前科者のレビュー・感想・評価
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実...
過去の辛さを抱えつつ罪を償い、
必死に更生しようと生きる工藤誠には
阿川佳代という心強い支えがありましたが
弟の実には誰もいなかったのだと思うと本当に...
憎しみより愛 そう思わせてくれる存在が誰もいなく、
結果、復讐という決して正しくはない道を選んでしまいましたが
唯一の理解者であるお兄ちゃんが実を拒絶することなく
最後までそばにいてくれたことだけは救いだったのかな、と。
もう本当に...こういう精神状態に追い込んでしまうほど追い詰めた側がもっと裁かれてほしいです。
若葉竜也さんは本当に魅力的...
兄)森田剛 弟)若葉竜也 最高の組み合わせでした。
現代社会が見え隠れ!
WOWOWドラマで見たのは、まだ駆け出しの保護司、その3年後で良い映画作品。病んでる社会の描き方、キャストの使い方がいい為か、役にハマっている感じ、有村さんにスポットあてすぎ?ならの 展開。問題点がこんな鋭いとは思わず、カット割りも良い。
相手の意思を尊重し寄り添うというポリシー
有村架純演じる阿川の徹底した寄り添う姿勢が印象的だ。
阿川は本人の意思を尊重し、その意思に寄り添ってあげることが本人の更生に繋がるのだということをどんな状況でも意識しているのだろうと感じた。
困難が訪れた時、勇気を出して人に頼ることの大切さを改めて学ぶことが出来た。
そして、最高の役者たちの骨太な演技に心を動かされた。森田剛の瞳の奥の闇を感じる演技には強く心を動かされた。
しょうがないよね。
保護観察官をやりながらコンビニバイトで生計を立てる佳代が担当している男がある日失踪。その男が警察官の銃を奪った容疑で指名手配になる話。
個人的にはドラマ版の方が好きだった。話の構図もかなり『護られなかった者たちへ』と似ていて新鮮味もなく、それだったら『護られなかった』の方が好き。
今作は割とサスペンスメインかつ佳代の過去の話も入ってきて、罪を犯した人がもう一度社会でやり直せるのかというところはそこまで深く描けてなかった気がする。
おそらくそれは誰しも何かの間違いを犯した前科者であるっていうことを今回はメインテーマだったからなのかなと思った。"前科者"は、森田剛演じる誠のことだけじゃなく、自分のせいで恋人の父親が死んだことをずっと負い目に思ってる佳代、誠の父親に手違いで住所を教えてしまった福祉課の人、法令で許されていたため薬を飲ませた先生、たちのことも指してるんだろうなと思った。
自分の境遇が不運だから人を殺すのは「しょうがない」という理論が許されないのと同じように、私たちの法律で問われない罪も「しょうがない」じゃ許されない。でもこういう福祉や制度も人がやってることだから何か漏れがあることは絶対で、それは「しょうがない」ことかなと思ってしまう。
その漏れをすくい取れるように、1つのところで100パーセントじゃなくて、色んな所で80パーセントが機能してる事が大事なんだろうな。
WOWOWからの視聴
森田剛は俳優としてこれからも重要な役を任される人だと思います
彼の上手さを初めて知ったのは舞台で、「夜中に犬におこった奇妙な事件」でした、有村架純は「中学聖日記」多分有村架純だから最後まで見たと思う
彼女は清順さの中に芯を感じる役作りが上手い女優さんなので好きです、綾瀬はるかもタイプはちがうけどそんなイメージ
前科者、、役者さんの上手さで最後まで目を逸らさず観れました
憎しみを
犯罪を犯した方の更生を描いた映画としては去年のすばらしき世界があるが、すばらしき世界が犯罪者視点で語られるドラマならば前科者は保護司、つまり犯罪者に寄りそう第三者目線で描かれる。
この映画を見るまで勉強不足ゆえ保護司という方の存在を知らなかった。
映画を見てまず驚いたのは保護司に報酬が払われない即ち実質ボランティアである事。
映画を見ないまでも人を更生させるというのは大変な労力がいるのになぜ報酬が支払われないのか。
この点は今すぐ変えるべきだと感じた。
が、この映画が伝えたいのはそこではない。
人はなぜ罪(特に殺人)を犯すのか。
もちろん無差別で快楽的に殺人を犯す人もいるだろう。
何不自由なく育ってきて遊ぶように人を殺す人も中にはいるかもしれない。
しかし本作で描かれるのはそういった人々ではない。
幼少期に辛い目に遭いその時の憎しみから罪を犯す人である。
この作品ではそういった憎しみをどうやって溶かせばいいのかそういうことを学べる・・・と思う。
少なくとも憎しみは何も生まないという事がわかるだろう。
本作では誠と実の兄弟以外にもう1人憎しみに囚われた人物がいる。
滝本真司だ。
真司は殺人を犯すものをとにかく憎み、何が何でも捕まえようとする。
拷問、盗聴なんでもござれである。
そこまで彼がするのも父を人に殺されたことからくる憎しみが原動力になっている。
最後真司の憎しみがこもった言葉を丁寧に主人公の阿川が消していたのが印象的。
そんな憎しみに囚われた刑事を磯村勇斗さんが好演していた。
有村架純さんも加害者に寄り添いつつも叱る時は叱る芯の強い阿川を好演していた。
最後に劇中で阿川が言った言葉で締めたい。
「正直出所した後法律や福祉ではあなたを救えません。でも辛い事があったら私を訪ねてください。私に聞こえるように声を上げてください。また一緒にラーメン食べましょう?」
犯罪者は特別な人間ではない。
有村架純の熱演に脱帽である。若い女性の保護司というのは特別な存在である。よく知らないが、「保護司」というのは無給の国家公務員という立場からも分かるように、人生の経験を積んだ経済的には余裕のある人がボランティアでやる仕事に思う。それを人生駆け出しの何も持っていない女性が、コンビニでバイトをやりながら従事するなんてありえない。そこには強い動機なり思いがあるのかもしれない。そんな謎の保護司を有村架純が実に巧みに演じている。一筋縄ではいかない犯罪者に対する本気度が伝わって心地よい。物語が進むにつれて彼女の人となりも徐々に明らかになっていくが、「社会正義」みたいな上から目線の使命感ではなく、彼女自身の贖罪感みたいなものが根底にある。なるほど犯罪者とある意味同じ目線でいられるから、彼らからも信頼されるのだなと納得させられる。
この作品は、苦労して犯罪者を更生させましたという内容ではなく、むしろ更生の困難さとそこに手を差し伸べる事の大切さを教えてくれる。人は間違いを犯す生き物である、「弱さ」を恥じる事はないというメッセージが伝わった。
サスペンスの色が強くなった分感じる「過ちとの精算」引っかかりもなく良かった
ドラマ版鑑賞済。どうにも逃れられない現実に向き合いながら、不確かな答えを手繰る。役者たちが骨の髄まで見せるような圧巻ぶりで、1つひとつが重く心に残る。
ドラマ版も同じような空気だったが、映画は3年経ったので、阿川佳代を描く内容は少なめ。よって「償うことは何か」に重きを置いたプロットに。ドラマ版の不安は払拭され、結構グッと引き込まれる。それでもちょっと終盤は間延びしていたが、芯が強くて硬い。決して現実的ではない部分も多かったが、心にスーッと沁みるような温もりが存在していた。
同時に、ドラマ的なカラーよりサスペンスに近い濃度だったのも印象的。次にどうなるか分からない、それは展開としてもあるが、心の揺れにもある。ドラマ版から一貫した「悲劇の元凶」を掘り下げながら向き合うからこそ、重みが滲む。
内容により厚みを感じさせるのは、やはりキャスト冥利に限る。有村架純さんが中学から推しなのだが、毎度毎度佇まいから何から宿り、いつも別格なのだと感じさせられる。そして、過去の役とは1つも被らない。新人時代の阿川佳代とも少し違い、構えや寄り添い方にも違いが出ている。
そんな姿を凌駕しそうな森田剛さんには優しさが、若葉竜也さんには彷徨う感情が宿る。阿川佳代の幼少期を田畑志真さんが演じていたのは嬉しかったし、カトウシンスケさんも華を添える。総じてキャストの力が大きい作品でもあると感じた。
「更生」とは生まれ変わるということ。そんな手助けをする人を無償の愛、いわば性善説で行う今の制度はいかがと思う。報われるべき対価があるべきだし、彼女の正しさが全て正解とも思えない。だからこそ、どの距離でもいいから考えるべき問題なのかもしれない。そういう意味では、メディアのレンズを通す今作に意義を感じる。皆正しく生まれ変われるように、その手を取りたい。
めっちゃ職場抜けるかよちゃん
漫画原作とWOWOWのドラマ観てから映画観ました
原作もドラマも楽しかったので、
映画も期待して✨
森田剛が森田剛に見えない笑
なんか森田剛のそっくりさんみたいな
こんな顔だっけ?
岸監督が森田剛にハマり徐々に今から昔にかけて映画や舞台を観ていると話してました。
有村架純のかよちゃん好きですし、まさかのみどり役の石橋静河も好きです
石橋静河がギャルやるなんて驚きましたがね
この二人の関係がとても良いですよね
少し救いというか😊
あと原作より、良い人になっているコンビニ店長の宇野さん地味に好き
元受刑者を取り扱うので、重めの内容ですが、こうゆう話は結構好きです
そして、
若葉竜也はグンを抜いてとても良い演技でした!森田剛が若葉竜也を注目したのもわかる演技で、振り幅ひろいなぁ
でもセリフなんて言っているのか、わからない部分あり
残念
さて以下ネタバレ
あの家での
磯村君と有村架純のあのキスシーンの意味がわからない
あのシーンなくて良かったと思う笑
あの意味をだれか解説お願いします笑
兄弟関係、磯村君有村架純の?関係、警察が犯人を追う色々なことがあり、なんか、どこにも感情移入出来なかったーなんでリリーさんは妻に暴力を振るい始めた経緯がわからないのも、
どれも中途半端感、、、
あと警察が犯人は弟とか、弁護士が狙われているとか、気付くタイミング遅くてなんかなぁ
マイナスでした
こんな仕事?があったとは
エンドロールで漫画原作と知りました。この仕事?ならいくらでも話が作れそう。連続ドラマ向きだなと思ったら、WOWOWドラマだったのですね。
保護司について勉強になりました。こんな仕事?ボランティアがあるとは、、、なぜ無給なのか。
評価が高いのも納得。ストーリーも切ない。また、どうなるのか最後まで引き込まれた。中だるみ無しの133分。細かいところは、そんな間抜けな人いる?とかちょっと気なるけど、そんなことはどうでもいいくらい良い映画でした。
演者が凄い。演技が上手いとかそういうことではなく、まさに本人という感じ。森田剛と有村架純は特にすごい。若葉竜也もいい。マキタスポーツも磯村勇斗も石橋静河も。
また、演出というか映像というか、それも完璧でした。
個人的に、献花のところはまさにそうだと思います。事故でも事件でも、献花するなとは言わないけど、持って帰らないといけないね。交差点の花とか。もっと言えばお墓参りのお花も。毎月月命日に献花してくれるのは嬉しいけど、墓守する側からすると大変ですね。
加害者と被害者が線引きされずに物語になっている所が良い。加害者が被害者で被害者が加害者で。善人と悪人の境界が曖昧で。誰でも加害者にも被害者にもなる。
最後の方、それってそういう意味なのか、、、と涙。
むしろ保護司ってタイトルでもよかった。
元受刑者の再出発への第一歩を見守り、支援する保護司。殺人で服役した工藤誠の保護司となった阿川佳代。その更正を手助けしていた最中、近くで連続殺人事件が起こり真面目に働いていた工藤が姿を消すというストーリー。
保護司はあくまでも対象者の今を見ている。その人物の過去や本質の全てを知っている訳ではない。自分に見せていた姿が本当とは限らない。その現実を突きつけられ苦しむ佳代。でも関わった以上真実を知りたいと工藤の過去に触れながら行方を追う。その中で自分自身の過去とも向き合ってゆくことになる。
サスペンス要素盛り沢山で見応えはあったんですけど、かなり都合良すぎの展開で3回くらいげんなりしてしまった。銃強奪は1映画1回が関の山でしょう。警察無能か、ってなります。実のヴィジュアルキャラみたいなのもなんか違う気がする。
これ観て何より衝撃だったのは保護司がボランティアってことでした。よほど人生経験積まないとできないことのように思うけど、実際は若い方もいらっしゃるのかな。頭が下がります。
【前の前も考える】
この作品は切ない。
まず、この作品に物語として描かれた状況にどのように向き合うかというより、前科者になってしまう前、つまり、犯罪を犯す前に救いの手を差し伸べることが出来るような社会であって欲しいと、僕は祈りたくなった。
誠や実の人生はあまりにも過酷だ。
(以下ネタバレ)
警察の無関心やマニュアルありきの対応。
行政の穴だらけの措置や無責任。
虐待やイジメ。
よく報道もされることだが、どこか一つでも救いがあればと思ってしまう。
この作品を通じて「保護司」の位置付けや役割を初めて知った。
そして、過酷なボランティアだなと考えてしまう。
佳代の保護司となった経緯や葛藤、真司への贖罪の気持ち、みどりとの交流を通じて、この仕事の持つ意味や意義も感じる。
また、自分も含めて先入観を持ちがちな社会のあり方も考えてしまう。
Amazonprimeのドラマも観てみたくなった。
良かったです!感動しました!
ドラマから観てます。深くて、つらくてリアルで、でも救いがあって、有村架純ちゃんが熱演で可愛くていい作品だなあと思っていました。
映画もとても良かったです。役者さんたちがみんな熱演でした。人物の個性がそれぞれに表現されていて観ていて楽しかったり、軽快だったり、コミカルだったり、素敵だったりしました。ストーリーは救いや癒しがちゃんとありましたが、つらくて可哀想で泣いた場面もたくさんありました。でも現実って救いがあることばかりじゃないと思うから、だから、観ていて激しく感情が揺さぶられるんだと思います。
一番びっくりしたのは、お兄ちゃんは森田剛さんだったのか!!と言うことです。観ていて全然分からなかった!!葛藤と苦悩の役を上手に静かに演じる役者さんだなあ、誰だろう知らない役者さんだなあ、と思って観ていたら、最後クレジットに名前が出て来てびっくりしました!!
でも逆に知らずに観たから先入観とか無くて余計に良かったのかも。
森田剛さんだと分かって、もう一回観に行きたい感じ!
有村架純ちゃん可愛かったです。
上手で癒されました。
絶対ドラマとセットで観るべき!
ドラマ版最終回での佳代の顔をぐちゃぐちゃにした号泣シーンを見てこそ主人公に強く感情移入できるというモノ。みどりさんとの惚れてまう絆もドラマでの紆余曲折を知ってるからこそ実感できる。一方映画を観てやっと佳代が保護司を目指した背景が明らかになる。そういう意味ではよくある「劇場版=豪華キャスト版」ではなく両者がシームレスに繋がったうまい作りだと思った。WOWOW恐るべし。キャストも皆良い演技だったが有村架純はダントツ!心が打ち震える演技とはこういうモノなのか。嫌でも一緒に号泣しちゃうじゃないか。あまちゃん、ひよっこ同期生の中でも完全に水を開けましたな。
丼と麺
ドラマ版は観ていませんが、ちゃんと一本の映画として仕上がっていました。
全体的にとても重厚なドラマで保護司としての成長、犯罪に手を染めてしまった者の転落と更生をしっかり描き切っていました。
ドラマも良かったのですが、個人的に推したいのは飯テロ映画としての良さです。後半はあまり出てきませんが、前半に出てくる牛丼が本当に美味しそう。口いっぱいにかき込むシーンはヨダレが垂れてしまいそうなくらいの飯テロでした。途中に出てくるラーメンもシンプルイズベストながら良い映像でした。
PG-12に相応しく、銃で人を撃ち抜くシーンをしっかり移しており、2人目の被害者を撃ち抜くシーンなんか正面から額に1発と中々グロテスクでした。この殺害も前科者と弟の過去の因縁が原因というのも王道ながら観やすい題材でした。
懸念点として途中のセックスシーンは余計でしたし、警察の狂気的な行動(被害者の口を割るために傷口にボールペンを刺したり、ストーキングしたり)はドン引きしてしまいました。最後も少し長すぎたかなとも思います。
役者陣のどこか淀んでる演技は素晴らしかったです。あと保護司に給料が支払われていなかったのはとても勉強になりました。
鑑賞日 2/1
鑑賞時間 17:30〜19:55
座席 D-8
みどりの立ち位置に保護司の展望がある
有村架純が演じた主人公阿川佳代のことを、森田剛の工藤誠が「先生」と呼んだことに、何か違和感があった。北村有起哉が演じた上司みたいな人(保護観察官か?)も、佳代を「阿川先生」と呼んでいた。これにも違和感がある。
私見ではあるが、自分のことを「先生」と呼ばせる連中にろくな人間はいない。国会議員のセンセイたちを見れば一目瞭然だ。人に「先生」と呼ばせると、おのずから目上、目下の上下関係が出来てしまう。それは近しい関係ではない。「先生」と呼ばせたい人は自分を目上の存在にしたい訳で、レベルの低いマウンティングである。
友だちには話せるけれども教師には話せないということがある。「先生」と呼ばせてしまうと、本当のことを話してもらえなくなるのだ。だから保護司を「先生」と呼ばせることに強い違和感を覚えたのである。もし教師を「〇〇先生」ではなく「〇〇さん」と呼ぶようになったら、それだけで学校の問題のいくつかが解決すると思う。
保護司を「先生」と呼ぶ人がいる一方で、佳代のことを「佳代ちゃん」と呼ぶ前科者がいる。石橋静河が演じたみどりである。そんなふうに呼ぶ以上、佳代とみどりは友だちの関係だ。なんでも話せる。頼ったり頼られたりする信頼関係がある。そういう関係は、自分にも生きる意味があるのだという自覚を促す。いわゆるレーゾンデートルだ。
保護司が前科者に持たせなければならないのは、環境への適応力ではなく、まずはレーゾンデートルだと思う。それがなければ頑張れないし、頑張っても長続きしない。みどりが「佳代ちゃんは弱いからいい」と言う。弱い佳代ちゃんが信頼してくれるから、裏切ることはできないのだ。佳代がみどりの言葉の本質を理解したら、次の担当対象者には「私のことは佳代ちゃんと呼んでください」と言うだろう。
本作品で最もよかったのはみどりを登場させたことである。みどりの存在がなかったら、本作品は単なる保護司残酷物語で終わってしまっただろう。みどりの立ち位置に、保護司という仕事の今後の展望がある。それにしても、石橋静河の演技の幅が広がっていて嬉しかった。
本筋とは無関係の話で恐縮だが、本作品ではラーメンを食べるシーンがある。ラーメンの食べ方で、麺を途中で切る人と最後まですする人がいると思う。当方は断然、最後まですする派である。有村架純も森田剛も、麺を最後まですすって食べていた。とても好感が持てた。
脇を固める役者がことごとく渋い
元受刑者の更生をサポートする保護司。ドラマや映画に出てくる保護司はおじいさんが多い。保護司が無給のボランティアであることや、社会経験豊富な方が引退後に務めることが多いからなんだろう。だから、有村架純演じる阿川さんが保護司であることにものすごく違和感があった。仕事もコンビニのアルバイトだし。そして、何よりその誠実な感じが非現実的に思えてしまう。主人公の保護司を、誠実な若い女性キャラにしたかったのはわかるけど。
でも、フィクションと割り切った後、阿川さんのキャラを徐々に受け入れている自分がいた。元受刑者たちを待ち受けている過酷な現実、彼らの更生に寄り添おうとする彼女の真摯な姿勢がいい。その非現実的なところに不満を感じていたのに。
あと、元受刑者たちが悪そうに見えて実はいい人って設定は、予想はしていたけどとても重要。彼女の誠実さに助けられているんだということがわかるエピソードだ。
有村架純がよかったのはもちろん、それ以上に脇を固める役者たちの人選がことごとく渋いのも評価が上がるところ。石橋静河や若葉竜也なんて、初登場シーンだけでは彼らとわからないくらい。
正直、有村架純を観に来たのだが、嬉しい誤算だった。
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