Dr.コトー診療所

劇場公開日:

解説

山田貴敏の同名漫画を原作に、2003年と2006年に連続ドラマとして放送された名作テレビドラマ「Dr.コトー診療所」の16年ぶりの続編となる劇場版。

日本の西端に位置する自然豊かな孤島・志木那島。19年前に東京からこの島にやって来たコトーこと五島健助は、島にたった1人の医師として島民たちの命を背負ってきた。島民とコトーとの間には長い年月をかけて築いてきた信頼関係があり、今やコトーは島にとってかけがえのない存在だ。コトーは数年前に看護師の星野彩佳と結婚し、2人の間にはもうすぐ子どもが誕生する。志木那島でも日本の他の地域と同じく過疎高齢化が進む中、島民たちの誰もがコトーの診療所があることに安心し、変わらぬ暮らしを送り続けていた。しかし診療所の平穏な日常に、ある変化が忍び寄っていた。

主演の吉岡秀隆をはじめ柴咲コウらおなじみのキャストが再結集し、原剛洋役の富岡涼は芸能界を引退していたが本作のために復帰。高橋海人、生田絵梨花、蒼井優、神木隆之介、伊藤歩、堺雅人ら豪華キャストが共演する。スタッフも監督の中江功、脚本の吉田紀子らドラマ版を手がけた顔ぶれがそろった。

2022年製作/134分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2022年12月16日

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(C)山田貴敏 (C)2022 映画「Dr.コトー診療所」製作委員会

映画レビュー

5.0今だからこそ映画化の意味のある、地域医療の現実を描いた作品。連ドラのファンは、より入り込める豪華キャストに。

2022年12月17日
PCから投稿

2003年と2006年に連続ドラマで高視聴率を誇った「Dr.コトー診療所」。私はこの当時に映画化すると思っていましたが、2007年にフジテレビの映画事業局の亀山千広局長と新聞で対談した際に、「流行っているからといって映画化はしませんよ」との判断でした。
そして、第2期の2006年から「16年が経った段階で映画化」したのですが、私はこの判断は意義深いと思っています。
日本の西端に位置する自然豊かな孤島・志木那島にて島にたった1人の医師として島民たちの命を背負ってきたDr.コトーも当然ながら年をとるわけです。かつては坂を自転車で立ちこぎしていたのが、今では電動自転車になるなど、島のみんなが生きているのです。
ただ、その結果として、考えないといけない現実も突き付けられ、映画でしか描けない世界観となっていきます。
そして、16年も経てば子役もいい大人になっていますし、結果として、豪華キャストが共演することになり、連ドラを見ていた人たちも一緒に時の流れを感じられます。
そして、連ドラ当時から❝こだわりの演出❞で知られていた中江功監督がメガホンをとり、スケジュールより天気を優先するなど徹底的に妥協のない作品に仕上げています。
134分でも描き切れないほどの要素はありますが、潔く意義深い作品になっています。

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細野真宏

4.5過去映像を一切使わずに感動させることに成功してみせた傑作

2022年12月10日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

連続ドラマとして多くのファンの支持を得ていた「Dr.コト―診療所」が、16年ぶりとなる続編を映画として製作したことに、まずは驚きを禁じ得なかったのと同時に敬意を表したい。
吉岡秀隆の日本映画界のレジェンドたちから学んだエッセンスが卓越しており、スクリーンにその姿が映り込むだけで妙な説得力を作品にもたらしてくれる。
芸能界を引退した富岡涼が今作のためだけに復帰するなど、話題に事欠かない。
連ドラで主要キャストを担った面々がこぞって復帰し、高橋海人や生田絵梨花という新キャストも加わっているが、試写を観て最も驚かされたのが、ドラマ作品時代の過去映像を一切使っていないことだ。
何に驚いたかというと、過去映像を一切使っていないのにも関わらず、ドラマを見ていた層の心に作品世界に戻ってきた…という面持ちにさせてしまうことに成功しているからだ。
それもこれも、主要キャストの誰も彼もが今作のためならば…と、もう一度この作品の舞台に復帰したことが最大の要因であろう。そして、これでもかと泣かせようとしてくるのだが、そこに押しつけがましさがない。
現代医療に関するテーマも内包されており、とにかく劇場で観て欲しい傑作である。

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大塚史貴

5.0悪い人は出てこない

2024年9月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

幸せ

ドラマシリーズを見た人にとっては最高の仕上がりになっています。
それぞれの人間関係やエピソードを知っているのと知らないのでは感じ方が全く違うのではないか?
だから評価が低いのかなあ。残念・・・
見てきた私は見る前から既に島の一員になっているし、若い医師が赴任してきたのを見て、どっからきたんやと住民目線で見てしまう。
そして、昌代が餃子を一生懸命包むシーンで既に涙。

村の住民たちはみんな相変わらずで彩佳がコトー先生と結婚してもうすぐ赤ちゃんができると言うことくらい。
剛洋にはがっかりしたけど終盤きっちり盛り返してくれた。

物語が進むにつれて色んなエピソードが増えていくけれど、どれもこれも心暖まるシーンの連続でずっと涙した。
織田先生は冷めた若者の典型的な奴と思ったけれどコトー先生の後ろ姿に深々とお辞儀をしていたのを見れば「こいつもわかってくれたんやな」と安堵した。(やっぱり住民目線になっている。)

最後はコトー先生が倒れて終わりつながるシーンで亡くなってしまった見たいな雰囲気を醸し出していくが最後はきっちり生きてくれてた。
涙涙である。

もうこの映画の続編が無いと思うと寂しい限り。
いや違う、ドラマの続編が映画で見れたことが幸せなのだ。

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♪エルトン シン

3.5DR.コト―診療所の最終章

2024年8月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

幸せ

 名作ドラマ「DR.コト―診療所」の最終章。前作から16年とか。役者さんたちも歳をとって、また声がかかって二つ返事で出演を承諾したとか。感動ドラマ系は、最近少なくなってきているのは、このような濃密な人間関係は孤島のような所でない限り、あり得なくなっているためだろう。島民とコト―との間の信頼関係が濃い故に、背負う物があまりにも大きすぎて疲弊、病魔に侵されるというのが本作のテーマか。
 タケトシのケガでスタートし、タケヒロの医学部中退が絡み、コト―の妻、彩佳の妊娠に助産婦である奈美の祖母の心筋梗塞が絡む。そこに診療所の統合問題、台風来襲、コト―の急性白血病といささか詰め込み過ぎ。
 確かに他の方々が触れているように、台風の時位、家で大人しくしているか、早く避難所に避難していろよって思ったし、大体、台風来襲には慣れている土地柄、あんなに怪我人が運び込まれること自体がないだろう。感動度を上げるための演出であろうが、ちょっとやり過ぎてリアル感が失われた。また、確かにコト―が倒れた時、誰も駈け寄らないのは逆に謎。
誰かが駆け寄る、コト―が気を取り戻して、服薬等で回復という普通の演出で良かった。
 テレビ的な演出で、コト―が命を失うようなセリフを吐かせて布石を打っておいて、亡くなったかのように見せるのも逆に安っぽくなった。そこも、コト―は入院中でTV電話等で会話する位で良かった。コト―の姿に打たれたにせよ、判斗が診療所にいるのも良く分からん。判斗一人が配属でも十分。二人の医師を抱えるだけの余裕はないはず。統合問題はどこ行った? などなど。確かにご都合主義。ただ、最後だからこそ、主要メンバー全てが幸せになっている姿で、視聴者に満足してもらおうと思ったのだろう。コト―は入院しながら、島の今後の医療について、お見舞いしに来る人達と考えているの位の演出にしてほしかった。
 それでも、後味が悪いよりは、ハッピーエンドで良かったのは確か。

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parsifal3745