アマノジャク・思春期 劇場公開日:2019年7月27日
解説 受け口にコンプレックスを抱く少年を主人公に、いじめを受けている当事者への無理解や周囲との違いを理解することなどを描いた短編作品。カナザワ映画祭2017「期待の新人監督」特別賞、第18回TAMA NEW WAVEコンペティション特別賞など、国内のインディペンデント映画祭で数多く受賞を果たした。小学6年生の少年・光は受け口が悩みで、マスクをつけて学校へ行くようになる。両親は矯正のため光を歯科に連れて行くが、顎の矯正には18歳頃になってから手術が必要と知らされる。人との違いに悩みを、クラスになじめない光の日常は続くが……。
2016年製作/31分/日本
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発達障害が認知されていない時代、「受け口」と発達障害(?)を持った男の子が、学校に馴染めずもがく話。 家も学校も地獄。最後までとことん救いがない。変に良い話にせず、淡々と事実のみ映してるの良かった🙌 感情の伝え方が分からず人を傷つけてしまうあたり、うちの生徒(特別支援学校)が被った。
いま、特設サイト有料配信で観ることができる。 まったく映画のように思えない異色の作品だ。 観ていると、いつの間にか、子どもをとりまく現実に引きずり込まれている。気がつくと、そこに登場している大人が、自分より背丈の大きな大人に見えている。 光くんに襲ってくる出来事に、(教室で起こるトラブルや、同級生の目線、親たちの声に)、凄く既視感がある。遠い昔自分にも訪れた心配や不安、訳の分からない感情がそこにある。 そう感じさせるのは、きっと教育論的な主張を排除し、演出の仕方に注力しているからだと思う。 こうした映画によくある、こうしましょう的示唆がない代わり、世界はこうなってる=動かし難い現実そのものが、突きつけられてくる。それをどう咀嚼するかは、観た人次第だ。 僅か30分強の作品だが、濃密な30分間だ。2回繰り返して観た。
2020年2月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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約30分の短編なのだが、一人の少年を通して いじめや親子関係や初恋などがしっかり 描かれていて濃厚な作品と感じた 受け口で言葉もうまく話せない少年が主人公 受け口のせいでクラスメイトに虐められたり それでも初恋の少女に救われたり その子のことで父親と母親が喧嘩が絶えなかったり いろいろな問題をつきつけてきます 観て思ったのは親や少年に よき相談相手がいてくれたら もう少しなんとかなったのかなと思いました 2013年の作品だそうですが 新宿のケーズシネマで現在1週間再上映されてます キャストや監督の舞台挨拶や 社会学者の宮台さんのアフタートークもあり 濃密な時間を過ごせました
受け口の少年の苦悩を描く作品。でも、問題はそれだけではなく。監督の実体験を元にした、というよくある類の映画ではある。全てにおいて粗すぎるけれども、単なるドキュメンタリーの再現ではなく「作品」として消化させようというエネルギーは感じられた。