いのちの停車場

劇場公開日:

いのちの停車場

解説

作家としても活躍する現役医師・南杏子の同名小説を「八日目の蝉」の成島出監督が映画化し、吉永小百合が自身初となる医師役に挑んだ社会派ヒューマンドラマ。長年にわたり大学病院の救命救急医として働いてきた白石咲和子は、ある事情から父・達郎が暮らす石川県の実家に戻り、在宅医療を行う「まほろば診療所」に勤めることに。これまで自分が経験してきた医療とは違うかたちでの“いのち”との向き合い方に戸惑いを覚える咲和子だったが、院長の仙川をはじめ、診療所を支える訪問看護師の星野、咲和子を慕って診療所にやって来た元大学病院職員の野呂ら周囲の人々に支えられ、在宅医療だからこそできる患者やその家族との向き合い方を見いだしていく。咲和子を追って診療所で働き始める青年・野呂を松坂桃李、訪問看護師・星野を広瀬すず、院長・仙川を西田敏行、咲和子を温かく見守る父・達郎を田中泯が演じる。

2021年製作/119分/G/日本
配給:東映

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

監督
原作
南杏子
脚本
平松恵美子
製作総指揮
岡田裕介
製作統括
早河洋
企画
木下直哉
製作
手塚治
亀山慶二
吉崎圭一
原口宰
山口寿一
渡辺雅隆
與田尚志
渡辺章仁
温井伸
能田剛志
吉村和文
丸山伸一
野中雅志
エグゼクティブプロデューサー
村松秀信
西新
アソシエイトプロデューサー
木村光仁
三輪祐見子
プロデューサー
富永理生子
キャスティングプロデューサー
福岡康裕
音楽プロデューサー
津島玄一
撮影
相馬大輔
美術
福澤勝広
照明
佐藤浩太
録音
藤本賢一
装飾
湯澤幸夫
VFXスーパーパイザー
野口光一
衣装
宮本茉莉
ヘアメイク
田中マリ子
編集
大畑英亮
音楽
安川午朗
音響効果
岡瀬晶彦
エンディングテーマ(作曲)
村治佳織
応援歌作詞
小椋佳
スクリプター
松澤一美
助監督
谷口正行
医療担当助監督
桑原昌英
俳優担当
林まゆみ
制作担当
関浩紀
曽根晋
ラインプロデューサー
林周治
プロダクション統括
木次谷良助
全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第45回 日本アカデミー賞(2022年)

ノミネート

最優秀監督賞 成島出
最優秀主演女優賞 吉永小百合
最優秀助演女優賞 広瀬すず
最優秀音楽賞 安川午朗
最優秀美術賞 福澤勝広
最優秀録音賞 藤本賢一
最優秀編集賞 大畑英亮
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(C)2021「いのちの停車場」製作委員会

映画レビュー

4.0命とは? 生きるとは? 真摯に考えさえられる良作

2021年5月28日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

東映グループ・岡田裕介会長が陣頭指揮をとられていた作品。製作途中で帰らぬ人となったため、
岡田氏にとっての遺作。成島出監督がメガホンをとり、吉永小百合が自身初となる医師役に挑んだ
社会派作品。金沢を舞台に、在宅医療を通して同僚たち、患者、その家族との向き合い方を丁寧に描いている。
共演の松坂桃李、広瀬すずがラーメンをすすりながら語らうシーンは印象深い。こんなご時世だからこそ、命とは? 生きるとは? と真摯に考えさせられる作品。

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大塚史貴

3.5駆け足の構成と、小さな違和感の積み重なり

2021年5月24日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

現役医師で作家の南杏子による原作小説は、実質的に連作短編集。東京の大学病院で救命救急医として働いてきた主人公・咲和子がある事件を機に退職し、老父が暮らす金沢の実家に戻り、近くの診療所で在宅医として再出発する。

全編を通じて描かれる診療所メンバーや父との関わりを除くと、6人の患者やその家族とのエピソードがまさに短編集のように構成されており、これが少々せわしない。起(患者との出会い)→承(患者や家族との心の触れ合い)→結(過半数のケースで死別)というパターンが患者1人につき15~20分程度で繰り返される計算だ。小説であれば読者は自分のペースで一人一人の死にじっくり向き合えるが、2時間の映画に詰め込まれると、この患者さんが死んで次、次の患者さんも死んでまた次、と駆け足になり、個々の死が相対的に軽んじられてしまった印象だ。原作に忠実に構成するなら、1エピソードが1時間程度の連続ドラマの方が合う気がする。

小さな違和感を覚える場面もいくつかあった。大きな交通事故現場から搬送された複数の重傷者に緊急手術を施す冒頭では、ベテラン外科医・咲和子の口調が妙にゆったりして聞こえる。一分一秒を争うはずの場面で、切断肢などの描写もリアルすぎるほどなのに、吉永小百合の台詞読みに緊迫感が足りない。1945年生まれの吉永の年齢は70代半ばだが、咲和子の年齢設定はおそらく50代くらいだろう。咲和子の父親役に田中泯(吉永と同じ1945年生まれ)というキャスティングにも無理があるが、咲和子を50代とするなら一応つじつまは合うか。

共演に西田敏行、松坂桃李、広瀬すずをはじめ実力派の豪華キャストが揃ったが、ミュージシャン出身のみなみらんぼうと泉谷しげるの演技が気の毒なほど拙く、これもまた違和感。

在宅医療や安楽死といった重いテーマに真摯に取り組んだ姿勢は伝わるし、金沢の風情ある景色を背景に収めた映像も味わい深いが、駆け足の構成に小さな違和感が積み重なり、総じて物足りなさが残った。

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高森 郁哉

3.5終末期医療に一石を投じる作品。

琥珀糖さん
2022年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

2021年。監督:成島出。原作は現役医師の南杏子。
吉永小百合主演の医療ドラマです。
課題も山積みですが、とても考えさせられました。
これだけ高齢化が進む日本の現状です。
病院で死ぬか?
家で死ぬか?
現実は待ったなしです。

長年に亘り救命緊急医だった白石佐和子(吉永小百合)は、あるキッカケで、
父親(田中泯)の住む金沢に戻ります。
そして金沢で在宅医療医院「まほろば診療所」で医師としての再スタートをきることに。

在宅医療を行う「まほろば診療所」のスタッフ役の松坂桃李がとても良かったです。
医師免許に何回も失敗してる設定なのですが、彼の演ずる野呂くんが、
とても好きになりました。
(松坂桃李は普通の青年をこんなに自然に演じられるんですね)
野呂くんと小児がんの少女・萌(佐々木みゆ)との交流は良かった・・・
萌ちゃんがお父さんに言う「小児がんの子供でごめんなさい」
この言葉には泣かずにいられませんでした。
(野呂くん、本当に優しい。)

最後まで観ると、吉永の父親役の田中泯・・・これはもう入魂の演技で、言葉が出ないくらい素晴らしいです。

診療所日記・・そう言ってもいい程、患者さんが通り過ぎて行きます。
それも死期の近い患者さんが・・・
エピソードそれぞれがあまりに短いし、掘り下げが足りない。
伊勢谷友介、石田ゆり子、柳葉敏郎、小池栄子、といい役者が揃ってます。
みなさん、出演場面が少なく花を添えた程度でした。
特に伊勢谷友介のエピソードは尻切れトンボになり、ここは演出も苦しかったようです。

看護師として「まほろば医院」で働く広瀬すず。
彼女も辛い過去を抱えて生きてます。
自然な演技と可愛らしさ、やはり魅力的です。
西田敏行は安定です。やはりいい、好きです。

肝心の吉永小百合さん。
言いたいことはいっぱいあるけれど、76歳でまだ主演すること、
需要があるのは凄いことですね。

人間の終末期医療のあり方を考える問題提起の役割は果たしたと思います。
人間模様は、多くの人が経験すること、共感を持ちました。
「安楽死」
これは難しくて、どのように描いても描ききれない・・・
コロナ禍で「命の選別」が図らずも浮かび上がりました。
もう少し時間をかけて時期が来れば「安楽死」も進展するかも知れませんね。

「死」と向き合い「死」考えるキッカケとなる問題作だと思います。

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琥珀糖

3.0サユリストのための映画

keithKHさん
2022年6月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

吉永小百合が映画出演122本目にして初の医師役を務めた話題作が公開されたのは、ほぼ1年前でしたが、ちょうど3回目の緊急事態宣言の最中で、映画館に行くのをつい躊躇していて観そびれていたものを、漸く1年越しにWOWOWで観賞しました。

とにかく、良くも悪くも今や唯一の国民的俳優・吉永小百合の、吉永小百合による、吉永小百合のための映画です。その存在感は際立っており、彼女が画面に現れるだけでストーリーに関係なく映像全体にオーラが迸り、映像に緊張感が漲ります。将に“スター”の貫禄です。
制作時には75歳を超える女優が、松坂桃李、広瀬すずという旬の人気若手役者を脇に率いて堂々と主役を張るという事実に驚かされます。普通なら老婆の脇役が然るべきなのに、その年齢感のない風貌には風格が漂い、年齢を超越した真の美しさが滲み出ています。而も興行収入も11.2億円を上げて、常に着実にヒットさせていることこそ国民的女優の証しだと思います。

先ず冒頭の、吉永小百合扮する辣腕医師・白石咲和子が遭遇する事件シーンの、緊迫感と間断ないカット割りのテンポの良さに、いきなりぐいと惹き付けられます。ただこの冒頭シーンは、本作の本来の物語である在宅医療診療しかも終末医療を主に扱うことへの伏線導入部のため、舞台が金沢に移った後は長カットでゆったりとしたテンポとなり、落ち着いて観られるようになります。
ただ手持ちカメラによるカットが異常に多く、画面が常に微妙に揺れていて、観ている方は船酔い気分になってしまいます。ストーリーが平板ゆえに画面に変化をもたらそうとしたのかもしれませんが、寧ろ落ち着かない印象です。

吉永小百合がキャリア医師役に扮するというユニークさはあるものの、そのエリート医師ぶりは冒頭だけで、金沢ではその反動でいつもながらの常識的模範的善人に徹し、而も深刻で重いテーマにも関わらず、寧ろそれゆえに幾つかの”死“を、穏やかに且つ厳かに描き出します。患者の命を救うことから、患者の意思を尊重するという大きなパラダイム・シフトで、真正面から捉えると重篤な社会的課題ともいえます。

ストーリーが非常にオーソドックに展開するのは、捻りを加えるには、登場人物に悪人がいないせいでしょう。波瀾もなく、カタストロフィも訪れない、従い観客はカタルシスを得られませんが、私のようなサユリストは落ち着いて安心してスクリーンに入り込めました。

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keithKH
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