かがみの孤城のレビュー・感想・評価
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名作。素晴らしい物語、演出、配役。
宇多丸さんがとても評価しているのを読んで、2回観ました。
すごくいい映画だと思いました。
ここまで丁寧に作られたアニメは、そうはないと思います。
絵と声の演技がすごく細やかで、主人公含め、登場人物の心の動きが伝わってきて、痛みを覚えます。
母親の「行かないのね。・・わかった。」という言葉や、「マジ死ね!」という言葉が、本当にこちらの胸に突き刺さるように感じました。
主人公は設定上、セリフも多くなく、感情表現の幅も大きくないのですが、細かな絵の表情や声の感じでそれが伝わり、見事でした。
「心」役の當真あみさんは声優初挑戦とのことですが、「心」そのものという感じで、よく見つけたなあと、キャスティングした監督はすごいと思います。
子どもが置かれた過酷な状況を、エンタテインメントの枠の中で、ただの物語のネタにとどめずにここまでちゃんと描こうとした映画は稀だと思います(現実のサバイバーにとっては、それでも現実はもっと過酷だと感じるとは思いますが・・・)。
例えば『竜とそばかすの姫』などは、その点が不十分だったと感じます。
この映画というより、この物語に対して、現実の問題が何も解決されていないとの批判があるようです。
でも、たとえ城での記憶が消えたとしても、皆で過ごした1年の間に、それぞれの生活に現実の変化を与えたと思うし、それにより影響を受けた性格や考え方まて消えるわけではないと思います。
誰かを信じる、頼ることができるという気持は、残り続けるのだと思います。
また、謎解きの部分が批判されることもあるようですが、そもそもファンタジーなのだし、論理的整合性のあら捜しをしてこういう映画を楽しめないとしたら、不幸なことだと思います。
それを言ったら、ほとんどの名作にだってご都合主義での展開はあります。
ひとつだけ不満があるとすれば、音楽。
控えめで繊細な演出に比べ、張り切りすぎ、盛り上げすぎに感じました。
インタビューを読むと、監督は大変満足しているようですが・・・。
でも、観るべき素晴らしいアニメだと思いました。
原作も読もうと思います。
これぞ真理。全国の不登校の子どもたちに見てほしい。
母親とカウンセラーの対応がメチャメチャ正しいことにビックリしました。学校側は一生懸命問題解決をしようとしますが、ああいうアンフェアな対応をしがちです。作者が子どもへの教育をしっかり理解してるのはまず素晴らしいです。
学校を題材にした作品にも関わらず、「たかが学校」と言うなんて勇気がいりますが、これぞ真理だと思います。全国の不登校の子どもたちに見てほしいです。
もったいないのは、7人が違う世代の中学生だと分かってしまったことです。SFやファンタジーを見慣れている人であれば、世界線か時間軸が違うという二択が思いつきますが、「パラレルワールドではない」とあっさり明言されてしまっています。視聴者を騙すことよりもラストの大オチが重要なメッセージなんでしょうけど、エンタメ的な部分でマイナスになっちゃいましたね。
北島先生が登場する自由教室の壁にはスイミーが♥
北島先生が初登場する自由教室の壁には『スイミー』が♥。このアニメのテーマだ。小さな者が集まって、捕食書から身を守る。
最初の北島先生の時代は、こう言った変態男が確かに沢山いた。影響はパブルの崩壊と連続幼○○害事件などがあったと思う。この事件に対して、被害者の方々に、冥福を祈る必要性を感じる。未だにその傾向が残るから。
些かベタな人情劇になりがちなテーマだが、結論に満足した。
『2027年にもそう言う人いるんだ』この言葉だけで、このアニメの結論に共感できる。
一つだけ不満な事は、真田さんに対する制作者(もえちゃんの態度がその象徴)の扱い方がちょっと気になる。巡り巡って、真田さん見たいな者もイジメの対象になる可能性がある。寧ろ、転校していく『もえちゃん』見たいな臨機応変に対応して、人に対して俯瞰した態度の取れる者が、寧ろ、次のステップのいじめる側の主役に育つ可能性がある。
しかし、『たかが学校』の事た。けれども、『されど学校』なのである。それを真剣に考えないから、偏差値だけに偏って、『特定の者だけが大学へ入学する為だけの教育機関』になり下がってしまう。そして、教養の無い者は、社会、文化に取り残され、ライトノベルでしか涙を流せないのだ。もっとも、この話で『泣ける』という人に対して、今回は眉唾光線は送らない。
真田さんって『けいおん』の『タイナカリツ』ちゃんだしな。
また、イジメの被害者の行為を『ワガママ』ととらえる方もいるかもしれないが、それがいじめが残る理由だと私は思っている。勿論、ビアノコンクールやサッカー留学なんて、私の価値観では全くの意味の無い事。また、混血のウォークマンの似合うイケメンなんて、私の世代では寧ろ羨ましい。でも、しかし、いじめは無くならない。何故なら、親を含めた大人全体が、いじめの原因を含めた教育全部を、行政に丸投げして、これからの子供の未来を考えていないからだ。それで、少子高齢化として老人を切る事しか考えない。鶏が先が卵が先かなのに。
芦田愛菜だよ
芦田愛菜が芦田愛菜過ぎるw
他にもエンドロールを見て、「あぁ、あの人も出てたんだ」って思ったけど、芦田愛菜は第一声から芦田愛菜過ぎて。
原作は既読。
映像化故に分かりやすくなっている部分と、陳腐になっている部分が両方かなぁ。
原作読んだ時も思ったけど、普通に考えて時間軸が違う?って思うだろう展開で「パラレルワールドだ!」は無理矢理だし、そこそこ城の中で会話しだしたら「あれ?」って少なくとも未来側は思うだろう。映像化だと、そういう部分が分かりやすい。
「真実はいつも一つ!」は要らんだろ
去年観た中で1番のお気に入り
今年17本目はイオン東員で鑑賞
初めて来た映画館ヘッドレストが有り、座席の前が大きく空いているので快適。
去年2回観てるのだがリバイバルされていたので観に行く事に、3回目なので伏線などを理解しながら観れるので
モブがよく動くなとか、嬉野可愛いな、とか真田さんいい性格してるなーとか、中学生なのにハーゲンダッツとかリッチな家の子やなとか、余裕を持って楽しめた。
オオカミさまがみんなを喰った後、キャインって鳴いてた様に聞こえ、本当は食べたく無いのかなとか感じた
オオカミさまに喰われた中で1人だけ願いの部屋に居たのは何故だろう?とか、この7人は誰が選んだのだろうとか、色々妄想が広がる良い作品でした。
本屋大賞は伊達ではなかった。けれども。
試写会の機会をいただけたので鑑賞。ありがとうございました。
原作は存じ上げませんが、物語としての話の構成や流れは秀逸でした。前半でのフラグ落ちまくり状態、特に時を刻む音、から後半で一気にフラグ回収に流れていく様はスカッとするほど気持ちよかったです。別の言い方をするとそれぞれの状況だったり、細かい表現だったりから先を予測し、それの答え合わせをしていくような。。。
それぞれの事情で学校に行けなくなった中学生たち。イジメだったり、家庭の事情や親のエゴだったり様々でそれぞれの物語がある。それが絡み合ってつながっていく。でも、期限来ると、誰かが願いを叶えるとかがみの孤城での記憶がなくなっていく。現実社会と向き合うか、逃げていくか、などなど、不幸になりそうなよくありそうな事柄を輻輳的に表現し、大団円につなげていくのには感心しました。泣けるほどではなかったですが、最後はほっこりしてスクリーンを後にすることは出来ると思います。ティザーで受けた印象をいい意味で裏切ってくれたんじゃないかなあ。
ですが、残念なところもありました。
・音の入れ方が総じてダメ。特に導入部分の音が結構後を引きます。自分は特に耳が悪いわけではありませんが、聞こえにくいなあと感じました。比較的新しい映画館ですので作品自体の作りでしょう。
・声優でやってほしかったなあ。調べたらオーディオブックもあるようなので聞いて比較してみようかなあ。梶裕貴と高山みなみが突出しすぎ(いや、普段通りの素晴らしい演技ですよ)かなあ。ほかがひどかった。テレビ局が絡むと俳優総動員なんだけど、そこ、なんとかならんですか?朗読会なんですよ。残念ながら。
・人物描写、表現はまあまあというか上手くできているんですけど、風景だったり静物系が遠近感だったり見え方だったりが多少狂っている。上下が逆に見えたり立体感を失っていたり、、、、
絶賛するまではいかないですが、鑑賞する価値のある作品ではありました。
原作も読んでみたくなった
ネタバレせずに感想を書くのは難しそう。
デスゲームっぽい設定でもあるが、ジュブナイルなのかな?過激なシーンなどは少なく、冒険部分のストーリーはさくさく進みつつ、それぞれ悩みを持ち学校にいけなくなった子供たちを丁寧に描いていて好感が持てた。
後半明らかになる設定は面白いが、だいぶ無理がありそうな気もするが、原作も読んでみようかなと思った(さすがにポータブルゲーム機は世代が一発でバレるのでは?)。
本作はある童話がモチーフに使われているが、終盤、あれ?「おおきなかぶ」になった、なんて感じるシーンも。
リバイバル上映の実力十分でした。
以前気になっていた作品で、タイミングが合わなくてスルーしていたのですが、近くの映画館でリバイバルされていたので視聴しました。
感想としては伝えたいメッセージと対象者がハッキリとしている映画です。
ストーリーも視聴中感じる違和感に全て意味があり、状況を推理する様な楽しさがありました。後で知りましたがしっかりと原作がある作品と知り納得です。
作品としてはほぼ満点なのですが、欠点は、わかりやすさと謎が全て説明されるので、複数回視聴には向かないことくらいです。
ですが、これは伝えたいメッセージと対照が明確なことに起因していると思うのでしかたありません。
大人になって振り返ると気づくのですが、今を生きる子供にしっかりと届くと良いですね。
素敵な未来がきっとある。そう思わせてくれる優しい物語。
それぞれ違う時を生きる、同じ中学校に関係した7人の中学生とオオカミさま。現実の世界とかがみの城での出来事が交錯して進む物語が、なんとも優しく心に染みる素晴らしい作品でした。それぞれの理由で学校に行けなくなった子供達へ、今は辛くても、分かり会える仲間や、ちゃんと寄り添い守ってくれる大人もいると言う事。明日は今日より素晴らしい日に成ると言う事をこころ達が教えてくれます。
無理に戦わなくていい。逃げたっていい。だっていつだって自分の心の中で闘っているのだから。色んな経験を積んで、みんな相手を思いやる心を持ち、優しく、そして強く成長出来る。當間あみちゃんのこころ良かったです。そして芦田愛菜ちゃんのオオカミさまも素晴らしい。オオカミさまが自分の姉と分かったリオンのお願いに対して「善処する」と言うセリフが印象的でした。ラストの喜多嶋先生と2年生でこころと同じ中学に来たリオンを見て、ちゃんと善処してくれたんだと思いました。何度でも見返したい映画です。
素晴らしい!
序盤は不思議な世界観になかなかついて行けなかったですが、登場人物それぞれの背景が徐々に明らかになるにつれどんどん物語に引き込まれて行き、最後の落としどころはお見事でした!主要なキャラが多い上に、すごく時系列が複雑な物語なのですが、最終的にはすべての話が繋がってとてもスッキリ!終盤の伏線回収がたまらなく気持ちいいです。また、内容がイジメに関するものなので、とても重たいのですが最終的にはハッピーエンドでとても心地良い感動が味わえます。今年はあまり良い作品にめぐり合えてなかったので、最後の最後にこの作品を観れて本当に良かったです!
ただ、一点だけ気になったのは、ラストシーンは登校中のこころにリオンが話かけるのではなく、教室で転校してきたリオンがこころに話かける方が伏線の回収としてはスマートだったのでは?と思いました。
「かがみの孤城」は本当の一歩を踏み出すための「避難所」
イジメに負けないで!!
中学生になったばかりの安斎こころは同級生の真田さんたちの嫌がらせに遭い
学校へ行けないで不登校になっている。
家に閉じこもっていたある日、家の鏡が光を放ち、吸い込まれるように
中に入るとお城のような建物があり、そこには見知らぬ中学生が6人いた。
そして「オオカミさま」と呼ばれる仮面をかぶった少女が現れ、
城のどこかに隠された鍵を見つけたら、どんな願いでも叶えると言うのだった。
城は四方を海に囲まれた孤島の城。
9時から5時の8時間のいつでも来て5時には帰る決まり。
6人はいずれも不登校の中学生で、こころと同じ「雪科(ゆきしな)第五中学」の
生徒だと名乗る。
考えてみれば「こころ」は不登校でも閉じこもれる「家」と言う
安全地帯があり優しい母親もいる。
ある意味で恵まれた境遇です。
しかし「鏡の孤城」に行き、同じようにイジメに苦しむ仲間を見つけて、
自分ひとりだけではないと気付く。
自分だけイジメから逃れてもそれだけではいけない。
仲間もそして世界も変えていかなければ・・・
そしてその第一歩は「学校へ行き、人生に立ち向かうこと」
長い人生。
社会に出たら、能力が足りない、気が利かない、アイデアが湧かない・・・
などなどの自分個人の力のなさに思い至り、大きな壁を感じることも多い。
だけどイジメは不可抗力で自分に責任はない。
ここが理不尽なのですが、社会に出ればもっともっと大きな理不尽や障害が
待ち構えている。
「かがみの孤城」そして様々の時代に「雪科第五中学の生徒だった
6人の仲間たち。
パラレルワールドは魅力的でしたし、お城も、
そしてオオカミさまにも悲しい秘密もがあった。
そして優しい喜多嶋先生が、ある人だった・・・。
イジメに負けないで、一歩踏み出そう。
自らの手で自信や自由は手に入れるもの。
その上で仲間や困った人を助ける人になろう。
「願い事を叶える鍵は必ず自分の中にある」
そんなメッセージを受け取りました。
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