劇場公開日 2021年8月20日

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ドライブ・マイ・カーのレビュー・感想・評価

全796件中、141~160件目を表示

3.5I've found a driver, and that's a start. Beep,beep,beep,beep,yeah…

2022年6月30日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

幸せ

喪失を抱えた演出家・家福悠介が、女性ドライバー・渡利みさきとの出会いを通して自らの心の深層に向き合ってゆくというヒューマン・ドラマ。

監督/脚本は『寝ても覚めても』『スパイの妻』(脚本)の、オスカー監督・濱口竜介。

主人公である俳優兼舞台演出家、家福悠介を演じるのは『風立ちぬ』『クリーピー 偽りの隣人』の西島秀俊。
家福の専属ドライバー、渡利みさきを演じるのは『悪の教典』『天気の子』(主題歌)の、歌手としても活躍する三浦透子。
家福が演出する舞台の出演者、高槻耕史を演じるのは『告白』『銀魂』シリーズの岡田将生。

👑受賞歴👑
第94回 アカデミー賞…国際長編映画賞✨
第79回 ゴールデングローブ賞…外国語映画賞✨
第74回 カンヌ国際映画祭…脚本賞✨
第87回 ニューヨーク映画批評家協会賞…作品賞✨
第47回 ロサンゼルス映画批評家協会賞…作品賞/脚本賞💫✨
第37回 インディペンデント・スピリット賞…外国映画賞✨
第75回 英国アカデミー賞…外国語映画賞✨
第45回 日本アカデミー賞…最優秀作品賞/最優秀脚本賞/最優秀監督賞🌈💫✨
第13回 TAMA映画賞…最優秀作品賞✨

Beep,beep,beep,beep,yeah!
という訳で、2021年度邦画界最大の話題作を鑑賞しました〜👏

原作は村上春樹の短編集『女のいない男たち』に収録されている同名短編。
この短編集に収録されている作品は、「愛した(一度は強く結びついていた)女性を喪失した男の物語」という点において共通性がある。一種の連作小説と言っても良いかも知れない。

「ドライブ・マイ・カー」自体は80ページ程の短い小説であり、これを3時間の映画として描くなんて不可能だろっ!?と思っていた。
しかし濱口竜介監督は『女の〜』に収録されている「ドライブ・マイ・カー」を含む全6作品を解体・融合し、更にそこに村上春樹の代表作『羊をめぐる冒険』の要素を加えることにより、全く新しい一つの物語を生み出した。

じつはワタクシ、大学の卒論に選んだ題材が村上春樹のデビュー作『風の歌を聴け』。
この小説が好きで好きで…。
人生唯一の聖地巡礼も『風の歌を聴け』。
神戸タワーや西宮、芦屋、六麓荘、夙川当たりをぶらぶらしたものです(六麓荘はマジで別次元の高級住宅地で、歩いているだけで逮捕されるんじゃないかと思いました😅)。
今、撤去するかどうかで揺れている打出公園の「猿の檻」もちゃんと見ております。

自分は割とハードコアな村上主義者だと思うのですが、
とはいえ、全ての作品に思い入れがあると言う訳ではないです。というか、長編作品は読んですらいないものも多い。

彼の小説は、大長編になればなる程スノビズムとエロティシズムが全面に押し出されている…ような気がする。
短編や中編、エッセイや旅行記は面白く読めるのだけど、長編はその点が鼻につくことも多い。
『ノルウェイの森』と『海辺のカフカ』は特にそれを強く感じて、ちょっとついていけなかった。
近作だと『多崎つくる』は面白かったけど…。
『1Q84』や『騎士団長殺し』は読む気起きないんすよね〜😥

長々と脱線してしまった💦
かなりの冊数の村上春樹作品を読んできた身として、強く思った。本作はまさに「観る村上春樹文学」!
村上春樹特有のドライでゴツゴツした文体。
そして、スノッブでニヒリズムに溢れているんだけど、読者の傷を癒してくれる優しさ。
シリアスとユーモアのバランスまで、とにかく村上春樹の世界をこれでもかと再現している!👏

村上春樹の小説世界を映画で再現している。…と言っても、それはただ単に小説の上辺をなぞっているという事ではない。
小説に書かれた描写をただそのまま映像化したのであれば、それはただの模造品。小説を読めばいいじゃんってことになる。
本作の優れたところは、紛れもなく村上春樹文学の世界でありながら、それと同時に村上春樹の原作小説とはまるで違った物語を紡いでいるところにある。
村上春樹文学のエッセンスを抽出/精製し、その風味を損なうことなく、監督独自の世界を映画内に現出させている。
これは一見矛盾しているように見える二つの事象をありのままに受け入れる、という本作のメッセージにも通じる描き方なのかも。

3時間という長さのため、かなり観るのを躊躇していたが、観始めてしまったらスルスルスルッとエンディングまで辿り着いてしまった。
特別ド派手な訳でも、心躍る大スペクタクルな訳でもないのに。
本当に不思議な感覚だった。

物語自体はシンプルなため、筋を描くだけなら2時間あれば十分だったと思う。
しかし、本作の登場人物たちの心の傷を描き出し、それを回復するためには2時間では絶対足りない。
とはいえ、前後編やテレビドラマといった長大な尺となると間違いなく持て余す。
まさに3時間というランタイムがピッタリな映画だと思います。

ただ、「3時間があっという間!」とか、そういう感覚は無い。3時間のものを3時間みっちり観たな、という手触り。
そして、しっかりと腰を据えて鑑賞しないと置いてきぼりになるタイプの映画であり、3時間常に集中力を要求されます。そういう意味では、実に映画館向きの作品だと言えるのかも。

なるほど。傑作との呼び声が高いのも頷ける映画でした。凡百の映画とは一線を画す作品であることは間違いない。
ただ、少しケチをつけるのならば、もっと春樹濃度を薄めてしまっても良かったのでは?
特にプロローグのシークエンス。
クラシック音楽のレコードをかけながらセックスを行うという、あまりにも春樹的な描写。
ヤツメウナギがどうたらこうたらという、あまりにも春樹的なセリフ。
この激長プロローグはあまりにもハルキっぽすぎて、なんかパロディ映画を観ているような感覚に陥ってしまった。
広島に行ってからはその濃度も丁度いい加減になって一安心したんだけどね。

もう一点。
やっぱりエンディング曲はビートルズの「ドライブ・マイ・カー」だろぉ〜!
これを流してくれないと!これが流れるかと思って期待してたのに〜😞
いやまあビートルズはめちゃくちゃ権利関係厳しいらしいから、大人の事情的に使用NGだったんだと思うけどさぁ〜。それでもやっぱり期待しちゃった。
大森一樹監督の『風の歌を聴け』(1981)は色々と問題のある映画だったけど、それでもちゃんとビーチ・ボーイズの「カリフォルニア・ガール」が流れたんだからさ!
本作も頑張って欲しかったなぁ〜…。

アカデミー賞を受賞したのも納得の、邦画史に残る傑作✨
本作出演をきっかけに、西島秀俊さんには国際的スターになって欲しい(この人こんなにムキムキだったんですね💪)!

※濱口竜介監督のことは本作で初めて知りました。
東京大学文学部卒。東京藝術大学大学院を修了。
バケモノみたいな学歴だぁ…😨
学歴だけでなく、作品内容も超インテリ。
天才っているんですねぇ…。やれやれ。

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たなかなかなか

5.0喪失と再生の物語

2022年6月27日
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鑑賞方法:DVD/BD

傷ついた人が新しく生きるための映画です。
今まで向き合うことを避けていた記憶がある方には、癒しの映画となります。美しい瀬戸内海を疾走する赤いサーブ。西島さんが人生に向き合うことの大切さを伝えてくれる映画です。三浦透子さんのぶっきらぼうな演技も味がありました。お二人が海辺でタバコを吸うシーンには静かな感動がありました。ジンデヨンさんの穏やかな笑みをたたえた演技も素晴らしかったです。この映画を3時間見ることで私自身も癒されました。ありがとうございました。
また、韓国や台湾の方も役者となったことでアジアの方と一緒に生きることの大切さが伝わって来ました。ありがとうございました。

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松村 訓明(まつむら のりあき)

0.5昨年八月の公開日に観ました。今年二月に又観ました。何度観てもつまら...

2022年6月26日
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昨年八月の公開日に観ました。今年二月に又観ました。何度観てもつまらん物はつまらん。僕の周りの人たちも皆そう言っています。吉本住みます芸人が、広島のロケ地を紹介した後、TV番組のMCに映画の感想を聞かれ答えに困ってました。アカデミー賞もキネ旬ベストテンも映画祭も全く必要ない!

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モロボシダン

4.5日本映画最高の才能が結集した独創的かつ画期的映画

2022年6月20日
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琥珀糖

4.0カサラベテスじゃなかった!

2022年6月7日
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監督がジョンカサベテスの影響を語っていたので、もっと似てると思っていたら似てなかった!はるかにテンポがいい!無駄がない!モンテ・ヘルマンの果てしなき旅に似てるかも。
次回はハードルが上がるかもしれませんが、ダラっとした作品でも観たい!必ず観に行く!

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笠部翔

3.5深い映画です。

2022年6月5日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

村上春樹が原作でセックスシーンが出てくるので子供と一緒には観られない。複雑な夫婦の姿、愛する夫を裏切ることになる妻がする他人との性行為。そんな妻を知っても心から愛する夫。理解できない部分もあるが、できるだけ理解しようと思う。深い映画ですね。

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鈴龍

4.0ハルキの原作にはない面白さを堪能できる映画だった

2022年6月3日
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孫悟空

2.5原作は読んだけど???

2022年5月31日
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良い原作で良い映画なんだろうけど、長くて、淡々としてて、
よくわからないと思った。 賞を取ってるから面白いに違いないと期待した分、拍子抜け。

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邦子

5.0死者の弔い方

2022年5月24日
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客観的には自己に責任のない喪失でも当人は重い罪悪を抱える。他者は「仕方がなかった」「君は悪くない」と簡単にいうが、その辺りの葛藤など当人は随分前に完了し、その上で罪悪を抱えているのだから、そんな慰めは無論胸に響かない。

失った人との思い出は「良い思い出ばかりである」と『思わなければいけない』という強制も罪悪感の複雑さに拍車を掛ける。長い間生活を共にした愛する人との記憶が「良いものばかりであろうはずがないのに」。

『音の死んだ(耳栓をしたかのような完全な静寂)世界』でのまっとうな死者の弔い方、罪悪感の落とし方は、必ず僕らの人生にもいずれは必要となるのである。

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高之

2.5ホントに面白いと思ってる?

2022年5月14日
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マークロス子

4.5世界観が見事でした

2022年5月14日
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村上春樹のねっとりとした湿度の高い世界観が見事に描かれていた。過去にここまで表現できてる作品があっただろうか?
個人的には伊坂幸太郎が好きだが、映画になるとなんだか違和感がありあまり見ていない。今後に期待!

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とうまこ

3.0多言語の芝居はアリでした

2022年5月14日
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鑑賞方法:映画館

この作品を観て驚いたのは、多言語で芝居をしていることでした。
演劇をしている上に字幕を映して芝居をするのはアリなのか疑問でしたが、よく考えたら洋画で字幕が出るのと同じですよね。
頭では理解しましたが、実際はどんな感じになるのでしょうか。
一度多言語の芝居を見てみたいと思いました。
さて作品の方ですが、西島さんが主役の性格にピッタリで、この人しかあり得ない!と感じました。
自分だったら妻の浮気は許せないのですが、この人は許せてしまうんですね。妻を心底愛しているから、許せたのでしょうか。
そんなモヤモヤした気分で映画を観ていました。
皆さんはどんな感じで観ていたのですかね。

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はるっち

4.0新しい表現法で死に対する喪失と立ち直りを描いていて、3時間を感じさせない映画

2022年5月10日
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鑑賞方法:映画館

前から見たいと思っていた映画で、妻が秘密を抱えて死んでしまう。良く理解者の妻の死。広島で行なう劇のプロヂューサーとして行き、喪失を抱えていた女性ドライバーとの出会いで死を乗り越えていく2人のコンビも広島の美しい街も意味があり、戯曲に応募した人々は人種も違い、一番心に残ったのは広場での練習風景と、主役がいなくなり主人公が出演になった時、ろうあの女性が言葉無しで主人公に気持ちを伝えるシーンが涙が出そうになりました。

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高桑 ムツ子

3.0小説の中の世界

2022年5月9日
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Norman

5.0でも広島→北海道往復は少々キツ過ぎないか

2022年5月6日
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濱口監督作品は数本観ましたが、肌が合うというか、ストレスなく鑑賞できる作品が多いです。
今作はわりかしストレートなエピや配置が多く(主人公夫婦の距離感、多言語演劇の距離感、距離感が破綻してる岡田君との対比、演目と心情のシンクロ等)、それらを慎重に重ねていっての、また意外なほどにエモーショナルなラストに驚きました。
全てがストーリーに奉仕し、素晴らしく緻密です。ただ私は「偶然と想像」の抜け感が好きですね。
私は5作品?位しか観てないのですが、今作は今までの監督作品の印象的なシーンがアレンジを変えて登場しています。北海道での主人公の達観は震災のドキュメントにも関わってた監督の思いも感じます(引きの画の倒壊したままと再建した住宅の対比も震災を想起させる)。朗読は「偶然と想像」、岡田君と主人公の車がすれ違うシーンは「The Depth」のラストを想起させます。あれは最高にかっこいい。岡田君のキャラもdepthの子とちょっと似てるかも。
またこれは邪推ですが、岡田くんのエピは「寝ても覚めても」の主人公コンビのリアルの顛末も多少入ってるんでは…とは思いました。

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なな

4.0なんかよく分からんけど、面白かった。

2022年5月6日
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Octopus

4.0村上小説一編を読み終えた満腹感

2022年5月5日
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映画を鑑賞したというよりも、村上春樹の文庫本を一冊読み終えた満腹感。 誰もが抱える「生きづらさ」を淡々と紡いで、3時間があっという間に過ぎて行く。笑顔なのは唯一 聾唖の女優だけであるのが、とても象徴的である。
"行間"を読み解くように、日本語字幕付で鑑賞することをオススメする。

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あべしゅうさん

4.5原作は未読だが

2022年5月4日
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泣ける

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音楽と革命

4.0見てよかった

2022年5月3日
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鑑賞方法:映画館

単純

知的

幸せ

色々な工夫がされてる映画だった。劇中芝居や多言語の役者さん。でも、メッセージはシンプルに気持ちに届いた。でも、長いせいか、退屈そうにしてるお客さんや、途中にトイレのためか出入りする人もいた。

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ピココ
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