ケイコ 目を澄ませてのレビュー・感想・評価
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岸井ゆきのの演技を楽しむ
岸井ゆきのを初めて見たのはドラマ「99.9」だったと思う。すごいコメディエンヌが出てきたと驚いた。でも出る作品ごとに、コメディエンヌにとらわれない幅広い女優だということが明らかになっていく。本作の岸井ゆきのは女優として行き着いた最高到達点みたいなもの。
聴覚障害者でボクサーという役を見事に演じきっていた。特にボクシングのシーンがいい。トレーナーとコンビ打ちするシーンはなかなかすごい。相当なトレーニングを重ねたんだろう。
でも、話としてはそれほど面白くも盛り上がることもない。エンタメ映画ではないから仕方ないのかもしれないが少し物足りなかった。
ドラマ「silent」を観ていたので、手話のシーンの表現の違いが面白かった。聴覚障害者同士の会話は字幕もないし、聴者との手話のシーンもサイレント映画のような黒い画面の字幕もあれば、普通の字幕もあって、いろいろと工夫しているのがわかった。その意図はややわからなかったけど。
事前情報が無かったのでピンとこなかった
ボディブローな環境音
日本アカデミー賞、最優秀賞女優賞、おめでとう!
「ある男」だらけ、そして知名度の高い映画ばかり受賞していた本年度ですが、そんな中で映画ランキングに1度も載っていない本作が受賞。岸井ゆきの、本当に最高だった...泣けてくる。また見たくなったな。
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先日、「月の満ち欠け」のレビューにて、今年一番のドラマだと「silent」を紹介しましたが、訂正させてください。最終回、ハッキリ言えば最低最悪でした。脚本家は今までドラマやら映画を見た事がないのか?紬というキャラクターがつまらな過ぎないか?カスミソウをイルミネーションとか抜かしたこと言うなよ!ろう者バカにしてるだろ!とツッコミどころ満載。今まで追いかけてきた自分が馬鹿みたいに感じるほどムカムカしたのですが、本作はその感情を払拭してくれました。これこそが、ろう者の本当の気持ちのように思え、聴覚障害をハンディキャップだ、すごい大変だ、と言ってるように聞こえるあの作品に対し、本作は決して自分の抱える障がいをハンデだと思っておらず、その周りも真正面から向き合ってくれて、見ていてすごく気持ちよかったです。
耳が聞こえない主人公の作品だと、音がない状況を体験させるシーンがよくあるのだけど、本作はそうではなく、逆に環境音を大きくし強調させることで、主人公のケイコはこの音たちが聞こえていないんだと、観客に感じさせる方法を取っている。それがすごく斬新で、痛いほど感情移入出来てしまう。紙とペンの擦れる音、氷を噛み砕く音、扇風機の爽やかな音、彼女にはこれらの音が届いていない。そんなケイコを孤独だ、可哀想だ、という風に描いていないのも本作の魅力で、嫌な事だったり聞きたくないことが聞こえないから、意外と羨ましいと思ったりもする。ろう者だから辛いという感じでは全く無い。
音にすごくフューチャーされつつも、タイトル通り映像にも見入ってしまう。16mmフィルムの良さは劇場でしか味わうことが出来ず、土地や光なんかもまた1人の登場人物として存在感を放っている。もの寂しさを出しながらも、決して強くない主人公が生きるために必死に頑張る姿を捉えている、ある種のドキュメンタリーのような作品。洗練された映像と音の美しさが、ボディブローのように胸に響く。見た直後は、物足りなかったなという思いが強かったが、時間が経つにつれてこの作品の底知れぬ魅力に気づき始めた。そんな、味わい深い映画です。
フライヤーを見ると、ゴリゴリのボクシング映画(百円の恋、アンダードッグ)を想像してしまうが、全然そうでは無い。私としてはそういうのを期待していたので少し肩透かしですが、それ以上に主人公・ケイコと会長の人生がすごくよく描けている作品であるため、良さを実感するには時間がかかりますが、素晴らしい映画であることは間違いないです。岸井ゆきのファンは必見。ホント、今年は岸井ゆきのが大好きになる年でしたよ。最高の演技をありがとう。
ラストは直前に見た「そばかす」に通じるものがあって、最高に良かった。
silentで盛りあがっている人達に是非とも見て頂きたい。それも劇場で。最後の最後で良作揃い。何度も言うようですが、今年は本当に邦画が凄かった。ラスト1本、年納めに何か見て、それで2022年はおしまいかな。
勢いのある女優の最新作
「愛がなんだ」で衝撃的なブレイクを果たし、出演作が続く、映画ファン期待の女優のひとり、岸井ゆきの最新作。
彼女は美人でもグラマラスでもなく背も低い。今年、「やがて海へと届く」という大愚作に出演していて心配していたが、今作はキャリアベストに近い作品となった。知り合えば知り合うほど、もっともっと知りたくなる女性の魅力に満ちている。
脇役もみごと。「線は僕を描く」に続き三浦友和が素晴らしい。いつの間にこんな優れた俳優になったのか。
生まれつき耳の聞こえない主人公が、ボクシングという舞台に昇ったり降りたりする物語。光の使い方がうまく、聴覚を意識した音の使い方も絶妙。
健常者への警告も的確。コンビニで店員に「ポイントカードお持ちですか〜?」と何度も不審げに言われ、慌ててマイバッグを取り出すプレゼンスをするシーン。コミュニケーションの断絶。他にも細かい演出が秀逸。耳が聞こえないとは、こういうこと。
16ミリフィルムの質感も、豊かに描かれる荒川沿いの風景も、まるでヴェンダースのショットのようだ。
唯一、気になった点は主人公に聴覚障害者を採用できなかったところ。健常者の岸井さんを採用することで、彼女の演技性の素晴らしさはお披露目することはできたのだが、このあたりが欧米映画に追いつけないゆえんかも。
岸井ゆきのの矜持
はい。良く私のやんちゃレビューを覗きに来て頂きました。
唐突ですが私はボクシングマニアなんですね。何故ならば・・・
なにしろあしたのジョーとはじめの一歩を読んでるからね!
漫画かよ‼️
はい。早々に枕を切り上げますね。
ケイコは生まれつき音が聞こえません。
2020年12月23日から物語は始まります。目覚まし時計は役に立たないのでタイマーで扇風機を作動させて目覚めます。
ケイコは弟と同居しています。会話は手話。仕事はホテルの清掃係です。そして夜は下町のボクシングジムに通います。
淡々と日常が描かれます。そう淡々と・・・
特筆すべきはこの映画はいわゆる映画的な演出がありません。スローモーション、カットバック、フラッシュバック、有りません。さらにですよ・・・
音楽、効果音、もないんです。
当然ケイコも殆ど喋りません。ナレーションも有りません。
必然的に私達観客はケイコの表情、特に目の動きに注目するわけですね。ずっとね。するといつのまにかケイコの内面に入って行っちゃうんですよ。今までそんな経験はないんですけどね。
ケイコはいつも怒っています。弟やお母さんが手話で話しかけても拒絶します。お巡りさんやコンビニの店員にも怒っています。しかしボクシングジムで過酷なトレーニングをしている時だけは大丈夫。むしろ楽しんでます。
【注意】ここから少しだけネタバレ気味です。
ある時、ジムの会長(三浦友和)が身体を壊します。さらにジムの老朽化も進み、苦渋の決断でジムが閉鎖する事になりました。ケイコはジムの会長を慕っています。さらに次の試合も迫っています。ケイコの心は揺り動きます。どうする?
やはりボクシングはどつきあい。殴られれば痛いし、怖い。やめる?続ける?
終盤近くに河川敷でケイコに話しかけて来た人がいます。その後のケイコの表情が絶妙なんですよ。モノローグかナレーションが入りそうなところ。でもそれらは、ないんですね。
【注意その2】いまから本質的な事に触れるかも知れません。未見の方は読まない方がいいかも。
あのね沈黙は金ですよね、わかってます。言わぬが花とも言いますよね。あしたのジョーの主題歌が良いのは・・・
♩だけど、ルルルルー ルルルールールルルルー
ハミングかよ!尾藤イサオ歌詞忘れんなよ‼️
それでも言いたい。ケイコの気持ちを。
「あたいは小さい時からいじめられてきた。耳が聞こえないからね。音の無い世界は健常者はわかんないんだよ。安易な同情もうざいんだよ!
あたいは一人だった。今でも。だから、あたいはボクシングを始めたんだよ。ボクシングは団体競技じゃないからね。
ボクシングはあたいの性にあった。練習をしてれば、辛い事も忘れられるしね。いや最初はあたいを守る格闘技のつもりだったんだけどね。
ジムの閉鎖かあ・・・お母さんも言ってたし潮時なのかなあ・・・前の試合も・・・
でもね、今の人の言葉で考えが変わった!ボクシングって個人競技じゃない。会長さんやトレーナーさんとコミュニュケーションを取っている。なんなら敵だった対戦相手とだってコミュニュケーションしてるじゃん!
やるかやられるかだけどね。まあ同志なのかな。喧嘩じゃないんだよねボクシングは。なんかまた好きになったかもね。ボクシング。
どうしようかな?どうしようかな?
とりあえず走ろう。走ろう。
明日はどっちだ?」
岸井ゆきのは言ってます。ケイコは私だし、私はケイコだ。3ヶ月糖質制限して身体を作りました。
監督とスパーリングした時、監督はディフェンスしかしませんでした。当たり前です大切な主演女優を傷つける事は御法度。ゆきのは・・・
激怒!打ってこいよ!
ボクサーです。
僕さーボクサーなの。
ガッツかよ‼️
語りたい事はまだまだあるんですがきりが有りません。井上尚弥とかね・・・
あとねインスタで吉岡里帆とやりとりしてるのもホッコリ。吉岡里帆は目が見えない役をやったしね。
そろそろこの辺で・・・
OK牧場。
うるせえーー‼️
お付き合い頂きありがとうございました。
岸井ゆきのの演技に尽きる
「愛がなんだ」でも今年の「やがて海へと届く」でも、また放送中のCMであっても、警戒感を感じない柔らかな笑顔しか浮かんでこない そんな柔らかな岸井さんが、同じ障がいを持つ友人との語らいの場面以外では、常に厳しく他人を寄せ付けない表情で、常に前を見ている
実話がベースにあり、障がいと向き合いながら生きていくことが、彼女をそうさせているのであろうが、これまでの岸井さんからの大きな変化に圧倒された
学校の先生は、一年とか決まった期間だけ受け持つのに対して、こういったジムは様々な動機や理想を持って期間を定めず入会してくる それこそダイエットやストレス解消、体力づくりの目標の人がいる一方で、人生に足りないものを求めたり、一生を賭けてくる人もいるだろう 三浦友和演じる会長や指導者の側からすれば、そんな重い大きな動機を持って入会してくる「会員」に、その思いに応えていくという責任を、岸井さん演じるケイコから感じ取り、向き合ったともいえるだろう
ケイコは何と闘っているのか、母親の心配にも揺るがないのは何故なのか、それでも他の「会員」や指導者に気遣って手紙を書いたのは何故か、いつもの岸井さんではない、倒されてもすぐ起き上がり、足を踏まれたことを懸命にアピールする姿に打たれました
「櫻の園」の中島ひろ子さん、アイドル並みの人気であった仙道敦子さん、こういう役をされる年代になられたのですね(12月29日 なんばパークスシネマにて鑑賞)
予期せぬ傑作との出会い
ケイコ、負けんなよ。
両耳とも聞こえない聴覚障害を持ったプロボクサーの主人公ケイコが、所属するジムの閉鎖を知ったり、親に心配されたりして、自分の進退について迷う話。
前半、表情もあまり変わらず、人と関わることも極力描かれない主人公は呆気なく劇中1個目の試合にあっさり勝利。だからこの強さの理由は、無駄な雑音が入ってこないから普通の人より逆に集中して試合に挑めてるんじゃないかと思える。
最初から強調されるジムの色んな機械が動く音、ミットを殴る心地良い音は聞こえないし、カードを作ると得になることも知りえないけど、コーチが大声で怒鳴る声やめんどくさいおじさんが絡んでくる声も聞こえない。聞こえないことがかえってプラスになってるのかなと前半までは思える。
でも、1試合目が終わり傷だらけ、体調も崩してお母さんにもやや反対され、ケイコの心の中に雑音が入ってくる描写が増える。そこら辺を境に友達と笑いあったり、弟ともコミュニケーションが増え、前半関わらなかった大声で怒鳴るコーチとも練習するシーンが出てくる。
極めつけはケイコの日記が明かされるシーン。ケイコが変わったのではなくて、実は最初から色んな雑音を心に抱えてたことが分かる。このシーン、勝手にケイコを神格化ささて見てしまっていた自分に気づいて、グサッと刺さった。普通にくだらないことで笑ってたり、ダルいなと思ったり、自分の未熟さを痛感する普通の女の人だった。
ボクシングをする何か高尚な目的があった訳じゃなくて単純にジムの会長が良いおじさんで、しかもやっと自分を受け入れてくれた場所だったから続けてたんじゃないかなと思う。それが、ジムが閉鎖になると決まり、色んな気持ちを抱えたまま試合に挑んで、そこで足を踏まれたことを誰にも気づいて貰えない理不尽さに遭遇して、初めて「負けたくない!」ってなったんじゃないかなぁ。
それまで、傍から見ると歯がゆい部分もあったけど本人的には耳が聞こえなくても比較的不自由なく暮らしていたように見えて、だけど最後、足を踏んだことを謝りもされなくて「あぁ絶対負けてたまるか」ってなったように見えた。負けんなよケイコ。
あの名作を彷彿とさせる‼️❓プロローグなら続きを見せて欲しい‼️❓
岸井ゆきのは、シドニースワンク。
三浦友和は、クリントイーストウッド。
そう、あの、アカデミー賞作品に並び称される映画なのだ。
そして、silentの斜め上を行く、凄い作品。
コーチの俳優といい、ゆきのの所作といい、この映画、マーベリックみたいな本物なのだ。
聾唖のボクサーは危険、放浪する聾唖は危うい、遮断機が危険、突き詰めていけ、ひたむきに、丁寧に、正直に、繊細に。
ただ、揺れる心と苛立ち寂しさそれらが混然となり昇華する時、何かが始まろうとしている。
それは、夜明けなのか、それとも地獄の始まりなのか。
この映画の最後は静寂だ、だから、続きを期待するのだ。
最高の映画のシリーズ🎞🎬🎦を予感させる、何か身震いさせるような今後を期待させるものでした。
日本映画を最高の品質を世界に誇れる一端を担おうとする歴史が始まろうとしている。
日本映画の記念碑となる名作を是非。
ミット打ちが言葉に出来ぬほど素晴らしく、それだけで途中涙ぐんでしま...
ミット打ちが言葉に出来ぬほど素晴らしく、それだけで途中涙ぐんでしまった。ミット打ちと友人との手話を「同義語で対義語」として描く辺りも才気迸る。ただ「きみの鳥は歌える」的ラストの決定的感はなかった。勿論三宅唱らしいのだけど。
劇場は満杯。邦画ではアニメでしか見ない光景。日本のエースは濱口ではなく三宅ではないかなあ。
絵も上手い
コロナ禍の日常を描く異色作
生まれつき聴力がない障碍を持ちながらプロボクサーとなった主人公・ケイコの葛藤と、彼女と周囲の人々との関係性を描いた良作でした。聴力がない人を描く映画というと、今年のアカデミー賞作品賞を獲得した「コーダ あいのうた」が直ぐに思い浮かびましたが、コーダがコメディ要素満載だったのに対して、本作にコメディ要素はなく、全く雰囲気の違う映画でした。
またフィクションだったコーダとは異なり、本作は実際に聴覚障碍のあるプロボクサー・小笠原恵子の自伝である「負けないで!」を原案として構成されていて、ノンフィクションとは言わないけれども、それに近い内容になっていました。北千住駅前や京成線の鉄橋と思われる、なんとなく見たことのある下町の風景を舞台にしていたことも、非常に身近な作品だと感じさせてくれた一因でした。
本作で注目すべきは、自分が聴力がないことで、ボクシングジムの他のメンバーに迷惑を掛けているのではないかと思って葛藤するケイコの姿もさることながら、ジムのメンバーの個々の反応ではなかったかと思います。会長やトレーナーは基本応援するスタンスですが、必ずしも才能豊かとは言えないケイコを重視することに反発を覚えてジムを止める練習生もいて、この辺りは非常にリアリティを感じました。仮に自分がジムの一員だったとしても、ジムを止めてしまった練習生同様の反応をしたかも知れないと思うからです。
また、原案となった「負けないで!」は2011年に上梓されていて、小笠原恵子が実際にプロのリングに上がったのは2010年から13年だったようですが、本作は現在の日本、つまりコロナ禍になってからの出来事として描かれていました。登場人物たちもマスクをしているし、ジムの経営にもコロナ禍が影響して、会長の健康状態の悪化とともに、ジムを畳まないといけなくなることになる辺りも、現下の日本の状況に即して物語られていました。思えばコロナ禍になって3年近くが経過しますが、この状況を所与のものとした作品は初めて観たので、ある意味非常に新鮮でした。おそらくはコロナ禍が去った後に、その結末を踏まえてコロナ禍を描く作品が出てくることは想像に難くありませんが、必ずしもコロナ禍そのものをテーマとせず、それを所与のものとして現在進行形の日常生活を描いた本作は、大変貴重な存在だと思います。
俳優陣としては、ケイコを演じた岸井ゆきのが聴力のないボクサー役を非常に上手に表現していたと思います。ただ冒頭にも触れたコーダとの対比で言うと、コーダに登場した聴覚障碍者は、アカデミー助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーはじめ、皆実際の聴覚障碍者の役者でしたが、岸井はそうでなありません。この点をもって本作を否定する積りは毛頭ありませんが、コーダがアカデミー作品賞を受賞したのは、トロイ・コッツァーら聴覚障碍のある俳優陣を起用したことだ大きく貢献していることから、日本においてもこのような作品創りはひとつの課題なのではないかと感じたところです。
あと、ジムの会長夫妻を演じた三浦友和と仙道敦子が、枯れた感じを出していて、非常に好感が持てました。仙道と言えば、30年以上前に「職業選択の自由、あははん」という転職情報誌のCMが印象的で、個人的にはその印象をずっと引き摺っていたのですが、本作ではそうした印象が払拭されました(笑)
そんな訳で、聴覚障碍のボクサーという稀有の存在を描くとともに、コロナ禍の日常を描くという異色な点も考慮して、評価は★4としたいと思います。
目は口ほどに物言う
三宅監督のきみの鳥はうたえるが大好きでその流れで見に行きましたが、岸井ゆきのさんが本当に素晴らしいなと思いました。
もちろん耳が聞こえない役なので、言葉はほぼ発しないので目や動作だけであそこまで、心を動かすのは本当に素晴らしいなと思いました。
物語はボクシングに行って仕事に行っての繰り返しで、大きな出来事が起こらないですが、そもそも生きてて大きな事件とそう起こらないし、生きてて、電車で告白される事もないし、本を取ろうとして手が重なる事もないし、ネクタイを頭に巻いて寿司を持った酔っ払いも見ないし、食パンをカジリながら学校に通っている高校生もほぼ見ません。てか、そんなこと怒った事もないし、見たこともないです。
まあそれは置いといて、人生は繰り返しだし、嫌な事もやらないといけないし、人に傷つけられる事もある。しかし、そこに自分が情熱を注げるものがあったり、好きな事好きな物があれば乗り越えれ気がします。
あと、人はもちろん1人でもある程度生きて行けるとは思うのですが、やはり支えがあってまた強くなれるんだなち思いました。
ケイコもボクシングを続けて行くに連れて、怖さや、親の事など辞めようと迷ってしまいますが、会長やトレーナーの方に支えられてボクシングを続けて行く事を選ぶのもやはり周りが行って選べた事じゃあないかと。
誰だって強くはないですが、周りの助けがあれば、強くなれるわけではないですが一歩踏み出せるんだと思います。
最後のケイコの表情を見て走って行くケイコはまたボクシング続けていくのだろうと思っていたら、エンディング最後に縄跳びの飛ぶ音がして、まだケイコはボクシングを続けているんだと勝手に思いながら映画館を後にしました。
mute
評価超高めで気になっていましたが、中々空いてる時間が見つからず、タイミングをなんとか狙って鑑賞。結局混んでいました笑
事前の期待値が高すぎたのもあって、思っていたほどではありませんでしたが、映画館で見てこその作品だなと思いました。
まずケイコの周りの音を排除して主観視点の演出にするのではなく、ひたすらに環境音を聞かせるという演出には驚かされました。ミット打ちの際のパンっと鳴る力強い音、川のせせらぎ、車の排気音、小さな息遣い、音楽映画ではないんですが、徹底的に音に拘られて作られているなと思いました。この音が逆転する瞬間、鳥肌立ちまくりでした。
原作の一部を切り取っての映画化は仕方のない事だと思うんですが、ボクサーとしての視点や執念が強く感じれなかったのが惜しかったです。99分の間に詰め込むには濃かったんだと思いますが、ボクシングとはに注目して観に行った身としては少し物足りなかったです。
役者陣はどなたも秀逸で、特に岸井ゆきのさんの鍛えられた肉体に、目で行う演技に一つ一つのパンチにも強い感情が宿っていました。三浦友和さんの優しく見守りつつも、ケイコを大成させようとする様子がとても渋カッコ良かったです。
現実の小笠原恵子さんを原案としてフィクションで描いているので、映画ならではの終わり方をしなければならないのですが、そこもプツッと切れたような終わり方なのは少し残念でした。エンドロールが無音で、ひたすら街並みが流れていくのは好きでしたが。
演出、演技、雰囲気、どれを取っても素晴らしいんですが、ストーリーがうまく飲み込めずにこのくらいの評価に落ち着きました。年間ベストに食い込むか!?とは思いましたが、映画は観終わるまで分かりませんね。
鑑賞日 12/27
鑑賞時間 13:55〜15:45
座席 C-13
耳を澄ませる
岸井ゆきの、佐藤緋美、三浦監督のトークイベントつきで鑑賞。
岸井ゆきのを最近いろんな作品で見てきたので、リアルで見られて、ちょっぴり嬉しい。
小柄ながらも映画館同様、存在感があった。
全編を通して、映画らしい派手さはほとんどない。三浦監督いわく、宇宙の中の、地球の中の、東京の団地の一室、というイメージらしい。
荒川の小さなジムの難聴者の主人公が中心の小さな話。
それを感じさせるかのように固定されたカメラで、景観や、街中を歩くケイコの様子が頻繁に映される。
さらに、日常感を助長しているのが、音楽。といっても劇伴はほとんどなく、街の雑踏音や、ジムのボクシングの音が印象的になっている。ちなみに唯一の劇伴のギター曲は佐藤緋美が撮影中に描いていた曲とのこと。思い入れもひとしお。
難聴の主人公を扱いながらも、音で魅せているのがなんとも逆説的でおもしろい。
16mmフィルムの映像も味があって、冒頭から雰囲気が出て引き込まれる。
俳優は、最初は岸井ゆきのを見ているようで、手話、難聴を見事に演じ、不器用で笑顔がない姿は途中から完全にケイコになっていた。そのあと実際に舞台挨拶でみて、さらに別人だと感じた笑
プロボクサーとしてはさすがに違和感はあったが、
佐藤緋美も自然でとてもいい。本物も礼儀正しく、謙虚で好感が持てた。
派手さはないが、非常に丁寧に描かれている作品であった。
台詞が無い主人公・・・凄い!
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