先生、私の隣に座っていただけませんか?のレビュー・感想・評価
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ラストが好みじゃないが面白かった
ネタバレはしたくないがラストが全く好みじゃなかった。
黒木華の女性目線が優先されるのは仕方ないが男ばかりが右往左往する様は哀れに見えてしまう。
女性観客はスカッとするのかもしれないが遊ばれた男が可哀想過ぎる。
リアル?ファンタジー??
主人公夫婦は漫画家で、連載作品の最終回を校了するところから始まる。担当編集者からは次の連載について「今度はファンタジーではなく、リアル路線でいきませんか?」と持ち掛けられるが、、、
割とシンプルな題材を「現実」「漫画」「妄想」を織り交ぜて展開していく方法や「鏡使い」などが、どこか複雑で多層的に感じさせ、「今観させられているのはリアル?それともファンタジー?」と惑わされる。
だけど、正直、(程度の差は度外視しても)「身に覚え」がある(私を含む)人(特に男性)にはフィクションだとわかって観ているから所々笑える部分も、実際にかなりなスリラー映画だと思う。
主演の柄本佑くん、黒木華さんは勿論今回もいい演技。さらに風吹ジュンさんの時折「なにか知ってるの」と思わせる表情、また奈緒さんのトリックスターぶりがハラハラを助長する。
評判にたがわず、とても面白かったです。
#74 超遠回しな嫌がらせ
浮気をしている夫に対する嫌がらせとしては、超手間暇がかかってて、よくやるなあって感じ。
漫画家ならではの復讐で、誰にでも出来る技じゃないところがミソ。
私が主人公なら浮気相手にもなんらかの嫌がらせをするのに、矛先がひたすらダンナに向かうのが不思議。
登場人物ミニマムなのに漫画の力もあり観客の心をマキシマムに掴む映画。
ただその後の主人公のいく先が見えない。
黒木華の何とも言えない間がいい
夫役の柄本佑との会話で思わせぶりに溜める間が絶妙。
柄本と三角関係の間柄の編集者役の奈緒の畳み掛けるようなしゃべりとの対比がそれを尚一層引き立たせている。
柄本佑も、うだつの上がらない男を演じたら流石と思わせる。もはや、駄目男役なら親父を越えたかも知れない。
そして、この作品のキーアイテムである漫画の原稿が繊細なタッチで描かれつつも、パッションを感じさせるものだったのも良かった。
風吹ジュンとの親娘あるいは姑婿関係も観客側に色々な感想を抱かせる程よい濃度の描き方。
結末がどちらに転がっても、なかなか見応えのある作品だったと思えた。
この作品には人生の深みはない
クミコが歌う「わが麗しき恋物語」の歌詞には次の一節がある。
五年がたったら あたしはやめてた 煙草をまたはじめ
あなたの浮気が 七回目数え あたしも三回目
視線をそらして 会話も減ったけど どこでもそんなものでしょ
人生ってそうよ 退屈だったって 思い出しながら
(作詞:覚和歌子)
作詞作曲のバルバラによる歌詞はちょっと違っていて、フランス語だからここでは紹介しないが、愛の遍歴を経て初恋の人のもとに戻るという内容だ。覚和歌子さんの詞は完全にオリジナルで、しかし原詞の内容から遠く離れてはおらず、聞いた人をもれなく感動させる詞になっている。まさに職人芸だ。
シャーリーンが歌った「愛はかげろうのように(I’ve never been to me)」にも同じような歌詞がある。英語なので紹介しないが、様々な場所に行ったり、いろいろな愛の遍歴を経たりして、最後は現実の自分に戻ってくるという話である。
いずれの歌も人生の深みを上手に表現していて、特にクミコの歌はコンサートで何度も聞いたが、聞く度に涙が出る。
不倫は文化だというつもりはまったくないが、そもそも浮気の何がいけないのか、当方にはよく理解できない。許すとか許さないとか、浮気された側は被害者なのだろうか。むしろ、個人の所有欲によって他者の行動を束縛することが憲法上、許されることなのかという疑問のほうが先に立つ。不倫を禁止する法律も条例もないのに、離婚の調停や裁判では不倫した側が一方的に非難され、不利な条件を無理やり飲まされる。
本作品は不倫は悪だという価値観がなければ成立しない。不倫された妻は被害者意識の怒りに燃え、不倫した夫は罪悪感に顫える。夫の方は経済的に妻に依存しているから危機感もある。妻は夫を翻弄し、夫はまんまと翻弄される。それだけの話である。見終わってとても不愉快だった。黒木華や柄本佑の無駄使いだ。この作品には人生の深みはない。
私見だが、不倫専門の私立探偵や離婚専門の弁護士がいることを考えれば、世の中は不倫で溢れている筈だ。ラブホがやっていけるのは、セックスを家庭に持ち込まない人がたくさんいるからだろう。週刊誌にはどうすれば不倫が妻にバレないかとか、恐るべし女の勘だとかいった記事が溢れている。ニーズがあるから記事があるのだ。不倫は悪いことだからコソコソとやるものだという共通認識がある訳だ。
不倫を咎めないパラダイムが浸透すれば、気持ちが楽になる人がたくさんいるだろうし、食を楽しむように性を愉しむことのできる社会になるだろう。いまの窮屈な社会よりもよほどそちらのほうがいい気がする。
俳優がもったいない
かなりテレビっぽい。テレビっぽいというのは映ってるものの裏にあるものがあまりに薄い。ペラペラな印象。テレビと違って映画は閉じ込められてみるので全感覚的に集中してしまうので、あまりにも展開が遅い。中身的には40分くらいでやるのがいいネタではないか。そのくらい人物が単純過ぎ。お母さんまで薄い。
漫画家先生(実際どの程度売れてるかなかなかわからない)とアシスタントになり下がってる旦那(これもなんで描けなくなってるかよくわからない)と編集者(これもせっかく不倫してるのに性格的にサスペンスの装置にもなってない)。黒木華は察知して仕掛ける側なのだけど、そもそもこの夫婦が先輩と後輩みたいで夫婦としてのキャリアがまったく見えない。うん。復讐というとどんだけ痛みを被ってたかがないと弾けないのだけど、、全体的にママごとみたいな感じで、つまり、40分くらいで消化する話でしかなかった。
コメディ+ミステリー
不倫を題材にしながらもドロドロ感が感じられない不思議
漫画家の妻が夫の不倫を漫画で指摘という形でストーリーが進んでいく
現実なのか創作なのか?どんどん追い詰められる夫
ステンドガラスの作品で溢れたお洒落な家と、教習所を軸とした物語 それぞれの役者のブレないイメージを作る洋服
スカートを滅多にはくことのなかった娘がスカートをはく姿を見て、娘の変化に気づくという伏線
昔、樹木希林が服が8割演技2割という話をしていた事を思い出す
ラストの妻の選択、男性脚本とは思えないスカッとする結末に竹内まりやの楽曲が流れるエンドロール、久しぶりに良い映画に出会えた
まつばナンバーってどこ?風吹ジュンの松葉杖と関係あり?
調べてみると、漫画家同士の夫婦は意外にも多い。この映画では売れっ子漫画家佐和子と、自身の漫画を4年間発表していない夫・俊夫の物語。俊夫はアシスタントのごとく手伝い、夫婦二人三脚で完成させる微笑ましい関係にも見えるのだが、俊夫が編集者・千佳と不倫してるのではと疑いの目を見られたことから展開する・・・
ネーム(漫画の設計図みたいなもの)をどこでも描きあげる技術も凄いな~と思う一方、夫の立場としたら怖さしかない心理描写が見事。観客にはリアルなのか夫の妄想なのかわからないように設定してあるのも絶妙でした。
いや、もしかしたら教習所教官の新谷(金子大地)は未来からやってきたんじゃないか?とか剣の達人じゃないか?とも想像してしまいましたが、それは別の映画でした。いや、それでも同性愛者だったとか・・・ないない。
中盤までは静かなストーリーでもあり、若干眠くもなってきました。そんな時は、多摩ナンバー、品川ナンバーとか、車に注目してみるのもいいでしょう。そこに登場した「まつば」ナンバー。ここはどこ?と、パラレルワールドに突き落とされます。また、初心者がフォルクスワーゲンに乗ったら方向指示器とワイパーを間違えちゃうだろうな~とか、色々考えると眠気もなくなります。
終盤の展開。このまま平和に終わったら評価も下がってしまう!と思ってたのに、やってくれました!よかった。最後の華ちゃん。今後も応援したくなります。続編はFAX。ちゃんとアルバイト料払ってあげなよ!
映画自体は楽しめたので評価するが、人道に反すること→不倫 不倫をす...
映画自体は楽しめたので評価するが、人道に反すること→不倫
不倫をする奴は男であろうが女であろうがロクなもんじゃない。
クズだな。それに乗っかった教習所の講師もクズの一人だ。
漫画を使った復讐ドラマ
夫の不倫を妻が漫画化!の予告どおり、
何気なく目にするようおかれた漫画。
それを読んだ夫が、物語か現実かとあたふたするあたりから巻き込まれていく。
途中までは夫にヤキモチいだかせて反省させるのかと思いきや、夫への復讐は進行中。
女の人は吹っ切れると怖い(不倫する方が悪いんですが。)黒木華さんの表情と静かな演技でいっそう追い詰められる。
個人的には最後のどんでん返しの有り版、無し版で別の映画にできそう。
そしてどんでん返し無しの方が男は幸せやなと勝手なことを思ってしまった。
予告で受けた印象とは少し違ったかも。
先生、私の隣にサイコパスが座っていただいてます
映画が始まって、これもTSUTAYAクリエイターズプログラムの受賞作品か、と知りました。
後で映像化された作品を調べてみたら、「ルームロンダリング」「嘘を愛する女」「ブルーアワーにぶっとばす」「ゴーストマスター」「哀愁しんでれら」「裏アカ」全て知らないうちに劇場で観ていました。
この中ではルームロンダリングが頭一つ抜けて面白く、「ゴーストマスター」「裏アカ」はかなりきつく、後は内容あんまり覚えてないな、という感じです。
さて、今作はといいますと、観ているお客さんを惑わせようとするサプライズに特化した代償に最後のカタルシスが弱めになった印象でした。いや、人によってはあれが最大のカタルシスなのか?
自分は不倫は大嫌いなので、そんな事をする人間がひどい目にあえばすっきりしそうなのですが、不倫している人(ぼやかして書いているのは一応ネタバレ避けたいので)が魅力的というか同情しやすいように描かれているおかげでひどい目にあってもざまあみろよりかわいそうが先に来てしまいました。それを助長しているのが不倫していることになんの罪悪感を抱いていないサイコパスが一人いることで、なおさらその人に同情してしまいました。こわっ。
リアリティー溢れるサスペンス映画かなと思いました🙆
最初から最後までハラハラドキドキの展開に目が離せませんでした😅
早川佐和子役の黒木華、夫の不倫を目撃してから、何も言わず、普段と変わらぬ優しい笑顔のまま、現実の出来事か創作かわからないくらいリアルに漫画で描いていく😱
それを目にして慌てふためく夫役の柄本佑😨
その互いの心理描写が何ともリアルに表現されている😅
ストーリー=脚本も、テンポも、音楽も、俳優も、そして最後のオチも、なかなかよかったです(^-^)/
なんといっても、黒木華の不気味な表情が、怖くもあり、色っぽくもあり、とても魅力的でしたね🈵
大人が楽しめるストーリーとキャスティング
日常の風景に隠されたドラマと、創作者ゆえのこだわりや夫婦の普遍的な心理の動きを上手く組み合わせた良い脚本。最後がダメ押しで、ちょっとあざとい感じもするが、それはそれで楽しめる。黒木華と柄本佑を主演に得たことで半ば成功は保証されたようなもの。どちらも役柄にピッタリに合わせてきたプロの仕事を見るのが心地よい。
すべては妻の手のひらの上
特に気になる作品ではありませんでしたが、上映時間の都合がよかったので鑑賞してきました。もちろん事前情報なしでの鑑賞だったのですが、これがなかなか引き込まれる作品でおもしろかったです。
ストーリーは、漫画家夫婦の妻・早川佐和子が、夫・俊夫と編集者・千佳との不倫を知り、それを新作漫画にしようとしたところ、俊夫がその原稿を見つけ、そこに描かれている自身の不倫と自動車教習所の先生へ寄せる佐和子の想いを知り、恐怖と嫉妬でしだいに何が現実なのかわからなくなっていくというもの。
端的に言えば、夫の不倫に対する妻の復讐劇で、さほど珍しいものではありませんが、斬新なのはその見せ方です。妻は、夫の不倫に気づいていることも、他の男に想いを寄せていることも、いっさい口には出しません。しかし、漫画の原稿には、夫に裏切られた深い悲しみ、傷ついた自分を癒してくれる自動車教習所の先生への恋心など、妻の目に映ったものと感じた思いがありありと描かれています。それを見つけた夫は、恐怖と嫉妬を感じるとともに、現実とも創作ともとれる妻の思いに触れ、大きく揺り動かされます。しかも、現実と完全にリンクしながら連載漫画の体で1話ずつ描き加えられていく原稿によって、じりじりと追い詰められていきます。この真綿で首を絞められるような息苦しさを、観客は俊夫と一体となって味わうことになります。
やがて漫画が現実に追いつき、さらにその先を描くようになると、夫も観客ももはやどちらが漫画でどちらが現実なのか区別がつかなくなっていきます。このあたりの場面の切り替えがうまく、最後の最後まで夫も観客も翻弄され続けます。これはタイトルについても言えることで、まんまとやられました。全編にわたって、さながらお釈迦様の手のひらで転がされる孫悟空のようです。物語の結末は、ぜひ自身の目でお確かめください。
出演俳優陣に大きな集客力をもつ方はいないかもしれませんが、主演の黒木華さんはじめ、柄本佑さん、奈緒さん、風吹ジュンさんらの確かな演技力のおかげで、物語にどっぷり浸れます。特に、黒木華さんは夫と教習所の先生に対するそれぞれの内心が滲むような表情の演じ分け、柄本佑さんは平静を装いながらも穏やかならざる心中が透けるような演技がすばらしかったです。
ラストに驚いた
漫画家の佐和子は新作「先生、私の隣に座っていただけませんか?」の下書きを描いていた。そこには、自分たちとよく似た夫婦の姿が描かれ、さらに佐和子の夫・俊夫と編集者・千佳の不倫現場がリアルに描かれていた。やがて物語は、佐和子と自動車教習所の先生との恋へと展開していった。この漫画は完全な創作なのか、ただの妄想なのか、それとも夫に対する佐和子からの復讐なのかという不気味さのなか、俊夫は現実そっくりの不倫漫画を読み進めていく中で、恐怖と嫉妬に震え、現実と漫画の境界が曖昧になっていくという話。
漫画が現実なのか創造なのか、曖昧のまま進んでいくストーリーにはドキドキした。そして、先生って・・・というラストの展開には驚かされた。
佐和子役の黒木華が何を考えてるのかわからない不気味さを好演してたし、俊夫役の柄本佑の怯える夫役がリアルで上手かった。奈緒は可愛かった。
風吹ジュンも黒木華のお母さん役でほんわかしたいい味出してた。
リアルかフィクションか?
おもしろいと思うが私は好きではない。
不倫されたら不倫仕返しなんてするのかな?
夫婦というか男女の繋がりって何なのかな?
色々考えてしまいました!
最後はどうなったのか分かりにくかったです…
気になる方は観てください!
シナリオ、撮り方、なかなか素晴らしいが、テーマは不倫。
シナリオと絵の撮り方は、とても素晴らしいのだが、テーマは単なる不倫のため、超感動作ともいかず、なかなか表現は難しいところがある。
もうひとつ、何か人間というものを描ければ良かったのではないだろうか。
コメディー的、ミステリー的な要素もあり、本当によくできているが、シナリオのためのシナリオという感じが、作品の深みを無くしているのかもしれない。
もうワンランク、描く内容が厚みを増していけば、才能を開花できるはず!
次回作を期待しています!
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