「コーラ缶が重要だったのなら・・・」名も無き世界のエンドロール 熱帯雨林さんの映画レビュー(感想・評価)
コーラ缶が重要だったのなら・・・
観終わって、このエンディングのための伏線・前フリだったのかと気づいたほど、完全に騙された。しかも、ほぼ終盤に至っても、冒頭の花束を持っていくプロポーズ大作戦の相手がモデルの方だということは純愛映画のはずだからストーリー的にありえない、あっちとは高飛車過ぎてもう無理だとか気づいてとっくに別れていて、実はあの幼なじみに持って行くんだとばかり思ってたわ。これが宣伝文のラスト20分の真実だろう、大したことないわ、その手には乗らないよと・・・。結果的には一周回って合っていたような気もするけれど。脚本に完敗。
しかし、なんの必然性で一人は裏社会に入らなければならなかったのかが不明。これが唐突すぎる。「仕事紹介の先は裏社会にもつながっている」と言った修理工場の親父のセリフが説明ぽく、あの場面では不自然すぎ。他の職業にできなかったものか。ダイナマイト入手のためだったら建設作業員とか・・・。やはり、そんな職業で入手するストーリーには無理があるのか。あと、最後にやはり救おうとするなら、キダは最初からダイナマイトを渡しちゃダメでしょ、ダイナマイトだよ。ま、渡してなかったら映画にならんけど。
また、過去のコーラ缶にはいろいろな細工がされていたけれど、最後の爆発も遠く離れた部屋で缶を持ち上げたから?やはりあいつは思い直して考え直すよう説得に来るはずだから、作戦完遂のため監禁現場とは別の部屋を教え、その部屋にスイッチとなる缶だけを置いて二人がかりで幼なじみを弔う・復讐するってことをマコトは考えていたのか?それなら、もっとわかりやすくコーラ缶上の電源が一瞬光るなりなんなりして欲しかった。それとも単なる偶然での時間の一致だったのか?ところで、爆発するのがポートピアホテルに似ているなぁと思っていたら、そのものだった。エンドロールで判明。しかし、よく撮影OKしたなぁ。だって、飛行機での映画上映には機体が爆発するとかハイジャックされるとかの映画は除外されるし、航空会社も場所提供などの撮影に協力しないっていうし・・・。
ストーリーには直接影響が無いようで、どうでもいいことだが、途中に出てくるモデルを取り合うライバルの部屋にある犬の写真はいわくありげにクローズアップされたけど、若い頃の3人が学校帰りに見ていた轢き殺されてた犬?だとしたら、なんでこのライバルが飼ってたのか?こっちもあのモデルがなんらかの関与?しかし、彼女も犬が死んでいたときは子供だったはず。意味わからん。誰か教えてほしい。
コメントありがとうございます。コーラ缶には何の仕掛けもなく、キダへのドッキリでしたか。ということは、爆発とは時間の偶然だったわけですね。
これは個人的な希望ですが、やはり最後まで二人がかりでヨッチの無念を晴らしてほしかったです。ま、会場テントでひき逃げ告白を映像に流した段階までは計画には加わっていたのですけど。あと、若い頃から続けてきたコーラ缶へのなんらかの細工も最後まで。
途中から凄くわかりやすいストーリーで、ラスト20分もそれ程ではないかなぁと思っていたら、コーラ缶。マコトが最後に仕掛けたドッキリこそ、この作品の肝だったのではないでしょうか。ダイナマイトのスイッチではなくあくまで最後のドッキリだと思いますが。