ヤクザと家族 The Familyのレビュー・感想・評価
全370件中、281~300件目を表示
ヤクザよりもネットの方がよっぽど怖い
ワンデーフリーパスポート3本目は「ヤクザと家族 The Family」です。
綾野剛×舘ひろしということで中々期待していた本作。昨年は「初恋」のみだったヤクザ映画だが、今年は今作と「孤狼の血Ⅱ」の2本が公開。ヤクザ映画好きとしてはたまらない1年です。
評判がかなりいいため、逆に不安に思ってしまう。どんなもんかと疑心暗鬼な気持ちで鑑賞。
評判通りの出来でした。
まさか、ヤクザ映画でここまで泣けるとは...。
抗争だけじゃない、彼らの生き様や苦悩を美化せず描いている。
1999年、父親を失い細野と大原でその場しのぎの生活を送っていたケン坊こと山本賢治(綾野剛)。ある日、行きつけの愛子(寺島しのぶ)の店で飯を食べているとチンピラが店にいた柴咲組組長(舘ひろし)を襲うが、山本がその危機を救う。
紛れもなく過去最高の演技をした綾野剛。
最初は新宿スワンかと思ったが、女を襲うシーンは日本で一番悪い奴らを思い出し、まさに彼の俳優人生の集大成だなと。自身のインスタで「渾身の作品が生まれました」と綴っていただけはあるなと。素晴らしい演技でした
もちろん、舘ひろしを始め役者全員生き生きとしている。個人的には寺島しのぶと岩松了が好演だったと思う。寺島の安定感のある優しく頼れるみんなのお母さん的存在、岩松の妙に苛立つ生意気で実は弱い刑事。
まさか岩松了を一日で2回見れるとは思っていませんでしたけどね笑
脚本、映像、演出共にお見事。
テンポは良いわ、街並みの懐かしさや自然の美しさをとても綺麗に写しているわ、体当たりで迫力のある演出にはドキドキするわで大満足。
伏線回収も美しく、同時に難解さもあるため何度でも見たくなる。よくわからなかった点があるので、そこも含めまた見よっかな。
主題歌が流れた途端、涙がボロボロとこぼれ落ちた。
何か聞いた事ある声だなと思ったらking Gunの2人。そりゃ染みるわけだ。いつぶりだろうか、ここまで泣いたのは。
ただ、淡々とし過ぎているんじゃないかと思う。
重厚感が無く、グッとくるものが少ない。衝撃が伝わってこなかったりと残念な部分がいくつかある。
挿入歌や編集にもっと手を加えて欲しかったな。
暴力団組員は組を辞めても5年は人として見られない。口座も家も社会からの信用も得られない。
更生しようにも出来ず、またヤクザになる羽目に。
ヤクザが怖いのはもちろんだ。出来れば関わりたくない。
ネットでは平気で人を傷つけ自殺に追い込むことが日常茶飯事となってしまっている。罪のない一般人を殺すのだ。本当に恐ろしいのはどっちだろう
深く苦しく今の時代に必要な映画でした。
ヤクザ映画を見ない、見たことがない方でも是非見てください。オススメします。
追記
良く考えればですね、これ雰囲気に騙されているんじゃないかなと笑 綾野剛と主題歌は神だけど、映画の脚本としては欠点沢山あるように感じました。
とにかく思うのは柴崎とケン坊の関わりが薄すぎる。なんでそんなに思いを託せるのかが分からないし、いまいち感情移入できない。もっと思い出あってもいいんじゃない?釣りにくらい行かせてあげたらよかったのに
という訳で★0.5下げます...笑
座長の心意気が全キャストを本気にさせる!
映画の日なので、一番鑑賞者が少なそうな時間を狙って久々にシネコン
『ヤクザと家族 The Family』
1999→2005→2019って、ポスターにもあるように、ヤンチャな青年と関わった人達の20年を描いた作品
もう出尽くした感もあるし、一つ間違えばVシネマ風になる題材を、見事に料理する主演・綾野剛の心意気とオーラが、全出演者に伝わってるのが、画面からビシビシ感じる。
ここまで全ての役者さんの演技に魅せられる作品はそうない。
1999年の描写は、私的には1970年代後半って感じで、キャストの実年齢的にチョッと無理あるかな!?って思いつつも・・・・
終盤の2019年を想定した見事な配役と言うしかない。
昭和・平成・令和・・・義理人情が重んじられる時代を生きた世代には、グサッと刺さる。。。。
今年これを凌駕する邦画はあるのか・・・・!?って感じの作品でした。
*2021年からインスタにもこのレビューと同じHN『eigatama41』で、投稿開始( ^ω^ )!
映画好きの皆様〜作品談義等はそちらに宜しくお願いします。
あの日の続きを語ろうか
老後のヤクザの実情が切ない。
いい意味で、昭和のやくざ映画
刑期を終えたヤクザが出てくると、世の中も組も変わっている。
その中で戸惑い、うろたえ、だんだんと自分の居場所をなくしていく。
キレッキレッの昭和のやくざ映画だと思いました。
令和の時代にこういう映画が出てくるとは思わなかった。
俳優陣はさすが。
綾野剛も舘ひろしも。
北村有起哉はNHK[エール」で改めて観たけどいい俳優だなあと思いました。
父親の北村和夫もよかったけど、父とは違う芸風で。
尾野真千子は「ナミヤ雑貨店の奇跡」でかわいい人だと思ったけど、この映画でも若い時から年配までをかわいく演じていて素敵だなあと思いました。
家族になること
生まれながらに、あるいは親子を契って、あるいは出会って双方が合意して、家族が作られる。それぞれのシーンが印象的だった。
特に山本とゆかが再会するシーン。ヤクザにも帰る場所が必要な時があることが、真に迫ってきた。
「新聞記者」も見て、そちらは妻としての女性がほとんど描かれなかった点で観賞後にもやっと感が残ったが、山本を待たなかったゆかの姿は、比較的受け入れやすかった。ものすごい苦労をかき分けて生きる信念の人だと思うし、そこに山本も惹かれたのだろうが、ものすごい苦労人ですよね。
あゆこさんも苦労は耐えないのだけど、見る側にとっては明るさが救いになった。20年の経過を、一番自然に演じ分けていたのは寺島しのぶ。
若い勢いと年長者の迫力も重要な対比で、つばさとあやが光って見えた。家族の歴史の描き方としてじょうずだなと思いました。
マジメにヤクザ
静岡県のある町で、ヤクザになった男の話。
1999年に覚醒剤が切っ掛けで父親を亡くした原チャリヤンキーが、世話になっているおばちゃんの営む韓国料理屋で、町の大物柴咲組長を助けたことが切っ掛けで、命を救われ盃を貰い巻き起こって行くストーリー。
しのぎに女に個人的にも因縁のある侠葉会とのいざこざに、とヤクザとしての隆盛をみせ、暴対法によりヤクザでは生きられない世の中に戸惑う姿をみせて。
ヤクザとしてしか生きられず、ヤクザをやめてもレッテル貼られ人権はなしですね。
スカした感じは受けないけれど、漢臭さはきっちりあって、任侠世界に於いての家族をしっかりみせてくれる作品で、哀しきヤクザ映画としてとても面白かった。
そしてラストの若い2人のやり取りは痺れた。
チェック
クオリティー高い
悲しく映るヤクザの生涯
ヤクザと人権
ラスト10分でリアリティ破綻…😫
怒号と静寂を効果的に使った演出でリアリティあったのに、社会派的内容も濃くなって来た最後の最後、何故にチンピラ時代からの2人の関係があんなことに!?
99%、いや99.99%ああはならないし、仮にあったとしても責任は市原側なのだからむしろ逆。
奇をてらい過ぎてて少し吹いた。
ただ、とにかく役者さん達は素晴らしい。
綾野剛、やはり彼の世代では先頭を走る、いや既に日本映画界には欠かせない存在!
おそらく彼は何がしか本作品がらみでの主演男優賞を獲るだろう。
そうそう、エンディング直前にわざわざ手書きフォントで自分だけ「A Film By …」って監督どんだけナルシストだよ!!エンディングの最後に流れる「監督…」表示だけじゃ物足りない!?
ここ二十年の時代考証の正確さたるや
あるはぐれものの人生を、1999年・2006年・2019年で切る
居場所がなくてヤクザになり、やっとできた大切なものを守るために服役して、14年ぶりに出所したらこのコンプライアンスの世の中っていう
予告見たときに強く惹かれて観てみたらこれは重面白い
それぞれの時代の考証が素晴らしいからか、空気感から含めて心を持っていかれる
なんかそういうアウトローっぽいのがカッコ良かった時代は確かにあって、そこからなんとなくの世の流れで深く考えずに世間が排除に同調したから、雑に居場所を失っていく人と見た目違う文脈でそれを再生産していく人と
そんなこと思いながら鑑賞後にこの映画のチラシを見返す
そすっとね、実に味わい深い
これは本当に深い映画だったなー、素晴らしかった
また見たい
零落するヤクザ業界と代わりに勃興する反グレ集団を縦軸に、1人のヤクザの家族関係(実・義理)を横軸に描いた作品
やくざ映画の幕引き
余韻が凄まじい映画です
綾野剛さん主演、舘ひろしさんや
北村有起哉さん、市原隼人さんが脇を
固めるのを知り楽しみにしていた
映画でした。
期待を裏切らない映画でした。
役者さん達の凄まじい演技力と熱量。
そしてカメラワークがとても好きです。
かなり辛い展開のお話なのに見終わった
後には温かい気持ちにもなれたり、
自分の人生を振り返ってみたり。
しばらく余韻にひたりたいと思います。
もう一度映画館で見たい映画です。
磯村勇人くんの演技、光ってましたね。
そしてやはり綾野剛さんは裏切らない。
綾野剛はどこにも居らず、山本という一人の人間が確かに画面の中に存在していました。
良い役者さんですね。
全370件中、281~300件目を表示