土を喰らう十二ヵ月

劇場公開日:

土を喰らう十二ヵ月

解説・あらすじ

沢田研二が主演を務め、作家・水上勉の料理エッセイ「土を喰う日々 わが精進十二カ月」を原案に描いた人間ドラマ。「ナビィの恋」の中江裕司が監督・脚本を手がけ、原作の豊かな世界観に着想を得てオリジナルの物語を紡ぎ出す。

長野の人里離れた山荘で1人で暮らす作家のツトム。山で採れた実やキノコ、畑で育てた野菜などを料理して、四季の移り変わりを実感しながら執筆する日々を過ごしている。そんな彼のもとには時折、担当編集者である歳の離れた恋人・真知子が東京から訪ねてくる。2人にとって、旬の食材を料理して一緒に食べるのは格別な時間だ。悠々自適な暮らしを送るツトムだったが、13年前に他界した妻の遺骨を墓に納めることができずにいた。

ツトムの恋人・真知子役に松たか子。料理研究家の土井善晴が、劇中に登場する料理の数々を手がけた。

2022年製作/111分/G/日本
配給:日活
劇場公開日:2022年11月11日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11
  • 画像12
  • 画像13
  • 画像14
  • 画像15
  • 画像16
  • 画像17

(C)2022「土を喰らう十二ヵ月」製作委員会

映画レビュー

3.0オーガニック幻想論

2025年5月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ハッキリとは覚えていないが、この作品の予告編が松竹系の劇場で流れ始めたのはコロナが始まる前後辺りだったと思う。途中で撮影が止まったりしていたのかも知れないが、公開まで随分かかったという印象が強い。

13年ほど前に妻を亡くした作家のツトムは信州の山里の村に住み、畑の野菜や山で採れた山菜などを自らの手で調理して食べ、その様子をエッセイとしてまとめている。時折り訪れる、娘ほどの歳の編集者のマチコとは恋人の関係で、作った料理を一緒に食べることがツトムにとって至福の時間になっている……。

原案は水上勉の随筆。年始から年末までの一年間を歳時記に沿ってすべて手作りの旬の料理を食べていく生活は、半世紀くらい前までは日本のあちこちで普通に見られた姿であろう。祖母が梅干しを干したり、祖父が白菜を何樽もつけたりしている姿は、子ども時代の自分にとっては当たり前の光景だった。

巷ではヴィーガンが大流行りで、スローライフに憧れ、自給自足の生活を夢見る人は決して少なくはないと思う。実際、劇中に登場する(土井善晴の手による)素朴な料理はどれも美味しそう。

で、お前はそんな生活を送りたいか?と問われたら、休暇で気分転換に1日か2日するのはいいけれど、年間を通して毎日は絶対に嫌。なんだかんだで利便性を享受したいというのが、意識低い系の個人としての本音。

実際、ウチの人間には優しいがソトの人間には冷たいムラ社会からどんどん逃げ出していったのが、この半世紀だろう。幻想論・理想論ではなく、いったいどれだけの人がそんなところに戻りたいのだろうか?でも、ムラ社会のメンタリティは、現代社会の中に、いまだに色濃く染み付いているんだけどね……。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Tofu

3.5年の離れた恋人

2025年4月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

沢田研二扮する妻を亡くして雪深い山村にひとりで住む作家ツトムのところへ松たか子扮する担当編集者の真知子がやって来た。

やっぱり仕事絡みでも異性の方がいろんなチャンスがあるね。年の離れた恋人なんていいよな。まあ生きる術があればのんびりと田舎暮らしの方が良いのかもね。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
重

3.5あの沢田研二が山暮らしの親父役を演じるとは!

2025年2月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

幸せ

沢田研二は、二枚目の歌手のイメージしかなかったので、白髪で腹が出た姿が意外だった。しかし、料理は手慣れたもので、日頃から料理していることが伺い知れる。

冒頭、軽快なジャズの音楽で始まる。東京から来る編集者かつ恋人・真知子の訪れは、このジャズのように心躍るものだったに違いない。真知子が里芋や筍など、旬な野菜を頬張っている様は、本当においしそうで、よだれが出そうになる。

映画の中で出てくる料理は、どれも素材を活かしてシンプル。白ごはんと沢庵と味噌汁の朝ごはん、焼いた山菜に味噌をつけて食べる、これだけで充分なんだよな、と思う。都会に住んでいると食べ物が溢れていて、食材のありがたみを忘れしまっている。

信州の山奥で、四季折々の野菜を山で獲ったり、畑で育てたり…自然と共に生きる生活に憧れるものの、雪で閉ざされた冬はとても厳しくて、私にはできそうにない。だけど、このような穏やかな生活をしてみたいなぁ、と心から思う。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
うさぎ

4.0季節の移り変わり、日本の風景を描いた

2024年9月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

風だが

思ったより人間くさい、人間ドラマでした。

食も自然も美しい。

死とは生きるとは

面白い映画でした。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ボタもち