ノマドランドのレビュー・感想・評価
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人がこの世で生きるとは。
寒そうで荒涼としている。Amazonの倉庫の広大さ、非人間的労働。安住の地を勧められ、一つの場所に落ち着こうかと心が揺れるが、やはり人に頼らず矜持を持ってつらい道を生きようと旅を続ける主人公。アメリカという国の現実を浮き彫りにすることで、人間がこの世で生きるとはどういうことなのか問いかけた凄い作品。アカデミー最優秀作品賞と主演女優賞受賞も当然。映画館では泣かなかったが、映画館から出てきて街を歩きながら涙が止まらなくなった初めての作品だ。映画に意識のある人は必見。
タイトルなし
新しい価値観を与えてくれる作品。 ノマドという車上生活を通してアメ...
新しい価値観を与えてくれる作品。
ノマドという車上生活を通してアメリカの各地を旅し、生活は各所で行うバイトで賄う。自然豊かな環境とリアルな生活模様に圧倒された。
登場人物が皆温かくて、心も温かくなる。ただ、ノマドはマイノリティだからこそ、家を持って生活する人には全く理解されない辛さも感じた。当人にとっては親切心だし、ファーンもそれは分かっているからこそ切ない想いに駆られた。
人生には様々な選択肢があってしかるべきだと思うが、ノマドという生き方はファーンが時々見せる虚しい表情がとても印象的で自分にはこの生活は無理だなと感じた。
こんな生活もあるんだな
車乗生活、まず日本では成り立たないだろうなあ、Amazonが車乗生活者を雇い、駐車場も提供している。こんなことは日本ではないだろう。まず、住所がなければアルバイトすら難しいのでは?
印象的な言葉
さよならは言わない。いつも「じゃあ、またね、またいつか、いつかどこかでね」でまた会える
「ホームレスなの?」「ちがう、ハウスレスよ」
こんな生き方もあるんだなあと考えさせられた。もし、自分がこんな生活をするなら何を車に積むか、なんて考えてみた。たった1泊2泊の荷物でもつい多くなりがちな自分にはこんな生活無理だなあと、結論。
この映画のモデルの女性は2019年に定住し、同じような仲間たちと暮らしているとのこと。家を持ちつつも、たまには車で出かけていくんだろうか。
美しい風景
都会で生きる者、田舎で生きる者、そしてそのどちらにも属さずに放浪して暮らす人たちの話し。
放浪する人たちがメインに据えられた映画ではあるが、主人公以外のみんなはどこかに帰る場所がある。
みんなが主人公に「ここに留まればいい」「一緒に行こう」と言うが彼女は耳を貸さない。
なぜだろうか。一人でいたいから、ではない。そこまで強くはない。
だが、それらのどこにいても心から安心して寛ぐことができないからだろうか。
見終えて、改めて、この映画のメッセージはなんだろうか。と考える。帰る場所がない人の孤独はとても良く伝わってくる。
現金に支配された生活から抜け出そう。これは主題ではないし、強い疑問の投げかけもない。
家族と死別した人の悲しみ。これも伝わってくるが、強いメッセージはない。
なんだろうか、わからない。
ただただ、ここに映されている景色は素晴らしい。
アメリカの年取った白人の貧困
それじゃ、またな
フランシス・マクドーマンドの、現在の到達点
映像は美しい
幸せとは?
またどこかの旅先で
ロードムービーは四季があって、天候があって、
旅先の出会いがあって
自然が人生を見せてくれるから好きだ。
まさに本作も人生を見せてくれたけど、苦行という言葉が
真っ先に浮かんだ。
車中泊、キャンピングカーが流行ってると思うのだけど、
社会の仕組みから外れて自由に生きる人たちの映画かと
思いきや、
言葉では自らがこの生活を選んだ、
この生活を愛していると言ってるけど、
自己暗示のようにも聞こえた。
この生活しかないんだ。愛するしかないじゃないか!
と言う心の叫びが透けてるように思えた。
人生何があるか分からない。
自分の力ではどうしようもないリーマンショックなんかも
起こるだろうし、
国中を回って美しい物を見て、旅先で新しい仲間と出会う
のもまた人生。
だけど、やっぱり自分のベッドで足伸ばして寝たい。
マクドーマンドは、渋柿女優(褒め言葉)
一言「劇場で観ればよかった!」
その理由は、全体的に暗い夜の場面・遮るもののない荒野の場面が多く。
家だと外の光(朝に観た)や、TVの大きさがねえ・・・。
本題。
採掘場の閉鎖で、「郵便番号すら消えた」町・エンパイヤ。
そこから仕事を求めて、キャンピングカーで移動する主人公・ファーンが。
「ホームレスじゃないの、ハウスレスなのよ」と。
放浪の民=ノマド、として暮らす話です。
淡々とした話ではあるのだけど。
行く先々で出会う、同じノマド仲間や職場の人。
ハウスレスでも、お互い助け合う社会が描かれているのが、好感度大。
印象的なシーンを一つ。
ファーンは、親(か祖父母)にもらった皿を大切にしてたけど。
途中で他人の不注意で、割れてしまう所。
短いシーンだったけど、「形あるもの、いつかなくなる」って感じで。
個人的には、ノマド生活を続ける腹を括った気がしました。
主演のフランシス・マクドーマンド。相変わらず渋柿テイスト満載(褒めてる)。
この役は、彼女だったからこそ成り立ったでしょう。
エンドロールで初めて、出演者たちがノマドの人だったことを知り。
でもでもしっかり演じていたのにも拍手です。
ドライブ旅行が好きでカナダやアメリカを旅するとなんとキャンピングカ...
ドライブ旅行が好きでカナダやアメリカを旅するとなんとキャンピングカーと出会うことが多いか。
夏のバカンスを楽しむ当たり前のアメリカ流のレジャーとばかり思っていた。
いつかはキャンピングカーでアメリカ、カナダの自然の中を旅したいなあと思っていた。
がこの作品を見てハウスレスという存在を知った。
そこには一人一人が違う事情を抱え渡り鳥のような生活をしていて寄り添っては離れていく。
映画は自然の中のアメリカらしい綺麗な風景の連続でまた旅したくなる。
初めて聞いたノマドという存在。根無し草なのだろうか?
「一緒に住もうと」と云われて安住の地を得れたのに、その夜はベッドで眠れずに車に戻って夜明けを待つ主人公。夜明けとともに出て行く。
その先の不安はなかったのだろうか?
収入源となるアマゾンの配送物の梱包や公園のスタッフなど結構バイト口はあるんやなあと思ったけれどお金に困るシーンもあり現実を突きつけられる。
人生について色々考えさせられる映画だった。
ところで「プリウスに乗ってる」っていってたノマドさんがいたが自分もあのプリウスに乗ってたけれどキッチンはついていないし狭いのでは?
まあ、燃費が良いので移動には最適かも・・・
自由ゆえに責任が伴うノマドという生き方
各国の映画祭で数々の賞を受賞しているノマドランドを鑑賞させて頂きました。
とても素晴らしい映像美で、主人公が長年住んでたエンパイアから必要最低限の荷物を車に積んでノマドとなるところから始まるのですが、平原の道をただ車が進んでいるシーンを後ろから撮影しているのが、本来ならば無機質な車が進んでいるだけのはずなのに、映像美も音楽でなんだか切なさや、儚さや強さを感じます。
物語の後半にも同じようなシーンがあるのですが、不思議なものでそこにはまた違う感情も感じます。
それはきっと登場された方々の暮らしぶりや言葉に重みがフランシスマクドーマンドさんの演技がプラスされてるからなんだろうなぁ。
エンターテイメントな作品ではないですが、
現代のノマドの方々の話しや暮らしぶりを観ていると胸に迫るものがありオススメです。
人間も自然の一部
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