君たちはまだ長いトンネルの中

劇場公開日:

解説

2019年に発売されネット上で話題を呼んだ漫画「こんなに危ない!? 消費増税」を原作に、日本の未来を問う高校生たちの姿を描いた青春映画。高校3年生の高橋アサミは元財務省の父の影響で、政治に対して独自のイデオロギーを持っていた。政治経済の授業では疑問に思ったことを教師に問いかけ、論破してしまう。やがてアサミはクラスメイトの安倍や中谷と共に、自分たちの力で少しでも未来を明るくしようと、衰退しつつある商店街を盛り上げるべく立ち上がる。新聞で商店街のお祭りについて取り上げてもらうため、地元の若手記者・荒畑の元を訪れたアサミは、その帰り道、元戦隊ヒーローとして活躍していたタレント議員の武藤と出会う。「踊ってミタ」の加藤小夏が主演を務め、舞台「炎炎ノ消防隊」など漫画原作舞台を多く手がける脚本家・演出家のなるせゆうせいが監督・脚本を担当。

2022年製作/87分/G/日本
配給:トリプルアップ
劇場公開日:2022年6月17日

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映画レビュー

4.5デフレはホラー

2024年10月2日
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鑑賞方法:映画館

笑える

知的

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uz

4.5勝気な女子高生と日本経済

2024年6月21日
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鑑賞方法:VOD

興奮

知的

萌える

高橋アサミ(加藤小夏)のキャラクターがとても良い。涙が出そうになるほど感動的だった。
国から給料やご褒美をもらっている人たちが先導して推し進めている日本愚民化計画。テレビ(ニュースやドラマなど)や新聞等のメディア、さらには学校教育で真逆の情報を信じ込ませて洗脳している現在の体制を描いている。
尺が短めの作品。

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Don-chan

4.0分かりやすい。

2024年6月2日
スマートフォンから投稿

知的

これは広く見て貰いたいほど、分かりやすく政治について説明されています。
マスコミがいかに政治操作されているかがよく分かります。
ちょうどSNS発信で日本で起こっているデモの様子を取り上げている方が居ましたが、ニュースではどこも放送していません。
あぁこういう事なんだと実感しました。

搾取する側の天下となっている日本。
この映画は高校生が主人公であり、若い世代の心にも届きやすい。選挙に参加して、政治の風向きを変えていくきっかけになれば良いと思います。

政治家に対して物申すこの内容を、よく公開出来たと感心しました。メッセージ性のある作品で、この監督の他の方映画も気になりました。

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wataridori76

4.0積水成淵。

2023年9月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

知的

世界的に広がる貧富の格差、行き過ぎた資本主義による止まらない環境破壊。今の世界の現状を見る限り新自由主義的経済政策が失敗したのは明らかだろう。

日本もかつては一億総中流なんて言われたけど、小泉構造改革により貧富の差は広がり続けていまや子供にまともに三食与えられない貧困家庭も増加した。

政策失敗は誰の目にも明らかなのに改善されないならば有権者が政治に訴えるしかないのだが、日本ではここがまさに機能していない。

主権者である国民の意思が政治に反映されなければ民主主義とは言えない。しかし相変わらず投票率は低く、今の政権も有権者全体のたった二割の支持で政権を担える状況になっている。

せっかく一人一票という権利があるのにそれを行使しないのはあまりにもったいない。自分が一票投じたからといって何かが変わるわけでもないと考えるのは間違い。
以前検察庁法改正や入管法改正の時に多くの人々が声を上げて法案が見送られたことがあった。残念ながらその後入管法は改正されてしまったけど。

政治家は間違いなく一人一人の有権者の声を恐れている。いつ自分たちに牙が向けられるのかとびくびくしている。それでいいのだ。彼らは我々主権者からから委託を受けて政治をしているだけなのだから。国民の奉仕者たる彼らををびくびくさせておかないとまさに飼い犬に手を嚙まれることにもなりかねない。びくびくさせるには必ず投票へ行くことで有権者の意思を示すこと。そうすることで有権者の意思を反映させ彼らの独善的行為を是正する、これこそが健全な民主主義だ。

本作は消費税に関する本が原作なためそれに焦点が当てられている。政治の役割は簡単に言えば我々から集めたお金をうまく配分することにより国民一人一人の生活を豊かにすることだが、消費税で集められたお金が我々の生活に役立ったとはとても言えない。

そもそも新自由主義的経済政策は市場への政府の関与を減らして、民間にその役割を担わせるために法人税を減らしその分を消費税で賄おうとした。しかし、企業は減税分を内部留保に回し賃金は増えず、庶民の暮らしは苦しくなった。政策は失敗したのだ。

またパンデミックのような非常事態では柔軟で迅速な経済支援が求められる。今回それが充分なされていたかは疑問だ。一部の業界にだけ偏った支援がなされていたのではないかという声もある。

本作の主人公は財布のひもを締めるか緩めるかの政府の判断が間違っていると主張する。彼女のように声を上げる若者は少数だ。消費税の問題に限らず政治の問題は自分たちの身近な問題としてもっと多くの若者に関心を持ってもらいたい。せっかく18歳に投票権が引き下げられたのだから。
先の例のように一人一人が声を上げれば、たった一滴の水でもたまり続けて大河になるがごとく社会を変えられるはずだ。

残念ながら現在の学校教育では政治に関心を向けさせるカリキュラムが組まれているとは思えない。政治に関心を持たれると都合が悪いと思ってるのだろうか。
だからこそ本作のような作品がどんどん作られて若い人の目が政治に向けられればいいと思う。ただし、一方的に流される情報を鵜吞みにするのではなく自分なりに学習して腹に落とし込んでもらいたいけど。

ちなみに本作の消費税に関する問題は今まで散々言われてきたことなので個人的には主演をつとめた加藤小夏にばかり目が行ってしまった。こんなにスクリーンに映える女優さんは久しぶり。今後の活躍に期待したい。

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レント