劇場公開日 2022年3月25日

  • 予告編を見る

ベルファストのレビュー・感想・評価

全275件中、201~220件目を表示

4.0去った者、残る者、命を落とした者に…

2022年3月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

劇的な面白さはないですけど、命の危機が迫った中で去るか、残るか決断しないと行けない苦しみというのが伝わってくる作品でした。

どう行動するのか良かったかなんて後になって振り返らないとわからないでしょうけど、安全圏から当事者たちをあれこれ批判するような人にはならないよう気をつけたいです、とりあえず。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
to

4.5ケネス・ブラナーがインディペンデントみたいな作品を撮った

2022年3月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ケネス・ブラナーは業界の大御所だけど、新たにこれほど瑞々しい感性の作品を撮るなんて驚き。彼の過去作とはかなり趣が異なる作品で、まるで初期のジャームッシュみたい。

まず白黒の撮影が見事。そして時折差しはさまれる懐かし映画のカラー映像が効いている。それに最後の空の青にはやられた。息をのむほど美しかった。

ベルファストという長年キリスト教の宗派対立の激しい土地の物語で、実際かなり過酷な現実があるのだけど、その中で生きる家族の日常が、どこかユーモラスだったり、愛おしかったり、とぼけていたり、その描写が素晴らしい。

そして主人公のジュード・ヒル君の演技の魅力。彼の演技と存在感は、文句なしにこの作品のキーポイントだろう。

脚本も素晴らしいので、これを書き、監督も務めるケネス・プラナーの才能恐るべし。

コメントする (0件)
共感した! 11件)
かとし

4.5世界中の故郷を去る子どもたち

2022年3月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ベルファスト、北アイルランドのこと、少しは知っていたけれど…。

昨日まで普通に隣人であった人が、今日は宗教の違いで敵になってしまう。故郷が安全なところでなくなってしまう悲しみ。

60年代終わり頃のベルファストは、どこか日本の下町のようだ。みんな知り合い。子どもたちが道で遊んでいる。
何かとんでもないことが起こっている。それをバディの視点で追っている。お母さんの緊張、必死さ、お父さんの不安、もどかしさ、お祖父さんお祖母さんの愛情。セリフは少ないけれど眼差しと仕草がとても良い。

音楽もとても効果的。

ナチスから逃れたユダヤ人の子どもたち、ウクライナから逃れた子どもたち、のことを考えた。故郷を離れても、次の故郷を見つけられるように。そしてまた故郷に帰る日が来ることを祈りたい。

コメントする (0件)
共感した! 15件)
Momoko

3.0全体的に薄いケネスブラナー調ではあった

2022年3月27日
iPhoneアプリから投稿

ケネスブラナーは本当に相性が悪いというか、今まで一度も作品を面白いと思ったことがなくて、でも個人のパーソナルな映画で白黒で臨んでいるのならと思ったけどそんなことはなかった(笑)。やっぱりケネスブラナーはケネスブラナーで映画の人ではない気がしている。
もちろん60年代のイギリスの社会問題、宗教的対立などよくわかってない。けれどキュアロン『ROMA』がそんなの関係なく圧倒的に映画だったのに比べると、ケネスブラナー的軽さに止まっている。ジュディデンチの表情一発の強さと、終盤のダンスシークエンスの喧嘩ばかりだった両親の「若き日はきっとこんなだったんだろうな」という踊りの軽さはピタッとはまっていいのだけど、それ以外のエピソードも出てくる映画までもが軽い。薄い。こんなに薄い挿入映画があっただろうかというくらい活かされてない統一された薄さ。
観る前の想像が上回ってしまってたのかもしれない。短い時間に集約させてたのは良かったと思う。フェリーニの『アマルコルド』はじめ、台湾映画のこういった題材に比べても、実際に出来事でなくて、そこから結局個人の映画表現が全開になるかどうかなので過度の期待だったのかも。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ONI

4.0実体験を基にしたからこその名言の宝庫

2022年3月27日
スマートフォンから投稿

1969年の北アイルランド
人々が家族の様に助け合いながら生きる小さな街を舞台に起きた悲劇と、悩み苦しみながらも明るく前向きに戦い抜いた人々の姿を、ひとつの家族をとおして描く

ポスターや予告編の高揚感や弾けた感じを期待していくと、オープニングから度肝を抜かれること間違いない

貧しくも牧歌的な平和な毎日を過ごしていた街が、ある日突然、宗教の違いを理由に暴徒に襲われる

実際に起きたプロテスタントとカトリックの抗争を、ケネス・ブラナーが自身の実体験を基に、故郷への愛情とコロナ禍で生まれた様々な諍いへのメッセージをこめて作り上げた渾身の一作

映画という媒体が持つ、リアリズムとファンタシズムとエンターテインメント、それらが見事に融合し幸福な化学反応を起こした

結末は決して幸せではないのに、人々が互いを受け入れて生きる術を模索することの希望と、苦境でも生き抜く人間の逞しさを感じさせる

しかもこの映画、明言の宝庫!
ネタバレになるから書かないけど、ぜひあなたに響くセリフを探しに行ってほしい

コメントする (0件)
共感した! 10件)
12shiho28

3.5悲劇的な社会を生きる。

2022年3月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

アカデミー賞作品賞にノミネートされていたので、観させていただきました。
感想

映画愛が伝わってくる作品でした。
ほぼ全編モノクロ映画の中で数少ない輝きを見せている場面の演出としてカラー描写の映画鑑賞シーンが描かれていたので、この点については監督の映画愛を感じました。
私は反戦映画と思って見ていたのですが、この作品はケネス・ブラナー監督の半生描くドキュメンタリー風映画だったので物語展開としてはあまり動きがなく、冗長に感じました。
宗教の価値観による争いという時代背景は、現在のロシアvsウクライナ戦の様で悲しい気持ちになりました。
子供が巻き込まれる抗争は起こるべきではないと深く痛感致しました。

総評
人生の豊かさに有り難みを感じる事が出来た作品。
モノクロ描写の中にも感じる色味描写が興味深いと感じた。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
Y K

4.0内戦の一方で日々の平穏な生活はあったのだと実感した。おじいちゃんが...

2022年3月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 9件)
ひぐらし

4.0北アイルランドとスコツトランドの区別どころか、ユダヤ人とロシアの違いすらわからんのだ‼️❓

2022年3月27日
PCから投稿

宗教の差による争い、それは一部で、ただ、一家族の成り行きなのだ。
それで、起伏のない展開だが、モノクロのプラシーボ効果だろうか、家族の肖像がとても印象的なのだ。
少年はゆうに及ばず、父と母がとても魅了的、良い家族だ、ジジイにババアもとても心に残る。
カメラマンが最高に良いので、映像だけで、恍惚とさせられる。
不穏な時代に、不穏な社会、不穏な思想、その中での家族愛。
ジーザスクライストは宗派や十字軍、魔女狩りやエクソシストどころか聖書も読んだこともない。
多分、宗教とか思想は利用されるだけ、人間の悪い性根に👎
でも、愛があれば乗り越えられる、そう、能天気に。
能天気な映画🎞🎟🎬🎦を是非。

コメントする 4件)
共感した! 63件)
アサシン5

4.0静かな作品でした

2022年3月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

自伝的作品ということで
派手さは無くて淡々とという感じの良い作品でした。
対立の深さをもう少し表してもよかったんじゃないかとも思いますが
まあ日本人には理解し難い歴史的背景なので
これくらいでちょうどよかったのかもしれませんね。

コメントする (0件)
共感した! 10件)
けはえ

4.5カトリックとプロテスタントの対立。 荒れる北アイルランドの都市ベルファスト。

2022年3月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 12件)
東條ひでき

2.5題材(宗教紛争)からしてちょっと共感し難い。

2022年3月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

生まれてからずっと現在に至るまでベルファストという街でしか暮らしたことのないある家族がロンドンへ移住していくまでの日常を子供の視点からモノクロ映像で表現した作品。
宗教が紛争に発展するような環境にない私には今一響かなかったです。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
ちゆう

4.0街を離れた人、残った人、そして犠牲になった人

2022年3月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 23件)
カメレオン

4.0ウルトラノーマル 映画的か?退屈か?

2022年3月27日
PCから投稿

話に盛り上がりはなく、淡々と進み淡々と終わりますので、多くの人が退屈でしょうが、落ち着いてカッチリした構図と彩度限界超えのカラー画面の挿入など極めて映像的な映画です。
1時間40分でまとめているところもよいです。
アイルランド問題や宗教対立は日本人には感覚的に理解できませんが、押しつけがましいテーマや主張も希薄で、ひたすら少年の立場からみた英国の地方都市の在りし日の思い出、といった趣は好感が持てます。
表現しようのないふわっとした雰囲気が好きか嫌いかが評価の分岐点でしょう。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
越後屋

3.5#21 久々に見たモノクロとカラー混合作品

2022年3月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

昔『ランブルフィッシュ』という映画を見たとき、全編モノクロなのに金魚だけが色がついてて、斬新な演出だと驚いたら黒澤明監督が最初に用いた方法だと知ってビックリした記憶がある。

本作も予告編とかテレビの紹介とか見てて、てっきり単なるモノクロ映画かと思っていたら、冒頭からカラーでびっくり。

つまり主人公の実生活はモノクロで映画とか新しいものはカラーなのね。

1960年代後半は、日本ではベトナム戦争で忙しくて遠いアイルランドで起きてることにまで気持ちが行ってなかったけど、こんな感じの時代を経てたのね。

私的にはeverlasting loveの歌がめっちゃ気に入った追憶映画でした。

コメントする (0件)
共感した! 8件)
chicarica

4.0バディ少年がいい

2022年3月27日
iPhoneアプリから投稿

アイルランド紛争について描いた作品。
まだ子どもだったので、あまり知らなかったが、
ロシアとウクライナの戦争真っ只中だけに色々考えさせられる。
人種、民族、宗教など様々なことで争いが起きる。
監督の体験をもとに作った作品だというが、バディ少年の演技が素晴らしい。
つくづく思うのは、映画が楽しめる平和な世の中になってほしい。
屈託のないバディ少年を見ていたら、自分が小さい頃はみんなあんな子どもだったし、周りの人みんなに見守られて育ってきたなあって思ったよ。

コメントする (0件)
共感した! 10件)
Fighters1110

4.0ケネスブラナーの映画愛万歳!監督賞は彼に!

2022年3月27日
iPhoneアプリから投稿

モノクロ映画なのに要所要所のカラー部分が流石!と思わせる
映画が大好きな彼の生い立ちに楽しみながらも、アイルランド事情に翻弄されていくタッチが、映像美と音楽も相まって盛り上げている
今回のアカデミー候補なので作品賞は無理でも監督賞をとってもらいたい!そう思わせる力作でした

コメントする (0件)
共感した! 8件)
ひらっち〜

3.5子供時代の郷愁は素晴らしい感情

2022年3月27日
iPhoneアプリから投稿

ケネス・ブラナーの子供時代の映画。素晴らしい街ベルファストでじいちゃん、ばあちゃん、伯父さん、伯母さん、友達やクラスメートの女の子、みんな愛情に溢れている。

こうやってみんなに愛されれば街が宗派対立でヤバいことになっても楽しく生きられる。むしろ子供はそんなのお構いなしに楽しく生きてられる。

ベルファストを描いた『ベルファスト71』はひたすら破壊と殺戮の映画だったのとは大違い。

大人はいつも大変そう。
子供は楽しそう。でもケネス・ブラナーのお兄さんは大人の大変さもわかる年になって大人しい。

無邪気な子供は最強に人生を楽しんでいる。
あとは、人生はだんだんつまらなく深刻になって落ち目になる。

誰もが子供時代は最高に楽しかったはず、そんな感情を蘇らせてくれた。住んでた街は違えど、こうした感情は世界共通だと思わせられた。

どんなに戦争や暴動があっても、生まれた街やそこに住む人を誰もが嫌いになれないのと同じ感情。

ヴァン・モリソンの曲が素晴らしくて、さらなる郷愁を誘いました!

『救命士』のT.B.シーツというわけわからん曲しか知らなかったのて、こんな曲作る人だとは思わなかった。

ヴァン・モリソンが映画を大きく盛り上げてます。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
屠殺100%

3.0故郷を愛するすべての人々に捧げる人生讃歌

2022年3月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

自身の幼少期を投影し故郷ベルファストの愛情と厳しさを描いた自伝的作品。激動の時代に翻弄されながらも日々奮闘している人々の様子が上手く描かれている。
抗うことが出来ない時代の変化に戸惑いながらも前向きに生きていくしかない現代と重なり共感する作品で故郷を愛するすべての人々に捧げる人生讃歌。
2022-59

コメントする (0件)
共感した! 13件)
隣組

3.5秀作だと思う。でも、観る私に問題がありそうだ。

2022年3月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

悲しい

正直にレビューを投稿する。

監督自身が少年時代住んでいた故郷北アイルランドのベルファストを描いた自伝映画である。
背景にプロテスタントとカトリックの宗派対立があり、市民暴動や迫害テロが発生している。主人公の家系はプロテスタントに属している。

1969年の日常生活が監督自身の少年の目を通して、丁寧に描かれている。それも白黒映画で。
時々、色つきとなる。推測だが、過ぎ去った昔は白黒で、但し監督の脳裏に現在でも鮮明にあり、生きている部分は色つきにしたと私は考えた。

少年やその家族の日常生活を描いているので、本当のところ退屈であった。この家族の行末はどうなるのだろうか。それで展開はスムーズである。また飽きもしない。劇的に面白くなるのは、後半に入りプロテスタント側の市民暴動に少年が巻き込まれてからだ。後は一気に結末へと運んでくれる。

悩む人間の姿が映しだされる。悩みに年齢は関係ない。恋や借金や迫害テロ等さまざまである。それでも人間は生きて行かなければならない。祖父の葬儀で、カトリック教徒は地獄に落ちると説教した牧師が、死を悲しむよりも彼が生きたことを感謝しようと述べる。苦しくても生きる勇気を与える映画だと思う。

実は私は今、あることで悩んでいる。生死には直結していない。傍からみれば些細な悩みである。しかし、私にとっては大事で、この映画を観ても勇気を貰えなかった。私自身に問題があって、この評価となった。無ければ、0.5点加点しても良かった。

コメントする 2件)
共感した! 7件)
いなかびと

4.0映画の愛に詰まった作品

2022年3月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

この作品は自分の故郷でありながら敵対する人たちにより、外に出ていく物語。悲しいながらも映画のいろんなシーンが散りばめられていて、ニューシネマパラダイスのよう。
ただ単なるおとぎ話ではなく、同じ宗教なのに憎しみ合う人間たちの中から月という未来に向かって出ていく姿は、自分のこれからにも跳ね返る。
大事なのは逃げるのではなく出るという能動的な選択肢こそが未来を切り開くということなのだ。
最後のおばあちゃんの一言が大きい。

コメントする (0件)
共感した! 8件)
morick