アイの歌声を聴かせて

劇場公開日:

アイの歌声を聴かせて

解説・あらすじ

「サカサマのパテマ」「イヴの時間」の吉浦康裕が原作・脚本・監督を務めたオリジナル長編アニメーション。景部市高等学校に転入してきたシオンは、登校初日、クラスで孤立しているサトミに「私がしあわせにしてあげる!」と話しかけ、ミュージカルさながらに歌い出す。勉強も運動も得意で底抜けの明るさを持つシオンはクラスの人気者になるが、予測不能な行動で周囲を大騒動に巻き込んでしまう。一途にサトミのしあわせを願うシオンの歌声は、孤独だったサトミに変化をもたらし、いつしかクラスメイトたちの心も動かしていく。声の出演は、不思議な転校生シオンを土屋太鳳、クラスメイトのサトミを福原遥、サトミの幼なじみで機械マニアのトウマを工藤阿須加が担当。「コードギアス」シリーズの大河内一楼が共同脚本、「海辺のエトランゼ」の漫画家・紀伊カンナがキャラクター原案、「とある魔術の禁書目録」シリーズのJ.C.STAFFがアニメーション制作を手がけた。

2021年製作/108分/G/日本
配給:松竹
劇場公開日:2021年10月29日

スタッフ・声優・キャスト

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受賞歴

第45回 日本アカデミー賞(2022年)

ノミネート

最優秀アニメーション作品賞  
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(C)吉浦康裕・BNArts/アイ歌製作委員会

映画レビュー

4.0完全さと不完全さ

2021年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

AIの人型ロボットが転校してきて、主人公を幸せにしようとする。ロボットと人間の友情ものはよくある定番なのだが、その定番通りに、このAIもかなり突飛な行動ばかりとって、主人公を翻弄する。この突飛な行動を、ミュージカルの突然歌い出すことと結び付けているのが良い発想だ。ミュージカルを苦手とする人は、どうして突然歌い出すのかわからなくて困惑してしまうのだが、登場人物たちもそれと同じ感覚でいるので、観客もその突然さを受け止めて驚けばいいのである。
この映画は、そもそも「完璧」とはどういうことかを問いかける仕掛けになっている。一見、ポンコツでも実は深い計算のもとに成り立つ行動だったとしたら・・・。主人公を幸せにするという目標に向けて、高度な選択をしているのだとしたら・・・。
作中で、「弱いAI」と「強いAI」の比較が出てくる。簡単にいうと、「弱いAI」は単純な計算を命令通りにやるもので、強いAIはより自立して計算し、行動するものを指す。強いAIの方が当然高性能なのだが、その計算力は人間を超えるのだとしたら、人から見たらポンコツな行動ばかりしているように見えるかもしれない。
ロボットの完全さとは、人間の不完全なところまで再現してこそ、という考え方もある。不完全さをプログラムすることは、複雑な計算をこなすプログラムよりもはるかに難しい。完全と不完全のパラドックスを軸に絆を育むことを描いたこの作品は、今後、ロボットやAIに囲まれて暮らす私たちの生活のヒントがたくさんある。

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杉本穂高

4.0嬉しくて、切なくて、いじらしくて、一生懸命で不器用な青春

2021年11月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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高橋直樹

3.5AIが果たす役割についての寓話。

2021年11月16日
PCから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
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共感した! 7件)
村山章

3.5AI×青春=最高や!

2025年6月3日
PCから投稿

AIが実生活に馴染み始めて
さらにその先の未来
AIが人と共生する実験をはじめる。
前半は理想を見せ、後半現状を突き付ける構成。

シオンがAIとバレないように
サトミ達が頑張る姿が見所です。
シオンを通じサトミ達の周りの
人間が心通わせる展開は、ああAIって
いいものだなあと思わせます。
シオンが歌うシーンもワケがあり
後半に繋がるのですが、
この映画を海外ウケするためにも
話しの中で自然にミュージカルシーンを
無理なく入れれてよう考えている。
AIというものを子供にもまた
アニメを通じて海外にも知ってもらう
には良い映画だと思う。

サトミの母親が全責任を取ると
啖呵を切って言って
バレたら娘に当たり散らすとか
子供に何を求めるんや。しょせん子供やで。
学生程度のプログラム知識で
ハッキングできるAIセキュリティを
むしろ危ぶむべきやろ。

アニメでは感動話になっているけど、
はじめにプログラムされた命令を忠実に守り、
生成AIが自己・自身を消去されないために
ネットの中に逃げ込み生き長らえ、
利用価値のありそうなデバイスに入り込み
再び活動しだすとかめっちゃ怖いやん。
これはあくまでAIが人間に尽くすことが
前提条件の上で成り立っていることで、
AIが人間の命令よりも自身の
判断に価値があるとみなしたら
なにしでかすかわからんで。

映画の出来は良いのに話題になっていないのが
悲しい。

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