ドライブ・マイ・カーのレビュー・感想・評価
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村上春樹高濃度でありながら
動きの少ないセリフ劇でありながらセリフ外に人間の性や世界の深淵を感じさせる、実はそれこそ村上春樹作品そのものが、すとんと映画になっていてたいそう驚きました。
まさかこんなに良いとは。
車の運動と人間の心の動きだけでこんなに見事な映画になるとは。
ラストの北海道のエモーショナルなシーンに向かい緻密に進められる贅沢な映画でもありました。
見事。
オスカー受賞に疑問。
『パラサイト』に続くアジア映画が、やらかした第二幕。アカデミー賞の審査は疑問符がつく。村上春樹の不名誉な小説を映画化した、もうひとつの陳腐な映画である。
まったくもって不可解な映画だ。長くて退屈な劇中台詞。シェイクスピアとか。悪い意味で意味不明。
演じるということ
すごく多層的で多面的な作品。
車内にしても舞台上にしても構図がばっちり決まってて
どこか閉鎖的というか、居合わせた人だけの空間に見えた。
自分自身の人間性の発露っていうのは対人関係にこそ表れるものであるって感じで
けっきょくひとり一人は違う言語を使うかのように相いれないっていう。
登場人物はむしろ、劇中劇を演じているときの方が生き生きと自然に見えて
この映画作品の、ひいては現実の社会で枠割を演じ続けることのぎこちなさを感じた。
思えば僕自身も男、社会人、夫、父などなどという役割にすっぽりはまってて
そういや本当の自分ってどんなんだっけと。
そういう振り返りというか、気づきを与えてくれた点で、見て良かったと思える作品だった。
原作に忠実?
好みが分かれる作品だと思う!
無機質な世界観と感情を匂わせない独特な雰囲気。
小説がそのままスクリーンに映されてる感じかな?
作風と長編のダブルパンチ!
上級者向けの映画だと思います!
私にはまだ少し早かったかな、
傷ついた人ほど心が動かされる映画
悲しみが積み重なる、雪がしんしん積もっていくような、大人の映画。
不倫されたショックと、それを隠して普段通りの生活を進めようとする主人公。
妻が亡くなってから、自分の気持ちに正直であれば良かったと後悔する。
自分のせいで死んでしまった、殺してしまったという気持ち。
それは自分だけではない。
大切な自分の車を代わりに運転してくれる若い女性のドライバー。
彼女の運転技術は、悲しい環境が与えてくれたもの。
母親の虐待を受けつつも、母の弱い優しい別人格に支えられて生きてきた。
全ての母親の言動ひっくるめて、彼女は母親として認識していた。
そんな母親を土砂災害で見殺しにした。
彼女は主人公にそれを伝える。
もっと妻に正直であれば良かったと後悔する。
身近な人を亡くされた方は、深く心に突き刺さるのだろう。
傷ついた人が、傷ついた分、感情が動かされる映画なのかもしれない。
久々に失敗した
村上春樹が好きでは無かったことを再確認。
時間を返してほしい。身勝手な人の考えを見せ付けられた長い長い時間でした。何も得られないし、早く忘れ去りたい。金がかかっていない事だけが救い。キャストに釣られただけ。
人の死を然るべき時にしっかり考えなかった男の生きざまは初秋の枯葉のように哀れだ。
なんともはや退屈な映画だった。誰しも小学生の低学年の頃、死ぬことを考え怯えて眠れぬ日々を過ごすものなのだ。そして、15歳を過ぎれば大概は世の中、厭なことに充ち溢れていると実感する。
そんな思考経験のない人間が中年になって愛するものを失う・・・・凡そ喪失感など感じられないと思う。そんな物語を映画にしてしまえると言うのは、余りにも鈍感と言うしかない。
村上春樹の小説はあまり好きではない。だから、原作も読んではいない。ただ、映画を観ながら3時間もの間、腹を空かせた野良猫のようにイライラが続いてしまった。イラつく原因は自分自身の欠点に結びついている訳だから主人公に自分自身を重ねてしまっているからなのだろう。それでも、間が伸びてしまっている。会話や風景や音楽が、パーフェクト音痴のようでグルーヴしない。
愛にはいろんな形があるわけで、性愛もあれば師弟愛も夫婦愛もある。しかし、すべては「死」から始まっている。それはみんな幸せを望むからだ。こんなことは誰でも知っている。分かり切っていることを映画にするのはとても難しい。
多分、人として生きていくということをみんな知らないだろう?
そんな傲慢さが満ち溢れた映画だった。
思ったよりも難しい作品
数多く受賞した話題作だったので、久しぶりに日本映画を鑑賞。
これは難しい…(汗)皆の心情をちゃんと理解できた自信はないし、本作の言わんとするところも今一つ分からなかった。さすがは村上春樹さん原作作品。
でも、3時間近い作品だったが、本作の独特な雰囲気に引き込まれて、長さは全く感じなかった。もう一度観れば、本作の良さがもっと理解できるのかもしれない。
音のマジックに魅せられた映画。
北国生まれの私にとって音の無い雪の静けさ美しさには慣れてはいます。
しかしあのシーン!無音で静寂そして生物の生きる力を奪って全くの白紙に変えてしまう…そんな風に表現されたことに深く感動しました。
美しいものは時には狂気的な怖さがあるものなのです。
音と言う女性と同じように。
ラストはどう考えたら良いのでしょうか…?!
もう少しヒントが欲しかった😭
そしてもう一つこの映画の隠れテーマは音。。。
主人公の名前も音で劇の練習の時セリフを言った後のコツンと言う音と間。無音の冬。トンネルの中の音。
音は聞こえる手話の美女。
家で流れていたレコードの音。
テーマにある「無力さの意味」を受け入れた時、「生きる力」を手に入れる
「ドライブ・マイ・カー」
やっとプライムにあがって来たので、あまり期待もせず、昨今の映画界のアジアブームのひとつの作品として観てみました。
全く他の作品が比較にならないほど、素晴らしい映画だった。
映像の捉え方、無音の中にある表現。テーマにある「無力さの意味」。
現実的な映像の描写が、欧米的でもなく、韓国的でもなく、新鮮で美しく、またもう一度観たいと思わせる作品です。
それ以上にストーリーと脚本の素晴らしさが、久しぶりに重みのあるいい映画に出逢えた気がしました。
「本当に他人を見たいと思うなら、自分自身を深く、真っ直ぐに見つめるしかないんです…。」
文学は全て毒だ。そんな事が判るロードムービー。
内容は、村上春樹原作の一説。妻殺し舞台演劇関係者と母殺し23歳女ドライバーとの互いの疵を認め愛生きテク心温まる道程の物語。印象的な台詞は『汚いです!』母殺しの女運転手が放つ言葉。それに対して『正しく傷付くべきだった!』との返はどれだけ呪われてるの?!と感じた。印象的な場面は、舞台依頼者の所に韓国料理🇰🇷を食べに行き。母殺し女運転手の仕事ぶりを聞かれて妻殺し舞台演劇関係者が褒めて、いきなり席を立ち犬を🐕撫で始める照れ隠しな行動が良かった。結果、2人の魂の救済とアジア注視が執拗に目立つ作品。最後のラストシーンでは、韓国🇰🇷で2人が共に生活している様な想像が出来る場面あり、傷口の手入れもされていて心も体も受け入れた上で苦しみながら少しは楽に生きられる様になり、そのせいで舞台演劇中年は大型犬になってしまいました。って終わりは雲や霞を掴む様な文学的な終わりは賛否両論あると感じました。筒井道隆が文学は全て毒である。毒を薄めた娯楽が大衆作品として受け入れられると言われていた事を思い出しました。結果物語中に、妻殺しも母殺しもしていないし盗撮野郎を殴り殺したぐらいぐらいなのですがね。。。自分としては、これより前に見た『空に住む』が好みでした。
ダラダラと長い中身の薄い映画
車がテーマと思い、感動作を期待していた。しかし、肝心の車も、大半を占めるマルチリンガル演劇も、ストーリには、ほぼほぼ関係がない。運転シーンは多いが、乗り降りを、長時間ずっと引きで映したり、退屈な展開が、ひたすら繰り返される。映画はドラマとは違い、時間が貴重なのだから、要するに中身の無い作品なのだ。演技は無表情でやたら暗く、喜怒哀楽の、哀と無表情だけ。脇役は棒読み。ドラマ性薄く、感動や盛り上がり・わくわくどきどきなく、映像美も迫力のシーンもなく、スクリーンに引きずり込まれる魔力とか、見事な伏線回収などの高等技術は当然ない。まあ、伏線らしきもの?・・・はあるが、収束せず、突然終わる。これだけ長時間映画であるにも関わらずだ。観客を喜ばせる作品ではなく、奇抜な映像表現を見せて、監督の自己顕示欲を満たすだけの作品に思えた。こんな作品であるにも関わらず、必死に演じる西島さんには、プロ根性を見た。西島さんが演じていたので、何とか最後まで義務感で見た。
あっという間の3時間
3時間というのは聞いていたが、あっという間だった。
原作を読んでたが、全く記憶がなく、忠実に再現されてたのかはわからないが、映画の内容としては飽きない展開で楽しめました。
序盤の展開の伏線の回収が綺麗で、観ている側としてはとてもスッキリします。役者陣も素晴らしく、西島秀俊には激しいアクションを期待しまうが、こういう役が一番しっくりくるのは、僕だけだろうか。
さすが話題作
賞を総なめした話題作がアマゾンのサブスクに早くも登場とはラッキー。
カンヌを始め国際的にも高評価の作品であることは承知していたが3時間近い長編となると多少身構える、まして妻に裏切られ、一人残された夫の嘆き節だから尚更です。ただ、観てみると主人公の底知れぬ穏やかな人格に引っ張られ飽きずに鑑賞。
文芸作品だと思っていたら冒頭から濡れ場の連続、あれれB級かと当惑、しかも40分を過ぎてクレジット、アバンタイトルにしては異色の長さ、3時間になる訳ですね。
中盤以降は演出家と俳優の立場で夫と間男が関わる妙な緊張関係、母を土砂崩れから救えなかったことをトラウマに抱えるドライバーのみさきと通じるところのある主人公、同病相哀れむの構図ですね。
些末なことですがいくらタイトルがドライブでも広島から北海道は遠過ぎませんかね、思いやりの深い主人公なら忘れたいであろう、みさきの過去にあえて塩を塗るような故郷行きもちょっと解せません。いくら北欧のサーブとはいえノーマルタイヤで雪道は無謀、事故が起きるのではないか、もしや不幸なエンディングかとハラハラでした。
妻の不貞を、あの時、正しく怒るべきだった、憤りを逃げずにぶつけていれば事態は変わっていたかもという最後のセリフ、凡人なら躊躇なくそうしたことを悩む主人公、不倫は幼子を失った妻の喪失感からの現実逃避だったのだろうと、理性と愛情に満ちた主人公の人柄が西島さんの好演と相俟って胸を打ちます。
主人公は舞台俳優兼演出家、劇中劇がチェーホフのワーニャ伯父さん、本作も冒頭にインパクトをもってくるあたりはチェーホフの提唱した遁辞法へのリスペクトでしょうか、テーマがインテリゲンチャの挫折というのも通じるところを感じます。ただ、マルチリンガルでの舞台演劇とは奇抜ですね、カンヌを意識したのかな。本読みで感情移入を制する演出もあれれでしたが、むしろ最初の本読みで安易にキャラクターを作ってしまうとあとあと縛られて演技が硬直化するのでプロはあえて平読みが慣習と知って納得です。
村上春樹の世界観がよく出ていたなという印象。 所々不自然さはあるも...
村上春樹の世界観がよく出ていたなという印象。
所々不自然さはあるものの、村上春樹だからなぁと思う。
原作は未読のためラストはわからないが、どんな風なんだろう。その後が気になった。?
長いだけトップクラス
年間数十本の映画を観てますが、残念ながら私にはどこが良いのか、カンヌ国際映画祭でどこが評価されたのか全くわかりません。
長いのはトップクラスだが、私にとっては、3時間が無駄でした。もっと庶民にわかりやすい作品を作って下さい。
某社会派ブロガーが絶賛オススメしていたので、じゃ観てみようかなと思...
某社会派ブロガーが絶賛オススメしていたので、じゃ観てみようかなと思っての鑑賞。
見事に難しい内容でした(笑)
村上春樹だから仕方ない笑
でも、じんわりと心に残るものがあるような気がするから良作なのだと思う。
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