ヴィレッジのレビュー・感想・評価
全232件中、121~140件目を表示
「藤井道人、横浜流星のタッグ」
今年53本目。
横浜流星の髭姿格好いい。男性人生で一度位髭生やしたい時あると思います。奥平大兼君金髪新鮮。映画「MOTHER」、ドラマなど見て来て金髪初めていい。黒木華さんが日本一の女優だと感じているので、映画に出演されるとその作品の作りが一段階上がると思います。藤井道人監督は表情を撮るのが本当に上手い。「新聞記者」も最後あの表情だし今作も最後表情。少し時間をとって撮る所に役者が応える、気迫を感じます。
清濁併せ呑む
こういった限られた世界でモノを動かすことには、「清濁併せ呑む」事が求められて、一度「濁」を飲むとドンドン深みにハマって行きますね。優は、始めは犯罪者の子で、母親は借金まみれの酒飲みと言う不遇な境遇から、昔の彼女(?)の登場により、スポットライトのあたる境遇へと変化していくが…。
面白かった
最初の燃えてるシーンからみさきが来て幸せな王様になってそっから夢が覚めて元の火事に戻ったってコト!?
穴の中から音を出してたのは未来のおデブだったんだね
少年のアビスみたいな幼馴染の三角関係を感じる映画でした。奥平大兼と横浜流星がかっこよかった
戦犯は無駄な正義感笑
面白かったです。映像も綺麗で能は全体的に奇妙さ怖さを出してくれているのでいるものだったのでは。
映画の感想としては「1年間の楽しいことは夢だったね〜」
横浜流星が広報やってたらそりゃ行くわ
めちゃめちゃ会いに行くわww
作間も戦犯だったけど演技上手でよかったね!!
イチオシは金髪の子!!殴られて「俺の番すね」の演技!!似合うな!!!最高か!!!
・横浜流星の憂いを携えた眼付き。台詞よりも眼光に力がある。 ・画力...
・横浜流星の憂いを携えた眼付き。台詞よりも眼光に力がある。
・画力はすごくある。それだけで物語を引っ張る力がある。特に、能との絡みが良い。
・黒木華と出会ってから生きる意義を取り戻す流星だけど、表情の変化にグラデーションがあるわけではないから、広報やることになった時に急にコミュ力高くなってどうした??みたいなギャップがある。隠キャが急に陽キャになったかのような。
・結末が読める。物語としてはありがちな展開。台詞での仄めかしもあるし、意外性がない。最近だとティモシーのボーンズアンドオールも似たような展開だが、あちらはもっと先を行っている。
・色んな社会問題が要素として詰め込まれているが、あくまでも人間ドラマにフォーカスされていて、背景が深掘りされてるわけじゃないから、単なるモチーフに落ち着いて残念。もっと描きようはあったはず
・木野花ももう少し活かし方があったような、、、
ラストシーンが不可解❣
映画批評を読み「新聞記者」の藤井道人監督作品なので鑑賞。山深いゴミ焼却場と環境問題、村人に虐げられている片山優(横浜流星)。東京から出戻った幼馴染中井美咲(黒木華)が彼を支える。美咲に懸想する大橋透(一ノ瀬ワタル)、能を教え舞う大橋光吉(中村獅童)。美咲の支えで順調に立ち直った優だが・・・・。ラストシーンが不可解❣
展開が読めなくてハラハラ
続きが気になる〜気になる〜であっという間で圧巻の2時間。あーゆー毒親ってこの映画みたいに更生することってあるんですかね?こういう展開だとなかなかハッピーエンドにはならないけど、そうなって欲しい自分がいた。
能いる?説について考える。
村のゴミ処理場に反対して村八分になった父親の呪縛を背負う主人公は、里帰りした幼なじみの存在がきっかけで、ゴミ処理工場の広告塔になり・・・
以下ネタバレ気味
いわば村の代表に成り上がるも、施設が違法廃棄物処理に加担していたことが公になり、主人公は村のスキャンダルの全責任を背負わされる。負の呪縛から逃れきれなかった主人公は、ついに村の中枢を破壊する。
▼能は必要だったのか説について考える
・この映画のテーマとして、ルッキズム(外見至上主義)に対する痛烈な批判があるのではと思いました。
・「犯罪者の息子」という表面的な評価をするだけで、主人公の父がどんな心情だったかには興味ゼロの村人たちによって、主人公は村八分に遭い苦悩する
・そんな主人公はメディアに取り上げられるも、「若手のホープ」というところだけに食いつかれ、犯罪者の息子という経歴についてはノータッチ。ゆえに主人公は返り咲く。
・能に幼い頃から親しみがある美咲は、「能は意味は分からなくて良い」「己と向き合うもの」としているが、ルッキズムに支配された現代人は、能を見ても、退屈な動きとしか感じ取れず、能が描く精神世界さえ、理解する感性を失ってしまった。
・処理施設は、地下水への浸透といった目に見えない自然への影響には関心が及ばなかった結果、水質汚染が進行し、村が破滅する未来が示唆される。
・つまり、現代人は、他人の心情を慮るどころか、目に見えない自然の理などに思いを馳せる精神までもが失われてしまっていることを、能が鍵となってあぶり出される。
・そして自然が神だった時代は終わり、金が神となった現代は、自然よりも利益を優先した結果、最終的に自らのいる地を住めない場所にしてしまう。
・そして、冒頭では、「長い年月にわたって栄華を誇ったところで、終わってしまえば、ただの夢だ」という主旨の能を引用し、劇中で度々登場する。
・資本主義に転じるまでは、悠久な歴史の中で、自然が神だった時代があったわけですが、資本主義に転じてからの自然破壊のスピードはすさまじく、まさに自然が豊かな時代が夢のようだった時代に、我々は突入しようとしている。
・以上のことを描く上で、能を引用することが効いているのではないかなと思いました!
・水俣病をテーマにしたジョニーデップ主演の「MINAMATA」の落とし所は、「水俣病は過去の出来事じゃなく、水俣のような出来事は世界各地で頻発していき、やがて地球規模の災害になりうる」というところだった
・そんな感じで、今作も、ひとつの村を描いているようでいて、実は世界全体の縮図こそが、この映画に登場する村なのではないかとも考えることができるのがまた、味わい深い。。
・この映画のなかで、とにかく不幸になっているのは、前時代的な人間、つまり、資本主義よりも自然を優先してきた人間たちばかり。
・そういう反資本主義な人にとっては、現状の世界というのは、「この世界こそが夢」と言い聞かせなければ生きていけないほどにしんどいものなのでしょう。。
▼単なるシンデレラストーリーで終わらなくて良かった。
・シンデレラ的に成り上がって終わるんじゃないか!?と思ってからの激動がすごかった。
・主人公の呪縛の発端となったゴミ処理施設によって、主人公は貶められ、そして返り咲き、最終的には施設と自分の立場を守るために仲間まで売ろうとするところまで大変身する振れ幅のデカさが豪快。
・人間のエゴさ、愚かさ、グロテスクさを見事に描けていたし、しっかり演じ分けられてたのでは!!
・主人公が成り上がるにつれて、メディアで元犯罪者の息子のレッテルで炎上するのではとミスリードさせておきながら、そうはならないのがナイストリック。
▼この映画好きな人は多分『コクソン』も好き
・ダークトーンで一つの村を描きつつも、社会の闇の縮図のなかで翻弄される人間模様を描いてる
・全体に漂うダークおとぎ話感
・伝統的な慣習を織り交ぜてる
といった共通点がある『コクソン』っぽい作品だなぁと個人的には思いました。
一人の人間の感情の移り変わりを心で感じる作品
抜け出したいけど出れない、アリジゴクのような穴に落ちてもがいている錯覚に陥る。
一人の人間の感情の移り変わりを心で感じる作品。能が能面の微妙な傾きで多彩な感情を表現するのに対し、優は目で感情を表現している。題材となっているムラで起こる事象もこの表情の移り変わりを出すための要素の一つ、社会問題も様々な価値観の人に関心をもってもらいたい要素の一つに思えてくる。(製作者の意図ではないかもしれないが)
死んだ魚の目のような生気のなさ、あきらめ、心の中で静かにマグマのようにたまる怒り、つかみかけた希望、罪悪感、恐れ、主人公の様々な表情が心につきささる。能面の裏に隠された心の叫びが伝わってくる。人間の、社会の、隠したいけど隠せない部分、歪みの象徴としての村。根っからの悪人もいないけど、根っからの良い人もいない。やりたいことができているわけでもないけど変わろうとすることもない。大なり小なり、誰もが経験する見たくない部分を見せつけられる。やっとつかんだものを失う恐怖や長く続かない儚さ。わかりやすい救いがあるわけでもない。それでもなぜか映画に対する嫌悪感は残らない。キャストに人間らしさを感じてしまうからか。それぞれの演技が素晴らしい。
ラストに主人公が見せる表情は、縛られていた鎖を解き放ち心の自由を手に入れた解放感にも見えるし、やっと終わる安堵の表情にも見えるし、眼をかけてくれた人への感謝と決別の表情にも見えるし、結局同じことをしてしまった父親に対する共感とやるせなさの表情にもとれる。あの表情をどう見るかで、感じるメッセージも変わると思う。とにかくあの表情が頭から離れない。そして見終わった後もいろいろなことを考える。自分には何ができるのか。
できれば絶望、あきらめだけでなく、わずかでも希望につながってほしい。エンドロールのあと、まだ変わることができるチャンスは残っているのでは、そんな風に思いたい自分がいる。
ここまでが1回目の鑑賞で感じたこと。2回目はまた違った印象になった。
人々を村に縛り付けていた、心の自由を奪っていた象徴ともいうべき村長の家を、過去からの歴史とともに焼き払うことで、逃れられないと思い込んでいた呪縛から解放する、それをやり遂げた充足感、初めて見せる人間らしい満ち足りた表情。それはまるで、亡くなった父親に”やり遂げたよ”と報告しているかのよう。
穴は夢の始まりと夢の終わりの区切り。
鏡にうつる幸せな場面は、一瞬の夢、虚構、生きている感じがすると思っていた時間は、儚い夢の間だけだった。
そして、犯罪者の息子といわれ苦労してきた自分が、犯罪者だといわれる絶望感。
随所に製作者のこだわりを感じる。そういった考察も楽しめるし、見るたびに違った解釈ができる。そういった寛容性、奥行きの深さを感じるところもこの作品の素晴らしいところである。
映画はそれぞれが自由に感じてよいもの。いろいろな意味で何度も見たくなる作品である。
苦しいのに何度も見たくなる不思議
直視するのが苦しかった、ラストの優の表情。心えぐられるのに、あの表情をまた見たくなる不思議。凄みと説得力を感じ、どうしようもなく惹き付けられた。#ヴィレッジ #ここ凄ヴィレッジ
見ごたえある心理描写、映像美
まずこれは村ホラーじゃないです。格差社会、貧困、負のループの日本社会の縮図を繊細な心理描写で見せた映画。間違えてホラーを期待してはいけない。きれいごとだけ言ってる映画は好きではないので、好みの方面です。
➀オープニングがかっこいい。能、音楽、映像の差し込みがすばらしい。
➁横浜流星がすごい。闇をかかえた姿から明るくなり、また闇落ち。
途中、表はさわやかなんだけど、裏では犯罪に手をそめるなどの複雑な表情や藤井監督 に要求された能のお面のように泣いてるようで笑ってるような表情をみごとに体現されていて凄いなと思いました。
➂脇を固めるキャストもみんないい。特に能を舞っていた中村さんの姿や一ノ瀬さんと古田さんの悪ぶり。古田さんの言葉が何個かつきささりました。
➃一ノ瀬さんと横浜くんの死闘。もう一ノ瀬さんのパンチが本物すぎて迫力がすごい。対する横浜くんのやられっぷりも凄い。あれ、倒れるほうも勢いすごいから。
➄言葉にしないけど、日本人ならわかる圧力や忖度を感じながら進む心理描写を楽しむ?作品。また下手にハッピーエンドにしないのが、いい。社会派ミステリーとして簡単にハッピーエンドにしないのが正解。
考えさせられる映画も良いよね
片山優の表情が痛いほど伝わって刹那くなる。閉塞的な村社会でしか生きられなかった悲運な成年。どうすれば救えたのか、色々考えさせられる。美しい田舎に押しつけているゴミ問題も他人事ではない。俳優の演技素晴らしい。
勿体無い
閉塞的な村に巣食う現代日本の闇と裏社会の縮図の中でもがきながらも必死に生きる、そんな青年の人生を期待して観に行きました。
色んな人が言ってますが色々詰め込みすぎだなぁと思います。
序盤から中盤にかけての村でのイジメや裏社会的な世界、嫉妬と借金地獄とゴミでクソみたい生活感は身近に感じられてすごく好きだったけど、中盤以降は正直あまり好きじゃないです
幼馴染が出てきてから「あれ?おかしいなぁ」となり、気づいたらトントン拍子で人生が上手く行き出して、挙句にはテレビ出演して場面が変わったと思ったらなんの過程もなくゴミ処理施設しかない村に観光客と観光バスで溢れていたりちょっとリアリティに欠けるなぁと思いました。
裏社会を表現するヤクザも出てきますが、たったの一人です。違法廃棄、借金の回収、脅迫。だいたいこの人が一人でやってます。トラックの運転手くらいは居たのかもしれません。もしくはトラックもこの人が運転してきたのかもしれません。
よくわかりませんが村のヤクザだから規模が小さいんですかね?この人物がヤクザの中でどの立ち位置にいる人物なのかもよく分からず、キレることもなかったんでどうもヤクザ特有の凄みみたいなのを感じられず、親戚のおじさんみたいな感じでした。なんなら最後の方は主人公の優にちょっとなめられてました。
どちらかというと村長の息子の方がヤクザっぽい。
この村長の息子も最初はヤクザだと思ってました。
村長の「うちのバカ息子はどこで何やってんだか」という発言があるまでずっとそう思ってました。
というかこの村長も最初はゴミ処理施設を経営するヤクザなのかなって思ってました。
あとビル一つない村にパチ屋があるのもちょっと違和感。
横浜流星さん目当てで見る分には星5あげたいですね。
ボサボサ頭で無精髭の姿は男から見ても非常にカッコ良かったです。
やさぐれた演技も良かったです。
なんだかんだ書きましたが、主人公の人生と生き方には共感してしまう部分があって、クズみたいな親の借金でコキつかわれ、暴力が日常な職場でも淡々と仕事をこなし、周囲から陰口を言われ死んでるのか生きてるのかよく分からない状態だけど、それでもギリギリのとこで生きようとする主人公を観てると応援したくなり、また観たいと思える作品でした。
最後に気になったのがちょくちょく出てくる能とゴミ処理場に空いた穴の意味が自分にはよく分からなかったんですけどなんだったんですか?あれ
横浜流星一人勝ち
120分と言えば長めの作品であるにも関わらず
割愛されたシーンが多々あるように思いました。
観る者に委ねるということなのだろうし
全てを見せない良さもあるのでしょうが
少々委ねすぎ、不親切かなとも思います。
尺が足らなかったのであれば、個人的には「能」の
件を切ればよかったのでは?とも…。
これは、ドラマにしてじっくりと見せてほしかった。
父親は何故犯罪を犯したのか?
村長(古田新太)と弟(中村獅童)の確執
母(大橋ふみ)と長男(古田新太)の確執
丸岡(杉本哲太)と母(西田尚美)の関係
などなど
色々疑問が残る作品でした。
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称賛すべきは横浜流星です。
同年代の俳優陣は、彼の演技を見て思うところが
ありそうです。ないのではあれば終わってそうです。
本作でのどん底の生活をしている時の彼と
上向きになっていく時の彼、完全に上昇した彼
見事に演じ分けられていて素晴らしかったです。
あの猫背、やつれた表情、濁った光のない瞳
メイクの力もあるでしょうが、あれを見たら
ぜひ最悪なサイコパスな役を演じていただきたい🤣
綺麗でかっこいい役だけをこなさないところは好きです。
もっと汚れ役やクズな役もやってほしいです。
そして時々でいいので、キッラキラのイケメン役も(笑)
村社会文化の持つ気味の悪さが薄い
「ガンニバル」「ノイズ」「楽園」など、多くの映画やドラマで語られる日本独特の村社会文化。閉鎖的な環境下における逃げ場の無さやプライバシーの欠如、馴れ合い、権力、暗黙のルール、謎の掟など、都会でしか暮らしたことのない人間から見ると田舎ののどかな暮らしに憧れはあれど、一方で薄気味悪く感じてしまう面を持つのが村での暮らし。
本作で語られるソレはどうにも薄味で、ただのサスペンスになってしまっていた印象。台詞で説明されるほどの閉塞感を最後まで感じないまま、予想外の展開も特に起きないままで終わってしまいました…。
もっと不気味で気持ち悪い人間関係を観れると思ってたので残念。
ヴィレッジとは…
河村プロデューサーと藤井監督らしい社会派の人間ドラマでした。
閉鎖的でムラ社会のような狭いコミュニティを築き血縁に縛られる日本全体を見事に風刺した作品ですね。
舞台となっているのは山に囲まれた小さな村ですが、もちろんこれは前時代的な地方を批判しているのではなく都会でもどこにいっても同じような問題を抱えている日本人性の批判。
美咲が「都会に出ても何も無かった」というセリフはその象徴。
村の繁栄の為にゴミ処理場を建設して、意にそぐわない者は村八分にする。そこで死者が出ても素知らぬ顔。一方で犯罪者の息子というだけであからさまな陰口を叩く。都合の悪いことには見て見ぬふりをする自己中心的な姿を、能面をつけて村人たちが行進していく姿で痛烈なメタファーとして描いたシーンに背筋が凍りました…。
さらに不法投棄まで請け負い、清濁併せ飲んでなんとか人生を持ち直した主人公を襲う不幸な出来事の連続。
誰よりも理不尽さによって苦労してきたお前もまたそちら側に立つのかと、神の見えざる手によって試練が与えられる。そして父親と同じような悲劇を繰り返してしまう負の連鎖。
彼が輝かしい人生を手に入れたことも、村というコミュニティが自己の利益の為に見て見ぬふりで得た繁栄も、過ぎてしまえば夢の如し。能の演目や美咲が語る「邯鄲の枕」のエピソードがこの物語のモチーフとして機能しているあたりもさすがですね。
また、明るい太陽に眩しいくらいに包まれた恵一くんがスーツケースを持って村を後にするラストシーンも、新しい希望を示唆する印象的なカットでした。
全体として、細部までキッチリ描かれており、僅かなセリフで登場人物それぞれの過去や立場を伝えて2時間の映画に収める脚本も無駄がなく良かったと思います。
エンターテイメント性という部分では物足りなさが少しあります。ただ、それ以上に社会派人間ドラマとして素晴らしいと感じました。
救われない…⭐︎
藤井道人監督&スターサンズということで鑑賞。
…予想以上にひたすら暗い。
霞門村という集落に産廃施設が利権絡みで誘致され、それに群がる人々と
翻弄される人々を描く。
村に伝わる能が何度もでてくるが、正直あまり能を使う意味はないかなぁ…
能の邯鄲の中にある50年の栄華も一瞬の夢という言葉に因んでの引き合いかと
思われるが…
人物の性格等の振り分けは、さすがに上手いがなんだか全員がバラバラの方向を
向いているような印象を抱いてしまい、結局は何を訴えたかったのかぼやけて
しまっていた気がした。
横浜流星、倉木華はじめ、脇までしっかりとした役者さん達なので安心して
見ることが出来る。
特に横浜流星は、「線は、僕を描く」の時も思ったがこんなに良い役者だったっけと
思えるほどの素晴らしい演技。
「村社会」と言う言葉は、映画の中だけではなくて、今でも生きている社会と思うが、
前述したように村社会の差別的意識を描きたかったのか産廃施設に群がる金絡みの欲を
描きたかったのか、よくわからないままの最後になってしまった。
能面…
人生なんて一幕の夢、的なことで能なんですかね。冒頭の薪能と火事を重ねる以上に上手くは使えていなかったような気がしますが。
ストーリーは、まぁそんな感じかな、ってところですが、いつの間にか取り込まれ体制の一部にされて片棒を担がされて、ミイラ取りがミイラとか同じ穴の狢感がスゴいね…
しかしそれにしても、「何故この村から出て行けないのか」についての説明ってありましたっけ?そこが一番腹落ちしなかった…
村の上に産廃処理場がそびえ立っている絵面の異様さは特に印象的。
しかし能面が光の変化とかで表情を感じさせるのはスゴいね。怖かった…
それにしても、今の日本はこの村そのものだ。ラストのように誰もいなくなる前にさっさと出て行きたいもんだ…
田舎の悪い所は これです!
なんか 田舎ならではの 陰気くさい所 まさにこれですよね?
横浜流星って こんな 上手かったんですか?ただのイケメンで
売っているとばかり思ってましたが、いつの間に こんな 陰湿な雰囲気を
出す事が出来るとは!常に 猫背で うつむき加減。
もっと もっと 違う役柄もみたい役者になって欲しい!
あの 哀しい目は最高に良かったですね。
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