ファーザーのレビュー・感想・評価
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混濁していく認識を描く
舞台を映画化すると、舞台セットを反映させることが多く、それにステージとしての物理的な狭苦しさを感じてしまうこともあるが、本作では映画になることで混乱する様がより効果的描かれている。カメラのパンや編集のカットで、観客も惑わされる。
認証症の人を二人見取ったことがあるが、付き合っているといくつも不思議なことが出てきて、あれはどういうことだったのだろうと思うことがあった。それはつまりそういうことだったのか?と答えになるものがいくつか描かれていた。特に人がわからなくなる様子が興味深かった。
それとイギリス人だと最後まで一人で生きていくことを望むのかと思っていたが、あの状態になると出てくるセリフが聞き馴染みあるもので、同じなんだなと感慨深かった。
アンソニー ホプキンスの存在感
認知症の父と娘とその家族の話であるが、父親から見た現実(と思っている)と、実際の現実。
いくつかの繋がり合うシーンがあるが、それぞれが辻褄が合うようであり、また合わないようでもある。虚構と現実を行ったり来たりしているようでもある。
父親の視点のみで描かれているのではないので、見ている方は混乱してしまう。何が現実なのか。
認知症を扱うドキュメンタリーや映画はあるが、今回は、「映画」としての表現が独特であり、見る者は自らの実体験と照らし合わし、それぞれ感じ方は違うのだろうと思った。
私も同様の経験があるが、この映画はいまいち響いてこなかった。一方で、自分がこの父親の年齢に近づき、このような事に自分がならないとも限らず、複雑な気持ちであった。
自分には難しい作為品
作品の質と言われると、とても上質な作品です。今がどこにあるのか分からず錯覚する感覚を堪能することができると思います。また、他の口コミを観ても分かるかと思いますが、アンソニーホプキンスの演技力には圧倒されます。それだけのために観る価値を感じられる演技力です。
観る人が観ればいい映画なのかもしれませんが、私にとって“いい映画”ではありませんでした。作品のメッセージ性、近い将来自分に起こりうる世界を体験できるような映画ではありました。実際に認知症になってみなければ分からない視点。分からないから“こう見えるんだろう”という予測で映画を作ることはいいと思います。でも、事実が分からないものだからこそ最後にもう少し監督なりの答えを貰えれば、観ている側も腑に落ちて終わることができたんじゃないかと感じました。所々でアンソニー目線ではない、娘アンの視点が交えていますが、時系列はアンソニーの目線で進行していくことが気持ち悪かったです。アンに対して悲観的になる隙を与えないスピード感。感動もしないし、感激もしない。終わった後に観きった達成感もありません。口コミが思いのほかいいものが多く期待して観てしまったせいなのかもしれませんが、この映画を観て第一声に面白かったね。と言うことは無いけれど、観て数日経った今も何か残るものは在ります。
これはホラーですかね?予備知識ゼロで見た方が良い。怪演だとかアカデミー賞とか関係ないないよ。
よく行く映画館がいつの間にか開館しいていた!
殆どんど何の知識なく取り合えず、予約して観てきた。
これはホラーですかね?
ジャケ写を改めて見てみると、こんなに作品の内容と解離してるのも珍しい。
最後の方まで、何となく『顔のない鑑定士』のような話かなと。
でも、ホプキンスはそんなに資産家でも無さそうだしなあ〜。
さあ、薬を飲みましょうと笑顔で皆に言われる度に、実はサスペンスか?このクスリは認知症を遅らせるクスリじゃなく、実は‥。?
正直、怖い。
ホプキンス以外が着ている服のカラーが青だったり、白だったり、オレンジだったり。
娘と名乗る女がまだ青い服を着ていて、時が経ってるように見えて実は同じ時間、同じシチュエーションをグルグル。その繰り返し。
そして、いつになったらチキンがテーブルに乗るのか?
気になりました。
この時系列のグチャグチャ、同じことのグルグル。ホプキンスの台詞や不穏なアリアが頭に響いて、観てると疲れてきます。
でもやはり、一体どういう話なのか?その一点だけでラストまで引っ張って行きます。
確かにホプキンスは時計に強い拘りがあったり、認知症なんだろうなと私も感じる。
認知症の人と関わっている人達から見た認知症の人の頭の中は人間がこんなふうに、ホラーサスペンスみたいに見えたり、施設がまるで刑務所に見えたり、疑心暗鬼になったり、暴力を振るわれたり、怖かったりするのかも知れないと【想像】して描いた作品なのでしょう。
いや、けど、もしかしたら解らない。実は『本当に』あの夫と名乗っていた男に何度も殴られて恐怖を感じたり、暴言があったり、娘に首を締められたり、したのかも知れない。
そこは認知症の人が決して治らないからこそ、永遠に解らないわけで。
で、認知症の人の言うことは誰も信じてはくれない。誰も信じてくれないと言う恐怖も、気付かれないように描いている。
オレンジ色の服を序盤に着ていた介護人がラストにまた出てきます。
そしてチラッと部屋に来た例の男の微笑みも。
怖い。
若い介護人の娘=亡くなったルーシー
中年の介護人=お母さん
人間はとことん怖い目に合うと過去や現在、自分を無条件に愛してくれた人に助けて欲しくなるものなのかもしれない。
ホプキンスさま、最高齢アカデミー賞おめでとうございます。 何ならイーストウッドにとって欲しいよ。さらに記録更新。ギネスか?
けどホプキンスって、ずーっと昔から何故かいつも年寄りのイメージがあります。何でかな?
久しぶりにちょっとスカーッとするヒューマンドラマか、『ザ・スイッチ』みたいなぶっ飛んだ?映画を観たかった私ですが‥。
たまには変化球も良いかもね。
認知症疑似体験
なるほど、、なにこれどういうこと?わけわからん。あっ、わけわからなくて正解だったのか、、という映画。これが認知症の現実なのだと思うと非常に怖いし、これがもし自分の親に、、と思ったら耐えがたい。。
アンソニーホプキンスは最高でした。カッコいいしかわいいしチャーミングだしせつない。さすがすぎますね。
高い演技力、計算された脚本・演出
アンソニー・ホプキンスの演技もさることながら、何よりも脚本が素晴らしい!
少ない出演者とほぼ室内だけで展開される本作は、ホプキンスの一人芝居のようであり、まるでワンカットで撮られた映画であるような錯覚に陥ります。老人が部屋を出入りするだけで観客も虚構と現実の歪んだ時間に引きずり込まれ、老人の脳内を疑似体験させられてしまう見事な脚本と演出。衣装一つにも計算された仕掛けが施され、特に娘の着る鮮やかな青色の服が効果的だったなと思いました。
故・橋本忍の著書の中に「脚本は映画の設計図」という記載がありましたが、まさにこの様な映画のことを言うのでしょう。
観客は混乱するが、決して難解で退屈な映画ではありません。ラストではホームに入所させたばかりの我が母を思い、涙が止まりませんでした。
あなたは誰?ここは何処?私は誰?
記憶の崩壊にさまよう男の話
なんて怖くて恐ろしい話なのか…
予告も前知識も入れずに、ただアンソニー・ホプキンスが賞を取った作品って事だけ知ってたので鑑賞してみた。
心がズンと重くなりました。
最初は頑固な爺さんの話かと思ってましたが次第に違和感が生まれ、徐々に物語の全貌がわかり始めてくると怖くなってくる。
痴呆症?アルツハイマー?病状はわからないけれど、自分の老後にこれが待ってると思うと気が滅入る。
自分じゃなくても、親や家族がこうなった時にかならずこの映画を思いだすんだろうな~。
それにしてもこんな世界で生きていくのは辛すぎる。
アンソニーを通して追体験するこの映画はそんじょそこらのホラー映画より格段に怖い。
自分の城(家)で知らない誰かが生活してる、娘の顔も朧気だし時間もわからない。
大事な腕時計はいつもどこかにいってしまうし、記憶の迷子がここまで心細くて不安でやるせないなんて、救いがなさすぎる。
そんでもってフィクションだけれどフィクションじゃないのがつらい。
物語もさることながら、主演のアンソニーも娘のオリビア・コールマンの演技も素晴らしすぎて本物以上のリアリティを漂わせている。
私は幸いなことにこのような状態を経験したことが無いけれど、未来の不安を掻き立てられた。
身内が介護施設関係の職なので今度、しっかり話を聞いてみようと思う。
多分、老人ホームとか介護施設では日常なんだろうけれど、知らない自分からしたら壮絶な現場なんたろうな。
いや知らないわけではない、似たような映画もTV番組も見たことあるし、知識としては知っている、でも無意識にフィルターを通して見ていたし、直視してこなかった。
劇場と言う直視せざるを得ない状況でのこの体験は衝撃といやな気分とを私に流し込んだ。
私の友人は父親が若年性アルツハンマーを患い亡くなった。
詳しくは聞いてないし聞けそうにもないけれど、いつも明るいあの友人も、人知れず大変な苦労をしていたんだなと思うと、胸が苦しくなった。
救いも希望も無い話だけれど、直視せねばならない現実がこの作品に有る。
知らない世界を垣間見るってわくわくやどきどきがあるもんだけど、こんな世界は知りたくなったし知らないでいられたらそれほど幸せなことはないだろうな。
もしも神様がいるのならなぜこんな事をするのか聞いてみたい。
救いはないのですか?
なぜこんな意地悪をするんですか?
なんてことを思いながら帰りました
とりあえず幸せな今を大事にしたいし、感謝はするけれど、人生のゴール付近にこんな事があるならは、どうすればいいのだろうか。
不安の残る作品です。
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劇中セリフより
「葉がすべて落ちていく」
家族も家も何もわからない、ただ帰りたい。
お母さんに甘えていられたあの頃に…。
父の視点で描く異色作
認知症になった父の記憶を中心に描いたヒューマンドラマ。認知症に関する作品であれば介護する家族の視点で描く作品が多く一般的。しかし、この作品は認知症になった本人の視点で描いている点が何とも斬新的で素晴らしい異色作。認知症の恐怖をまざまざとと見せつけられた。
そして、何と言っても主演を演じたアンソニー・ホプキンスにの演技力に尽きる。アカデミー主演男優賞も当然の結果でしょう。
2021-75
自分とはほど遠いテーマと思われている方や現実味のない方でもご覧にな...
自分とはほど遠いテーマと思われている方や現実味のない方でもご覧になってみて下さい。
アンソニーの視点になって狼狽し考えさせられる作品です。
泣ける、感動できる映画とは違う
この2時間を一言で言うならば、1800円払ってただイライラさせられ続けた感じです。
名作を予感させる簡潔なタイトルと、想像だけで泣かされそうなポスター画像、極め付けは「アカデミー賞最有力」というアオリに釣られ見に行きました。
序盤は爺さんが主人公のループ物を見せられている感じ。
同じセリフ、同じような動作を何度も何度も約1時間以上に渡り見せられ、心底イライラしました。
認知症のえぐさ、介護の辛さがどれほどなのかを伝えたかったのでしょうが、それがとにかくクドい。
爺さん役、アンソニー・ホプキンス(大好き)の名演技が更に苛立ちを加速させます。
感動して泣いてスッキリしたいという安直な考えで見に行きましたが、アテが外れてしまいました。
金を払って延々と認知症の爺さんの奇行を見せられている自分が情けなくなってきて、違う意味で涙が出てきました。
役者陣の演技とリアリティ、簡潔で分かりやすい翻訳という点では文句無しですが、肝心の起承転結にもやっとしました。
今までで1番退屈で不快な映画だと思ってしまいました。
上映館が少ない理由がわかりました。
ただもう一度言いますがすごくリアルなので、これから介護をする方や、認知症についての見聞を広めたい方などにはいい教材になるのではないでしょうか。
認知症を疑似体験し酔う新感覚の映画
時間軸と人物関係が入れ違い、観ている方も何が真実なのか分からなくなってしまう。
記憶に迷うシーンはBGMも相まって(羊たちの沈黙なアンソニー・ホプキンスだからなおさら笑)まるでホラーのよう。でもそれほど認知症とは怖い病気なのだろう。それを映像体験で見事に表現している。
そしてなんと言っても、アンソニー・ホプキンスの圧倒的な演技力。アカデミー賞主演男優賞は文句なしだ。
病で記憶や感情がチグハグなのに一貫した芝居。認知症の父を生きていた。
脇を固める俳優たちもそんな彼を見る目の演技が素晴らしい。何も語らなくてもお互いの関係やいたたまれない気持ちが伝わってくる。
生きていくとはなんなのかを考えずにはいられない。人生100年時代、長生きすることが本当に幸せなのか。
健康寿命が伸びることは喜ばしいことだが、長かれ短かれ人生をどう全うしたいかが大事。
そんな命と家族について見つめ直させてくれる珠玉の名作。
いつの間にか本人目線になっていきました。
『よく分からなくなる』と言われていた作品なので、最初から気合いを入れて観ていましたが、やはり前半『?』となっていたけど、気がつけば アンソニー=自分 になっていました。
辛かったです。
差し伸べた手。
『寄り添う』って、こういうことなんだと分かりました。
認知症の人はこんなふうに日常が見えているのだとしたら気が狂いそうに...
認知症の人はこんなふうに日常が見えているのだとしたら気が狂いそうになるように感じた。
実際映像を観ていてもどの場面が現実で、どの場面が妄想なのかわからない。
何度か観たらわかるのかもしれないけど、実際の生活は何度も観直すとかできないし。
自分的には親というのは良い意味で絶対的な人なので、あんな風に弱々しい姿を見るのは本当に辛い。
(父が晩年の祖母の病室に入りたがらなかったというのが理解できる。)
上映中に鼻を啜る音がそこかしこで聞こえたが、男性と思われる音も聞こえた。
きっとみんな自分の親や祖父(母)と重ねているのかな?と思った。
アンソニー・ホプキンスはもちろん、オリビア・コールマンの名演も素晴らしい一作。
頑固で優雅でユーモアを欠かさない闊達な老人。やはりアンソニー・ホプキンスは名優だなー、と思いながら観ていたけど、結末近くの彼の演技は事前の想定をはるかに超えていました。これこそまさに名演。
本作はアカデミー主演男優賞を受賞したアンソニー・ホプキンスの演技に注目が集まりがちですが、美術もそれにひけを取らない出色のできばえです。例えばカラーコントロールの見事さは一目で理解できるほどです。それぞれの場面には赤、緑、そして青といった基調色があり、それが壁紙や家具、衣裳といった形で入念に配置されています。これらの色は交錯する時間軸、事実と虚構の境界線を観客が判断する手掛かりとなる一方で、登場人物の姿や立場、彼らが語る説明との齟齬を際立たせる要素ともなっていて、観客がアンソニーの認知状態を客観的に理解する余地を与えません。場面の雰囲気や登場人物の心情と同期していた『ラ・ラ・ランド』(2016)のカラーコントロールを、舞台装置としてさらに洗練させた印象です。もちろん色彩だけでなく衣裳、内装など、それぞれが非常に豪華な作りであるため、画面を観察するだけでも十分作品を堪能することができます。
認知症を患ったアンソニーの視点で物語世界を観ていくため、作中では時間軸や場面のねじれ、跳躍が頻繁に生じ、そのたびに観客もアンソニーと同様に混乱し、不安に陥ります。しかし原作の舞台劇の作者でもあるフローリアン・ゼレール監督の意図は、単に観客に認知症の疑似体験を強いることを目的としている訳ではないようです。監督の演出は、観客の心情をアンソニーのそれと同期させて、決して引き離すようなことはしていません。それは例えば、彼が時折口にする姿を見せない娘と、周囲の人物からは徘徊としか見えないような行動の結び付きを示した描写に現れています。展開そのものはそれほど予想外ではないとしても、その表現の仕方は見事としか言いようがありませんでした。結末の描写と併せて、ここはゼレール監督の演出が光っています。
『アンモナイトの目覚め』のケイト・ウィンスレットと同様、本作のオリビア・コールマンも微細な表情の演技が素晴らしく、彼女の(現実の?)行動に見事な説得力を与えています。こちらも名演!
アンソニーホプキンスの演技を満喫
アンソニーホプキンスの演技を楽しむ映画だ。
彼の演技から認知の歪みの怖さ悲しさそして可笑しさも伝わってくる。
更に凄いのが、この映画はシリアスでありながら、スリラーでもあり、コメディーでさえある。結果的に認知の歪みをエンタテインメントととして楽しめるようになっている。
観ましょう。映画館で。
ただ、家に知らない人がいる!から始めたほうがインパクトがあって良かったと思った。
思わず唸りたくなる凄さ!
鑑賞してから約1週間経ちますがまだ衝撃を引きずっています。
とにかく凄いの一言。認知症や介護を描いたかなり暗めの物語、と想像していましたが全然違いました。
まず構成、脚本がお見事!ある意味ミステリー仕立てになっていますのでできれば何の予備知識も入れずに観てアンソニーと共に混乱しちゃってください。
(ここはどこ?あなたは誰??)状態に陥ってしまいましょう。
そして主演のアンソニー・ホプキンスの圧巻の演技よ!
アカデミー賞の主演男優賞は納得です。あの時(え、チャドウィックじゃないの!?)ってなって本当にごめんなさい。
頑固だったり訳分からないこと言ったりお茶目だったり超はしゃいだり。誰もがまるであの人みたいだ、と身近な老人の姿を思い出して観ていたのでは?
80代であれだけの台詞を覚えてあんなに動いて演技して、ほんと凄いよアンソニー。うちの両親は2人とも70代で逝っちゃったからなぁ。
映画の構成が抜群に面白いし私なら作品賞もファーザーだったな。
2021年暫定マイベスト1です。
印象的だった壁や服の色「青」の謎を解くためにもう一度じっくり観たい作品。
これから観ようとする人は、全てのレビューや解説を先に見ちゃだめ
この映画を観ようとする人は、事前にどんな映画か、解説やチラシを読んで興味を持って観に行くんだろうなぁ。地味な内容で、何かのはずみで行くような映画ではないので、このジャンルの映画を観てみたいと思った人だけが行くんだろうなぁ。
でも、すべてのレビューやここの映画解説を読まずに、何を扱っているか知らずに観ると、映画の最初の方は???のはず。理解不能のはず。その方が楽しめるし、主人公に同化できる。で、徐々に分かる、なぜ???だったかの種明かしで、映画の構成にまだそんな手が残っていたのかと驚くと思う。残念ながら、映画解説自体がそのネタを書いてしまってるので、早々に想像がついてしまった。ま、驚かせることが監督の意図じゃなく、その哀しさを示したかったのだろうけど。でも、少なくとも最初の方ではアンソニーを体験できるのに。
ところで、役名や生年月日を役者の実際と同じにするというのは、誰の発案だろう。役と役者は一体化で撮影するためのアイデアかな。だったら、観客も・・・。
ただただ怖かった
痴呆症当事者視点の場面が、ただただ怖かった。
老母がちょうど痴呆症の入口にさしかかっており、私も苛々することが多くなった。しかし、あんな恐怖の世界で生きていることにショックを受けた。当事者が怒ったり泣いたりするのは当然だと思った。
なかなか難しいときもあるが、母には、できるかぎり寄り添うようにしたいと感じた。
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