かがみの孤城

劇場公開日:

かがみの孤城

解説

直木賞作家・辻村深月の同名ベストセラー小説を、「河童のクゥと夏休み」「カラフル」の原恵一が監督を務めて劇場アニメ化。

中学生のこころは学校に居場所をなくし、部屋に閉じこもる日々を送っていた。そんなある日、部屋の鏡が突如として光を放ち始める。鏡の中に吸い込まれるように入っていくと、そこにはおとぎ話に出てくる城のような建物と、6人の見知らぬ中学生がいた。そこへ狼のお面をかぶった少女「オオカミさま」が姿を現し、ここにいる7人は選ばれた存在であること、そして城のどこかに秘密の鍵が1つだけ隠されており、見つけた者はどんな願いでもかなえてもらえると話す。

若手女優の登竜門として知られる「カルピスウォーター」のCMキャラクターに起用されるなど注目を集める當真あみが、オーディションで1000人以上の中から主人公こころの声優に選ばれた。「百日紅 Miss HOKUSAI」などでも原監督と組んだ丸尾みほが脚本、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」のA-1 Picturesがアニメーション制作を担当。

2022年製作/116分/G/日本
配給:松竹
劇場公開日:2022年12月23日

スタッフ・キャスト

監督
原作
辻村深月
脚本
丸尾みほ
製作
高橋敏弘
沢桂一
岩上敦宏
宮本典博
千葉均
石川光久
茅野洋
只野正弘
加藤智啓
中嶋裕之
小櫻顕
廣瀬健一
エグゼクティブプロデューサー
吉田繁暁
飯沼伸之
企画
新垣弘隆
櫛山慶
プロデューサー
新垣弘隆
櫛山慶
アソシエイトプロデューサー
古橋宗太
秋田周平
片山暁穂
アニメーションプロデューサー
藤田祥雄
渋谷晃尚
演出
長友孝和
キャラクターデザイン
佐々木啓悟
総作画監督
佐々木啓悟
ビジュアルコンセプト
イリヤ・クブシノブ
孤城デザイン
イリヤ・クブシノブ
美術監督
伊東広道
美術設定
中村隆
美術ボード
大野広司
色彩設計
茂木孝浩
CGモデリングディレクター
稲垣宏
CGアニメーションディレクター
牛田繁孝
撮影監督
青嶋俊明
宮脇洋平
編集
西山茂
音楽
富貴晴美
音楽プロデューサー
高石真美
主題歌
優里
アシスタントプロデューサー
小布施顕介
アニメーション制作
A-1 Pictures
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受賞歴

第46回 日本アカデミー賞(2023年)

ノミネート

最優秀アニメーション作品賞  
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(C)2022「かがみの孤城」製作委員会

映画レビュー

4.5孤城という単語センス

2023年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

原作が「孤城」という単語をチョイスしたのがまず素晴らしい。孤城とは「孤立した城」とか「敵に囲まれた城」という意味だが、それでも城は堅固に守られたもので、孤独な子どもたちを守る砦として本作を象徴している。苦しい想いをする子どもたちにとって、城となるような場所を持てるかどうかはとても大事なこと。しかし、学校や家に居場所がない子はそういう場所を持つことが難しい。この社会は残念ながらそういう社会だ。
本作の素晴らしいところは、現代だけに限定せずに、子どもたちにとっての城のような居場所は時代を超えて大切なんだと描くところ。そして、時代を超えて孤独な子どもたちの心は連帯し、今もこの社会でそういう子どもたちのために活動している人もいるんだと、説得力を持って見せた点が非常に優れている。大変丁寧な演出で、不安定な思春期の心理を見事に救いとっていて、原恵一監督の上手さを再確認できたのも良かった。

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共感した! 21件)
杉本穂高

4.5あかりんから

2024年4月15日
iPhoneアプリから投稿

ほんため であかりんが推していた本が原作なので観てみました。
子供達の辛い思いが突き刺さる。

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takantino

4.0狼?

2024年4月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
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映画イノッチ

4.5不登校だった時を思い出す

2024年4月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

幸せ

もう十年近く前になるけど、中学の時不登校で学校に行ってなかった自分にとっては、それだけで胸に突き刺さるものがある。
自分の場合は特殊な家庭環境に原因があってイジメが〜とかではないけど、喜多嶋先生のようなカウンセリングの先生に凄く救われた経験があるので、これを当時の自分が見ていたらかなり救われただろうな、というのと同時にかなり拗れただろうな、という気もしなくもない

原恵一監督作品は「オトナ帝国の逆襲」や「戦国大合戦」などのしんちゃん映画の監督だ、と言えば伝わる人が多いだろうか。一番好きな原恵一監督作品はブタのヒヅメだけど、大好きな監督の一人である。
観よう観ようと思っていた映画ではあったけど、もっと早く観てればよかった〜というのと、映画館で観たかったな〜と。

とにかく映画全体の雰囲気が好き。よく雰囲気ガーとかいうと揶揄されがちではあるけど、自分にとっては映画で一番大事なのは「雰囲気」なので、これがダメな作品はどんなに物語がよくても評価は高くない。だって物語だけ追うなら原作の小説なりで十分なんだから。

映像でしか見れないその場の空気感だったり、間だったり、匂いや風すら感じられるほどの独特な雰囲気というものは絵作りでしか得られないものである。原恵一監督はそのあたりの絵作りが凄く上手で、まるでその場にいるかのような空気を作り出してくれるので「雰囲気」においてこれ以上ない監督である(オトナ帝国なんか特に顕著)。

また伏線も散りばめられていて、終盤の伏線回収で思わず「なるほど」と言ってしまうほど綺麗なストーリー。要所要所の何気ない言葉がしっかりと伏線になっている。

自分も中学時代、誰にも助けを求める事が出来ない中、かがみの孤城のように友人に救われていたので思わず感情移入してしまった。社会から隔絶され、何もできず孤独に居続けるしかなかった時のカウンセラーの先生の言葉は、確かに今でも心の中に残ってるし、先生から貰った手紙は今でも大事に取ってある。
しっかりと自分のことを見てくれている大人はいつの時代もいるんだ、ってことをもっと知って欲しいし、孤独を救ってくれる友人にも少し勇気を出せば出会えることを伝えてくれる、良作です。

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Cro