竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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ひどく退屈
冒頭、若干既視感()のあるものだったがそれなりに盛り上がりを感じる事ができた。
世界観を説明されながら、群衆の中央で歌う歌姫。賑やかな画面が楽曲と合わさって期待値が高まる。
しかし、ここがピークだった。
Uから切り替わると布団の中からそばかすの少女がマイクを持って出てくる。
いや、仮に仮想現実の世界だったとしてもそんな状態であの音響にはならないだろうと。
(この後を考えると)どうでもいい、ツッコミを入れた時点で期待値はやや下がり。
(これに留まらず技術と世界観的な噛み合わなさは随所に見られた)
そこからは本当にひどかった。
一言で言うなら、退屈。
話が冗長で、シーンの切り方や間がひたすら悪く、あくびを噛み殺すのに必死だった。
時系列の説明も下手で、「すず」が「ベル」として認められていく過程もカタルシスが薄すぎる。
美女と野獣の唐突なパロディーには居心地の悪さすら感じた。
そもそもそれを入れる必然性すらない。なんなら入れたことによって、彼のベルへの感情とすずからの彼への感情に決定的な温度差を生んでしまっている。
龍が忌み嫌われ追われる展開にも説得力は薄く、アンベイルの設定にも無理を感じる。
現実パートでは掘り込みの足りないわき役の心底どうでもいい上に、くすりとも笑えない恋愛模様が本当に無駄な尺を使って描かれたり、すべてを知ってましたという気持ちの悪いおばさん連中の、いつの間にと思えるような友情ごっこも見せられる。
終盤の展開は噴飯もので、アンベイルしたのにわざわざベルに戻ったり、(散々言われてるが)未成年の少女を一人で虐待をしているであろう成人男性の元に送り出すなど、真剣に作品とその場面が持つ意味について考察したのかと問いたくなる場面が続く。
あの場面はおばさん連中も一緒に行くが、手分けして探す中で、すずだけがたどり着けた、という展開でもなんら問題はないのに、そうしていない所に監督の脚本力のなさを痛感した。
以前から細田守監督の脚本に関しては賛よりも否という感想を抱くことが多かったが、ここに来ていよいよ彼が脚本を手掛ける事に対する期待値は最底辺についた。
本心を言うと、二度と脚本はしないで欲しい。センスがない、テンポが悪い、気持ち悪い、自己完結し過ぎ、そして退屈。
特に脚本を細田守本人のみが手掛けるようになってからは酷さが目立つ。
今回の映画も脚本が違えばもっと別の評価をできたと思う。
現に、劇中歌は声優と言うか歌手の中村佳穂さんの歌声もあり実に魅力的だった。
また、場面場面では悪くないと思える演出も多少見られた。
アンベイルという自己犠牲を経る事によって母親が自分を置いてまで他の子供を助けた、というトラウマを理解し克服する場面など、言外にそれを描く手腕は確かであり、評価したい。
しかし、鑑賞時間の大半が退屈と感じられてしまった事は事実で、それを鑑みても私はこの作品を評価する事はできない。
各キャラの行動やストーリーの繋がりがひどい
【鮮烈な歌と映像‼︎2021年秋の映画館で観ること必須映画】
内容の辻褄を細かく考えると、「あれっ?」となるので割愛。2時間ぽっきりの映画の中で、細かく描写•説明するとただの解説映像となってしまうから、これはこれでアリという前提で話を進める。
まず、この映画を総括すると、音楽、映像、映画のテーマ設定が秀逸だということだ。
①音楽と映像が綺麗
特に、ベル役の中村佳穂さんの透明感と迫力のある声が映像とマッチしていた。よくこの歌手を見つけてきたなというレベル。映画というよりも、むしろベルのLIVE映像を映画館で見ているようだった。また、映像そのものを切り取っても、細田守監督がこれまでアニメーション映画制作の中で培ってきたノウハウかふんだんに練り込まれていたのだと感じた。まるで、アニメーション映画という美術作品を鑑賞しているかのようだった。
②現実で多くの人が抱える家族の課題に言及
家族の中の自分と学校の自分。インターネットの自分と現実の自分。どちらも本当の自分だけれど、同じ人物とは思えないこともしばしばある。そんな誰しもが抱える2面性を的確に表現している。本当の自分とは何かという葛藤に関しては、平野啓一郎さんの新書『私とは何かー「個人」から「分人」へ』を参考にすると考えがまとまるかもしれない。
あぁ、この部分について観た人と語りたい。
③正義の対立をどう乗り越えるか
正義に対立するのは別の正義というように、本当に正しさを求めて対立する構造にどのように立ち向かうのかがこの映画の歌には隠されている気がする。
内容について
正直なところ、内容だけを評価したらスコアは2とかになるだろう。というのも、飛躍しすぎているところや、いくらなんでも…と思うことがあったからだ。本作は、音楽と映像を楽しめる映画館で鑑賞したからこそ、評価を3.6とした。『竜とそばかすの姫』のように映像と音楽で見せる映画は、テレビで見た時の印象と映画館で見た時の印象が異なることはよくある。今回は映画館による映像と音楽の勝利といったところか。
全体的に微妙
キャラの人数と描きたいことが多すぎて手に余ってる感がすごかった。
メインのストーリーになるはずの忍や恵との話すら全然掘り下げられてなかった。
なんか始終設定やプロットを説明されてる感。感情移入できてないままキャラや展開が感動させようとしてくるから違和感がすごい。クライマックスも最後もなんだこれとしか感じなかった。
ネット世界ではCGアニメになるんだけど、悪くはないんだけど良いとも思わなかった。
元ディズニーのスタッフを雇ったせいか、あえてオマージュしてるのか竜とベルの話はモロ美女と野獣。
そのオマージュがいい風にはたらいてたら良いんだけど、なんか取ってつけた感じが…。
竜の吠え方やベルへの詰め寄り方も野獣そのまんま。オマージュ自体が取ってつけた感に見えるから、その辺もオマージュというかパクリに見えてしまう。
自分は映画をみたら基本的にパンフレットを買う派なんだけど、この映画は迷って結局買わなかった。
ウォーゲーム、サマーウォーズや時かけは好きなのでそのレベルを期待するんだけど、最近の細田守作品は自分にはハマらないな…。
正義が暴走する。正義とは何だろうか。ネットリンチの恐ろしさ。
竜の正体とは。意外な人物だった。前半は、竜の正体は誰だろうかといろいと考えさせられた。でも、50億人の中から探し出すのは困難。前半は、主人公の少女、鈴の悩みやトラウマが描写されていて少し退屈だったが、作画が美しい。ネット世界とリアルでは絵柄が違う。ネットの世界はピクサーぽいがこれはこれで良いと思うし、リアルな世界は実写ではないかと思わせるような美しさ。
で、ネットの世界で悪者にされた竜を叩くアバターたち。正義が暴走すると恐ろしいと痛感しました。竜の正体は意外な人物だった。後半は目が釘付け。正義が人を傷つけると思いました。
正義のヒーローみたいなキャラが、悪役見たいです。あまりいろいろ書くとネタバレになってしまうが、リアル世界のパートと「U」というネット世界の描写が美しく描かれているのが目に焼き付き釘付けでした。
前半が冗長すぎて退屈なので、眠くなったですが、後半部分が見どころです。
正真正銘の芸術作品!!
ようやく観ることができました。素晴らしかった。すごかった。
僕はほとんど日本のアニメ映画は観ないのですが、役所広司など声優陣が豪華なこともあり、鑑賞した次第です。
「いやぁ~、日本のアニメーションはここまで来ているのか!」と驚きました。想像を超えていました。
圧倒的な映像美、圧倒的な音楽。それだけでも、この作品を観る価値があったと感じました。
肝心の主人公の声が誰か知らずに観たのですが、エンドロールで中村佳穂とわかって納得。やっぱり抜群の歌唱力ですね。
そして、仏教やキリスト教の思想を反映したとも思われる、慈悲に満ち、善に根ざしたストーリー。グッと来ました。
ネット社会に対する危惧も描かれていて、それにも共感したり、考えさせられたりした。
本作は、「現実世界」と「仮想空間」、「静」と「動」、「善」と「悪」、「生」と「死」、「愛」と「憎」、「美」と「醜」、「悲しみ」と「喜び」、「自然」と「人工」、「田舎」と「都会」……などなど、様々な対比によって構成されています。
たしかに少々詰め込みすぎ、「お腹いっぱい」感はあったし、多少のツッコミどころもあるかもしれません。
でも、全体的に見るとそんなことはほとんど気にならなかった。
第一あまり理詰めで組み立てていくと物語がかたく窮屈になるのではないでしょうか。
それに、我々鑑賞者もあれこれと粗探しをするのは、野暮というものかもしれませんね。おとぎ話なんだから。
この映画で監督がいちばん描きたかったことは「現実世界で奮闘することの大切さ」だと思うのですが(僕はそう解釈したのですが、違うのかなぁ。違ってもまあいいや)、そのメッセージにも胸が熱くなりました。けっきょく最後は現実世界で勝負するしかないんだよ、と。
あと、これもエンドロールを見て知ったことですが、常田大希がテーマ曲を作ったのですね。これにも納得。やっぱり才能あるな~。
衣装も素敵だなと思っていたら、森永邦彦が参加していたのか。この起用もすごい。
とにかく、観てよかった。
現代でしか創れない、日本でしか創れない、映画でしか創れない、アニメーションでしか創れない大作。
世界のどこに出しても恥ずかしくない、正真正銘の芸術作品です!!
スタッフの制作者魂、職人魂、気合、気迫がビンビン伝わって来る、胸おどり、こころ震える映画体験でした。
追記
この作品は絶対に映画館で観るべきですね!
大画面で、大音量で♫
音楽と映像が素晴らしかったです!
歌と映像めっちゃいい!
煮えきらない…
大枠として「サマーウォーズ」の精神的続編であり実際舞台設定もそれを踏襲してる箇所が散見されました。
具体的には「メタバース(今作では『U』と呼ばれる)と現実世界を往復し双方に影響を与える」点ですが今回流石に全てのアバターがロックアウトされクラッカーによって仕掛けられたRSA暗号をかわいい男子高生が計算力で解いたり自立式AIが軍事衛星を降下させたり…みたいな展開はありません。
その代わり、高知在住の地味子がお歌で殴ります。ただし彼女は当初人前で歌えない引っ込み思案です。そう、基本的には現実の学生生活や日常で全く冴えない彼女が「U」に生まれ落ちた「Belle」というバーチャル歌手として活躍する地味子こと鈴の成長譚なのです。
物語では早い段階で鈴の母親が彼女が幼い頃に溺死してしまった事が明示され、その結果残された父親とも家庭内別居みたいな感じでほぼ口を利かなくなってしまいます。
それまでは親子で仲良くGarageBandで曲作ってたのに(因みにこの作品で出てくるDAWは一貫してiOS/macOS用のGarageBandです。監督の趣味でしょうか?)。
鬱々と過ごしていた彼女を見かねて友人のヒロちゃん(細田守作品最高の眼鏡っ娘!)に「U」を教えてもらいアカウントを作成し本格的に話が動きます。
妬みやゴシップに晒されつつも歌唱力のみで「U」でのPROPSを上げる鈴/Belleの前に突如現れる「竜」とそれを追う追手の自警団っぽい正義狂人(タイバニみたくスポンサーが付いてる)。当然彼にも中の人はいるのですが、後半で正体が明らかになった途端に思わず吹き出しそうになりました。理由は後述します。
何か良くわかんねぇ自警団っぽい正義狂人達に目を付けられつつも「竜」との逢瀬を繰り返す鈴/Belle。因みに彼女も一度正義狂人のリーダーに囚われ「竜の居場所を吐かんと『外道照身霊波光線(忘れたので仮名)』でわれの素性を『U』全てに全公開させるきな😡(大意)」と脅してきますが竜の配下のAI妖精たちに助けられます。このAI妖精たち、何気に人間入りアバターより戦闘力高いです。
その後紆余曲折あって「竜」の中の人の中学生(「おおかみこどもの雨と雪」の雨くんっぽい陰のある子)とその弟(視線が定まらない業病を患ってるっぽい子)の存在を知る鈴/Belle。コンタクトを取るもどうやら兄弟揃って父親に折檻 a.k.a. 虐待を受けネットを介してSOSを発し来る人全てに空疎な言葉しか投げかけられておらず人間不信に。
だが、どうしても助けたいと願う鈴に幼馴染みのしのぶから投げかけられた言葉は「アバター捨てて『U』でいっちょカマしてこい(大意)」といったヒロちゃん憤死ものの提案。
それを呑んで正義狂人の「外道照身霊波光線」をわざと浴び、鈴の姿で歌い上げ「竜」の中の人の信頼を勝ち取ることに成功。その場に居合わせた大人たちと兄弟救出作戦を立てるも調査の結果神奈川県某所に在住する事が判明し時間的に高知発の飛行機も出てないので、鈴単身で夜行バスに乗り凸を試みる事に。
果たして鈴の、「竜」の中の人兄弟の運命は!?
…ざっと、こんな話でした。
まず、細田守監督作品中最も暴力表現含むセンシティブな表現が多い様に感じました(嘔吐とか)。
あと意図的に描いてるとは思いますが、自警団面した正義狂人含む「U」民の態度が現実の「インターネット民」の戯画化なのでしょうが、総じて悪め。
それと、ぶっちゃけ「外道照身霊波光線」浴びて鈴の姿で歌うシーンが冗長で寝落ちしそうになりました。
てか、そもそも舞台を高知県にする必然性、距離感の演出以外にありますかね? 物語の大半はメタバース上で展開されてるし、単なる尺稼ぎじゃね?
キャラ造形について一点。
鈴ちゃん、もしかして細田守監督の投影(女体化?)じゃね? お相手が何とも都合のいい事に「ケモノ兼ショタ」ですし。
「未来のミライ」よりかは比較的分かりやすくなってますが、そう来ましたか…と吹き出しそうになりました。
色々書いて来ましたが腑に落ちる箇所以上よりどうにもスッキリしない箇所が多く、だがそれを確認する為にヒロちゃんを意識しつつ何度も観たいか? と聞かれると…ちょっとそこまでして、みたいな感じに。
何か煮え切らない感想になりましたが以上です、編集長。
歌に中毒性がある
ストーリーはサマーウォーズ+美女と野獣って感じ
絵はおおかみこどもの雨と雪にディズニーのヒロイン足した感じ
歌は「歌よ導き」に関しては宇多田ヒカルって感じでした。
内容的には物足りない感じに思えましたが映像が良かったのか感動しました。
映像も音楽も素敵でした
ストーリーがうーん…
けして悪かったわけではないんですけどあまり頭に入ってきませんでした。多分私が映像と音楽にもってかれてるのかもしれません。
ですが「すず」の全てをさらけ出せるまでに強くたくましくなっていく、そして強い意思と行動力は賛否あるかもしれませんが素晴らしかったです。
監督は納得して世に送ったのだろうか?
『時をかける少女』『サマーウォーズ』が大好きです。これからも何回も観ると思います。
細田監督作品をいつも期待いっぱいで観てきました。しかし今回は…
監督はほんとうにこれがいまのベスト、いま自分のしたいことを詰めこんだ最高の作品と、心から思っているのでしょうか。称賛しているクリエイターの方たちはほんとの本音なのでしょうか?
参加した声優さんたちの「実際に作品を観て感動した!」というコメントもありましたが、遅ればせながら最終的に自分で確かめるために劇場へ。
絵も背景もCGも音楽も音響もじゅうぶんすばらしかったし、胸躍りました。
声優さんの演技もよかったと感じます。
ですが、脚本と筋が、とくに後半になって違和感と不整合感が強く、ひとつの物語世界として、自分にとってはよい作品と言えませんでした。残念です。
言葉というものの重要性、大切さをあらためて感じました。
仲間は宝物!
「美女と野獣」を連想させる展開。母の死で歌えなくなった主人公・すずは、仮想世界「U(ユー)」で別人になる。友人たちの力添えを得て、仮想世界で知り合った竜を救うために決心する。ラスト付近で葛藤する“すず”、そして朗々と歌いあげる姿に感涙! “すず(内藤鈴)/ベル”役・中村佳穂の歌が素晴らしい。物語舞台の高知県「仁淀川と鏡川」が美しい。仲間は宝物!
映像も美しく、壮大な世界観が心地良い
映像美、電脳世界の壮大でイマジネーションに溢れた世界観が綺麗に表現されていて心地よかった。
様々考えさせられることがあったが、
自分の印象に残っているのは2点。
1つ目が、主人公 鈴のお父さん。
若くして妻を亡くしたお父さん。
鈴同様、様々な葛藤や感情の揺れ動きがあったのだと思う。
物語終盤、チャットアプリでの鈴とのやり取りで
“お母さんのような優しさを持った子に育ってくれた。”
という意味合いの短文を鈴に送っていた。
しかし鈴の優しさはきっとお母さんから
学んだものだけではないのだろう。
母を亡くし、傷心のあまり家の中で
上手く振る舞えなくなってしまった鈴を
毎日気にかけつつ、過度な干渉はせず
見守り続けたお父さん。
そんなお父さんから学んだ優しさもやはり
鈴の優しさに含まれているのだと思う。
そんなお父さんには作中通して
大きくスポットライトが当てられる場面は無い。
竜の城内、竜の部屋に顔面部分が見えない?女性の写真が
おおきな額縁に入れて飾ってあることで、
竜の正体は妻を亡くし、心に傷を負ったお父さん?
と想起させる演出があったり、
竜(恵くん)が同じく妻を亡くした(離別した?)父親から虐待を受けていたり。
お父さんも1歩間違えばそのようになっていた、
つまり鈴が竜のような境遇になっていたのかもしれないし、
そうなり得る相応の心の傷があったのだろう、
と間接的にお父さんの苦悩を連想させるような
描かれ方をされている。
秀逸なキャラクターの表現だと思う。
もう一点が、現代社会への皮肉。
SNSが発達した今、個人が匿名で容易く
ネット上に存在、発言することが出来る。
それに加えて、以前より物事が伝達するスピードや範囲が
格段に広がったこともあって、
結果、人の一面のみを見て批判が集中することが多くなっているように感じる。
竜はまさにそうで、Uの社会では後半
犯人探し、身元特定に躍起になる人、
興味本意でそれを肯定する人々に溢れる。
映画を見ればわかる通り、Uの中での竜は
あくまで恵くんの一面であり、
それ以外にも弟思いなお兄ちゃん、など
他にも様々な“面”がある。人間皆そうだ。
勿論、どれだけ現実世界でひどい仕打ちを受けていようが
U内で働いた悪事がチャラになるわけではない。
ただ、罪を犯した一面だけをみんなで
寄ってたかって叩く。そんな社会は窮屈で嫌だ。
自分自身も気軽につぶやくことが出来る今、
無意識にでも他人を傷つけているかもしれないし、
人を追い詰めることに加担しているかもしれない。
人の全てを知るのは容易ではない。
それでも、みんななにかしら悩みを抱えて生きている、
と想像をはたらかせ、“まず相手を理解しようとする”
ことからはじめないとな、と鈴の姿勢からも
学ばせてもらいました。
ある意味、劇場で観るのがオススメではある
映像と音楽だけ楽しめる
映像は本当に素晴らしい!Uの世界を描く3DCGシーンも、現実世界を描く2Dシーンも、両方とも本当に高いクオリティでした。
特に3Dシーンは目を張るシーンが沢山ありました。幻想的で煌びやかで、そして音楽と合わさった演出が素晴らしかった。
しかしシナリオが自分には合わなかった。要素が多すぎたんですかね、なんか掘り下げが足りなくて基本的に感情移入しにくかった。
主題はすずの心の成長で軸が母親の死を含めてすずが家族と向き合うこと、そのきっかけがUで歌うこと、までは良いと思うんです。ただUで出会った人を救うって話が出てきちゃったのが話の収拾を難しくしちゃった感じ。
歌を通じてすずが成長する話か、SNSを通じて人を救えるかという話か、どっちかに絞ってくれた方が自分の好みだったかな。
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