ケイコ 目を澄ませてのレビュー・感想・評価
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サブタイトルがダサい。
音が聞こえない、音を出してはいけない系の映画にハズレは少ない。観客が集中するし絵も手が抜けない。
レビューもかなりの数あるし、評価も高い。
ストーリーに目新しさは無いが、心の揺れを細かく感じられるのはやはり「音」が無いせいだろう。
ドキュメンタリーぽい距離感も良いのだ。
岸井ゆきのの成長著しい。三浦透子、古川琴音とか昔は見分けがつかなかったが3人とも良い作品に恵まれて一気に開花した感じでユマニテウハウハだ。
(3人とも事務所が同じ)
三浦友和のイケおジジ具合が良い。
仙道敦子が元気でよかった。
さらに中村優子の顔も見れてお得であった。
最近忙しくて、落ち着いて映画が見れない。
こんな時こそ映画見た方が良いと思うんだけど、心に余裕がないの、、、、。
ゆきのの魅力
タイミングが合わずやっと観れました。
楽しみにしてたんですが作品が作品なだけにセリフがあまり無い、静か、シアタルーム暗い=眠くなる。作品が悪いんじゃなく私の仕事上の問題(早起き)。
ちょいちょい寝落ちしそうになりながらもストーリーは把握。
試合は負けたという結果はわかったけど他の部分が中途半端なまま終わってしまったっていう印象。
試合後に岸井ゆきの演じるケイコと三浦友和演じる会長の多少のやりとりがあっても良かったのではないかな?と個人的には思いました。
あとタイトルに書いた岸井ゆきのさんの魅力は何なんですかね?
私にはわからないけど映画、ドラマ、CMとかなり活躍されてるし、いつもいい役やられてるな!ってイメージ。
あと昨年末にやってた「アトムの童」で中盤の話辺りから急にキレイになったんですけど
男でも出来たのかな?って思う位雰囲気変わってビックリ!
ゆきのさんも役で結構イメージ変わるなと思いました!ちゃんとボクサーになれてた!
2023/01/18
かつてプロボクサーだったわたしは「強くなりたい」とか「チャンピオンになりたい」みたいな思いはそんなになくて、単純にボクシングが楽しくて続けていたら、ボクシングがある日常が普通になっていた。ロードワークして仕事してボクシングして帰る、それが当たり前の日常だった。
世の中にあるボクシング映画は人生やら恋人やら、でっかーい何かを背負ってリングに立っているドラマチックなものばかりで、自分みたいなのからすると別世界のような気分になるものばかりだった。
この映画は、当時の自分のように、日常の中にボクシングがある、ただそれだけ、そんな1人の女の子の日常を切り取っているだけなのがとても心地よかったし、こういう映画があることが嬉しかった。
ボクシングだけではなくて、耳が聞こえないということも、彼女にとっては当たり前のこと。そういう当たり前のことを過度にドラマチックにすることなく描いているのがとても良かった。
バンテージ、わたしはネットに入れて洗濯機で洗ってたけど、ピンチハンガーに同じように干してました。
あとあの美しいコンビネーション練習を見ていたら、久しぶりにボクシングをやりたくなりました。
難しい役を見事に好演
はい
静かに淡々と
フィルムの良い点、良くない点。
きめ細やかな作り。
縄跳びの縄が床に当たる響き、
靴、
グローブとミット、
鉛筆とノート、
電車、車、、、の響き。
セリフが少ないので、
目を澄ますと、
脳に響いてる何かが際立つ。
音楽が、入る所は、
上記は全無音。
それぞれの音が脳を透過して心臓に響く。
体感してから、
頭で解釈する、
身体で感じたものを、
脳で解析(映画に解析なんて不要、という前提で。)するタイプの作品。
2人のシャドウは、
年間でもトップクラスに残っていいほど気持ちのいいシーン。
耳を澄ます、
のではなく、
目を澄ます、
と、
心に響いてくるものがある。
のであれば、
寄りの絵の暖かさはいい。
引きの絵の何枚かの、
フィルムの粗さは、
これでよかったのかは疑問が残る。
こちらは目を澄ませてるのに、、、。
フィルム好きであればこそ、
ノスタルジーで語るのではなく、
暖かさとかでごまかすこともなく、
更にもっと引いた感覚も必要かと。
とはいえ、
そんな粗さも
ケイコの、
立たなきゃ昨日へ逆戻り、
感に、
倒されてしまった。
この映画は何を語りたかったのだろう?と考えた。
この映画は何を語りたかったのだろう?と考えた。観た人それぞれで自由に感じとってくれたらいい、というのは作り手側のコメントとしてよくあるが、それは表向き。作り手が熱を入れるには、伝えたい中核がなければと思う。公言するかは別として。
ストーリーは「ジムを閉めることになった」。それだけである。全編、映像詩? んー、そうもみれなくもないが、そう言ってしまえば、すべての映画は映像詩である、と言われたら、やはり中身を空っぽにされてしまう。
音のない世界を描いていて、聾者への理解が深まり、手話に関心をもつきっかけになる、そんな映画、と言えるけど、そこを描きたいのであれば、こういう内容にはならない気がする。もしそこを描きたくてこうなったのなら、相当な変化球である。
本作品はUDCASTでバリアフリーな上映がされていた。障がい者系映画ではよくある。しかし視覚障がい者が観賞したら落胆しそうな気がしてならない。聾者と盲者のコミュニケーションは難しいものだが、バリアフリーの映画を介しても、聾者の姿は盲者には見えてこないものなのかと。「いや、一般にそんなことないと思う。本作固有の問題としてならそうかも。」と意見したい。
一番こころに残ったのは「自分に負けるなよ」の叱りである。ジムの裏方で誰かがコーチに叱られていた。試合を控えていながら自己管理ができず体重が増えたようで。登場人物それぞれの「自分に負けるなよ」が下敷きにあったから、裏方での声が重く届いたのかもしれない。
二番目にこころに残ったのは、あの丹下的ジムの愛しかたの人それぞれである。最後の練習のリング上で、コンビネーションミットを受けるあの男性の涙。あの涙で「人それぞれ」だなと思った。そしてケイコはボクシングを愛していたというより、あのボクシングジムに通う生活の全体を愛していたのだなと私は解釈した。新しいジムは家から遠いのではなく、心から遠かったのだなと。愛する対象をどういう枠組みで愛するか。想いの交錯が人間関係を複雑にしている、その透視しづらい心理の骨組みを顕然させたことはすばらしくて、中身がないのでは?と訝りつつも大きな拍手を送るに値する。
好きそうで好きじゃなかった
斬新ではあるが・・・
タイトルなし
いい意味で、まだ足りない
とてもいい人たちがいい雰囲気の中でもがいている日常。まるで20年前のような東京の下町の風景描写は心地よく、もっと長く、もっといろんな場面を見ていたいと感じた。仙道敦子、中島ひろ子といった懐かしい助演者への感慨もこうしたムードを手伝っていたのかもしれない。ベストに上げられる方もいらっしゃるが、当方としては良作というところです。このレベルのタッチ・ルックで描いてくれるのであれば、もう少しはっきりしたスジを取り込んで時間も伸ばした方がいろいろな思いが多くの人に伝えられそうだ、と思いました。
生まれついての聴覚障碍者という比較的少数な立場の主人公、ケイコを演じる岸井ゆきのは、失礼ながら初めて素直にいいなと思った。ボクシングも練習シーンを見てそれなりに準備されていることが見受けられた(ただ、洋画では当たり前な話なのだが、これをほめている自分がなんか物凄く微妙だ。。。)。16㎜撮影にこだわったゆえの予算の制約か、試合のシーンで何度か映るTV素材が同じだったりしたのは残念。
ともあれこの作品も良作であり、製作委員会筆頭のメ~テレの昨今の打数と打率に感服です。
蛇足:
もし自らが聴覚障碍者となったなら、そうであることを周りにわかるようにしたいと思いました。
タイトルなし(ネタバレ)
生まれついて全聾のケイコ(岸井ゆきの)。
耳が聞こえないハンディキャップはありながら、プロボクサーとしてデビュー戦を勝利で飾った。
彼女にとってボクシングは、自分の居場所を与えてくれるところ。
そんなケイコの日常は、東京東部の川沿いの小さなマンションで健聴の弟と二人暮らし、住居費を含めて生活費は折半、ケイコはホテルのルームメイキングの仕事をしながら、毎日のジム通い。
それだけだ。
次の試合は近づくが、ケイコの心からボグシングについて少し距離置きたい気持ちが強くなっている矢先、ケイコが通う古いジムの会長(三浦友和)は、ジムを閉鎖することを決意する。
しかし、ケイコはそのことを知らない・・・
といった物語で、最近の映画には珍しく、大きな物語がない。
が、ケイコにとっては、先に書いたあらすじでも日々の大きな物語だろう。
ただただ生きる、日々生きるだけでも大きな物語であることを、映画を観ている方は忘れているのかもしれません。
そんな淡々とした、けれどもヒリヒリするような日々を映画は16mmカメラを通して切り取っていきます。
この生々しさ。
久しぶりに観たな。
80年代ぐらいまでは、この手の映画もあったけれど、もうほとんど見なくなった。
生々しさの源は、岸井ゆきのの肉体と眼力だろう。
彼女から、生きることのヒリヒリ感が漂ってきます。
ジム会長役の三浦友和も、いつも同様、癖のない素直な演技で好感が持てます。
で、手放しで褒めてもいいのだけれど、会長が病気で倒れるのは、ちょっととってつけた感じでいただけません。
ジム閉鎖の最後の試合がケイコの試合ということだけでよかったのではないかなぁ。
その試合で戦った相手と川原で出逢うシーン、相手は工事服姿で、これはよかった。
そう、どちらもヒリヒリした日常を生きている。
リングの上だけが非日常。
束の間の非日常のためにヒリヒリした日常を生き、それが生きることの居場所になる。
傑作といっていいかもしれませんね。
音はない位が丁度良い
時間の都合で訳も分からず字幕版を鑑賞。いつもと異なる鑑賞スタイルに対する拒否感と同時に、普段は気に留めない雑音の存在に注意を惹きつけられる。効果音がないので感情誘導される事なく、登場人物の心理描写やカメラ回しに集中できる。シーン一つ一つの映し方が丁寧且つリアルだ。役者の演技(特に三浦友和)も味わい深い。お涙頂戴な演出をさせないところがフラットに見れて丁度良かった。
恵子は周囲の音や声が聞こえないので我々健常者からすると不都合だなと思う一方、余計な雑音が聞こえない分、自分の心には人一倍会話していると思う。日記に綴られている心境の変化がリアルだった。人のトレーニングしてる姿は駆り立てられるものがある。
もう観れないと思ってたけど朝早起きして観た価値がありました。
評価されている点は分かりつつ、自分には合いませんでした‥
(ネタバレですので鑑賞後にお読み下さい)
個人的には、内容にリアリティあっても展開が乏しく淡々としている映画(特に邦画)は残念ながら評価が低くなります。
もちろん岸井ゆきのさんの演技は素晴らしく見るべき点も多かったと思われます。
しかし私達は、岸井ゆきのさんをはじめとする俳優陣の他の作品を他の映画やドラマで知っています。
いくら演出で作為性を排して行ったとしても、様々な箇所からこれはフィクションだとの亀裂は入って行きます。
逆に他作品に連想が行かない誰も知らない俳優陣で映画を作ったとしても、その芝居が深さを生むとも限りません。
であるならば、逆に展開などの演出を加え、面白さの背後にリアリティある映画にする必要があったのではと思われました。
例えば(監督はあえて主人公と観客との安易な共感を排するためにそのような演出をしていないようですが)主人公の耳の聞こえない小河ケイコ(岸井ゆきのさん)の場面は環境音や周りの人の会話の音含めて無音で良かったのではと思われました。
音楽を使わないなら、逆に観客に音の聞こえるケイコの世界の描写は中途半端に思えました。
(一方で、更衣室でケイコの下着姿を見せる理由が不明で、この映画の描き方ではその必要性を感じませんでした。)
淡々としてあまり自分の世界から出ない邦画を名作と評価するのは、個人的にはかなりの抵抗を持っています。
よってこの作品も評価は他の人のようにはなりませんでした。
ただ俳優陣の特に岸井ゆきのさんの演技はとても素晴らしくそれだけでも鑑賞の価値はあると感じ、そこへの評価となりました。
仙道敦子!
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