PLAN 75のレビュー・感想・評価
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倍賞千恵子にうってつけの役。好演。だが「非人道的=極悪」ではあるが「効果抜群の政策」ではある。変な正義が突き抜けない描写等は良いですね。
なんと「満席」❗️
「テレビシリーズ」「漫画の原作」以外では邦画では(アニメ除き)近年、全く記憶ないなぁ❗️
客席に白髪👩🦳禿頭🧑🦲の目立つ本作。
「本木雅弘のおくりびと」と同じ現象。でも「おくりびと」観てた老人、かなり物故者だろなぁ
変な感慨が・・・そういや「おくりびともほぼ満席だった」・・身につまされるのだろね。
事前リーフレットどおりの「考えさせる」作品。
倍賞千恵子は皆観客が「寅さん」とかで若い時乙女の時から馴染みだから・・
皆観客が「その立場」現実度を共鳴しやすくしている。
こう言う作品は「胡散臭い突き抜けた正義感」が鬱陶しいウザい、若造が青臭くウザいのが定番だけど
本作は「寸止めで正義感が止まって」いてイイ塩梅である。
ただし、コールセンター職員が、サービス対象者と会うのは
反則技も良いところ。河合優実が好演ではあるが・・民間委託という設定かもしれないが
公務として落第点。職業人としてアウト。
磯村優斗の正義 は 一瞬眉間にシワ状態だったが
落ち着きどころとしては良い。
外国人特定技能労働者の描写が「実は本質的な全ての集約点」
そうだよ、今、爺さん婆さん増えすぎて、外国人に頼らないと成り立たない社会に既になっている。
非人道的、言語道断は相違ないが、「若い者に一方的にしわ寄せ 重い負荷」では
長寿ももろ手を挙げて喜んでばかりいられない。
倍賞千恵子の「揺らぎ」は人間臭くて、現実的で良い
「死後の世界」なんて誰も知らないのだから、死を目前に迷い、あらがう のは当然です。
磯村優斗✖︎磯村勇斗です。
「遺品分別」の部分がホロコースト「シンドラーのリスト」連想させた。
何気ない老人の慎ましい生活、何気ない景色、「間」で鑑賞者に問うている。
倍賞千恵子はベテランだけあって目つきや表情で演技が好演。
まあ、「説教臭く無い、ちょうどイイ塩梅の社会派作品」は相違ない。
最後の方で脚本が破綻しちゃった。残念!
この映画は、PLAN75という制度の是非と、映画としての完成度を別に考えなくちゃいけないですね。
終盤まで、映画として良くできていました。
制度で起こるであろう問題点や対応策について、映像としてきちんと表現されていました。
最後どうまとめるのだろうかと興味津々でしたが・・・・・
なんとも稚拙な行為や故障からのドタバタ劇になりました。ガッカリです!
PLAN75という制度はよくできていると思います。強制ではなく任意ですからね。
「自動車の運転免許証の自主返納」と同レベルの「人生の運転免許証の自主返納」です。
もちろん尊厳死の普及、安楽死の普及(多くの国では合法)の次の段階ですけども。
安楽死を認める条件を、年齢と本人の意思だけに緩和したという話です。
評価としては(映画の完成度)2点+(制度としてのの問題提起)1点で、3点とします。
リアルなディストピア話
冷淡な作品
問題提起
舞台は75才になったら自分で生死を選べるという法律ができた近未来の日本
主人公は78才、独身、無職、借家、縁者無し。
彼女の選択は・・・
小さなエピソードを重ねながら静かに淡々と物語は進む。
映像が暗めで、そのせいか妙にリアリティーがあって、本当にこんな時代が来るんじゃないか・・・と感じながらあっと言う間に観終わった。
人間の尊厳とか生き続けることの難しさと苦しさとかを考えさせられ、とても切なく感じた。
主人公の倍賞千恵子さんが、老いを隠さずさらして演技していて、それもリアリティーの元なのかもしれない。
若手も頑張っていましたかね~
現代社会に対する、一つの問題提起なのでしょうか。
観終わったと息苦しくなったのは、マスクのせいだけじゃないと思う。
「人生100年時代」に逆行するような物語だったけど、超高齢化社会ではあり得るかもしれない、という怖ろしさも感じたし、自分のこれからの人生設計を改めて考えさせられた。
タブーに踏み込んだことは評価したい
75歳を迎えた高齢者は自分の意思でその人生に幕を下ろすことができる制度「PLAN 75」。この制度が導入された近未来の日本を舞台に、78歳の寡婦、制度を推進する側の若者、制度下で必要となったある仕事を行うフィリピン人女性のそれぞれの視点から高齢化社会を描く。
突っ込みどころはたくさんある。そもそも安楽死が認められていないこの国で、どのような解釈の元にこの法律を施行するのか。75歳以上でも元気に働いている人達を死なせておきながら、認知症を患って意思を表明できない人達はどうするのか。支度金として支給されたお金をもらいながら最終段階で翻意した場合はどうするのか。彼らの遺産(プラスもマイナスも)管理はどのようにするのか。
映画はこれらの疑問に何一つ答えてくれない。劇中で起こる出来事の追及も……。おそらく監督もそんなことは百も承知だと思う。それでもこの映画が撮られた意味はあるはずだ。
9年ぶりの主演作となる倍賞千恵子さんの演技が素晴らしかった。
まさかの満席 sold out
完成度の低い残念な作品
このテーマーは昔から想定された課題であっただけに、
この映画では時代設定が甘く近未来設定なのに、
20年ほど過去に遡る単純な社会管理システムとなり、
緊張感もなく単に心情的で個人の心象風景ばかりが展開されるだけ。
そもそもが登場全員が高齢五体満足で、
このように心身健康な高齢者問題以前にもっと大きな諸問題が横たわっているのに、
この映画のPlan 75は最初からラストは、再帰、存命、縁などの希望が設定されていて、
そこに落ちていない、無理に落とした後味の悪さだけで、満席の高齢者から不満の声が漏れていた。
それにしても、
初日のこの時刻なのに沢山の高齢鑑賞者だった。
これは、賠償千恵子さんの力でしょう。
キャスティングにかなり人材を入れていたのがエンドロールで知れた。
高齢出演者全員が、
まだ20年以上も頑張れそうな元気が画面に出ている人ばかりだった。
それも作品の狙いなのかもしれない…
ありか、なしか。
自分はきっと申し込む
『十年 Ten Years』の短編から格上げ?されて長編に。
怖い話ではないけど、どこかゾクゾクするような、近未来的というか、サブカルコミック的というか。そういうベースの部分は変わってないように感じた。
この映画では、10数分の短編では描けなかった、現代の日本が抱える高齢化問題や、外国人労働者問題なども網羅してあるし、長くなった分、だいぶドラマティックな仕上がり。
ひろむ、成宮、マリアの若い3人は、国による意図的な死を間近にして、疑問を持ち、壊れていくのも無理はない。特にマリアは、まさに直後、高額賃金には訳がある。
2014年の『君がくれたグッドライフ』では、ベルギーでの安楽死を扱っていたから、全く有り得ない話でもないのかな。この先、更に年金支給額が減って、高齢者を支えていけなくなるくらいになったら、まさかね。
倍賞千恵子さん演じるミチさんが、施設での朝に髪を整えている場面。
なんだか死を処理されるような感覚のPLAN75に対して、人として死を迎えたいという誇りのようなものを感じた。
いろいろ考えながら見入ってしまった。
ひとつ不満といえば、楽しみにしていた河合優実さんの出番が少ない!
もっとミチさんといろいろ絡みがあるかと期待していたのに。
ファン歴たった1年だけど、社会人役は初めて観たから、それは新鮮。やっぱ雰囲気のある良い女優さんだなぁ。
正視できるか…?
「75歳以上が自ら生死を選択できる制度が施行された近未来の日本」っていうから寓話的なあるいはディストピアSF的なものかと思えばさにあらず。めっちゃくちゃリアルでブッ刺さりまくる。「あぁ、日本ってこうだよな〜」と腑に落ちすぎ…
この制度が制定された経緯もリアルなら、80近くなっても働かないと生きていけなかったり、変な善意から働けなくなったり、老人に死を迫ったり導いたりする仕事を若者にやらせ、死者の処理は外国人労働者にやらせ、最終的な処理は…など、そうした仕掛け作りだけは超洗練されていたり…これってまさに今の日本じゃないか。
SFという形を借りて、現代の日本の醜さを、否応なく見せてくれる傑作。しかしこれが正視できるか…?
安楽死でも尊厳死でもない
安楽死や尊厳死には肯定的である(終末期患者に対するもの)。実際に認めている国もいくつかある(まだ少ない)。しかし、PLAN75はいずれでもない。僕自身は自らの死を選ぶ権利だって認められるべきとも思っていたが、この映画で考え方が変わった。こうした権利を国が認めるような社会はディストピアである(福祉を放棄して、本来生きられる老人を死に誘導している)。国が奨励するというのはさすがにあり得ない。
この映画でPLAN75に自らの意思で手を挙げた二人の老人の現状と未来は暗い。恵まれない老人がやむなく死を選ぶことになる。"やむなく"なのである。
またPLAN75という設定は老人問題(福祉や介護など)のメタファーと考えて良いのかもしれない。
この映画は誰もが避けて通ることはできない老いや死、それに関係する社会問題、あるいは生きるということについて深く考えるきっかけになる。
最後に、主演の倍賞千恵子について。さすがでした。素晴らしかったです。
倍賞千恵子さんの声
この映画では誰も大声で話さない、叫ばない、怒鳴らない、泣き叫ばない。台詞も少ない。説明もほとんどないから日本に住んでいる人にはわかるけれど、日本を知らない人にとってはよくわからない箇所も多かったと思う。
静かに丁寧に観客に考えさせ、登場人物の思いを手渡す。映るのは背中と横顔が多かった。だから私たちも登場人物が見るもの、人、風景を彼らと一緒に見る。
倍賞千恵子がカラオケで明らかに素人の歌い方をしたことに何気ない凄さを感じて心から驚き感動した。あんなに歌が天才的に上手な人が!歌が上手い人は普通にというかあまり上手くなく歌うこともできるんだ!彼女の声の良さが映画の中で何度か言及されるけれどまさに倍賞千恵子さんのこと。
「老害」という言葉は確かにある。でも普通の地味に生きている大多数の人たちには当てはまらない。ずっと先の人生は若い人たちの将来であり夢であり希望であって欲しいと思う。
ご利用は計画的に
現在よりももう少し高齢化が進み、75歳から自身の生死の選択が出来る様になった日本の話。
78歳独身の女性と、75歳独身の伯父と20年ぶりに再会したPLAN75を担当する市役所職員を軸にみせていくストーリー。
問題提起する作品としては「十年Ten YearsJapan」のショートVer.でも充分だったけど、ドラマが深く掘られて悲哀が強くなり、エンターテインメント性は増した感じ。
まあ、ショートVer.を細かくは憶えていないけれど。
個人的にはPLAN75どころか65とか70とかでも制度としては大歓迎。
まだ、その齢には達していないけれど、もしその歳の時に独身ならば、持っている財産とか健康とか考えて、後を濁さず終わりたいし、例え家族がいても身動きできなくなったり、下の世話をして貰ったりしながら生きてもね…あくまでも個人的思想で誰かに押し付ける気もそこに共感して貰いたいとかも無いですが、それでも、恐いのは生きることか死ぬことか、幸せなのはただ生きていることなのかと考えさせられる。
そういう意味では、映画としての見せ方はわかるけれど、ラストのりんごの木の下での後どうする気なのか…とちょっと釈然としなかった。
高齢婦人らで劇場は大賑わい。
予告では、自発性姥捨て山系ディストピアものとしてアピールしている。果たしてどう裏切ってくれるか楽しみ。なぜ欧州が一定の評価をしてのか。最近の邦画「鈴木さん」や洋画では「ザ・サークル」のような、羊頭狗肉なワンアイデアに辟易しているので。
数カ国から映画助成金を集めてる。凄い組成だ。初長編だが、落ち着いた、若さが出すぎない演出もよい。クライマックスの詰めの説明が雑。伏線放置なあたりは、編集の尺詰めの問題か。音楽が素晴らしかった。外国の方だった。
主題の是非は観客にぶん投げているが、シニカルな寓話になっておらず、リアルな、検討すべき政策だとも思わせる。それほど高齢化は「映画でディストピアとして描く」というシャレにならないほど深刻。
映画に救いを求めるのは間違ってるが
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