小さき麦の花
劇場公開日:2023年2月10日
- 映画館を探す
- 予告編を見る

解説
2022年・第72回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品作品。
2022年製作/133分/G/中国
原題:隠入塵煙 Return to Dust
配給:マジックアワー、ムヴィオラ
スタッフ・キャスト
受賞歴
第72回 ベルリン国際映画祭(2022年)
出品
コンペティション部門 出品作品 | リー・ルイジュン |
---|
劇場公開日:2023年2月10日
2022年・第72回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品作品。
2022年製作/133分/G/中国
原題:隠入塵煙 Return to Dust
配給:マジックアワー、ムヴィオラ
コンペティション部門 出品作品 | リー・ルイジュン |
---|
GEM Partners調べ/2023年1月|Powered By U-NEXT
【世界の映画館】公式SNSにも要注目の住職が館長を務める珍しいミニシアター「静岡シネ・ギャラリー」
2023年3月1日【「小さき麦の花」評論】愛し、育み、土と生きる。普遍的な日常が問いかけること。
2023年2月12日釜山国際映画祭、東京国際映画祭、東京フィルメックスを巡って考えたこと【アジア映画コラム】
2022年12月11日TikTokで“泣ける映画”として社会現象化した中国映画「小さき麦の花」2月10日公開 ベルリン映画祭コンペ部門出品作
2022年10月20日第72回ベルリン国際映画祭、金熊賞はスペインのカルラ・シモン監督「Alcarras」 カンヌ、ベネチアに続き女性監督に栄冠
2022年2月17日濱口竜介監督、ベルリン映画祭コンペ部門審査員に 出品はF・オゾン、ホン・サンス、U・ザイドル監督作など
2022年1月28日A slow-baked tale of life in the Jintao to Xi Jingping transition stage of Chinese history, in Northern Central China. With Alibaba in the production, it's a bighouse film strewn as arthouse picture. It's intresting that this film was allegedly a threat to Chinese rule, and its heartbreak tale of poverty was whittled down. It's the latest lens into Chinese society. Good music by Iran's Yazdanian.
人間は、愛情を注いでくれる存在があるのはもちろん、注ぐ相手がいるのも幸せなことだと思った。
無口で貧乏で見てくれも良くないすでにいい年齢の農家の貧乏4男と、身障者で左半分が不自由で、そのうえ尿のコントロールができない女。この二人は家族の厄介者同士を厄介払いするために結婚させられたんだけど、ロバに親切な夫を見て、この人なら一緒に暮らせると思った、という妻に、「お前があんまり見つめるからどうしたらいいかわからなかった」という夫、なんだ、相思相愛だったんじゃないか。はいはい、ごちそうさま。
傍からどう思われようと二人はラブラブで幸せ。
ふたりのお互いへの愛情と思いやりがうかがえる描写が素晴らしく、何度も泣きそうになりました。特に、夫が妻にコートを買ってやりたい理由が、「丈が長くて腰が隠れるから」おもらししても人に気づかれないように。この思いやりに泣きました。
家を建てるのにレンガを作るところから始めるのに驚き。
農作業から家の建築までほぼぜんぶ人力って、この映画、現代が舞台なんだよね?
中国の国民の生活格差って断崖絶壁のようです。
トウモロコシが売れたらテレビを買おう、市に行って病院で見てもらおう、夫婦で楽しそうに話すのを見て、「夫婦のどっちか」という死亡フラグ立ったのを感じました。
中国映画って、ほぼ予定調和な気がする。
夫婦の仲がいいのは幸せなことだけど、大抵はどっちかが先に亡くなる。残された方のダメージは仲が良い分半端ないと思うので、夫婦ってどういうのが一番幸せなんだろうか、と考えてしまった。
2011年、中国西北地方の農村。貧しい農家の四男ヨウティエは、両親とふたりの兄が他界し、今は三男の家に暮らしていた。三男夫婦にとって、ヨウティエは家族の厄介者だった。一方、内気で体に障がいがあり不妊症で結婚適齢期を過ぎた女性クイインもまた厄介者だった。互いに家族から厄介払いされるかのように、ふたりは見合い結婚し夫婦になった。
2人は互いを思いやり、力を合わせ、毎日懸命に働き、自分たちでレンガと、古い木の支柱で家を作った。人の命を救うために頻繁に献血を行ったりもしていた。ある日、クイインの体調が良くないため、ヨウティエは仕事に出かける間、ベッドで休むように言って出たが、クイインはヨウティエに食事を届けようと家を出た時、めまいがして用水路に落ちた。しかし、そこに居た人たちは誰も助けようとせずクイインは溺死した。ヨウエィエは用水路に飛び込んでクイインの遺体を回収した。 ヨウエィエは数日後、作物の収穫を終え、忠実で勤勉だったロバを解き放ち、持っている物を全て売り借金を返済した。この最後の取引でもヨウエィエはだまされ、価格を切り下げるように強制された。ヨウエィエは毒を飲んで横になり、一酸化炭素ガス自殺を図った。
その後、ヨウエィエとクイインが建て、短い間だったが幸せに暮らしていた家を取り壊し、政府の役人からヨウティエの兄に金が払われた、という話。
騙された続きの一生だったヨウティエのような人が現代中国に多く居る、という事なのだろうか?
クイイン含め、なんか救いようのないドキュメンタリーを観ているような感じを受けた。
作品名にしても、「隠入塵煙(Return to Dust)」がなぜ「小さき麦の花」になるのだろう?
聞くところによると、中国政府の干渉でカットされたり改変された部分があるようなので、監督の意図した物になってないのかもしれない。
よくわからなかったが、中国の暗部を見れた貴重な作品なのかもしれない。
観賞後、いろんなことを考えしまってなかなかレビューが書けず、やっと投稿出来ました。
すごく重い作品でした。
結婚しても無愛想な夫婦生活を続け、妻には障がいがあり、失禁までしていたが、夫は優しく庇い続け、労り、嵐の夜の作業には、せっかく渡したビニールシートが無駄になるほどびしょ濡れになったものの、笑い合って幸せそうだった。麦の穂の積み荷作業のとき、少し罵ったので、意外に感じたが、その後は機嫌を取り直すように荷車の上に乗せてあげていた。ろばも、街中とは打って変わって早足だった。麦の花そのものと、手首に麦粒を花形に並べて型押しを残すのと、二通り二箇所描かれていた。妻が不慮の事故で亡くなってしまい、最初の記念写真しかなく、加工して葬儀写真にしていた。貧困層向けの都市の住宅に引っ越すように勧められていて、夫は気が進まなかったが、妻が亡くなってからは、せっかくつくった思い出の家に住み続けるのは辛かったのだろうか。家の取り壊しに際して、ろばを逃がしてやり、つばめの巣も移そうとする優しさをみせていたが、ろばは戻ってきたようだった。夫は、頑固で優しい生き方は、その後も続けるのだろう。