ノマドランドのレビュー・感想・評価
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新しい価値観を与えてくれる作品。 ノマドという車上生活を通してアメ...
新しい価値観を与えてくれる作品。
ノマドという車上生活を通してアメリカの各地を旅し、生活は各所で行うバイトで賄う。自然豊かな環境とリアルな生活模様に圧倒された。
登場人物が皆温かくて、心も温かくなる。ただ、ノマドはマイノリティだからこそ、家を持って生活する人には全く理解されない辛さも感じた。当人にとっては親切心だし、ファーンもそれは分かっているからこそ切ない想いに駆られた。
人生には様々な選択肢があってしかるべきだと思うが、ノマドという生き方はファーンが時々見せる虚しい表情がとても印象的で自分にはこの生活は無理だなと感じた。
こんな生活もあるんだな
車乗生活、まず日本では成り立たないだろうなあ、Amazonが車乗生活者を雇い、駐車場も提供している。こんなことは日本ではないだろう。まず、住所がなければアルバイトすら難しいのでは?
印象的な言葉
さよならは言わない。いつも「じゃあ、またね、またいつか、いつかどこかでね」でまた会える
「ホームレスなの?」「ちがう、ハウスレスよ」
こんな生き方もあるんだなあと考えさせられた。もし、自分がこんな生活をするなら何を車に積むか、なんて考えてみた。たった1泊2泊の荷物でもつい多くなりがちな自分にはこんな生活無理だなあと、結論。
この映画のモデルの女性は2019年に定住し、同じような仲間たちと暮らしているとのこと。家を持ちつつも、たまには車で出かけていくんだろうか。
美しい風景
都会で生きる者、田舎で生きる者、そしてそのどちらにも属さずに放浪して暮らす人たちの話し。
放浪する人たちがメインに据えられた映画ではあるが、主人公以外のみんなはどこかに帰る場所がある。
みんなが主人公に「ここに留まればいい」「一緒に行こう」と言うが彼女は耳を貸さない。
なぜだろうか。一人でいたいから、ではない。そこまで強くはない。
だが、それらのどこにいても心から安心して寛ぐことができないからだろうか。
見終えて、改めて、この映画のメッセージはなんだろうか。と考える。帰る場所がない人の孤独はとても良く伝わってくる。
現金に支配された生活から抜け出そう。これは主題ではないし、強い疑問の投げかけもない。
家族と死別した人の悲しみ。これも伝わってくるが、強いメッセージはない。
なんだろうか、わからない。
ただただ、ここに映されている景色は素晴らしい。
アメリカの年取った白人の貧困
さすが広い国土のアメリカ。家賃を払えない老人が車で国内を移動しながらアルバイトで暮らしている。同じ境遇の仲間との交流があるのが羨ましい。私も来年から無職の老人だが、日本の老人特に男性は孤独な人が多いらしい。
それじゃ、またな
何のためにノマドを続けるのか、それはまた誰かに出会うため。
ノマドの生活に限らす、
我々もまた誰かに出会うために毎日生きているのかもしれない。
辛い日も喜びの日も、また誰かに出会うため。
それは過去の大切な人かもしれないし、これから出会う素敵な人かもしれない。
それは生きてる時かもしれないし、生涯を終え旅立った先かもしれない。
フランシス・マクドーマンドの、現在の到達点
家を持たずに暮らすノマド達の暮らしを、ドキュメンタリータッチで描くフィクション
確たる意思を持ち、キャンピングカーで土地を渡り歩いて暮らす彼らの、生きる様が淡々と描かれる
逞しさと強かさと、脆さと不安定さ、全てがない混ぜになり、時間が流れ、季節が移りゆく
人生賛歌でありつつ、生きていくことの厳しさも真正面から描いた、圧倒的な力を持った作品
映画館のスクリーンで見られてよかった
映像は美しい
リーマンショックの経済危機により、家を失った人達、また、それぞれの事情により車上生活をしている人達の暮らしをドキュメンタリー風に描く。
まぁとにかく冬は寒そうです(^_^;)
監督はクロエ・ジャオ。
マジックアワーを多用するので、家で見るなら部屋を暗くして観るのをオススメします。昼間に観るとイマイチ見づらい…
まぁ、空はキレイなんだけどねぇ~(^_^;)
それにしても、俳優は主要の2人だけで、他は実際の車上生活者なんだとか…
それにしては演技にあまり違和感が無かったんだけど、何人か俳優使ってんじやないんか?
幸せとは?
大切な人を失くした時、人はどれくらいでその出来事を受容できるようになるんだろう
自分に向けられた好意や優しさに気が付くことができるんだろう
亡くなった人のことを思い続けるのは孤独なのか、そうじゃないのか
幸せって、なんなんだろう
またどこかの旅先で
ロードムービーは四季があって、天候があって、
旅先の出会いがあって
自然が人生を見せてくれるから好きだ。
まさに本作も人生を見せてくれたけど、苦行という言葉が
真っ先に浮かんだ。
車中泊、キャンピングカーが流行ってると思うのだけど、
社会の仕組みから外れて自由に生きる人たちの映画かと
思いきや、
言葉では自らがこの生活を選んだ、
この生活を愛していると言ってるけど、
自己暗示のようにも聞こえた。
この生活しかないんだ。愛するしかないじゃないか!
と言う心の叫びが透けてるように思えた。
人生何があるか分からない。
自分の力ではどうしようもないリーマンショックなんかも
起こるだろうし、
国中を回って美しい物を見て、旅先で新しい仲間と出会う
のもまた人生。
だけど、やっぱり自分のベッドで足伸ばして寝たい。
マクドーマンドは、渋柿女優(褒め言葉)
一言「劇場で観ればよかった!」
その理由は、全体的に暗い夜の場面・遮るもののない荒野の場面が多く。
家だと外の光(朝に観た)や、TVの大きさがねえ・・・。
本題。
採掘場の閉鎖で、「郵便番号すら消えた」町・エンパイヤ。
そこから仕事を求めて、キャンピングカーで移動する主人公・ファーンが。
「ホームレスじゃないの、ハウスレスなのよ」と。
放浪の民=ノマド、として暮らす話です。
淡々とした話ではあるのだけど。
行く先々で出会う、同じノマド仲間や職場の人。
ハウスレスでも、お互い助け合う社会が描かれているのが、好感度大。
印象的なシーンを一つ。
ファーンは、親(か祖父母)にもらった皿を大切にしてたけど。
途中で他人の不注意で、割れてしまう所。
短いシーンだったけど、「形あるもの、いつかなくなる」って感じで。
個人的には、ノマド生活を続ける腹を括った気がしました。
主演のフランシス・マクドーマンド。相変わらず渋柿テイスト満載(褒めてる)。
この役は、彼女だったからこそ成り立ったでしょう。
エンドロールで初めて、出演者たちがノマドの人だったことを知り。
でもでもしっかり演じていたのにも拍手です。
ドライブ旅行が好きでカナダやアメリカを旅するとなんとキャンピングカ...
ドライブ旅行が好きでカナダやアメリカを旅するとなんとキャンピングカーと出会うことが多いか。
夏のバカンスを楽しむ当たり前のアメリカ流のレジャーとばかり思っていた。
いつかはキャンピングカーでアメリカ、カナダの自然の中を旅したいなあと思っていた。
がこの作品を見てハウスレスという存在を知った。
そこには一人一人が違う事情を抱え渡り鳥のような生活をしていて寄り添っては離れていく。
映画は自然の中のアメリカらしい綺麗な風景の連続でまた旅したくなる。
初めて聞いたノマドという存在。根無し草なのだろうか?
「一緒に住もうと」と云われて安住の地を得れたのに、その夜はベッドで眠れずに車に戻って夜明けを待つ主人公。夜明けとともに出て行く。
その先の不安はなかったのだろうか?
収入源となるアマゾンの配送物の梱包や公園のスタッフなど結構バイト口はあるんやなあと思ったけれどお金に困るシーンもあり現実を突きつけられる。
人生について色々考えさせられる映画だった。
ところで「プリウスに乗ってる」っていってたノマドさんがいたが自分もあのプリウスに乗ってたけれどキッチンはついていないし狭いのでは?
まあ、燃費が良いので移動には最適かも・・・
自由ゆえに責任が伴うノマドという生き方
各国の映画祭で数々の賞を受賞しているノマドランドを鑑賞させて頂きました。
とても素晴らしい映像美で、主人公が長年住んでたエンパイアから必要最低限の荷物を車に積んでノマドとなるところから始まるのですが、平原の道をただ車が進んでいるシーンを後ろから撮影しているのが、本来ならば無機質な車が進んでいるだけのはずなのに、映像美も音楽でなんだか切なさや、儚さや強さを感じます。
物語の後半にも同じようなシーンがあるのですが、不思議なものでそこにはまた違う感情も感じます。
それはきっと登場された方々の暮らしぶりや言葉に重みがフランシスマクドーマンドさんの演技がプラスされてるからなんだろうなぁ。
エンターテイメントな作品ではないですが、
現代のノマドの方々の話しや暮らしぶりを観ていると胸に迫るものがありオススメです。
人間も自然の一部
人生100年でどんな歳の取り方をしていいかわからない今、これも老い方の一つなんだろうなぁ。それぞれ皆事情があるにせよ、余程の覚悟がないとこんな生き方はできないと思う。狭いキャンピングカーの中だけでは窒息してしまう、だから彼らには自然界が家そのものなのだ。同じノマドの仲間と再会して、楽しい時間を満喫したらまた再び自分一人の人生に戻る。自由と孤独そのもの。人は人に支えられてしか生きられないとこの映画はいっている。
この映画に出てくる人達は、悲しみや苦しみを胸にそっとしまって生きている。若さなど足元にも及ばない、人間的な魅力がぎっしりとつまっている。
自然が呼んでいる
のっぴきならない事情でノマド生活を余儀なくされているのかと思ったら、必ずしもそうではない。スマホも持っているし、タバコも吸う。ぎりぎりまで切り詰めているわけではなさそうだ。
実は身寄りもいて、定住生活ができないわけではないということがわかってくる。帰るべきところがないホームレスなのではなく、家を持たないという選択をしたハウスレスなのだ。実の姉からと、ファーンのことを憎からず思っているデイブから、二度の定住生活の誘いを断って旅を続ける。
彼女をノマドであることの誇りなのか、意地なのか。
ただ心奪われる絶景の大自然の中で生きていたいだけなのかもしれない。
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