劇場公開日 2022年11月18日

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ある男のレビュー・感想・評価

全368件中、201~220件目を表示

3.5妻夫木聡さんって

2022年11月30日
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悲しい

怖い

難しい

こんなにカッコよかったんですね。
世代じゃなくてあんまり知らなかったんですけど、若い頃とずっと変わらない感じがしました。

冒頭の絵(男が男を見てる絵)出だしは特に何も感じませんでしたが、最後にまた出てきた時印象が変わりましたね。
みんな自分より他人がよく見えるんだな、でも第三者から見ればさほど変わらないという意味かな?と思いました。違ったらスミマセン。
それでも自分じゃない人生を歩みたい気持ちわかります…。

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みーくん

4.0"測り難きは人心"他人が羨む経歴にこそ闇がある...  令和版のサラリーマン"蒸発"物語の映画

2022年11月30日
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鑑賞方法:映画館

 とある女性が再婚するもその相手と数年後に死別。告別式にて初めて対面した親族の証言で彼が全くの別人で名を騙っていたことが解り、彼女が知人の弁護士と共に彼の正体を探っていく中でその入り組んだ複雑な事情と人間模様が明らかになっていくミステリー。
 数々の文学賞を受賞している平野啓一郎さんの小説を原作に、『愚行録』
『蜜蜂と遠雷』で知られる石川慶監督の手で映画化された作品で、特にラストの主人公の人間性に観客が惑うような不穏な展開は、同じ妻夫木聡さん主演作品ということもあり、『愚行録』のそれに通ずるものを感じました。
 人一人が過去を捨てて別人として生きる…というと、例えばとんでもない額の負債を抱えるとか重大犯罪を犯してしまうとか、大半の人間が経験し得ない"積み"状態の末の已むに已まれぬ究極の選択のように思えてしまいます。
 しかしながら本作を俯瞰すると、人間誰しも自らの置かれた境遇に往々にして満足よりも閉塞感を見出してしまい、しかも傍から見るとそれと理解出来ないために当人が余計に孤独を深くする、という構造は遍く人間関係に存在するのかも、と思えます。
 正体不明の人物の素顔を追うミステリー展開だけでもなかなかに重厚でしたが、そこに石川監督らしいモラルを揺さぶる捻りが加えられたなんともシニカルなどんでん返しも待ち構えていて唸らせられました。
 いわゆる"胸糞映画"の類にも属するかもしれず、人によっては純然たるミステリー要素だけを期待して結果消化不良となるかもしれません。
 しかしながら実力派キャスト陣の力演によってその出演尺に関わらず各キャラクターに奥行きが出ており、それぞれの登場人物が何故今のようになってこれからどうなるのか、といった余韻も生まれる秀作だったと思います。

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O次郎(平日はサラリーマン、休日はアマチュア劇団員)

3.5役者さんが良かったです。

2022年11月30日
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窪田正孝、安藤さくら、妻夫木聡とそれぞれ良い感じでした。
安藤さくらさんの普通な感じが特に良かったです。

谷口大祐(窪田正孝さん)が亡くなるまではゆる〜い空気が流れて淡々と話が進んで行くのですが、亡くなったあと、実は谷口大祐ではなかったと分かり、その謎解きが始まります。

謎解きと共に城戸(妻夫木聡さん)の話が交わりそれぞれの人生が紐解かれて行きます。

全てが終わったあとに続く物語がこの映画を強く印象付けます。良い意味でも悪い意味でも…

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MACKY

5.0出自

2022年11月30日
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鑑賞方法:映画館

石川慶監督作は「愚行録」から観ているので今作もいそいそと劇場へ

安藤サクラ、窪田正孝等々実力派の役者が揃うなか、妻夫木聡の大人の演技が素晴らしかった

全編淡々とした演出で進んでいくが、終盤の安藤サクラの長男の演技で涙腺崩壊!

ミステリーとしても観られるが、所々入れてくる作者のメッセージに心動かされる

窪田正孝はああいう役をやると天下一品だね

蛇足だが、エンドクレジットで池上季実子の名前が、「あれ、出てたかな⁉」と一瞬思ったが、「あ、あのシーンか!」と‥(青空〜💦by北野広大)

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うんこたれぞう

4.5なるほど

2022年11月30日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

タイトルに引かれたです。
メイン3人の演技が素晴らしい。
終盤、弁護士事務所で城戸がテーブルを叩くシーンがもっとも印象に残った。

原作読まない派なので原作はもっと奥が深い話がいっぱいあるのかもしれないが優秀な映画だと思う。

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エンジェル・ハート

4.0私は何者?

2022年11月30日
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【鑑賞のきっかけ】
原作は未読でしたが、既にご覧になられた方の評価も高く、ミステリ的な物語展開に興味を惹かれて、鑑賞してきました。

【率直な感想】
<アイデンティティーを巡る物語>
本作品の物語の出だしは、離婚歴があり、息子と暮らす里枝(安藤サクラ)が、谷口大祐と名乗る男性(窪田正孝)と知り合って再婚。
その後、女の子が生まれ、仲睦まじく暮らしていたところ、夫・大祐は不慮の事故で亡くなってしまう。
弔問に訪れた親族は、仏壇の写真を見て、「大祐ではない」と断言。
果たして、夫は何者であったのか?
里枝から依頼を受けた弁護士(妻夫木聡)は調査を開始するが…。
ということで、ミステリの手法を用いた物語展開はとても興味深く鑑賞することができました。

鑑賞しながら思ったことは、本作品のテーマは、「アイデンティティー(自己同一性)」ではないか、ということでした。
つまり、自らの人生をひとつの連続体として支えているもの、本当の自分とは何者であるのか、という問いかけです。
谷口大祐と思われていた「ある男」は、自らの戸籍(本名)を捨て、谷口大祐の戸籍を手に入れて里枝と結婚生活に入っていたのですが、自分の名前を捨てるというのは、よほどの理由がないと出来ることではないように思います。

私は、ネット空間では、このサイトだけではなく、読書感想のレビューを載せる別サイトでも同じハンドルネームです。
ハンドルネームは、いわば単なる符合でしかありませんが、恐らく、映画鑑賞や読書の結果として、レビューを執筆し、掲載するというネット空間での人生で、アイデンティティーを保つための手段として、同じハンドルネームを使っているのでしょう。
現実世界の私は、もちろん他人の戸籍を手にして、名前を変えるなどということは考えたことはないけれど、やはり、生まれてからずっと名前が同じということで、自分のアイデンティティーを保っているのかな、と考えています。

<アイデンティティーと対峙する登場人物たち>
名前というアイデンティティーについて、真剣に対峙してきた登場人物が、谷口大祐を名乗っていた「ある男」なのですが、本作品には、この他にも、アイデンティティーに対峙する人物が複数登場します。

一人目は、里枝。彼女は、離婚をして、旧姓に復していましたが、再婚して、「谷口」里枝として、三年を過ごしてきました。
ところが、夫が本当は谷口大祐ではなかったことで、「谷口」里枝という三年間の人生が無くなってしまった。
そこで、自分のアイデンティティーを取り戻すために、夫が本当は何者であったのか探ろうとしていると捉えることができます。

二人目は、「ある男」の正体を探る弁護士。彼もまた、私生活では、自らの生い立ちから、アイディティーに疑問を感じ、どう向き合うべきか、悩んでいるという存在です。

三人目は、柄本明演ずる、ある罪を犯して、刑務所で服役中の男。何がきっかけかは分からないけれど、アイデンティティーについて、彼なりに対峙し続け、結果として、犯罪という道を選んでしまった人物です。

四人目は、里枝の息子。少年なので、複雑な心情ではないかもしれませんが、里枝が離婚し、再婚するたびに、苗字が変わって戸惑っていた。そこへ、母が再婚した父・谷口が本名でなかったことで、母・里枝は再び旧姓に戻ると聞かされる。素朴なアイデンティティーへの不安です。僕の本当の苗字は一体何なんだ?

本作品が、娯楽性の強いミステリと大きく違うのは、上記のように、「あの男は何者?」というミステリとしての謎の周辺に、「私は何者?」という疑問を抱く複数の人物設定を施し、深い人間描写を表現する作品となっているところだと思います。

【全体評価】
娯楽性の強いミステリ作品も好きですが、本作品のように深い人間描写を感じさせるミステリも良いものです。
本当の自分というものは、いくら追い求めても見つからないもので、多くの人は、「ある男・ある女」で一生を過ごしていくのかもしれません。

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悶

4.0戸籍が人ではない

2022年11月29日
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戸籍、国籍、名前に縛られる状況を何パターンも提示し、それらを絡めながら、我々が無意識に是としている制度とそれがもたらしている抑圧をあぶり出していました。

子供の可愛さが救いでした。

安藤サクラをはじめ、役者さんがみんな良かった。
柄本明の迫力……!

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Pocaris

3.5原作の深みをどこまで表現できるかの挑戦

2022年11月29日
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元々映画制作に携わっていたものとして評論は本来はしたくない派。
今回原作読了直後に、どこまで在日三世の弁護士の感覚や中2の男の子の父親(という存在)に対する気持ちを表現出来るかが興味があって鑑賞。
難しい原作を映画化した意欲作だと思う。
原作読まずに本作見るとちょっと難しいけど、原作読んでからだとちょっと物足りない。
でも良い映画だった。
キャスティングで良かったのは、窪田正孝、小籔、でんでん、悠人役の中学生。
柄本明さんはそもそもの存在が大き過ぎる。もちろん演技は上手いけど。もっと小悪党的で下卑た奴で良かった。

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TK

2.0ちょっとものたりない

2022年11月29日
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原作のある作品にありがちだが、あらすじを一通りなぞりました。
という感じだった。
もっと掘り下げて、演出した方が面白いものができたと思います。

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☆22

3.0原作を読んでほしい。

2022年11月29日
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小見浦とのやりとりがもっと見たかった。原作と比べるとやや物足りない。

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ミミズク

4.5「ある男」ってボクのこと?

2022年11月29日
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泣ける

難しい

皆何かしらの闇を抱えて生きている。そんな自分から逃げ出したくて、話を盛ったり、嘘を吐いたり、いはばプチなりすましをして生きている。ボク自身、原誠ほどの闇は抱えてないけど、ビンボー育ちにはそれなりの劣等感を抱えていて、自分の過去を少し詐称して身の上話をしたこともある(学生時代ね)。小学校しか出てなかった優しい親父は、いつも学歴を詐称していた。
最後に妻の不倫に城戸は気付く。しかし問い詰めたりはしない。問い詰めたって追い詰めれられた妻は自分の心を守るために、結局夫をなじるだろう。自分は悪くない。悪いのはこういう状況に追い込んだあなたなのだ。不倫せざるを得なかった自分になりすますのだ。
そして城戸は自分の心を守るためになりすましを決行する。ボクは群馬の老舗旅館の次男坊谷口大祐です。
最後の里枝の言葉が胸を打つ。
「結局、彼の過去なんてどうでもよかった」
家族として幸せに暮らした3年9か月がすべてだってこと。
ウソだのなりすましだの、どうでも良いことに思えてくる。今目の前に起きていることは自分には知り得ない過去があって、その延長として起きている。だから、今目の前にあることを信じて生きていけば良い。

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ゆみあり

3.5疎外感?

2022年11月29日
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自分の過去や生い立ちを隠すために他人になるため戸籍を変える
交換するより買う方が多いんじゃないかな?
(人が嫌がる戸籍を求める人がいるのか・・・・・)
疎外感なんて誰でもある、何が原因か分かる人は幸せかも?
このお話では愛した人が誰だったのか?だが、
必要なのかな、知らない方が幸せとも言える

写真だけで簡単に解決してしまうなんて
お話としてはもう少しひねりが欲しかった
それよりも弁護士さんの今後の方が面白そう
安藤さんが良かったので★奮発!
しかし凄いボクサーが避けれなかったなんて・・・・・・
それが一番不思議

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シネパラ

4.5誰の中にもきっとある男はいる。

2022年11月29日
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鏡と対峙するひとりの人物。しかしそこには自分の後ろ姿が映し出されている。冒頭この不思議な絵画のワンショットから物語が静かに進み出す。

鏡に向き合えない自分は誰としてなら生きてゆけるのか。愛した夫は何者なのか。ミステリーとして見応え充分。先が読めない展開に引き込まれました。自らの人生を否定した者達が、それでもしがみつく“生”に対する執着。それはきっと全ての人を圧倒的に支配しているもの。そう強く感じた。

三人の熱演が素晴らしい。くすぶる感情を抑えたようなリアルさが見事だった。エピソードにも無駄がなく最後まで一切ぶれない。終幕がまた秀逸で、まさに“ある男”を象徴するような何とも言えないシーンになっている。

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はるたろう

3.5カルマ。 幸せな日々を送ることで昔の色が薄まるのかなとは思うけど、...

tさん
2022年11月28日
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カルマ。

幸せな日々を送ることで昔の色が薄まるのかなとは思うけど、
余計に色濃く浮き出るのかも知れないね。

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t

3.0ある男を見て感じたこと

2022年11月28日
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1 他人になりすましていた「ある男」の素姓が明らかになる過程とともに、消したい過去を持った人々と家族の姿を描く。

2 この映画の筋のメインは、その男は誰なのか?そしてどんな人生を歩んできたのか?ということ。依頼を受けた弁護士は探偵さながら調べていく。そこに謎解きの興味がある。加えて、そんな男とは知らず暮らしていた家族の苦悩が描かれる。親の都合で姓が変ったり父親の実像が様変わりし戸惑いながらも受け入れようとする子供の心情、そしてそれに寄り添っていく母親の姿に声援を送りたくなる。

3  人は大なり小なり知られたくない過去を持つ。 この弁護士もそんな過去があり、隠しているが心に傷を負っている。冷静さの裏で感情に地雷が埋まっている。また、弁護士業が比較的地味だったり家庭の中の立場が弱そうなのは恐らくその過去が原因に思える。そして、「ある男」の身元を調査する中で拭いきれない過去を持つ者同士として彼の心情に次第にシンクロしていく。

4 「ある男」の身元を知るきっかけが偶然性に頼りすぎていたことや重たいテ−マを思わせぶりな効果音を入れてますます暗くしたこと弁護士の人となりが紹介不足のため感情移入がし難いこと、依頼された以上に動き過ぎたことなどが気になった。

5 俳優では、安藤サクラの菩薩のような存在感、窪田正孝の絶望感や引け目、それを打ち消そうとする怒りを溜めた表情が印象に残る。

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コショワイ

4.0鏡の裏側にて静かに微笑む

2022年11月28日
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ラストofラスト迄は3.0でも良かった気がしてたけども、そこで稲妻に打たれたのでこんな感じでどうでしょう。
「愚行録」が大好物で「蜜蜂と遠雷」は少しだけ首を傾げる感じでしたが、今回は両者が融合した印象。静かなミステリーとしての雰囲気は好きなのだけれども、余りに凪演出が続くとスイマーが襲ってくるわけで…。まぁそこは好みか。
自分の生い立ちや日々の在り方で見え方の左右されそうな物語でしたが、それが良い。終盤のレストランが最近ロケ地で流行りの「千葉みなと」なのも地元民としてはウフフポイントでしたね。

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lynx09b

4.0重苦しくも、エンディング意外な展開

2022年11月28日
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母性を見た後で、また重苦しくなる映画と思いつつ鑑賞。でもそんなこともなく、テンポよく進み感情移入しやすかった。
ラストは皮肉な絵画のアップでお洒落だなと思った。
妻夫木さんも良かったけど、安藤さんの芝居が益々好きになった。
あと、エンドロールで池上季実子って出てきて、全然わからなかった。別人じゃないかもう一回見て答え合わせしたい!

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olivia

4.0どう捉える🤔

2022年11月28日
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泣ける

悲しい

静かでゆっくりと謎を解いていく
そんな感じで淡々と進む。
一般的な美しさ(花や風景)ではなく
例えば、城戸(妻夫木聡)の事務所で
里枝(安藤サクラ)
大祐の実兄・恭一(眞島秀和)を前に
座っている城戸が纏う空気感が
とても印象的で好きだった。
.
.
戸籍ブローカーを演じた柄本明の怪演っぷり
窪田正孝と仲野太賀の狂気と刹那
(太賀くんに至っては贅沢な起用)
妻夫木聡の怒りを押し殺した演技に惹きこまれる。
.
.
ラスト、どう捉えるかは観る者に委ねられたのか
それとも…。
ぜひ原作を読んで、登場人物たちの細かい
心理描写を紐解きたい。
.
.
余談ですが…。
最恐でんでん様がこの度はとてもいい人でした🤣

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みき

4.0育った環境で人生が決まってしまう、現実は小説よりも奇なりといったと...

2022年11月28日
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育った環境で人生が決まってしまう、現実は小説よりも奇なりといったところか。

なんといっても妻夫木聡、普通もしくはいわゆる勝ち組なのにいちばん闇深めをやらせたら私の中ではいちばん。《愚行録》の記者役で衝撃を受けたが、今回も同じ監督でさらに闇深めでゾクゾクした。
安藤サクラは、幸薄めを自然に演じることのできる数少ない俳優ではないかな。
窪田正孝は、正統派な憑依型みたいな印象。笑顔よりシリアスな役が似合う。
柄本明、小籔千豊、でんでん、山口美也子など脇を固めるクセ強めな俳優もなかなかよかった。

ラストシーンに『え?!』ってなる。いい意味でモヤモヤ~

原作があるみたいだから、読んでみよう

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yuka

4.0「生きるのが辛い」人の心情は想像するしかない。

2022年11月28日
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戸籍交換で違う人間として生きるのは、ミステリー小説などではよくある話である。しかしそれは普通、犯罪を犯すなどして身分を知られないようにするためである。本人は何も悪いことをしていないのに、違う人間になって生きなければならなかった男の苦悩を描いたのがこの作品である。
主人公(大祐)の気持ちは他人には分からない。死刑囚の息子として世間から迫害を受けたというような事は特に描かれていないので、むしろ(大祐)の内面の問題のように思う。鏡に映った自分の顔に父親を見て恐怖するのはその象徴だろう。自分で自分が許せなくて、ボクサーになって自分を痛めつける、これも彼の内面の問題だ。辿り着いた結論が「他人になって生きる」事だったとしても、映画を見る者はそのまま受け入れるしかない。
(大祐)の正体を探る城戸は、作品の中で大きな役割を負っている。自分の生い立ちと境遇に重ね合わせて(大祐)の気持ちを次第に深く理解していくように思われる。しかし、いろいろな事があり過ぎて彼の心情は伝わりにくかったように思う。
城戸の事も面白いが、作品の中心は(大祐)と里枝の愛情物語であろう。里枝が(大祐)が別人である事を知ったショックは計り知れない。しかし彼の素性を知った感想は「知っても何も変わらない」というような感じである。ここには、身にまとっているものに関わらない「真実の愛情」のようなものを感じさせる。生きるのに辛さを抱えている二人だから実現できた愛情を、窪田正孝と安藤サクラが見事に演じ切っていた作品でした。

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ガバチョ