永遠の831
劇場公開日:2022年3月18日
解説
WOWOW開局30周年を記念して製作されたオリジナル長編アニメで、「攻殻機動隊 S.A.C.」「ひるね姫 知らないワタシの物語」の神谷健治監督による青春クライムサスペンス。「未曾有の大災厄」により世界中が混迷を極める現代。東京で新聞奨学生として暮らす青年スズシロウは、誰にも言えない秘密を抱えていた。高校3年の夏に起こったある事件をきっかけに、自分の意志とは無関係に周囲の時間を止められるようになったのだ。ある日、スズシロウは自分と同じく心に傷を負い、時間が止められるようになってしまった少女なずなと出会う。初めて秘密を分かち合える相手と出会ったスズシロウは、なずなが彼女の異母兄である芹によって犯罪に利用されていることを知り、手を差し伸べる。声優はスズシロウ役に斉藤壮馬、なずな役にM・A・O、芹役に興津和幸。2022年1月30日にWOWOWで放送およびWOWOWオンデマンドで配信、3月に劇場公開。
2022年製作/105分/G/日本
配給:WOWOW
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2022年11月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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ジュブナイル向けの青春アニメにはそぐわない政治色の強い物語、制作会社クラフターのCEOでもあり脚本・監督の神山健治さんは若者たちには単なるエンタティンメントでは無く考えてもらえる、頭も使う映画づくりを信条としているとのことだから作家性と理解するものの、問題の投げかけ方がいささか乱暴過ぎる気もする。未曾有の大災厄とは3.11やコロナのことか、定かではないが世相に漂う閉塞感に便乗して一本作る気になったのでしょうかね。
神山さんはSNSに悲観的との声をよく耳にするが本作でもそれは感じますね。
主人公が生徒会費流用事件を告発したことが思わぬ波紋を起こして冤罪を着せられる。浴びせられる「個人的な正義感は迷惑だ、所詮自己満足の為だろう」というセリフはいかにもSNSで飛び交いそうで共感してしまう若者がいないか不安になる、神山監督の若者いじりは両刃の剣。
清白(スズシロー)と橋本なずなは時間停止能力を持っている超人だが謂われは語られない、むしろ自身でも持て余しており、いわば同病相哀れむ的に惹かれあうという関係性は単純。
その特殊能力を自らの悪企みに使うのがなずなの異母兄、橋本芹。
政府に批判的な犯行メッセージをだすものの劇場型犯罪を株価操作に利用して金儲けをしている悪党だが、ある種人たらしとしては凄腕、スズシローの過去のトラウマ事件に共感性を示したり、親の復讐めいた動機をちらつかせてスズシローをも利用する。
神山監督の庶民観は一見、単純素朴、新聞配達のスズシローに優しいお得意さんのお婆ちゃんがいる反面、新聞代を踏み倒す小悪党もいて両極端。ただ、芹のキャラクターの理解は難解、どんな口実、綺麗ごとを並べてもオレオレ詐欺の事務所のシーンをみれば一目瞭然なのですが、芹の弁が立つだけに若者世代がうわべだけの政治批判を真に受けないかとちょっと気がかり。
誰かのせいにするのは簡単ですがもっとよく考えてというのが神山監督のメッセージでしょう。
2022年6月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
東京で新聞奨学生として暮らしている大学生のスズシロウは、高校3年の時に正義感からの行動により起こった友人の自殺をきっかけに、怒りを持つと周囲の時間を止められるようになった。ある日、スズシロウは自分と同じく時間を止められる女子高生のなずなと出会った。初めて秘密を話せる相手と出会ったスズシロウは、なずなが彼女の兄・芹によって犯罪に利用されていることを知った。正義感の強いスズシロウは芹の犯罪をやめさせようとするが・・・てな話。
なんか動きがぎこちないアニメでちょっと気になる所はあるが、新聞屋さんのお嬢やなずななどキャラは可愛い。
時間が止まり動けるのは2人だけ、というのは「初恋ロスタイム」で経験したので既視感が有ったが、その間に犯罪が起きるとか、ちょっと重いテーマを含んでた。
それも政治の黒い部分を含んでたりして、アニメじゃなくて実写で観たいと思った。
なずなのキャラは可愛かったし、声優のM・A・Oの声も良かった。
2022年6月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
過去のトラウマで、時間を止めることが出来る能力を持った主人公が、半グレが企む世直しテロに巻き込まれる物語。
「攻殻機動隊SAC」「東のエデン」の監督を務めた神谷健治監督の作品、そしてWOWOW30周年記念作品・・・ということで期待感が膨らみましたが、まったくの外れでした。
まず全編キャラがCGで動いているのが、正直観ていられません。人形劇を思い出すクォリティ。ディズニーレベルに仕上げるお金も時間もないのですから、手書きで製作しない理由が分からない。
勿論、作り続けないとクリエイターは育たないし、ノウハウは蓄積されない。でも、その為に低いクォリティの作品に付き合わされたらたまりません。
設定やストーリーも低評価。世界観は「東のエデン」そのまま。当たり前ですが、今の現状に対しての不満や不安は「山のように」あります。
でも、それを「大袈裟」に、「極端」に、「表層的」に・・・いかにもネットで転がっているような「陰謀論」でまとめて表現されたら、共感よりもドン引きになります。しかも、それを表現するのが、「俺々詐欺」もする半グレとなれば、反感すら覚えてきます。
お礼を言いたいが為に新聞代を手渡ししている老婆・・・彼女をターゲットにしているような連中に対して、主人公は怒りを覚えなかったのでしょうか?
ラストは余韻を残したかったのでしょうか?「東のエデン」のラストでは描けなかった『ボーイミーツガール』を描きたかったのでしょうか?特別感受性が高いわけでも、理解力が高いわけでもない私には、まるで理解出来ないお話。置いてけぼりになった気分でした。
私的評価は極めて低い、残念な結果でした。
2022年5月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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主人公が新聞奨学生、時間を止める能力、
追加の同能力者、主人公がテロに参加、
など、ポイントポイントは良かったです。
ただ脚本が生きていなくて
奨学生の尺が長い割に本筋には関係なく、
時間を止める能力も
一年間もある割に上手く使えていない。
ヒロイン登場時でも、
主人公は疑ってかかるほうが先では?
いきなり惹かれ合う等
脚本がご都合主義で引いてしまう。
テロ組織もヒロインの能力で事足りてしまい
主人公と一緒に行動する理由が無い。
主人公の能力じゃないといけない理由、
そういう流れが色々な所で欠けている。
テロに参加するのはとてもイイと思います。
若い主人公が思想に感化され犯罪組織に、
という設定は良いのですが、
感化される程の要素が足りないですね。
もったいない。
最後は時間切れみたいに唐突で
ここももっと主人公の心の描写が欲しい。
何も変わらない世界の不条理、
を描くなら尚更。
ちなみに私も新聞奨学生だったので
配達風景、販売所はよく描けてると思いましたが、
チラシ折込はどうした?雨カバーは?
主人公不在時は専業が代配でしょ?
契約は長くてもせいぜい6ヶ月だから
それ以上の未納は無いぞ?
とか本筋に無関係だけど気になった(笑