劇場公開日 2022年11月4日

窓辺にてのレビュー・感想・評価

全139件中、101~120件目を表示

5.0また傑作を観てしまった。

2022年11月6日
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鑑賞方法:映画館

今年の邦画界どうしちゃったんだ?

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ken68

3.5それぞれの愛の形

2022年11月6日
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鑑賞方法:映画館

難しい

普段はあまり選ばないジャンルの作品なのですが、上映時間の都合がよかったので本作をチョイス。予告から予想していたとおり純文学を映像化したような作品で、この内容を受け取るにはそれ相応の人生経験や恋愛経験が必要ではないかと感じました。

ストーリーは、編集者である妻・紗衣が担当作家と浮気しているにも関わらず、それに怒りを覚えない自分にショックを受けたフリーライターの市川茂巳が、高校生作家・久保留亜に出会い、彼女と彼女の作品に惹かれながら、自身や周囲の人々の恋愛観を見つめていくというもの。

これといった大きな出来事は起きそうで起きないまま静かに進行し、主人公・市川茂巳の恋愛観を中心に様々な男女の恋模様が描かれます。映像的ないわゆる濡れ場は描かれませんが、男女の関係性はある意味では生々しく描かれていると思います。主な登場人物が文学関係者なので、それぞれが語る恋愛観や人生観が抽象的で、文学に造詣が深くない自分にはわかるようでわからないことばかりで、正直いってなかなか共感しにくいものがありました。それでも、終盤で人気作家・荒川円が市川に語った、「書かない理由」だけは感覚的に理解でき、すとんと落ちた気がしました。

単純でおもしろいストーリーを求める自分には、なかなか敷居の高い作品でしたが、小説好きな方には楽しめるのかもしれません。わかりやすい話ではないですが、それこそが単純な言葉では語れない、自分さえも正確には理解できない、複雑で矛盾に満ちた、それぞれの愛の形なのかもしれません。

主演は稲垣吾郎さんで、感情の振れ幅が小さな市川茂巳役がぴったりでした。中村ゆりさん、玉城ティナさん、若葉竜也さん、志田未来さんら、脇を固める俳優陣も安定した演技で作品世界への没入感を高めています。長回しや長台詞が多く、よけいなBGMも極力排除し、役者の演技力だけで各シーンを成立させている感じがすばらしかったです。

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おじゃる

4.0「私小説家」の行き着く先は、身の破滅かそれとも・・・・。

2022年11月6日
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知的

難しい

萌える

愛しているハズの妻の浮気を知っても、
怒りや嫉妬の感情が湧いて来ない自分に戸惑う男は
〔ドライブ・マイ・カー〕でも描かれたコトの発端。

かと言って、意趣返しに自身も浮気に走るでもなく、
恬淡とした心の内にただ戸惑うばかり。

今時らしいモチーフではあるものの、
実際には昔からある出来事なのかもしれない。

本作では、三組のカップルの関係性が描かれ、
それは蜘蛛の巣に張り巡らされた糸の様に
粘っこく各々を捉え離さない。

静かな筆致の中に男女の愛情の本質と
共に暮らすことの意味を軟らかく語りきる。

『市川茂巳(稲垣吾郎)』は新人賞を獲り、
将来を嘱望された作家ながらも
何故か突然に筆を折ってしまった過去が。
にもかかわらず、今でも「書くこと」を生業にすることからは逃れられず。

小説を書けなくなったのではなく、
自身が望んで書かなくなった理由は判然とはしないものの、
他の人の口を介して語られたそれは
「私小説」を書く者にとって本来ならば苦渋の決断。

にもかかわらず、生来の性格の為か、
傍目にはそうとは見えぬのは、
身を削るように書くことで表現をする「私小説家」の行き着く先は
『太宰治』が体現したような破綻と本能的に分かっており、
恐れているのかもしれない。

三組の男女は、何れも女性の方の惚れ度合いが強いかのように
ちょっと見には思え。

が、実際は男性の思いがより強固なのに、
要はその表出のさせ方が下手なため、
要らぬ混乱を招いてしまう。

過去をぐっと吞み込んで元の鞘に納まる者、
或いは昔に囚われずに新たな関係性を築く者と結末は様々。

40代・30代・10代の夫々の男女の形が
世代を交差した隙の無い表現で綴れられる。

キャスティングの妙が、本作には著しく奏功。

『玉城ティナ』の小悪魔的なコケティッシュさが効果的で、
〔惡の華(2019年)〕に匹敵する出来。

そんな高校生(役)の彼女を前にして、
理性を失わずに正面から向き合う『茂巳』を演じた『稲垣吾郎』は
情感が薄いイメージがぴったり。
〔十三人の刺客(2010年)〕の酷薄さも良かったが、
本作はそれ以上の嵌り具合。

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ジュン一

4.0長時間ですが

2022年11月6日
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飽きません。

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こうたんまる

4.0不思議な恋愛

2022年11月6日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

萌える

元小説家で今はフリーライターの市川茂巳は、妻・紗衣が編集者として担当してる作家と浮気していることに気づいていたが、それを妻に言えずにいた。そして、茂巳は妻の浮気を知ってるのに怒りがわかない自分に悩んでいた。そんな時、授賞式で高校生作家の久保留亜に出会い、彼女の受賞作、ラ・フランス、の内容に惹かれ、その小説にモデルがいるのなら会わせてほしいと頼んだ。
留亜の彼氏や伯父さん、茂巳の友人の有坂と有坂の妻、有坂の浮気相手など、それぞれが愛について考え、思い、・・・てな話。

激動のストーリーがある訳じゃなく、浮気がわかってからも修羅場にもならず、結論が出たようで出てないのかも、って感じ。でもなぜか引き込まれる、そんな不思議な作品だった。
恋人、浮気、愛について、そんなこともあるなぁ、って考えさせられ、面白かった。
今泉監督の脚本は合うのかも。
稲垣吾郎の淡白な愛の表現は似合ってた。
紗衣役の中村ゆり、留亜役の玉城ティナ、有坂の妻役の志田未来など、夫や彼氏に対する想いを上手く演じてると思った。
個人的には、有坂の浮気相手、なつ役の穂志もえかが可愛くて魅力的だった。

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りあの

3.0不思議な映画

2022年11月6日
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恐らく、同じような話を他国で実現したら、上映時間は2時間を切るだろう。
それだけ、本作の会話のペースは、言い方は悪いが、イライラするほどゆったりだ。
だが、それも心地よいリズムになっていく。

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ムーラン

4.0また少し幅を広げた今泉作品。

2022年11月6日
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やはり今泉力哉の作品は、奇をてらっていないのがいい。
会話劇ではあるが、間を持たせ、独特のリズムで話は進んでいく。
キャスティングもいいし、脚本も素晴らしい。原作なしのオリジナル脚本。とても映画らしい映画だ。
この調子で順調に階段を登っていってほしい。そうすると、いつかどこかで大傑作が生まれるかもしれない。
今後も注目し続けたいと思う。

#180

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caduceus

3.5今泉作品ではダントツの絵ヂカラのある作品

2022年11月5日
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これまでの軽みのある映画とちがって撮影も美術も衣装もかなり充実した映画になっていた。前半からの陽光の差し込み具合もいい。映ってる稲垣吾郎の佇み方と心のない感じが素晴らしい。そして、映画としての玉城ティナの良さをはじめて捉えた映画な感じがする。中身はだいたいいつも(と言っては失礼だとは思いつつ)のとそんなに変わらないけど若干長い。愛とは、愛してるとは、の論考を3組のカップルのクロスで行う。まあ撮影も見事なので長くてもいいのだけど、しかしこの素晴らしい撮影ではもうちょっと短い方が良かったのでは。
「街の上で」の軽やかさのほうがこの台本には合ってる気がする。というか好み。
よくよく考えるとこれだけ「愛とは何だ」をセリフで繰り広げる日本映画もそうはないだろう。文芸・出版関係者のドラマだからギリギリ成立してはいる。ただこれもやはり好みなのだけど、そんなにストレートに愛を語らずとも、と思ってしまうくらいに画は良かった。

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ONI

5.0不倫や浮気の本質を知りたくないですか‼️❓

2022年11月5日
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主人公と同じような経験が何度もあるので、身につまされます。
女優の皆さんがとても身贔屓してる人ばかりで嫌味な感じが無くて幸いです。
シナリオもセンスが良い。
ところで、本題に、即、入ります。
不倫や浮気をする人は、例外なく、性欲が強い、人並み外れて強い。
本人は、精神論を強調するか、あるいはそう信じてますが、真実は性欲です。
レスの夫婦や恋人はいれど、レスの不倫や浮気は存在しません、例外なく。
被害者のプロがゆうんだから間違い無い。
その本質さえ理解できて、冷静に対処できたら解決できます。
建前は精神論、解決策は真実で。
多分、主人公も若葉くんも女子高生小説家も、それで解決したと思いますよ、ハツピーエンド。
真実に基づく、真摯で丁寧な作品を、是非!

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アサシン5

4.5今泉脚本には人間臭い湿度がある。

2022年11月5日
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心の底から良かった。

稲垣吾郎への当て書きということだけれども、この役柄を稲垣吾郎以外が演じると、内省的な感じとか他者への犠牲心とかを嫌味なく演じることができたのだろうかと疑わざるを得ないほどはまり役。相槌の打ち方がスマートだったりもする。

稲垣吾郎に限らず、登場人物がほとんど声を荒げるシーンがないのも今泉監督の映画を観てるなと思わされる。それが心地良い。でも登場人物の感情は確実にぐちゃぐちゃになってて、それがちゃんと伝わるのは長回しの演出と役者の演技のアンサンブルだと思う。

「感情を言葉にする」ことの難しさは、連ドラのsilentでも向き合っているところなんだけど、言葉をどう受け止めるかというところ(SNS描写など)にも踏み込んでいる作品の奥行き。

好きなシーンがとにかくたくさんある。

1番好きなのは、やっぱり若葉竜也と穂志もえかのファーストシーンのこそばゆい感じかな。どの穂志もえかも美しいんだけど、今泉監督が撮る穂志もえかが何倍も増してよく見えるのはなぜだろう。若葉竜也は「神は見返りを求める」に続いて軽薄な男を見事に演じてましたね。

志田未来の変貌とかも笑ってしまって。それでも飲み込んで生きていくことを決して否定しないし、最終的な稲垣吾郎が取った選択を否定しないのも今泉映画。容赦無いのに優しいんだよね。

「僕には必要のない本だった」というセリフは、自分も映画に使うことがあって、良く出来てることはわかるんだけど琴線には触れないというのが…同じベクトルで語っていいのかも分からないけど。

稲垣吾郎はフリーライターとはいえ、どうやって生計を組み立ててきたのかはかなり気になる。仕事してる様子は玉城ティナへのインタビューくらいで。

浮気は間違っているんだけど、そこすらも包み込む優しさがある。道徳的に反している登場人物すらもチャーミングに描くのが今泉映画なので、本当に好みでした。人間臭い湿度のあるセリフの応酬で、文庫本を読んだ感覚で、何度も読み返したい作品。

これが今泉監督ベストという人の気持ちもわかるけど、自分にとっての切実度で「愛がなんだ」と「街の上で」を上手に取る。

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わたろー

4.5淡々と日常の会話劇、今泉監督らしい

2022年11月5日
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楽しい

単純

幸せ

ちょっと長いので水分控えて鑑賞です。
日常を淡々と描かれた独特な雰囲気が良いです。今泉監督らしい。

とくに今作は会話劇だなと思った。
どこまで脚本でどこまでアドリブ?偶然なのか分からない。
シャインマスカットが床に落ちるとか、ちょっとわらってしまった。

基本は三組の恋愛模様なのだと思いますが、決めゼリフも無ければハッキリとした結論もでるのか?ホンワカしました。ただ、内容は不倫だったり際どいはずですが、淡々と描かれているので、観たあと清々しい感覚もあります。

日常をリアルに。独特の間で、セリフのない行間にいろいろとつまった、映画館でじっくり観るための映画だと思います。
細かい設定が最後にちょっと効いてきます。
やっぱり好きな監督さんなのだと実感しました。
次回作は有村架純さんですか。楽しみです。

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だるまん

3.0コーヒー+200円=フルーツパフェ

2022年11月5日
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小説業界を中心に大人の恋愛事情や幸せの定義について、おもしろ可笑しく描いたラブブトーリー。
物静かに淡々と進むストーリーですが稲垣吾郎と玉城ティナの絡みが抜群で見応えがあった。ここにきて玉城ティナの成長をヒシヒシと感じるので今後の更なる活躍を期待したい。
2022-201

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隣組

4.0大切なことに気付ける映画

2022年11月5日
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結婚には大きく分けて2ケースある。
両想いの恋愛を経て結婚するいわゆる恋愛結婚と、どちらかが好きになったとしても両思いではなく家と家との結婚であるケースだ。
いずれにしても、結婚後も恋愛感情が続くか、または結婚後恋愛感情が湧くか、それは誰にもわからない。
ひとつ言えるのは、子育てや住宅購入などの目標や目的がなければ、継続が難しいという現実である。
自分の過去を振り返れば、元夫に最初から最後まで「好き」と言う感情はなかったが、子育てをしている間は「責任感」というものがあったので離婚しようとは思わなかったが、子育てが終了したときに「この男と2人だけでこの家で共に過ごすこと」の未来が恐怖しかないと気付いてしまったので、続けることが出来なくなった。
結婚したら、誰もがいずれは選択を迫られるときがくるのであるが、その現実に真摯に立ち向かってくれたことに感動と感謝の拍手を送りたい。

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高林夕子

4.0楽しい会話劇

2022年11月5日
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2022.75本目
「映画じゃなくて文で読みたかったなぁ」なんて思うくらいに、会話の内容が面白い映画だった!
今泉さんの、創作する側としての本音みたいなのがキャラクターのセリフから伝わってくるのも面白かった。(億卒ですけど)
「つくりたいものをつくったんだなぁ」と。決して、自己満と言いたいのではなく!!
「たとえ、パーフェクトじゃなくても。」という謳い文句に、なるほどなと思いまーした!

にしても、主人公の正直さが素敵だったな〜
あと、本を通じてなにかを相手に伝えるって場面が何回か出てきて、オシャレだな〜と思いました〜

印象に残った言葉(細かいところはあいまい)
・(この作品が救いになる人もいるかもしれないけど)僕には必要のない作品だった
・パチンコは、金と時間を使う贅沢な時間

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とも

5.0最高の143分だったな

2022年11月5日
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時間というのは不思議なもんで、開始5分で面白くないと感じた映画の10分、30分、60分…はとても長〜く感じる。反対に、面白い映画や惹きつけられる映画というのは、5分、10分観ただけで、もう面白いし、なんなら1シーン1シーンにいとおしさすら感じるケースもあり、同時に、今後もうこのシーンを初見という状況では観れないのか…と喪失感を感じるところまで行き着いたりする。不幸な感じもするけどそれは幸せな不幸なのでご安心を…。
何が言いたいかというと、「窓辺にて」は143分ある割と長めな作品なのですが、開始5分で「こりゃ幸せな143分を過ごせるな」と確信出来ます。
むちゃくちゃ面白いし、今泉作品ならではの、愛くるしい・いとおしい・人間らしい魅力的な登場人物達ばかり出てきます。まじで最高◎

妻が浮気をしているけどそれに対して自分がショックを受けていない事に対してショックを受ける主人公。職業がライターということがきっかけで、ある文学賞の授賞式で知り合った高校生の小説家の女の子。主人公の昔からの知り合い(友達?)のまさ。主人公を取り巻く色々な立場や年齢、境遇の登場人物達が織りなす人間ドラマとラブストーリー…という内容なのかな。映画のあらすじを話すのは大の苦手なのでそこは置いておいて。
この人とこの人のやり取りから見える関係性だったり、きっかけというものがなかったら出会わなかった人と人との出会いのきっかけとか描くのうま過ぎ、面白すぎ。簡単に言えば淡々とした空気感が終始漂っている、はずなのに…このエンタメ性はなんなの。言葉で例えようのない高揚感(言葉だけど)をいつも与えてくれる今泉力哉監督。の生み出す作品。何のテンプレートにも俗さない、強いて言えば今泉力哉という、本人の実績と映画の神様が与えて作られたテンプレートを持ってるのかなあ。信者ぽくなるので監督の褒め称えもその辺にしておいて、、、。(いやでも映画って人間が作ってるものだから、良い映画や面白い映画って、作り手の人間性出るよね?という事はやはり…褒め言葉しか出てこないんよ…くう〜)

なんだろうなあ…ドラマティックじゃないのに凄くドラマティックで、かつナチュラルで、多分この世のナチュラル(私自身はナチュラルって言葉は意識が高い感じで性に合わない)(しかし憧れはある)の中でも本当に気持ちの良いナチュラルさで。それはストーリー展開も、そして我々がスクリーンで観ている間の、それ以前の登場人物達のビフォアストーリー(と言うの?)過去の歴史がちゃんとそこにあったことも、気持ちの良いナチュラルな展開や一人ひとりの濃厚なキャラクター性を創りあげてる要因なんだろうと思った。ちなみに私が何かほろほろ涙出てしまったのは、彼氏を初めて紹介する留亜のシーンと、ゆきのが過去の話をするシーン。(細かく言うとネタバレぽくなるのでおおまかに)
大感動のシーンという訳ではないのに出てくる涙って、なんか凄いね。なんで出たか分からん涙。幸せハッピーとかショック泣いちゃうみたいなシーンじゃないのにあったかい涙出させる脚本・演出・演者さんたち…素晴らしいなあ。

いつも言いたい事をまとめられない私の映画の感想はこれにて終わりますが、とにかく最高の143分を体験したい人は是非。
あとパンフの若葉竜也君のコメントは笑えたなあ。楽しい。宝物映画増えたね◎

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まつこ

4.5絶妙の間から繰り出される今泉マジック

2022年11月5日
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 今泉ワールド全開。会話の間がここまで面白い作品ってある?
 会話自体がユーモラスなのに、絶妙な間から繰り出される思いもよらぬ次の句。驚いたり、笑ったり、すごく突き刺さったり、このマジックがあるからたまりません。

 クズ属性をもつ男の役といったら、若葉竜也。今回も、世の女性が聞いたら激怒するようなセリフをさらっと言ってのける。かと思えば、奥さんの前でキョドったりして、めちゃくちゃ人間臭い。もう、今泉組に欠かせない。

 今泉監督が、どこまで当て書きしているかわからないけど、玉城ティナの魅力を余すことなく引き出している。ロリータっぽい表情をしながら、おじさんライターの稲垣吾郎をSっ気たっぷりにからかったり、物憂げな顔で核心をつくような事を言ったりする。
 鋭い感性を持つ高校生作家でありならが、ヤンキーの彼氏がいたりするなんて理解できないけど、理解したくなる。そんな久保留亜になりきってます。

 今泉監督にかかると、すべての役者が生き生きとする。143分と時間は長めだけど、「好きという感情」は何であるかをたっぷりと味わって、自分の結婚生活まで振り返ってしまう。そんな作品でございます。

追記
作品中にでてくる喫茶店は、大森にある「珈琲亭ルアン」らしいが、なんとパフェはない。

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bion

4.0良かった。何度も見返すことになると思う。

2022年11月5日
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時々、あれっこれは稲垣吾郎さんの実話かなって思うくらい自然でコミカルなやりとりに笑ったり泣いたり。長尺ではありましたがあっという間でした。留亜の生意気さが可愛いかったし、有坂の妻の真っ直ぐな愛が眩しかった。愛情と創作が絡み合って、過去何作か拝見した今泉監督の作品にまた新たな深みを与えているように思いました。

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ちゃむ

4.0感情を観る映画

2022年11月5日
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知的

悩める主人公を稲垣吾郎さんが好演。そして個性的な女子高生演じる玉城ティナさんとが絡むシーンが面白い。
フリーライターや小説家が登場人物の中心なので会話も含め文学的で哲学的な表現が多いところが、独特の雰囲気を醸し出しています。
物語を観る映画ではなくて、登場人物の感情を観る映画だと思いました。
今泉監督らしさ、全開ですね。

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光陽

3.5映画評がまとまらない。。

2022年11月5日
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今泉監督の映画は「いい感じ」という印象があります。ただ「何が?」と聞かれると難しい。
解った気になりたいけど、今泉さんの脚本に出てくるような世界観や人物たちは、私にとって「在りそうで無い」ファンタジーでイマイチ理解できないところがあったり。それなのに「いい」と感じるから尚更、映画評がまとまらない。。困った。
特に、今作は「相手への想い」がテーマだと思いますが、そこに「正直(さ)」という微妙な判断基準があったりで、主人公・茂巳(稲垣)という人物像に対する印象が定まらないまま終わってしまい、それでも「理解はできないけど不思議な魅力ある」と感じました。
ハッキリ言えるのは、今回も流石の若葉竜也さん。今泉作品に欠かせない役者ですが、本作においてもキッチリ物語の展開における遠心力となっているように思います。劇場でも若葉さん演じる正(まさ)のいい意味としての「茶番」に皆クスクス。
そして、玉城ティナさん。彼女が演じる久保という少女は感情を言語化した哲学書みたいな本を書き、「オトナ」達が生きる社会にやや冷めたところがあります。でも、茂巳に興味を抱き接近していく素の彼女はギャップだらけ。出来ることなら、このキャラクター「久保」の掘り下げも観たい。
しかしまぁ、前述したように映画評はまとまりなくもう諦めますが、今泉さんの作品は丁度良く面白く、何度か観ながら解りたい意欲はありますのでいつかまた。。。

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TWDera

4.0え?今まで"好き(≒手にしたい)"という気持ちを描き続けてきた/向き合ってきた今泉監督が描く"手放す"こと

2022年11月5日
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手にする、手放す --- 作家主義にも似たテーマや演出方法など今泉節=命名"イマイズム"はそのままに執着しないことを描く(ex.パチンコ)。今まで"誰かを好き"という気持ちが根底にあって、ある意味ではその人を"手に入れたい"とも言いかえられるような渇望だった。今回も好きになってはいけない人を好きになったりはするけど、今回はどこか違う。今回は単独脚本で、相変わらずの空気感・作風にオフビートな笑いはあるけど今までよりもどこか大人。そして、誰かの役に立つ作品。(←指差して)ホントです。人は相手を信頼することでしかつながれないから。相談できる相手。
"葛藤があまり描かれていない"のですが…え?←今泉監督が今まで100万回くらい言われてきたであろうこと。無駄を大切に。窓際(族)とSNS。書ける才能はあるけど書かない主人公と、プロ引退を決意した有坂(若葉竜也)。ある道においての引き際も意識させられる。ある意味、今泉監督にとっての(『SW8』でバッシングを受けた経験が生かされた)『ナイブズ・アウト』のようにも思えた。その中で、今泉監督が生きる上で大切にしていそうな考え方としての少数派。あるいは監督自身も、見方によってはそうなのかもしれない。理解も共感もされないほうが楽。どうせ失望されるから。
途中、『ハイ・フィデリティ』や『ブロークン・フラワーズ』のように、小説のモデルとなった人たちを訪れては渡り歩いていく話になるのかと少し思った。例えば、今後会うこともない人のほうが話しやすいという後に、出会った人に今まで誰にも言えなかった悩み事をサラッと話しちゃったり。"全然"と言っていたのに、本人の前では"あまり"と使い分けていたり、がリアル。劇中小説「ラ・フランス」自身が、主人公と重なっていく状況や心境。君はどうしたい?打ち明ける。
例えばソダーバーグ『セックスと嘘とビデオテープ』のように、行為それ自体でなく、その後のピロートーク含め原因と結果な人間ドラマと内向きな葛藤。あと、監督自身の趣味が生かされているであろう、相変わらずの映画愛と主題歌オファーするアーティストのセンスの良さ。見る人によっては『街の上で』と似ていると思うかもしれない。『街の上で』主人公カップルが出ていたり、作品終盤で主人公と女性が朝まで部屋で過ごすけど何もなかったり。だけど違う。最後は、日本ぺっらぺら"オシャレ"作品ありがちとは違う、意味のある光が射し込む光の指輪。

若白髪だから二段階カムフラージュ!あの日の悲しみさえ、あの日の苦しみさえ、あの日の悲しみさえ、あの日の苦しみさえ…5時間エンドレス・レモン地獄。おもしろいですね、それおもしろいです。流石はオモシロのたっちゃん。

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とぽとぽ