別れる決心

劇場公開日:

別れる決心

解説

「オールド・ボーイ」「お嬢さん」のパク・チャヌク監督が、殺人事件を追う刑事とその容疑者である被害者の妻が対峙しながらもひかれあう姿を描いたサスペンスドラマ。

男性が山頂から転落死する事件が発生。事故ではなく殺人の可能性が高いと考える刑事ヘジュンは、被害者の妻であるミステリアスな女性ソレを疑うが、彼女にはアリバイがあった。取り調べを進めるうちに、いつしかヘジュンはソレにひかれ、ソレもまたヘジュンに特別な感情を抱くように。やがて捜査の糸口が見つかり、事件は解決したかに見えたが……。

「殺人の追憶」のパク・ヘイルがヘジュン、「ラスト、コーション」のタン・ウェイがソレを演じ、「新感染半島 ファイナル・ステージ」のイ・ジョンヒョン、「コインロッカーの女」のコ・ギョンピョが共演。2022年・第75回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。

2022年製作/138分/G/韓国
原題:Decision to Leave
配給:ハピネットファントム・スタジオ
劇場公開日:2023年2月17日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第80回 ゴールデングローブ賞(2023年)

ノミネート

最優秀非英語映画賞  

第75回 カンヌ国際映画祭(2022年)

受賞

コンペティション部門
監督賞 パク・チャヌク

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コンペティション部門
出品作品 パク・チャヌク
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映画レビュー

4.5パク・チャヌクの歪んだユーモアが弾けた笑えるノワール

2023年2月28日
PCから投稿

映画の冒頭シーンから、どことなくシュールな可笑しさが漂っていて、ああ、パク・チャヌクという人は凄惨な映画を作るイメージがありつつも、常に変なユーモアを忘れない人だったよなと再認識。とにかく主人公男女の駆け引きが、バシバシと駒を叩きつけながら詰将棋をしているような感覚があり、特にタン・ウェイの男を翻弄しつつ惹きつける仕草の数々が、名人芸につぐ名人芸で、怖かったり笑ったり、やはり目が離せない役者だなと感心しっぱなし。全体の7割方は謎めきつつも笑えるコント、という見方が正しいかはともかくとして、パク・チャヌクの歪みがとてもオープンな形で現れたエンタメだと思う。

ただハングルと中国語話者の間のコミュニケーションのズレみたいな部分はどうしても字幕では伝わらりづらく(どっちの言葉もできるといいんですが)、吹替版がどう処理しているのかは気になるので、比べて観てみたい。

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村山章

4.0アイディアに貫かれた緻密な映像設計が、白昼夢のごときストーリーを奏でる

2023年2月26日
PCから投稿

「パク・チャヌクといえばバイオレンス&ビザール」という僕のこれまでの低レベルな認識を、本作ははるか雲の上をゆく作家性と芸術性とでものの見事に覆してしまった。この映画には驚くべきアイディアで貫かれた映像設計があり、例えば取調室のカメラワークであったり、双眼鏡で覗いた先に自分の意識が入り込むくだりなど、パク・チャヌク流のギミックを感情表現の軸としながら、一つ不可思議なラブストーリーがおぼろげに形をなしていく。登場人物たちは互いの心を読み合いつつ、なかなか本心を語らないが、彼らの駆使するディバイスはいつも正直過ぎるほど正直だ。しかし一周も二周も回って、やっぱり真相というものは人間の内部にこそ刻まれているのかも。血は流れない。バイオレンスもない。だが時に暴力すぎるほど我々を波で洗い、白昼夢のように茫然とした気持ちにもさせる。ヒッチコックの『めまい』を彷彿とさせる斬新で儚いミステリーがそこにはある。

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牛津厚信

3.5A Mature Film from Park

2023年1月19日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

Korea's most popular shocking thriller auteur presents his new grown-up film. The tale of a detective and his conflicted affection for a murder suspect, the story is elevated by Park's skill to show with scenes rather than words. Tang Wei's glamorous appearance is the latest on-screen crush. A little long and with many sides, it's not the most streamlined watch from Park; but it is a proper movie.

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Dan Knighton

3.5心理戦

2024年4月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

タン・ウェイ、ラストコーション以来みました。相変わらず魅力的です。

ふたりの恋愛の心理戦が犯罪の心理戦と上手く交差していて、泥沼にはまっていく過程が深い海の様に描かれていました。

チャンが冷めた妻との義理セックスより、プラトニックでもソンに惹かれるのは分かりますね。やはり人間は飽きる生き物ですし、新しい刺激を求めますから。

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ミカ
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