンが少なく、またカット割がなかったため、キャストの皆さんは互いの演技や表情を試写で初めて見たらしいです。「編集で相当な時間をかけてベストショットを繋いだ」という監督の言葉も印象的でした。監督はじめキャスト、スタッフが、真摯に向き合って作り上げた作品であることが伝わってきました。
普通とはなにか、社会はどのように向き合っているのか
常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションである、という言葉を残したのはアインシュタインである。
この映画において使われるのは常識ではなく、普通という言葉だ。
皆さんは昨今、普通という言葉を使うことに後ろめたさや、ためらいはないだろうか?それは多様性社会において、マイノリティやマジョリティはあっても、何が”普通”かということは定義できないしされるべきでない、という価値観に基づいているからだ。
この映画を陳腐な言葉でまとめるとマイノリティを尊重しましょう、ということになるが、それだけで済まされるわけではない。
水に対して性的に興奮を覚える性癖や男性恐怖症・不登校といった、いわば普通でない人々が、それでもつながりや生きる意味を求めて葛藤しながら生きていく。それと同時に多様性を謳いながら、型にはまった対応しかできない人々との断絶を描く。
ここまではわかるのだが、買春をしたショタコン教師はともかく、他の二人は水着の小学生が映った動画をもらっただけで逮捕されるのだろうか?
児童ポルノに該当するのはざっくりいうと、服全部または一部をつけず性的な部分が強調され性欲を刺激するもの、だそうだ。
法解釈や適用の問題はわからないが、少しご都合主義の気がした。作り手に好意的に解釈するなら、その後の裁判で水フェチが理解されず有罪というオチになるのかもしれない。
誠実に生きても理不尽な罰を受けるというなんの救いもない結末にしたくないために、曖昧なエンディングに逃げたような印象を持ってしまった。
作中で、マイノリティを支援するために自分の興味がないことをするのはむしろ多様性に反するのではないか、と佐藤寛太演じる男子大学生が言っていた。
しかしこの作品自体も、マイノリティや普通とは何か、といったテーマを扱ってはいるものの、そういった社会的関心を商業的に利用しているのではないかと思った。
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スッキリした終わり方ではなかったものの、俳優陣、特に鬱屈したアラサー女役の新垣結衣と、男性恐怖症をもつ大学生役の東野綾香の演技は引き込まれるものがあり、今後も色々な作品で拝見させてもらいたいと感じた。
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