1941 モスクワ攻防戦80年目の真実

劇場公開日:

1941 モスクワ攻防戦80年目の真実

解説

ナチスドイツの侵攻からモスクワを防衛し、第2次世界大戦の流れを変えたとも言われる「モスクワ攻防戦」を描いたロシア製戦争大作。第2次世界大戦下の1941年10月、ソ連に侵攻したドイツの大軍は、モスクワを目指して進軍する。首都が陥落すれば、ソ連の敗北とナチスの勝利が決定的になる。モスクワを死守するため、兵力不足のソ連軍は訓練中の学生兵を戦場に送り出すことを決め、ポドリスク兵学校士官候補生のラヴロフやディミトリ、看護師のマーシャら3500人に及ぶ若者たちが過酷な最前線に送られる。撮影にあたり、激戦の地となったイリンスコエ防衛ラインのあった土地に、村や道路、川や橋なども正確に再現。ソ連・ドイツ両軍の戦車なども博物館に保管されていた本物を使用するなど、壮大なスケールと臨場感で、ロシアの歴史に残る戦いを描いた。

2020年製作/142分/ロシア
原題:The Last Frontier
配給:アルバトロス・フィルム
劇場公開日:2021年11月19日

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映画レビュー

3.5砲兵と野戦砲が“主役”になる、希少な戦争アクション映画

2021年11月20日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

興奮

史実に基づく戦争活劇でメインの兵器と主人公(または主要人物たち)の組み合わせといえば、戦闘機とパイロット、戦車と搭乗兵、潜水艦や戦艦と艦長、狙撃銃とスナイパーあたりが定番だ。もちろん、群像劇のスタイルで司令官をはじめ士官や前線の兵を多数登場させて戦局を描く戦争大作も作られてきた。

本作も、侵攻するドイツ軍と首都モスクワを死守せんとするソ連軍との攻防という第2次世界大戦の重要な戦局を扱ってはいるが、ドラマの主人公は兵学校で訓練を受けていた士官候補生であり、仲間ともに急遽前線に駆り出された彼は移動式の野戦砲を担当する砲兵になる。戦車などに比べると兵器の地味さは否めないが、敵の爆撃を受けてトーチカに配置していた野戦砲を大急ぎで移動させたり、門扉のようなカモフラージュ用のカバーをロープで開閉してトーチカ内の大砲を敵に見つからないようにするなど、砲兵と野戦砲の戦いぶりがこれまでにない丁寧さで描かれていて興味深い。

たまたま今の朝ドラ「カムカムエヴリバディ」でも学徒出陣の話が出てきたが、階級の高い年長の士官が後方に陣取り、若者たちが消耗品のように前線に送られるのはどの国の軍隊でも一緒。今なお軍事パレードを誇らしげに続けているロシアの映画だけに、製作陣には国威発揚の意図もあっただろうが、この国での鑑賞は戦争の悲惨さと愚かさを再認識する機会になればと願う。

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高森 郁哉

3.0戦闘シーンは素晴らしいのに

2023年9月18日
iPhoneアプリから投稿

防衛陣地空爆シーンは圧巻の迫力!
戦闘シーンはその他もなかなか激しくいい感じだ。
それなのに訳の分からんグダグダ三角関係要素と
最後のヒロイックプロパガンダ臭で台無しに…
あとこの邦題の酷さは何とかしてやれよ!!と思う。

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共感した! 1件)
マルボロマン

4.0戦車が砲撃で破壊される映像は迫力満点。ロシアの国威発揚映画だが、皮肉にも今侵略されて闘っているウクライナ兵への賛歌になったか

2023年7月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

単純

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共感した! 5件)
Kazu Ann

4.0T-34レジェンド・オブ・ウォー+1917

2023年6月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

観始めた時に既視感がありました。ロシアの戦争映画はT-34くらいしか観てないのですが、演出というか様式美というか、インド映画のそれに似た感じなんですかね?
さて、「80年目の真実」とありますが、これのどこに真実が?という疑問が頭を過りました。スターリンがラパッロ条約等で鍛えられた軍人を軒並み粛清したため、しなくてもいい苦戦をしてモスクワ手前までドイツに攻め込まれたのは周知のことだし、そのため、指揮官が不足し士官候補生を投入せざるを得なかったのは当然のことです。「80年目の真実」というなら、なぜ、そこまで攻め込まれたのか?この映画のようになぜ若者を投入せざるを得なかったのかを描くべきでしょうね。ロシアになってもスターリンは特別なんでしょうか。よくわかりません。
ただ、戦争映画としての出来はなかなかのものです。軽砲でドイツ戦車を撃ち抜く様、ドイツ戦車も38T、II号、III号投入となかなかにリアルでしたし、塹壕戦、銃撃戦にスツーカの急降下爆撃の迫力(ロシア戦線並にダンケルクでやってれば英陸軍はほぼ滅亡してたろうになあ・・・)は良かったです。音のいいところで観たいです。

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共感した! 2件)
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