JUNK HEADのレビュー・感想・評価
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面白さが私に合っていた
好き嫌いが分かれそうな作品でした。 いろいろ深い意味などが考察される所が、良い作品の証だと思います。 でも考えないで楽しめます。 ありがちなフリがあって、クスッと笑える場面も多い。 それにしても雑に扱うなぁ。 頭部って脳みそって訳ではない? メモリ? グロいのが苦手な人は鑑賞しない方が良いと思います。 下のネタがあったり血の表現も多い。 それにしても熱量が凄い。 途中からストップモーションアニメだと忘れてしまう。 よく一人でこんなこと続けられるなぁ。 テクニックも素晴らしいけど、建物や小物の作り込みが異常で変態。(褒めてます) 続編を作って欲しいけど、今のところ劇場鑑賞とパンフレットしか応援方法が見つかりません。 クラファンはもうやってないのかな? 次回作を楽しみにします。
これは凄かった!
単なる長編のストップモーションアニメだと思ってたけどけど素晴らしい作品。 ラストで感動してしまうとは予想外。 登場人物達の動きがリアルなのに加え、服装のシワの動きなど細かい部分まで拘っていた印象。 これに加えカメラアングルも凄かった! 製作に7年も費やしたという事に納得。撮影に根気と忍耐が必要で良く挫折しなかったと思う程。 ラストのメイキングシーンはもっと時間を使っても良かった印象。 監督の掘貴秀さん。 お疲れ様でした( ´∀`)
職人芸の凝縮
主人公が墜ちた先でパーツ改造(改悪も含む)していく様は、生物の進化と似ている。 環境に合わせて生きる為の工夫をしたり、人体を適応させていくのが進化なんだろね。 バルブ村の女衆が、まんま韓国のアジュンマ(オバちゃん)だが、スタッフの一人が「花咲くコリア」に関わっている事を劇場版パンフレットで知り、納得した。 女衆たちはグルメツアーでどんな美味を堪能してんだろ?、そもそも彼らは何食ってんだろ?等など気になる。 主人公の頭部が辿り着いた先でパーツ改造する件やラストで上体を切り離してラスボスを倒す件は「銃夢」を彷彿した。 次回作は、ロートル爺さん(居眠り上等!)やパワハラ上司&腰巾着の元で働く有能な技術士くん(スレンダーボディで動作も早い)が報われる展開を期待してやまない。
3部作ですがこの作品だけでも満足できます
演出が実写映画のようでコマ撮りとは思えないほどした。 造形のクオリティの高さはもちろんのこと、 映画での‘あるある‘をコマ撮りで再現しており、 研究した結果なのか再現のクオリティが高いです。 コマ撮りのため役者が演技をする訳ではないので、 すべてを監督(演出)が支配します。 監督は他者との掛け合いがないため、自分の能力以上の広がりは生まれません。 しかし純粋に自分の世界を追求でき、結晶としてJUNK HEADだったのでしょう。 一人で作った閉じた作品は基本的に自己表現が先行してフックがない場合が多いのですが、JUNK HEADはアクションもコメディも小芝居もセリフも全てのクオリティが高く、観客を楽しませる事を意識しているのでしょう。芸術性うんぬんではく自分が楽しいと思うことを作成した結果なのかもしれません。そういったところを鑑みると職人肌の監督なのかなと思いました。 ストーリーは「強烈に続きが気になる!!」というような感じではないですが、 続編が上映されたら確実に鑑賞します。CGではなく実際に存在する人形が動くという単純な快感がこの映画にはあるからです。 これは個人的趣向なのですが、 下品なのは良いが、俗っぽさを感じる部分がありました。 モザイクをかけなくても良いのではないでしょうか。 せっかく一人で作った世界なので世俗と断絶してほしいなと思いました。
酷くてグロくてカルトで最高
あそこからドロドロと出るところで中学生と小学生の兄弟と思われる子供が駆けて出て行った。(戻って来ず)
ボカシが入ってるけどYouTubeで見たときは「まんま」で見たから覚悟は出来てた。あれは酷い。
R指定が入らないのはストップモーションだからか、そもそも必要がないのか。疑問に思うほどグロい。
これを支持する人はカルトムービー好きなのだろうし、僕は断じてそちら側ではないが今回は推す。というか激推しである。
これをほぼひとりで7年もかかって作り上げたことに敬意を表するし、久しぶりに「最高」と思える映画だった。
これは新たなサーガの始まりだ。次回が楽しみすぎる。
興奮。。
デザイン、アクション、ストーリー、設定、ギャグ、どこを取り上げても素晴らしくて見終えた後の感動がやばい。 大袈裟じゃなく、この作品そのものが奇跡です。 結構グロめですがわかりやすくて面白い、しっかりエンターテイメント。 敢えて内容には一切触れませんが、 絶対絶対絶対観るべき映画!!
アーポンチョ ケチケチケチケチ ポッコリーノペッコリーナ
堀貴秀氏が、7年かけてほぼ1人で作ったストップモーションアニメ。 もーー、最高‼︎‼︎拍手を送りたい! 遺伝子操作により、永遠の命を手に入れる代わりに、生殖能力を失った人類。 人間の住む地上の下には地下世界が広がり、かつて人間が作り出した人工生命体、マリガンが独自に進化を遂げ暮らしていた。 人間界では、全くマリガンの生態がわかっておらず、主人公はその調査のために地下世界に送られる事となる。 フィクションの世界ですが、新種のウイルスの発生とか、環境破壊による汚染だとか、現実的なところが皮肉めいていてとても良い設定&導入。 自分以外の人や生物への無関心・無知による偏見、で、行ってみたら、似ている形でも色々な個体がいて… 階層型になっているのも、人間の社会に通ずるところがあって、(地下世界並みに)予想以上に深いなぁと。 インセプションみたいに、どんどん主人公の(特に頭)が階層ごとに落ちていくのも良かったです。 マリガンの造形もかなり凝っていて、人によってはグロテスクと思うかもしれない。 ただ、監督の自然へのリスペクトや生物への愛を、ものすごく感じましたね。 実際の生物の特徴や生態が活かされていたり、残酷だけど自然な弱肉強食があったり。 人工物ではあるけれど、彼ら(マリガン)からは命が溢れ出していました。 だからこそ、最初はちょっと怖い⁉︎と思っていたマリガンが愛おしく思えてくるのかもしれません。 主人公(人間)を神と信じ崇めたり、そもそも人間を神としてしまったり、日本らしいところも……考えすぎだな、これくらいにしときます。 本当にすごい。 伝説の瞬間を目撃しているのかもしれない。そんな感じ。 三部作の一作目らしいです。 確かに続きがありそうな終わり方でした。 クラファンとかで失敗しながらも、長編で公開に漕ぎつけたそうで、次回作が観たいという思いと、製作スタッフの方々への感謝から、1500円のパンフレット買わずにいられませんでした(分厚くて、これも映画ばりに見応えがあって、充実した内容なので是非)。 深く観るもよし、浅く観るもよし。 とにかくワクワクが止まらない。 そして、観終わった後、アトラクションに乗ってきたかのような、満足感に襲われること間違いなし。 次から次へと楽しみが出てくる、おもちゃ箱みたいな映画でした。 さぁ、映画館へダンボォォォーーーーー‼︎
環境破壊によって人類の住むことが出来なくなった地上。 代わりの場所...
環境破壊によって人類の住むことが出来なくなった地上。
代わりの場所とされたのが地下だった。
ただし人類自ら開発を進めることは困難であり、そこで生み出されたのが人工生命体マリガン。
地下開発の途中でマリガンは独自の変異を繰り返し、地下世界はマリガンに乗っ取られてしまう。
一方、人類は遺伝子操作により永遠ともいえる生命を得たが、その代償として、生殖能力を失ってしまう。
滅亡の危機に瀕した人類が選んだのは、マリガンの生殖能力の調査。
危険な地下調査員に志願したのは、「ぼく」だった・・・
といったところから始まる物語で、「ぼく」はロボットのような地下服に身を包み、地中深くに探検に入るが、事故により頭部を残して身体のすべてを失ってしまう。
残された頭部は、地下第一層で暮らすマリガンの博士により再生され・・・と続くわけだが、非常に壮大な物語であることが感じられる。
まず第一に感じたのは、「おぉ、これって、フィリップ・K・ディック的なんじゃないの?」ということ。
主人公は、事故により身体の大半を失うが、それとともに記憶も失くしてしまう。
記憶というよりも、自己のアイデンティティを喪失するわけで、「自分は何者?」というディック的主題が持ち込まれている。
主人公の「ぼく」は、一度ならず何度も身体を失い、記憶を喪失するのだが、その都度、ロボティクスにより再生される・・・
「あ、これは、もしかしたら、人類は生殖能力だけでなく、肉体も失くしてしまった、という設定なのでは?」との疑念も湧くが、そこいらあたりは明らかにされない。
中盤では、記憶もアイデンティティも失った「ぼく」は、職工のマリガンによって食料調達のおつかいに出されることになるが、ここいらあたりは少々コント臭が漂う。
まぁ「はじめてのおつかい」というのは冒険であるけれど、まぬけ映画のネタとしては定番ともいうことができ、「こんな壮大な物語に、こんな下らないエピソードを挿入するなんて・・・ なんて、すばらしいんだ!」と感じました。
終盤になると、遂にマリガンの生殖の謎に迫るのですが、そこには「知恵の実と生命の実」の神話が持ち込まれて、「おぉ、これはギルガメッシュ!」と感嘆したとたん・・・
えぇぇ、ここで終わっちゃうの? 物語としては、序破急の「序」ぐらいのところ。
クリエイターの堀貴秀によると「三部作を構想」とのこと。
こんな手間暇がかかったストップモーションアニメを三部作でつくろうと思うとは!
とにかく、造形が素晴らしい。
アニメとしての動きも緩急が効いているし、カット割りも絶妙。
その上、セリフまで架空言語。
って、どこまでマニアックなんだ。
キャラクター的には、黒ずくめの三人衆が、香港映画のノリで、なんだか楽しくなっちゃいます。
続きも是非観たいです。
堀貴秀というクリエイターの狂気
一足遅れながら地元のシネコンで限定公開されたので行ってきた。 YouTubeで観て本作の存在は知っていたし、このクオリティーの作品をたった一人で作っていると聞いてビックリしたけれど、以降、数名の仲間と共に数年をかけて地道に制作を進め、1時間40分の劇場作品に仕上げたことに驚きと(いい意味で)狂気を感じた。 そして、出来上がった作品はいわゆるハリウッド映画やアードマン、ライカとも違い、サイバーパンク的なルックとは違って作品の背後に流れる思想は仏教的であり東洋的。 堀貴秀というクリエイターの頭の中に迷い込んだような、不思議でエキサイティングな体験だった。
一人で7年かけて作った作品に脱帽!
いやはやあまりにも地下や工場がリアリティすぎて、しかも綺麗ではなかったので、退場しようかと思ったくらいですが、流石に評価が高いので踏みとどまりました。人間の近未来への一つの警告のような気もしますが、不老不死を得た代わりに生殖機能を失った天にいる人類の一人が、仕事のために地下文明に降り立ちます。彼は地下の生き物たちに「神」と言われるが、大変な目にあいます。彼はいわばミッションである仕事のために動くのですが、助けられたり助けたりで、目的地に行くところでストーリーは途切れました。最初は早く劇場を出たかったのに、その時には、やっと画面になれたのだから続きを見たいと思ってしまいました。不思議な監督の熱意が乗り移ったかのようです。全体の感触はざらざらした感触で、感動するというものはなかったのですが、人類の未来の片鱗が見えた気がして、不可思議な余韻が残りました。この作品を監督一人が7年もかけて創作したという狂気は、エンドロールのところで理解することができました。
体が動いちまったのさ
生態調査に行った人間の話 なんじゃーこりゃー! たった一人で7年かけてこんなにも凄い作品が作れるのか? しかも独学、全部自前ってホントに狂気じみてる、いや狂気の沙汰ですよ。 アニメ映画「音楽」もほぼ個人製作でスゲーなーと思ってたけれど「JUNK HEAD」も負けず劣らずスゲー映画です。 見ていて思ったのはストーリーが二瓶勉の「BLAME!」に似ている事。 超巨大構造物、独自の進化を遂げた生物、地下世界の冒険。どれも「BLAME!」の影響を強く感じた。 キャラ造形はギレルモ・デルトロとティム・バートン風でしたね。あとギーガー。 グロテスクとキモかわいいキャラクター達がストップモーションアニメならではのヌルヌル動く感じ、作品の雰囲気とうまく合致してましたね。 「ナイトメアビフォアクリスマス」「コララインとボタンの魔女」などの不気味だけどお洒落って作品とは一味も二味も違う。 堀貴秀監督の独特の世界観は気持ち悪いと汚いの狭間になにか惹きつけられるものを感じました。 既存の言語を使わない事で声優も自分だけでできるし、アイディア次第で映画ってどうにでもなるのだと改めて教えてもらいました。 仕事をしながらの制作でここまで作り上げた事にただただ拍手を送りたい。 努力とか根性とかの次元とは違う、趣味を続けてたら映画になっちゃいました的な、実際苦労された所は一杯あったと思いますが楽しく作ってたんだろうなーってエンディング映像見ながら思いました。 それにしてもエンドテロップでここまで一人の名前が占めてるのを見るのは初めてかも知れない。思わず笑ってしまいました。 お勧めだから絶対見てって言えない映画だし人を選ぶ映画ですが、後世に影響を与える映画で有ることは確かだと思います。 全三部作なので第一部の終わり方としてはここで終わり!?って感じなのでちょっと消化不良かも。 狩人の三鬼神とかヒロインが可愛いし、独特のギャグも笑えるし楽しかったなー。 主人公が地下に落下して頭だけになり体を入れ替えていく姿、木から落ちた実がマリガンへと成長する姿、別々の種族だけれど根本は同じっていうメッセージもよかったですね。 創造主である人間(主人公)は神だと崇められるけれど、実際問題非力でマリガン達より弱いしポンコツ。 もしも現実世界に神様が降り立ったら本作の主人公のように非力で無知で優しい人物かも、と想像してしまった。 狂気の沙汰ほど面白いとはいいますがまさにこの作品のことですね、監督の情熱を感じつつ、魅力的で癖になる世界観、世界の命運を委ねられたポンコツの冒険と活躍をこれからも期待して待てます。 ---------------------------------------------------------------------- 劇中セリフより 「あいつらちゃんと天国に行けたかな」 天国が有るかはわからないけれど、死後に行きたい場所の一つとして考えておいてもいいかもですね。
神のアニメーション
まさに神様の映画に出会った感じです この手の映画をストップモーションアニメというそうだが、「アニメーション」は元々生命のないものに生命を宿すという意味だから普通に「アニメ」と呼んでもいいし「アニメ」そのものだと思う テーマが凄いよね…電脳化した未来で肉体を取り戻して行く…電脳化の映画は攻殻機動隊などあるし本も色々出ているが、自分は電脳化した世界など滅びると考えているクチなので、主人公が地下で発する「地下の方が生きている感じがする」というセリフがアイロニーで面白い だいたい電脳化した世界で生殖など必要なのか?という疑問もあるが、普通に考えれば「電脳化した地上」は滅んでおり、地下の人々は地上を神が住む天国と期待して近づくとガッカリするのが定番だと思う なぜそう思うかと言うと、人間は脳から生まれているわけではなく、むしろカラダの機能をコントロールするために脳は後から発生したものと考えているから。多分作者も同じ考えだろう あと、この映画を見てデビットリンチの「イレイザーヘッド」を思い出した。あの不気味な世界と通じるものがあると思うし、タイトルから考えても作者は意識しているのではないか? ストップモーションアニメ?というのは妙なリアリティが存在するが、この映画もしばらく夢に出て来そうな気がする 3部作の2作目が待ち遠しいです
妥協なき作り込みと悪趣味さが抜群!
どうしても最初は、ストップモーション・アニメーションということを意識して観てしまいます。 でも、始まって5分も経つと(大袈裟じゃなく)異様な世界観とキャラクターにグイグイ引き込まれて、エンディングの制作裏の映像が流れるまで、アニメーションであることすら忘れて見入っていました。 監督の妥協なき作り込みと悪趣味さが抜群にミックスされて、どこの世界の何が入ってるか分かんないけど、スゲー美味い一皿に出会ったような衝撃です。 やたらと主人公が酷い目に合うのですが、ダークな世界の中で見事なセンスでユーモア表現に昇華させていて、感情移入させすぎない目線に観客を置くバランス感覚が素晴らしい! ずっと前に観た「9」という(CGだと思うのですが)アニメーション作品にも似ていますが、「まだまだこんなもんじゃないよ!」と言わんばかりのエネルギーが作品に充満しています。 続編があれば必ず観に行きたい!と思える傑作でした。
未知の世界へ
(内容に触れる前に) まずはズゴイの一言です。 アニメで作りそうなものをストップモーションアニメとし、その殆どを1人で作り上げる確固たる自信と忍耐力に感服します。日本でもストップモーションアニメを作れる方が居られて嬉しいです。 未知の世界へ身を投じる主人公の冒険物語です。 主人公の住んでる地上の世界は触れ合わない世界(崩れゆく世界)であるのに反して、地下の世界は触れ合うことが基本になっていることにより、弱肉強食だが「生きる」ことへの渇望を感じられる作品です。 また独特のキャラを作り上げ、ストップモーションアニメというツールを使うことで、キャラクターや世界観を魅力的に表現しています。コマどりすることで何処となく不器用な感じがそれぞれのキャラを際立たせています。
むむむむ
ほぼ1人で長期間に渡り製作したと聞いて興味を覚え、なるべく先入観なしに見たかったので、おおまかなあらすじしか頭に入れずに見た。なので、ラストシーンで「続く」感じにびっくりした。後から公式ページをのぞいたら、3部作にする予定だとか。この一作を撮るのに7年かかったということは、続編も何年かかかるのは間違いないよね。うーん、なんと壮大な計画。
誰かの肉体ではなく、物を動かして撮影するって、すごい手間と時間が必要だ。ただ、全て自分で管理できるから、他人に左右されずに監督のやりたいことができる。そこがこだわりなんだろうな。セットもすごいし、デザインが凝ってる。地下をうごめく生物は、ハダカデバネズミみたい。しかし、顔に丸い玉がふたつあるだけで、見てる方が勝手に表情を想像できるもんだなぁ。人形浄瑠璃や能に通じるものがあるね。
ほとんど音楽はつかないけど、逃げる時にはなぜかダンスミュージック的なノリノリの曲が流れる。エンディングも独特のセンス。クレジットの名前がほとんど堀さん(笑)。セリフがどこの国の言葉でないというのは、どこの国に持って行っても字幕になるということで、ある意味公平というか、一種の強みかもしれない。堀貴秀監督、これからのご活躍を期待してます。
やり遂げるという狂気に似た情熱
良い悪いではなく好き嫌いの類い。 「映画として~」とか「脚本が~」とか「美術が~」とかとかとか。そういうのとは別世界に存在している、何だか魅力的なヤツ。それに久々出会えた嬉しさで、つい笑ってしまうエンドロール(冷静に考えるととんでもなく凄いのだが)の余韻と供に暫くニヤニヤしちゃいました。 でも、アーティスティックな何かを求めて来場する方も多く、そういった方々は「え、っと…??」な空気感を出しつつガタガタしてました。それもまたいとおかし、ですね。 映画自体は終始「Mr.Boo!」的な「不思議惑星キンザザ」なので、真面目になる暇すら与えて貰えませんが(素晴らしいこと)、余韻のその先に思うのは、「独りの情熱が何かを成し遂げる凄さ」に対する敬意でした。但し、その時の脳内BGMはエンドロールの歌ですけどね(爆)。 やー、大好きだなぁ…コレ。
いま見ておけばこの先の5~10年ほどは三部作が出来上がるのを待つという楽しみが人生に付与する
文句なしに傑作! ”1人で作ってるにしては頑張ってるなぁ”なんて考えは冒頭でなくなる。 シンプルにすごいクオリティ。 グロくて暗い作風を予想してたけど、ノリは意外にもアメリカのカートゥーン的なナンセンス・コメディ。 毒もありながらアホなキャラ達がドタバタと騒いでる。自分の好きなノリ。 グロい描写もあるんだけど人形だし痛々しさはない。 目を背けないで見れるグロい世界観。いいですねー。 舞台は地下世界。 本当に地下深くの世界にいるかと錯覚させられるのにぶっ飛ばされた。 ”え?これセットだよね?”ってくらいに上下のサイズ感がすごい。 と同時に洞窟のダンジョン感はセットならでは。 FF7的な印象的な景色がいっぱいでツボ。 序盤は造形に圧倒される。 中盤は世界観にどうノレばいいのかわかりにくいのだけど、それがドキドキにつながってる。 後半は手に汗握る熱い展開。こうくるか! 見事な世界観もありつつのエンターテイメントとして抜群に面白い。 ストーリーは直球であれど、胸が高まったのは根本的な質が高い証し。 全体的に見せ方が上手い。 自分の好きを詰め込んだ世界観。監督がマニアなのをヒシヒシと感じる。 実際に形にしてるからすごいんだよなー。 最初はどう接していいかわからなかったキャラたちもどんどんと愛着が湧いてくる。 ヒロイン(?)のニコとか普通にかわいいと感じる。 あと見た人全員が持つ感想だろうけど3バカは最高っすなー。 SFで退廃的でナンセンス。 ミッドガル(FF7)、AKIRA、攻殻機動隊、ゼノギアス、キューブリック、H・R・ギーガー、Skinny Puppy……ここらへんのキーワードに引っかかる人は絶対に気に入る。 エヴァじゃないけど、いま見ておけばこの先の5~10年ほどは三部作が出来上がるのを待つという楽しみが人生に付与する。見ておくべき!
ひたすら不思議で謎の世界
ひとコマずつ撮影した作品、ということだけしか知らずにとりあえず見てみました。
昔、教育テレビであったクレイアニメというのでしょうか。撮影の労力を考えると、ほんとに好きでなければ作れない作品だなぁ、と感嘆。
表現は、地底の動物がたまに人を一口で体半分をいきなり食べちゃうとかエグい部分はあるんですが、ギリ見れるレベルかな。
地下世界があったらこうなのかな、とか想像しつつ、主人公はアンパンマンのように、頭だけになってもボディーを付けてもらえたら生きていられます。基本的には人間ではあるものの、体とか存在はロボットの感じ?
地下生物達は、だいたい目は退化していて、深海の生物っぽい感じ?
途中で人の??体を並べて何か体の器官を培養?キノコの栽培みたいにしているところはなかなかエグい表現でしたが、
他の生き物からみたら、人間なんてこうやって必要な食べ物を1つの部屋で並べて育ててる怖い生き物なんだろうなぁ、と思わせられました。
署長?の太鼓持ちの部下とか、あくどいことを考えて人を騙そうとするヤツとか、人間世界にいるなぁ、と思わせる人達も居ました。
ただなんというか。。。とにかく不思議で謎の世界を体験してみた、という感じです。謎の世界をちょっと見てみたい方は試しにどうぞ。
ほとんど一人で作ったとは凄い
人間が住めないほど地上が汚染されたため、地下を開発するための労働力として人工生命体マリガンを創造したが、マリガンの反乱で地下を乗っ取られてしまう。1600年後、遺伝子操作で永遠に近い命を手に入れた人類は、その代わり生殖能力を失い絶滅の危機に陥っていた。そこで、地下で独自に進化を遂げたマリガンの調査を行い、人類再生の道を探るという話。 何を言ってるかわからない言葉で会話を構成し、そこに日本語の字幕を入れる作り方は、声優を呼ばなくて済むから賢いと思った。 それで、この作品が面白いかと聞かれれば暗いし汚いしイマイチかな。 ただし、エンドロールにも出るが、原案、絵コンテ、脚本、編集、撮影、演出、照明、アニメーター、デザイン、人形、セット、衣装、映像効果、のほとんどすべてを堀監督が1人で担当したみたいで、そこは凄いと思う。
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