ノースマン 導かれし復讐者
劇場公開日:2023年1月20日
解説
「ライトハウス」のロバート・エガース監督が、北欧の大地を舞台に繰り広げられる、1人の男の復讐の旅路を描いたアクション大作。
9世紀、スカンジナビア地域のとある島国。10歳のアムレートは父オーヴァンディル王を叔父フィヨルニルに殺され、母グートルン王妃も連れ去られてしまう。たった1人で祖国を脱出したアムレートは、父の復讐と母の救出を心に誓う。数年後、アムレートは東ヨーロッパ各地で略奪を繰り返すバイキングの一員となっていた。預言者との出会いによって己の使命を思い出した彼は、宿敵フィヨルニルがアイスランドで農場を営んでいることを知り、奴隷に変装してアイスランドへ向かう。
「ゴジラvsコング」のアレクサンダー・スカルスガルドが主演・製作を務め、アニヤ・テイラー=ジョイ、ニコール・キッドマン、ウィレム・デフォー、イーサン・ホーク、ビョークら豪華キャストが共演。
2022年製作/137分/PG12/アメリカ
原題:The Northman
配給:パルコ
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北欧神話やアイスランドの英雄伝説などを融合させて生まれたというこの壮大な復讐叙事詩。とにかく冒頭からクライマックスに至るまでロバート・エガース監督流の怪奇で圧倒的な筆圧がみなぎる。カラー作品でありながら、どこか前作『ライトハウス』に通じるモノクローム的な光と影が全編を貫き、かと思えば北の大地における自然の色彩がこれほど貴重かつ神々しいのかと唸らされる一面も。アレクサンダー・スカルスガルドの筋肉のうねり、そして魂の咆哮は、1人の少年が驚異的な執念と生存本能で生き抜き成長していく物語を、もはや言葉を超えた気迫で体現する。その姿を活写するカメラも印象的で、特に際立つのは横移動による長回し撮影。大規模で複雑な壮絶な戦闘シーンをゆっくりとごまかしなく映し出していく様に冷徹さや荘厳さすら感じるほどだ。頭で理解するというよりは自身の中にある最も原始的なDNAで受け止め、浴びるように味わいたい作品である。
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アレクサンダー・スカルスガルドがずっと温めていたヴァイキング映画の企画を、ロバート・エガースに依頼したら「悪魔合体的にとんでもない怪作ができてしまった!」的な。ヴァイキングや北欧神話に登場人物たちは、とにかく荒々しく戦って死ねばヴァルハラに行けると信じていた、という雑な認識しかなかったが、この映画の主人公たちはそんな先入観そのままに、いや、それ以上にワイルドに殺し合っていて、もうこれはカルトの映画である。
そのカルト思想を、作り手が半ば惹かれ、半ば呆れているのではないかと思わせるような、やたらと力が入ってるけどどこかヘンテコで可笑しい描写が満載で、何を見せられてるんだという戸惑いが作品の面白さに直結していると思う。マチズモ、暴力、復讐、どれもこれも針がマックスまで振り切ることで、よりバカバカしさが浮き彫りになるのは、監督の意図なのか、こちらが勝手にそう受け取っているのか。いずれにせよ、珍品であるとは思うが、ちゃんと批評性も兼ね備えている。
にしても溶岩の中で全裸バトルって思いついてしまい、バカバカしく思われないかなと心配したというエガースのインタビューを読んで、エガースのことがさらに好きになった。
ん~、よくある復讐の物語かな。
久しぶりにニコール・キッドマン観ましたが
綺麗でした笑
2023年5月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
なかなかに豪華な出演陣でライトハウスの監督で、ということで期待を持って鑑賞。
いろいろと既視感があるなあと、特にクライマックスでの画の作りでタイトルの通りの感想です。どうしてこうなった?んだろか。
シナリオは単純明快なんですけど単純過ぎて難しくなっちゃったかなあ。
良かったところ
・壮大で雄大な風景とその使い方(アイスランドだよね。多分)
・アニャテイラージョイ、可愛いw
残念なところ
・編集全般。場面がぶつ切りで説明が足りない箇所だらけ。え?なんでそうなるの?とかどうしてどうなってるの?あれ?これ何?って感じ。
・ギミックが安っぽい。というか手抜きし過ぎ。
・時間軸が分からん、、、思春期一歩手前くらいのアムレートが数年間で筋肉おっさん化。数年って何年なんだ?
と、なかなかに残念な作品でした。