窓辺にてのレビュー・感想・評価
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今泉力哉監督の力量が発揮された一筋縄ではいかない「恋愛映画」。稲垣吾郎×玉城ティナの化学反応が特に面白い。
今泉力哉監督らしい、一筋縄ではいかない「恋愛映画」ですが、脚本の登場人物の雰囲気が稲垣吾郎に合っていて、なかなか展開が面白く143分という時間を感じずに引き込まれていく作品となっていました。
今泉力哉監督は小説家の資質もあり、本作では、その要素を上手く自身のセンスで映像化できています。
タイトルの「窓辺にて」とは、カフェなどの窓辺でガラスのコップに手をかざすと、手に光が映り込むわけですが、その映り込む光は様々な形や温度に変わることを意味しているようです。
冒頭の稲垣吾郎がカフェの窓辺にいるシーンがラストシーンにつながることでタイトルの意味が、より理解できる仕組みになっていると思います。
ラストシーンの時系列はどうなっているのかを考えると、いろんな伏線がキチンと回収出来ていて、1本の映画として上手く完結しているのが分かります。
本作ではそれぞれのキャストも光っていて、中でも「フリーライターを自然体で演じた稲垣吾郎×17歳の小説家を演じた玉城ティナ」の化学反応が引き込む力を発揮していました。
目に映らないこの世界の空気感を表現してみせる。
やはり今泉力哉監督作品は、オリジナル脚本でこそより深く味わうことができることを改めて感じた。独特な会話劇、他者との間、物語世界を照らす陽光や抑制された生活音、そしてなんとも繊細な主人公の苦悩と恋人たちの心の揺らぎなどが、今泉的“リアルな恋愛観”で巧みに描かれる。
まるで異世界からやってきたかのようにも見える、渦巻く複雑な心を持った主人公の市川に、稲垣吾郎がその佇まいと眼差し、台詞の繊細な言いまわしによって説得力を与えている。そして今泉監督が紡ぎだす言葉や、カフェの窓辺や公園などで登場人物たちの顔や手を照らす陽光が、目に映らないものや、市川が見ているこの世界の空気感を表現してみせる。
人にはどこか欠落している部分があるもので、それで悩み苦しむこともあるが、それでもいいじゃないかと、静かに見る人の心を包み込んでくれるような作品だ。
後悔は、人生を味わい深くする。
*
クスッとできる所と
考えさせられる所のバランスが絶妙だった
140分って長尺だなと思ったけど
バランスがとれていると観られるもんですね
*
茂巳は浮気されて怒れなかった自分に
落胆していたけど
怒り狂って自暴自棄になるより断然良い
嘘を付かず、付けず、
正直に話せる人でとても信頼できる
「僕にこの小説は必要ないと思った」
これが一番好きな台詞
*
人生には後悔がつきもの
それでこそパフェ
味わいながら生きていこう
*
パフェ= 完璧‼️
主人公はフリーライター‼️編集者である妻は、担当している人気作家と浮気をしている‼️その事実に気づいている主人公は、自分が妻への怒りや嫉妬心を全く覚えないことにショックを感じていた・・・物語は同じく不倫をしている主人公の友人とその妻、そして主人公がふと知り合った高校生作家である女の子との、ほのぼのとした交流を交えて描かれる‼️自分は本当に妻を愛しているのか❓自分は人を愛するという感情があるのか❓感情的な不感症ではないのか❓自らのアイデンティティーを見つめ直す主人公‼️感情が大爆発するようなこともなく、あくまで淡々と会話劇の面白さ、話術の妙で少しも飽きさせない今泉力哉監督の演出力は素晴らしいですね‼️まるで小津安二郎監督作品みたいです‼️そして、一つ一つの心に刺さる台詞の数々‼️「人は信頼しているからこそ繋がれる」「人生は手に入れる、手放すの2つしかない」などなど‼️個人的にはタクシーの運転手のパチンコ話「時は金なり。パチンコは時も金も失くすから最もぜいたくな遊び!!」誰かに語りたくなります‼️主人公の稲垣吾郎は好演‼️しかしそれ以上に高校生作家役玉城ティナが魅力的でした‼️
無駄な時間を大切に!
吾郎さんの茂己は穏やかで感情の起伏が無くピッタリの役なのですが、、、せめて妻の紗衣に怒るか浮気相手の荒川を殴るかして欲しかった。
映画の中でいくつもイイ言葉出てきましたね。
無駄な時間を大切に!イイ言葉です。忘れられなかった。タクシー運転手の走らされてる!
パチンコは金と時間を浪費するもっとも贅沢
誰かに必要とされているのかな?
等物凄く覚えています。
等強烈な言葉が幾つも出てきました。
イヤー観に行きます!
アンダーカレント!
ハマるわーこの世界観❗️今泉ワールド。好きです
【窓辺にて】2022年
去年気になってて映画館で観そびれてたこの作品。
WOWOWで観てみたら。
独特の今泉ワールドにハマってしまった。
「愛がなんだ」の今泉監督作品は宮沢氷魚のボーイズラブの「his」しか観たことなくて、でもそのhisが良かったから好印象で。
今回の窓辺は143分と長いんです。簡単に言うと稲垣吾郎夫婦と,その友人夫婦の結婚生活におけるある節目に、高校生天才作家の玉城ティナのカップルの話が絡む。
独特の空気感があって、緩いんだけど,全然眠くなくて、セリフの一つ一つが心地よくて。脚本の素晴らしさってこういうのかな、て。まるで純文学を読んでるような。
そしてキャスト陣の演技もとても良くて、吾郎ちゃんこんな上手かったんだ!
思慮深く心優しいからこそ悩める主人公を絶妙なさじ加減で演じていて、唸りました。
【妻の浮気を知っても少しも悲しくない自分】に気づいて、あらためて結婚というものを考え、妻と、自分自身と向き合ってみる。
奥さんも寂しかったのかもしれないけど、結婚て難しいところありますよね。でもやっぱり浮気は裏切りなわけで。心から謝罪して、やり直したいと思った時にはもう遅くて。
ここまでくるまでに夫婦はちゃんと向き合うべきだったと思う。
友人夫婦は夫の浮気で破綻寸前。
愛人役が志田未来なんですよ、綺麗になりましたね、そして夫役これ誰?と調べたら,大衆演劇出身の若葉竜也。上手い!まったりした口調の中にも思いがこもってる。
でも今回めちゃくちゃ良かったのは玉城ティナちゃん。この子、抜群に光ってた。
キュートで、子生意気で、利発で、そして泣き虫で。目が離せない。
この映画の魅力を上手く書けないのがもどかしい。
「なんとなく映画でもつけてみよかな」って気分の時にピッタリの映画ですよ。でも、観出したらなんかハマりますよ。
愛と本と人が深く結び、じわじわ熱を帯びる
2022年劇場鑑賞87本目 優秀作 74点
待望の今泉力哉さんの最新作
相変わらずの最後の怒涛の回収劇は巧みで、その分というか今作はそれまでがとりわけ落ち着いている印象で少し退屈に感じてしまった時もあったけど、今泉力哉さんのことだからその些細なシーンにも必ず意味があって、より一層含みを感じるはずなので、配信されたら必ず見返したい、いやなんなら早くまた観たい。今泉さんはどの作品にもこの感情を抱かせるから凄い。
当方僭越ながら稲垣吾郎さんの出演作をちゃんと鑑賞したのが今作が初めてで、比較しようがありませんがすごくハマり役だった気がします。落ち着いた雰囲気や余裕があるというか、ガツガツしていなくて欲もなさそうな感じが、稲垣吾郎についての知識が殆ど無い私のような人のイメージ通りな気がしてまさしくでした
内容についてや考察、感想は配信にて見直してからしたいと思います
是非
理解されたいけど、されたくない。
「ヒトをどこかで見下しているんですよ。だから相談できない。他人には相談されても。」
「正直であることは、必ず誰かを傷つける。」
でもそれは、他人より自分の本音(その存在)に気づけるからだと思う。
観ていてそんなことを考えた。
今度はビターな味、大人の恋も煩わせる今泉力哉監督作品
と言っても、大人は大人である。上映前後に今泉力哉監督が劇場ロビーで挨拶している時にちょうど足を運べた。ちょっとビターで、苦味のする作品。
「私も31ぐらいの時に結婚して、40/50くらいがターゲットになるかなと」正直な、嘘を付けない私の感想に真摯に答えてくださった今泉監督。結婚していて満足しているものの、妻の浮気にショックを受けないことにショックを受ける男の、全然パーフェクトじゃない物語。大人っぽさを纏わせながら、やや重いトーンの中で作品の会話が巡る。優しく、心地よく、刺々しく。
雰囲気は好き。ただ、自分の経験値が足りない。もう少し距離が近くなったら仲良くなれそうな気がする。夫婦にしかわからない空気、大人でしか味わえない痛み、そんなものを感じたり、振りまいたりしながら彼らは考える。陽が差し込んで、影の模様を楽しむように。
言葉をフラッと使いつつ、愛を契約している彼らに何が足りなかったのか、何を求めているのかを弄る。一緒にいる2人なら見えているものが見えていない部分は何か…。気持ち悪いような感情でも、それが自分の抱いたものであり、理解に及ばなくとも、感情に偽りがない。まだ自分には難しいが、もう少し大人になれば見えそうだ。
主演は稲垣吾郎さん。落ち着いた雰囲気の中に何処かソワソワした役どころが印象的。自身を省みながら取れないバランスを模索する辺りが繊細。また、本作は可愛いというより綺麗な顔立ちの女優さんが多い。中村ゆりさんに玉城ティナさん、穂志もえかさんと、まさにヒロインに相応しいキャストたち。一方で志田未来さんや若葉竜也さんといった実力派が固めているのも魅力的だ。
また数十年したら見方が変わってるかもしれないですね、その頃はこの作品がどうなってるか分からないですけど。監督は優しく微笑みながら、一端の大学生の私に言葉を寄せてくれた。境遇が変われば見方が変わる、そんな可能性を持っているのも映画の魅力と言えよう。もう少し大人になれること、楽しみにしてみる。
不倫したことない奴が作ったみたいな映画
とにかく長い
壮大な映画でもないのに2時間半くらいあった。
時間配分も考えて作って欲しい
最後の方だいぶ飽きてた
登場人物全員心情語りすぎ
あと不倫てそんな感じじゃないですよね?って描写ばっかり
ほんとつまらん
とにかくつまらん
何も得ることなく会話劇として面白い訳でもなく、感動もなく、淡々とすぎていく2時間半
女はすぐ感情を爆発させてすぐ怒鳴る
男はバレてないと思い込んで不倫して、あまり語ることなく寡黙で静か
と言うステレオタイプの登場人物しかいなかった
ちゃんと不倫してから脚本を書けよ
活きる稲垣さん
もう、これは個人的感情揺さぶられまくりで…
市川夫妻は、もう別れてええやん。
お互い、なんやかんや言うて、自分自分やん。
まぁ、この結果で正解でしょ!
っとの見解だったので良しとして、
有坂となつよ!
焼き肉屋やホテルや、ありとあらゆるふたりの会話での
なつの言葉が解りすぎて...
痛くておかしくて、胸ん中グルグルになって笑い泣きしそーになった。
めっちゃ、好きやねんな、なつが有坂を。
バランス取れてへんねん。
アホボクサーめっ!!!
こっちの人間味溢れる二人のやりとりに心、翻弄されまくりでした 笑
にしても、稲垣さんが素過ぎて、実際そんな人なんだって思ってしまっている…
これは、稲垣さん的に良いのか?!
留亜と彼氏の関係も、可愛かったなー。
とくに、男の子の幼さと、少し先に大人になっていく女の子、
ふたりの演技がとても良かった!
総じて、稲垣吾郎さんが非常に活かされ作品かと。
何が面白いのだろうか、考える😔
仮に監督がミュージシャンでこの世界観の歌があったとして、メロディさえ自分には合えば聴くでしょう。
映画は映像なので、オシャレぶった映像ではあるけど…
逆に面白いと思った方とオフ会みたいなことしたい位、ちょっとナニコレ映画ですね。
主人公と一緒に考えてしまう
妻の浮気にショックを受けなかったのがショックという一風変わった役の稲垣吾郎がとにかくハマり役。
真面目で正直だけど、どこか熱がなく自分さえ俯瞰で見ているような人。作中誰からも理解されないけど、個人的にはちょっと分かる気がする。
妻を愛していないのではないかと苦悩していたが彼は彼なりに妻を愛していたと思う。その感情が大きく出ないだけで…
元小説家で読書家なので感情を揺さぶれるものを追い続けて、様々な物語に触れて、ちょっとやそっとじゃ動かなくなってしまったのかもしれない。
愛するとは何か、幸せとは何か、主人公と一緒に考えてしまう作品。
143分あったと後で知って驚いた。それだけ引き込まる魅力ある作品。
真面目で正直ゆえの苦悩・・・稲垣吾郎にぴったり過ぎた。 妻の紗枝と...
真面目で正直ゆえの苦悩・・・稲垣吾郎にぴったり過ぎた。
妻の紗枝との長回しのシーン、浮気相手との会話迫力ありました。
クスッと笑えるところもあり
何度でも見たい映画です。
パフェの食べたあとの胃がもたれて後悔するとこまでが好き
選択に悩むことは贅沢なこと
何かを手放すのは贅沢なこと
パチンコは贅沢
贅沢ってなんだ。
未来を見据えて考えること。
手放すことにより、何かを手に入れること。
トキは金なり。時間と金を同時に消費できるパチンコはとてつもない贅沢。
結局君も私も他人を見下してるんだ
だから誰にも相談できないんだ。
結局人と人は信頼し合うことでしか繋がれない
書いてしまうと過去になってしまう。
人を好きになることってどういうことって普遍のテーマ。結局その答えは人によりそれぞれ。
嫉妬すること、不安になること、怒りが出ること。
いずれにせよ感情が起こる。
やっぱり好きだっていう感情は一時的なもの。
自分の深層にあるモノが、何かのきっかけで認知されて感情として自覚される。
そのきっかけはささいかもの
MAX焼肉の関係性
フリーライターの市川は、編集者である妻が担当の売れっ子小説家と浮気しているのを知っている。
しかし、彼はそのことに対して特に嫉妬や怒りが湧くこともなく、心が動かないことこそがショックで、妻に話せずにいた。
そんな時、高校生作家の久保留亜に出会い、彼女の小説に興味を持った市川は彼女と交流を深めていく。
今泉監督の複雑恋愛シリーズ。
タイトルからしてなんとなく『街の上で』の続編的な感じかと思っていたら全くそんなことはなかった。
妻の浮気にショックを受けない男の話。
今回は普段以上に大人な雰囲気を身に纏っている。
純喫茶で市川が水の入ったコップを手の上にかざし、屈折して手の上でキラキラと光る陽の光を見つめる、という随分と粋なシーンから始まる。
夫婦や恋人、愛人と言った形には収まらない、愛というものについて。
恋愛偏差値10の人間としてはなかなか難しかったが、彼の感情分からなくもない。
彼が妻の浮気にショックを受けないことが劇中では全否定されていたけれど、それこそが彼なりの愛の形なのではないか。
感情の乏しさが愛の乏しさというわけではないと思う。
市川が惹かれた久保留亜の「大切なものを手にした瞬間手放す」という考え方。
完璧なんか求めなくていい。
欠けている方が幸せなのかもしれない。
パフェがパーフェクトじゃないように。
大当たりしたパチンコを手放した市川の姿から、この映画が伝えたいメッセージがなんとなく分かったような気がした。が、やっぱりよく分からない。
「(大人になりきっていない)僕には(まだ)必要のない作品だった(かもしれない)」
キャストは今泉映画には珍しい顔も多かったが、流石実力派の俳優だと感じた。
脇役は安定な感じ。
倉悠貴は市川と対照的な役を好演していたし、『街の上で』ファンとしては若葉竜也と穂志もえかの絡みが最高に嬉しい。
♫あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ……
観賞後、無性に小説が書きたくなった。
文学的で濃厚な143分。
ただ、143分はこの手の映画にしては少々長い。
ゆったりと時間が流れていて…とも言えるけど、もう少し簡潔な方が好きだったかな。
窓辺にて。深田監督の言葉を借りれば「感情のプロパガンダにどう向き合...
窓辺にて。深田監督の言葉を借りれば「感情のプロパガンダにどう向き合うか」がテーマでもあり、山﨑ナオコーラ風に言えば「人の感情を笑うな」(そこまで強い要求でもないが)
登場人物の感情にジャッジを下さず、(見ている人に)感情を同化させることも望まず、緻密に繊細にシーンを積み上げ、ただただ、そこにあるものとして多様に提示している。至高。
今泉力哉監督 泣かせないラブストーリー
窓辺にて
今泉力哉監督、稲垣吾郎主演
玉城ティナ演じる高校生作家久保留亜の小説ラフランス「食べ物は食べるためにある。」
「人と人とは相手を信頼することでしか繋がれない」
生活を共にしていると現実には時が流れて自分の気持ちが現れなくなることってあるだろうけれど…
それに気づくきっかけを久保留亜がそれを引き出す。観ている者にも稲垣吾郎演じる市川茂巳と同じく小説ラフランスに興味を惹かれる。元々正直な茂巳は久保留亜との出会いで自分の見なかった気持ちがどんどん現される。
こんな気持ちは
こんなストーリー(物語)は自分と相手(恋人・夫婦)と
周りの人に愛情を持ってないと描けないだろうなぁ
窓辺から見えた人は
どんな景色
そして窓辺から見ているのは自分の主観で人を見ている?
それとも見ている人と自分の関係を客観視している自分?
個人的にはタクシードライバーに笑った😅
そうだよね。
みんなそれぞれの悩みがあるし、それから逃げないためには周りの人を信じて生きていく。
誰を信じて生きているのかは折にふれ
自分を見ないとわからない。
人は見たくない弱いところがある。
そんなことを弱味につけ込んで決して泣かせてこない今泉力哉監督作品好きだな。
繰り返し観て
その言葉を身に沁み込ませたいな。
良い物語でした。
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