ベルファストのレビュー・感想・評価
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故郷を愛するすべての人々に捧げる人生讃歌
自身の幼少期を投影し故郷ベルファストの愛情と厳しさを描いた自伝的作品。激動の時代に翻弄されながらも日々奮闘している人々の様子が上手く描かれている。
抗うことが出来ない時代の変化に戸惑いながらも前向きに生きていくしかない現代と重なり共感する作品で故郷を愛するすべての人々に捧げる人生讃歌。
2022-59
秀作だと思う。でも、観る私に問題がありそうだ。
正直にレビューを投稿する。
監督自身が少年時代住んでいた故郷北アイルランドのベルファストを描いた自伝映画である。
背景にプロテスタントとカトリックの宗派対立があり、市民暴動や迫害テロが発生している。主人公の家系はプロテスタントに属している。
1969年の日常生活が監督自身の少年の目を通して、丁寧に描かれている。それも白黒映画で。
時々、色つきとなる。推測だが、過ぎ去った昔は白黒で、但し監督の脳裏に現在でも鮮明にあり、生きている部分は色つきにしたと私は考えた。
少年やその家族の日常生活を描いているので、本当のところ退屈であった。この家族の行末はどうなるのだろうか。それで展開はスムーズである。また飽きもしない。劇的に面白くなるのは、後半に入りプロテスタント側の市民暴動に少年が巻き込まれてからだ。後は一気に結末へと運んでくれる。
悩む人間の姿が映しだされる。悩みに年齢は関係ない。恋や借金や迫害テロ等さまざまである。それでも人間は生きて行かなければならない。祖父の葬儀で、カトリック教徒は地獄に落ちると説教した牧師が、死を悲しむよりも彼が生きたことを感謝しようと述べる。苦しくても生きる勇気を与える映画だと思う。
実は私は今、あることで悩んでいる。生死には直結していない。傍からみれば些細な悩みである。しかし、私にとっては大事で、この映画を観ても勇気を貰えなかった。私自身に問題があって、この評価となった。無ければ、0.5点加点しても良かった。
映画の愛に詰まった作品
この作品は自分の故郷でありながら敵対する人たちにより、外に出ていく物語。悲しいながらも映画のいろんなシーンが散りばめられていて、ニューシネマパラダイスのよう。
ただ単なるおとぎ話ではなく、同じ宗教なのに憎しみ合う人間たちの中から月という未来に向かって出ていく姿は、自分のこれからにも跳ね返る。
大事なのは逃げるのではなく出るという能動的な選択肢こそが未来を切り開くということなのだ。
最後のおばあちゃんの一言が大きい。
秀作だが..
モノトーンの映像に少年の表情がとても鮮明に映し出される。家族のそれぞれの感情を表現しリアルにその惨状が伝わってくる。
当方としてはアイルランド紛争の歴史に疎く、抗争の規模が小さな街で起こっているとしか見えない部分もあった。
約90分の本作品がやや長く感じたことも事実。
1969年、僕たちはベルファストにいた
1 1969年のベルファスト。バディ坊やと周囲の人々との日常を通して、故郷と家族への想いを綴る。
2 時代背景となる1969年は、映画の舞台となる北アイルランドでは住民間の対立が先鋭化していた。劇中、プロテスタントの過激派がカソリックの家を襲撃し、地区住民がバリケードを築き、地区の出入りをチェックする様子が描かれていた。信教の自由のあるわが国では理解しがたいところではあるが、国の成り立ちに係わる根深いものがあるようである。こうした中にあって、バディ一家もプロテスタントであるが、父親は穏健的で対立を良しとしない。バディも初恋の相手はカソリックの家の子であり、分け隔てはしない。またバディに万引きをそそのかし、過激派の示威運動への参加を勧める悪い仲間がいるが、闘争の最中で逃げ遅れそうになったところで、一家の庇護に飛び込んだ。分断と対立に異を唱え、寛容の精神を唱える監督のメッセージがよみとれる。1969年を映画の背景としたのは偶然ではないであろう。そして終局でスクリーンに表される3つの言葉は故郷に向けた鎮魂と哀惜のことばとなっている。
3 バディ一家は、経済的には恵まれていないが、家族としてはイケていた。母と父は税の支払いや子供との関わり方で喧嘩することがあるが、仲睦まじく歌い踊り、底抜けに楽しむところもあり、その様子を見て笑みが溢れるバディの顔は多幸感に満ちていた。子供と本音で語り、家族として纏まっていた。また、祖父と祖母はバディの良き相談相手となっている。この二人からバディは多くのことを受け継ぐことができたのではないであろうか。
4 冒頭の街の紹介にあった建物の煉瓦色が印象に残り、モノクロの淡さが心地よかった。最後に、この時代を示すのに、家族の団欒の中に、スタートレックやラクウェルウォルチ、サンダーバード、チキ・チキ・バン・バンが出てきたことにニヤリと反応してしまった。
あこがれのサンダーバード
1969年北アイルランドのベルファストを一家族の物語として描いたケネス・プラナーの自叙伝的作品。
ケネス・プラナー作品は、この前「ナイル殺人事件」を観たばかり。
ジュード・ヒル君かわいい。
母さんが素敵過ぎ。
兄ちゃんはセリフほとんどなかった。
ケネス君!君が小さい頃から優等生だったのはわかったけど、お兄ちゃんには無関心だったんじゃないの?
ええ~っ👀⁉️
サンダーバードの国際救助隊(IR)のコスチューム。
でました!
父さんは出稼ぎで頑張っていたけど、ほんとはお金持ちだったんじゃないの?
ギャンブル(競馬)で税金(住民税?)に手を出して、延滞金をこしらえてしまって、綺麗過ぎるお母さんは3年分の納税証明書を大事に保管するのが習慣となってしまっていたけど。
おじいちゃんがよかった。
炭鉱で働いていたことがあるのね。
料理していて突然?
デンチおばあちゃんも可愛かった。
町の映像がむちゃくちゃ綺麗だった。
モノクロとカラーの使い分けも印象的。
ベルファストは造船の町のよう。
村上龍の69 sixty nine を想いだした。
ケネス・プラナー。同い年じゃん。
オイラの1969年。
小学校の3年だった。
東大の安田講堂で大学生がケツ出して、放水されていた。
新宿西口にフォークゲリラが湧いた。
似ているのはもっと幼かった時に近所(隣)の姉ちゃんにそそのかされて、祭りの山車の列に混じり遠くの町まで行ってしまって、迷子になってこっぴどく叱られたことや万引きを手引きされたこと。
小学校3年の頃は喧嘩ばかりしていて、練鑑に入れられそうになった。
その挙げ句、担任から転校を薦められた親は赤羽に引っ越しすることに決めた。
同級生のエミコは学校から帰ると内職で忙しい母親にいろいろ言いつけられるのが嫌で、転校したばかりのオイラのウチによく来ていた。家に風呂がなくて銭湯通いのウチが多かった当時。エミコは家風呂に入りたがった。エミコと何回か二人きりで入った。エミコは握るのが好きだった。触ってとも言ってきた。しかし、エミコも相模大野に引っ越し、何通か手紙が来たが、それっきりになった。
還七の陸橋を自転車で走って自動車と接触して足の骨を折って入院した。自転車は車に轢かれて、オシャカになった。
退院して登校したら、4年生になっていた。みんなの前で、ひとつおりこうさんになりましたねと知らない担任に言われてムカついた。
オイラの1969年もけっこういろいろあったなぁ。
エンドロールのスタッフに日本人の名前をみつけた。ヘアメイク。こんなところに日本人?
現代版(1969年が舞台ですが)『我が谷は緑なりき』かな。少年(少女)の視点から見た映画に秀作が多いのは何故だろう。やっと今年観た中で(現時点)自己ベスト1に巡りあえて嬉しい。
①要所要所で流れるヴァン・モリソンの歌が良い。②お祖父ちゃんがいて、お祖母ちゃんがいて、お父さんがいて、お母さんがいて、兄弟がいて、隣近所のおじさん・おばさんがいて、遊び相手がいて、初恋の相手がいて…北アイルランド紛争が始まった年である1969年のベルファストという特殊な時代・場所を背景にはしているが、それを別にするとバディにとって当たり前の世界を描きながら、それが万国のどの少年にとっても当たり前のささやかだけれども愛しい日々への郷愁という普遍的なテーマに昇華させているのが素晴らしい。③1969年と言えば私は8歳だったのでバディとほぼ同世代といえる。スタートレックを観ていて、サンダーバードに夢中で、映画『チキチキバンバン』『紀元前100万年』を楽しんで…と他人事のように思えないところにより共感度が増す。④上のTVシリーズや映画はもとより、映画のあちこちに1969年の時代相を示す小道具が散りばめられているが、お父さんのロンドン土産の中にあったアガサ・クリスティの「ハロウィーン・パーティー」(1969年出版)…ケネス・ブラナーはやっぱりアガサが好きなのかな…監督・主演したアガサ映画は評価出来ないけど(また言ってる)。⑤お祖父ちゃん、お祖母ちゃんが長い人生の中で積み重ねた経験や知識から得た人生を過ごして行く上での知恵やこつを孫に話して上げるのはいつの時代でも同じ(日本の都会ではだんだん少なくなっているようだが)。孫も父さんや母さんの言うことには反発することはあっても、お祖父ちゃんやお祖母ちゃんの言うことは素直に耳を傾ける。その時は理解出来ていなくても。その辺りもお祖父ちゃん・お祖母ちゃんを演じる両イギリスの名優によって慈愛溢れるシーンとなっている。⑤美しくてしっかりもので、優しいけれど怒ると恐いお母さんを演じるカトリーヌ・バルフも好演。これまでに観た映画(『スーパー8』とか)にも出演していたらしいが全く記憶になし。でも今回でバッチリ。スタイルが良くて脚が長いなぁ、と思っていたら元モデルさんだったんですね。⑥競馬好きで(悪いことではないけれど)少しお金にルーズで(らしい)、腕の良い大工ながら地元に職が無くてロンドンに出稼ぎに行っているけれども家に帰るとやっぱり頼もしいなかなかカッコいいお父さん。無骨そうなのに歌も躍りも上手くてバディが憧れの目で見つめ、出稼ぎに行くときはいつまでも手をふって見送る大好きなお父さん。この年頃の男の子にとってお父さんはやはりヒーローだもんね(あと数年したら反抗期に入るにしても)。しかし、このベルファストの労働者階級の一家族のお父さん役を淡々と演じた俳優さんが(◯ッ◯◯シーンにブラックホール出現の)『フィフティ・シェイド・オブ・グレイ』の主演男優だったとは驚き。カッコいいのもこちらも元モデルだからか。⑦派手な夫婦喧嘩もするけれど、旦那が子育てについてキチンと奥さんに感謝の思いを告げ、二人の時は恋人時代に戻ったように振る舞う(お祖父ちゃん・お祖母ちゃん夫婦も同じく)夫婦像は、なかなか日本映画では見れなくて羨ましい。⑧バディが、ケネス・ブラナーが監督したことのある『マイティ・ソー』のコミックを読むシーン(自虐ネタか?)とか、決して裕福な家庭ではないし、環境も不穏な中ながらそこここにユーモアが散りばめられているが演出が良い。バディが悪友の女の子に誘われてスーパーの強奪に巻き込まれた時に盗んだのが洗剤。「何で洗剤なんか取ったの?」と詰問された答えが「環境に優しいから」(だいぶん前のシーンの伏線回収)。強奪シーンの凄まじさを忘れさせるくらい笑わせてくれました。⑨そして、ラストシーン、名女優ジュディ・デンチ演じる、連れ合いを亡くし、新天地へと旅立って行く息子一家を見送るお祖母ちゃんの、愛情・哀惜・覚悟・孤独がない交ぜになった表情で幕を降ろす演出が宜しい。⑩そのあと、「残った人達の為に、去った人達の為に、亡くなった人達の為に」という文章が画面に映し出されるが、図らずも現在起こっているウクライナ情勢とシンクロナイズしているよう。バディの算数の宿題の手伝いをしているときにお祖父ちゃんが言った「答えが一つなら紛争なんぞも起こらないのだがな」という台詞が深く重い。⑪ケネス・ブラナーは、“ローレンス・オリヴィエの再来”と言われていた頃の監督作品群は観ていないので何とも言えないが、最近の作品はその名声からすればガックリ来るような作品ばかり《『マイティ・ソー』(まあ、そこそこ)『シンデレラ』(酷い)『オリエント急行殺人事件』(噴飯もの)『ナイル殺人事件』(『オ急』のリベンジ成らず)》だったが、本作は感心した。
白黒映像で映えるコミュニティ愛
北アイルランド紛争を子どもとその家族の視点から描いた作品だが、政治や宗教を前面に出さず、そこに住む人々の日常とそれが壊れる瞬間をメリハリ付けて描いている。60年代末の雰囲気を出すためにも白黒映像は効果的だが、白黒の芸術写真のように人の感情を印影濃くしている。失われたコミュニティへの惜別の気持ちも深いが、家族や地域の人々の暖かな感情が見ていて救いとなる。それだけに紛争の痛手も感じるが、説教臭くなっていないのもいい。細かいことだが、劇中劇の映画チキチキバンバンは子どもの頃、やたら音楽だけ聞いたが、当時の子どもの憧れの映画と知れて、なぜかうれしい。
モノクロームの美しい記憶
ケネス・ブラナー監督の自伝的作品とのこと。幼少期のバディを取り巻く宗教対立は、時代に取り残された感のあるベルファストという当時の都市そのものだと思えた。
映画のなかの現実世界のモノクロームと、時折挿入されるカラフルな映画作品のギャップや美しさに切なさを感じた。
祖父、祖母が素敵。
一度行ってみたい都市の一つだけど、行ける日は来るかな。
なぜだか涙が止まらない
北アイルランドの首都「ベルファスト」で起きる紛争を背景に、温かくて優しく力強い家族の絆を描いた本作。アカデミー賞をはじめ各賞で絶賛という前評判の高さですが、納得の素晴らしい作品でした。
ケネスブラナー監督の自伝的映画であり、物語も所謂戦争映画ではなくとても私的なもの。でもだからこそ、バディに対する家族それぞれの言葉一つ一つが自然と胸に響き心が動くのです。
愛すべき街で突如起きてしまった紛争により、様々な想いが交錯し、家族を守りたいが故に葛藤する。バディの子どもなりの悩みや気持ち、お母さん・お父さん・おじいちゃん・おばあちゃんのそれぞれの想い、どれも印象深かったです。
わかりやすい感動エピソードや説教臭さはなく、紛争という時代背景の悲惨さはもちろんあるけれど、普通の家族のお話。
それでも本作から沢山のメッセージを感じ、とても温かく心に沁み渡ります。涙が溢れてエンドロールでは想いを噛み締めていました。
とても良い映画でした。
自分の幼少期に重ね合わせて、あの頃を思い出す
監督自身の伝記的作品。北アイルランドのベルファストという街で過ごした幼少期を描いている作品。
私には全くベルファストに縁もゆかりもないのだが、どこか自分の幼少期とリンクしてあの頃を何度となく思い出し、そのたびに哀愁に浸ることが出来た。
単身赴任で週末にだけ帰ってくる父親を楽しみに待っていたあの頃。
おじいちゃんやおばあちゃんには両親に話せないようなことが話せたあの頃。
近所の友だちとお帰りチャイムが鳴った後も夢中で遊んで、帰宅して母親に怒られたあの頃。
ベルファストで描かれる幼少期のあの頃をきっかけに、自分のあの頃を思い出すことができ、国や年代、環境は違えどあの頃は普遍的なものなのだと強く感じた。
そしておばあちゃんのメッセージに強く心を打たれた。
過去を振り返るきっかけを与えてくれ、今を頑張ろうと思わせてくれる作品だった。
アカデミー賞ノミネート作品だが、良さがイマイチわからない。そこまで...
アカデミー賞ノミネート作品だが、良さがイマイチわからない。そこまで凄い作品なのだろうか?冒頭のベルファストの町並みは美しく、出だしは非常に良かったのだが。
時代は1969年に逆上り、カラーからモノクロへと切り替わる。ポスターの剣を持った少年は冒頭に現れる。遊びから家に帰ろうとする暴動が起きる。プロテスタントがベルファストに住むカトリックを攻撃するのだ。
ここまではワクワクしていた。
ここからは大きな見せ場は無かったと思う。しかし、振り返ってみると、天国と地獄の分かれ道の話、少年の恋心など、印象に残るシーンが多いので、こういう映画が良い映画なのかもしれない。
少年が主役なのでジョジョラビットみたいに感じた。ジョジョラビットのほうがコメディ感があるけれど、本作はエンタメ感はない。
少年の両親は昔からベルファストに住んでいて、町を離れたくないのだが、仕事を求めてイングランドへ行くことを決意する。祖母だけを残して。
ベルファストの過去に詳しい人なら、この別れに感動するのかもしれない。
暴動のなか、少年が洗剤を盗んで帰宅すると、母親が激怒した。これは狂気だ。暴動により店内が荒れているというのに、母親は少年をスーパーに連れて行き、スーパーの棚に商品を返却するよう指示をする。女性って強いなと感心したよ!
他人事ではないリアルさ
なんてことない平穏な暮らしが、目の前で一瞬にして打ち砕かれる。その衝撃。
これは北アイルランド・ベルファストで起きた悲劇を、1人の少年の目を通して描いた映画だ。優しい両親と兄、祖父母に囲まれ、好きな映画や音楽を堪能し、好きな女の子にいかにして思いを伝えるかに悩む。そんな少年が主人公だからこそ純粋に“なぜ?”と問える。なぜ人は争うのか。憎み合うのか。どうあるべきなのか。
劇中に登場する数々の映像作品はどれも懐かしく感じた。遠く離れた異国の地の出来事とは思えなかった。
バディは見た
ヘイトとテロの中間のような社会状況は、現在と地続きのように思えてしまう。社会の脆さをひしひしと感じる。家庭もギシギシと軋む。恫喝気味の教会、いきなり暴力を振るう大人、チンピラ野郎、悪いことに誘う年長者にマジギレする母親、コミュニティが活き活きと揺れ動く。寡黙な兄には一歩先の社会がある。
そんな世界のありのままをバディは見た。否定も肯定もない。浴びるように人の生きる姿をありのまま受けとめ、子供としてその世界を愛した。とんでもない状況であるが、素敵な世界である。ジュディ・デンチの眼差しは、今生きる全ての者に託された強いメッセージを放つ。
素朴すぎるけどかえって秀作。ありふれた当たり前の大家族の愛情、時代に翻弄されるけども日本人が少しずつ忘れかけている何か。を表現。
北アイルランドの、宗教的な背景の紛争は
なんか昔に、ポール・マッカートニーが単独ソロか
ウイングスで歌ってた記憶があるくらい。勿論リアルタイムで無い。
だから宗教的な背景とかにはうかつにコメントできない。
イイも悪いもわからないけども、一言だけ、
暴力とか、力を背景に動いている時点で、もはや「宗教」の概念では・・?
説法や教義で信者を獲得するのが、正道でないの?
なんで「排斥」みたいな考えになるのだろう?
一言ですまなかった。申し訳ない。
でもね、日本は終戦敗戦から70年以上
すっかり平和ボケで良いことなのだが、それでも時代も背景も変わる
人間は翻弄されるだけだけれども・・
一番大切なのは家族の絆、地域の絆・・
時として鬱陶しい、ウザイけれどもコレは本当に大事。
普通は爺ちゃんいて婆さんいて父母いて、兄弟姉妹いて
そんなにお金は無くとも、それはそれで、こじんまりまとまっていた。
ケネス・ブラナー 1969 ネットもスマホもコンビニもないけれども、
充実したアナログの日々
子供ならではのワルもあるけれども、お爺さんお婆さん父母兄弟に囲まれて
子供ながらの素直さ。
それが全ての、素朴すぎる、あまりに素朴すぎてかえって目立つモノクロ映画。
「シンドラーのリスト」と同様、このモノクロは「過去」を感じさせる。
家族、地域の絆・・・日本の出生率過去最低を更新中・・
ムズカシクは無い好作品。誰でもわかる。
映画館比較的小ぶりのスクリーンではあったが8割近くの入りで大健闘。
まあ工夫はあんまり無い映画だけれども、こう言う作品がアカデミー賞でもいいんでないの?
ただ、若干迫力を欠くけれども
わかるなぁ「不便かもしれないけどもこの街を離れたく無い、お爺ちゃん👴
お婆ちゃん👵も一緒じゃなきゃイヤダ・・」の心情。
007のM、頑張ってください。ジュディさん❗️それと本作のような「真のお父さん」消えて久しい。寂しい。人のこと言えないけれども!
少年×紛争=これではないなぁ…
ブラナー監督の自伝映画で、幼少期に起こった北アイルランド紛争での家族像とイデオロギーを描いた作品。
自身がイメージしていたアイルランド紛争は宗教紛争を発端に国を二分するまでに発展した泥沼の歴史なのだが、描かれているのはあくまで主人公の少年とその家族。一部紛争の描写もあるが、かなり薄味だ。故郷に残るのか?去るのか?を問うなら、もう少し暴力的にリアルに描いても良かったのではないか?家族の暮らす極々狭い範囲で起きている近所の内輪揉め程度にしか思えない描写だと感じた。
あとモノクロなのは良いのだけれど、なんだかどこかで観た感じを拭えなかった…個人的には美しくもノスタルジックな良い映画なんだろうとの先入観はハズれた。
ただ祈るのみ。。
まるでごく普通の日常のひとつのように、さりげなくいきなり暴動とかが始まり、子どももいつの間にか巻き込まれ、いつの間にか奪うなどの犯罪に巻き込まれていく現実があったことに驚きました。
また、日本にいるとカトリックかプロテスタントのどちらかというだけで、そんなにいがみ合うとか対立する、出ていけなんて運動をする人達が現れることにも改めて驚きました。一緒に気にしないで暮らしてる温和な人達もいるというのに。
日本なんて八百万の神がいるんだから、そのわずかな宗派だけでいちいちいがみ合う暇ないというか、多様で当たり前じゃないの?と思うので、
幸せになる指針のための宗教が、結局幸せに暮らせなくなる道具になってることが残念でした。
でもそれにめげず、故郷を離れる人、離れない人、身近な人に先立たれた人、それぞれに結局強く生きるしかなく、それぞれの幸せを祈るばかりです。
どこにいても身近な人達はいつでも自分の味方だから、どこにいようと、場合によってはそこまでその土地に固執しなくても生きていけるのは、その通りで大事なメッセージだと思いました。
バディがキャサリンと、宗派の違いを越えて結婚し幸せに暮らしてくれることを祈るばかりです。
暴動。家族。故郷。じいちゃんとばあちゃん。小さな恋のメロディ。従妹は厨二病。海峡を渡ればイングランド。
映画冒頭の暴動はボグサイド地区へのアルスター派ロイヤリストの侵攻を描写していると思われ。これ以降、民衆はバリケードを建てて自衛を始めます。時代的には、暴動による死者が発生するに至り、軍が介入を始めると言う、「暴力的に荒れ始めた」頃。現実に比しては、ソフトな描写。あくまでも北アイルランド問題は背景でありテーマでは無く。その時代に生きた人々と家族が主題。
でですよ。
モノクロの画は、美しさが無ければ意味が無いと思うんですよね。これは良かったです。モノクロで撮ると、やたら「陰影・光と影のコントラスト」の一本勝負的描写が延々と続くとか言う印象があります。ベルファストは、そこに行かないんです。構図勝負。と、造りこみ勝負。
親子が中庭で話し込む場面。画面の中央奥には表通を覗くゲートがあります。そこを通り過ぎるエキストラ。画面がドンよりと停滞してしまう事を、このゲートから見える人の動きで回避すると同時に、「街の生活感」が匂って来ます。
そもそも開始直後の、まるでミュージカルでも見ている様な人々の動き・躍動感の表現。からのロイヤリスト暴徒侵攻。この緻密さ、ディズニー作品よりも好き。
と。なんと言っても。
ジュディ・デンチ様にございます。ヤバい。これはヤバい。樹木希林さんって、画面に現れるだけで物語を自分のものにしてしまうくらいの存在感があったと思うんです。ジュディ・デンチも同じですよね。夫婦の全ての場面、彼女の登場するすべての場面に漂う、独特の郷愁感。そうなんですよ。何か、この映画のノスタルジーのほぼ全てを、彼女が一人で作り出してる気がして。あざとさが無いんですよね、全く。ものすごく自然で。
ベルファストの残る祖母がバディ一家に囁くんです。
Go ahead...
Don't Look Back...
劇中、カトリックの彼女と結婚できる?と尋ねるバディへの父の回答のココロは「フェアな人々への偏見を捨てろ」
なんか、ダンスシーンは要るんかい?なんてところはあったけど、この時代設定で政治色を脱色し、メッセージに普遍性を持たせる構成って、最近じゃ珍しいと思ったりする訳で。
良かった。とっても。
オスカーは、個人的には、これがイチ推しです。
100点満点
どこ取っても100点な映画。ただ、子供があざとく感じてしまった。意外と子供は気を遣ったりするし、それが親のストレスにもなる。このあざとさは全体に感じられる。家族像があざとい。ただ、ある程度キャリアを築いた俳優が自分のルーツを描きながらも政治的混乱を見つめ直すのは誠実なので、評価されて当然。子供の意思を聞くのは少し酷にも感じられる。21世紀的な配慮かな。いっそ親の判断でここを離れるというストーリーにした方が子供としては楽なのに。
素晴らしい作品だけれど、山田洋次はこれを観てどう思うか気になる。
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