ヤクザと家族 The Familyのレビュー・感想・評価
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ヤクザってカッコいいな
綾野剛は金髪チンピラが似合うなぁと。
たしかに昔に比べたら歌舞伎町とか治安が良くなったのは目に見えてわかるけど暴対法ってヤクザに深刻なダメージを与えてたんだなーと初めて知った。
舘ひろしさんはほんとこういう役やらせたら最高だ。
後半衰弱していく姿は悲しくなった。
5年は人間として扱われないって自業自得ではあるけど、
ヤクザになった経緯なんて他人には分からないのにね。
綾野剛は最後までヤクザでかっこよかったな。
でもちょっと長くね??
大傑作の令和任侠映画
孤独なチンピラが家族を欲して家族を得るそして家族のために生きて家族に裏切られて家族に殺される。冬の華以来のせつない任侠映画の大傑作です。
斜陽産業の暴力団を令和の時代に映画にするとこういった世界観になるんでしょうね。仁義なき戦いは昭和ならではの世界。30ちょいでこれ作る藤井監督あっぱれです。
脚本も演出もキャスティング全て素晴らしい。とくに冒頭の綾野剛がこの世界に入るまでのあらすじもわかりやすく女性や任侠もの初心者でも乗りやすいと思います。
綾野剛はこういったアウトローの役は絶対外せません。市原隼人も今回は抜群に良かった。唯一気になったのは尾野真千子が女子大生に見えないだろうと違和感全開でしたが、綾野剛演じるケンジの「老けてんなぁ〜」のセリフで良い意味で帳消し。
河村プロデューサーの手がける作品の質の高さは驚愕の一言。脚本監督の藤井道人は30ちょっとでこれを作ってしまう才能は末恐ろしいです。
食わず嫌いをせず万人に観て欲しい傑作と断言いたします。
クラウンからプリウスへ
あまり、ヤクザ映画は好きではなく、本作も観る予定ではなかったのが、レビューが高評価だったので、鑑賞。現代の新しい視点でのヤクザ映画として、確かに訴えてくるものはあった。
時代の移り変わりと共に、ヤクザの車もクラウンからプリウスに変わり、次第に社会から排除され、落ちぶれたヤクザの哀愁を描いている。たとえどんな理由があるにしろ、人の道を外れてきたヤクザの末路としては、当然ともいえる結末。決して、美化してはいけないし、その点で感情移入は、全くできなかった。
しかし、ヤクザとして成り上がっていく主人公の短気で、不器用で、真っ直ぐな男の生き様を演じた綾野剛は見事!ヤンチャなチンピラの10代から、行き場のないヤクザとしての運命を背負った40代まで、陰を感じる風貌の彼だからこそ、よりリアリティもあった。
冒頭シーンで、物語のラストシーンもある程度見えていたが、そこに至るまでの主人公の紆余曲折を、藤井監督ならではのカットや演出によって、迫ってくる。しかしそれだけでなく、やはり脚本が素晴らしかった。
また、脇を固めていた、舘ひろし、北村有起哉、小野真知子、谷原隼人は、実際にこうした人物が存在するかのようなピッタリの配役。
その中で特に輝いていたのが、若手の磯村勇斗。これまでの甘い役柄とは、全く違うチンピラ役を、ベテラン俳優相手に、堂々と渡り合っていた。今後が楽しみな俳優だ。
大枠ではヤクザ映画ではあるが、どちらかというと社会派な映画。
単純なヤクザ映画では?と思い観ましたが、そうではなく社会派な映画です。
社会的にヤクザを淘汰していく、でも淘汰だけで彼らの人権というか、社会的な部分は無視されている。
それがこの映画でいうところの”家族”の部分だと思います。
ヤクザと関わる家族も、家族での存在意義があり、生活などもある。
でもなかなか社会は受け入れようとしない。
時代が変わることでヤクザな面影はなくなっていく。でも居残る人達への影響は大きい。
社会として遠ざけず受け入れていく、これは難しいところですが、もっと考えていくべきと感じました。
エンターテインメントというよりは社会的なテーマ。
私は社会的なテーマに共感しました。
非常に興味深い内容の映画です。
社会派映画が好きな人はお勧めします。
SNSの怖さはヤクザ以上
新しいヤクザ映画
まさに時代に流される
血が繋がってないからこそ深い愛情が芽吹く
ヤクザ映画は殆ど観たことはないがヒューマンストーリーと言う今までにない角度からの作風だと思い鑑賞。
そして早くも冒頭より良作の匂い。3章に分けられた物語の展開は新鮮で136分を長く感じさせず、どのシーンを切り抜いても心揺さぶられる言葉や、反社に対して"人権は全て奪われる"ヤクザ排除の現代社会の中で、彼等の血の繋がらない家族の関係性が最後まで愛情深く描かれていました。
無器用でも古臭くても義理人情に熱い柴咲組が皆カッコ良かった。けど、世間の波風が冷たくあるが為に苦しくて切ない。
個人的には勇ましい山本(綾野)と本当の兄弟のように側に存在する細野(市原)が尊かったし、他も上げたら切りがない家族の形。
ただ、見終わった後も涙が止まらず余韻が酷く、人によっては重すぎる題材かもしれません。皆の笑顔や優しい日常がもっともっと見たかったです。
賞レースや評価機構への過剰な目配せ
うーん、藤井道人監督の作品は欠かさず観てるんだけど、ヤクザ映画となるとその演出方法や構図の作り方が個人的にかなり相性悪く感じてしまった。
出てる役者もかなりいいけど、賞レース向きの題材を選び、新しい視点を提供するというのは、その題材にされるジャンルの映画を好きで見続けてる人間からするとかなり見る上でハードルが上がるんだよね。新聞記者の時も同じで題材もキャストも良かったのに映画そのものが「賞レースを獲りたい」というニオイに満ちててちょっと引いちゃったんだよなあ。役者は悪くない。構造の中の悲劇を消費してるだけのものはただの作り手のエゴだよ。
青の帰り道と宇宙でいちばん明るい屋根は演出とテーマがバッチリハマってて凄い好き。
愛と哀
野良犬同然の自分を温かく迎え入れてくれた親父。
自分が撒いた火種のケジメをとりたくて、大切な親父に迷惑をかけたくなくて罪を被って入った刑務所。
長い刑期が終わると
自分は人間以下の存在になっていた。
変わり果てた世界。様変わりした自分の居場所。友も彼女も自分を拒絶する。
新しい幸せを掴みたくてもヤクザのレッテルが邪魔をする。社会が自分を拒絶する。
それどころか自分の存在が他者を不幸にする。
愛と家族を求め、時代に翻弄され、華々しく散ることもできなかった。
不器用なヤクザの物語。
この映画は令和に時代が移ってからが本番だと思う。
今の時代、14年もたてば本当に浦島太郎だよな。暴対法もそうだし、ネットの影響力、拡散力は平成とは段違い。真偽は定かじゃなくても広がり、回収できない。
あの若いチャラ男の呟きのせいで6人の人生が狂った。
悪気がなかったにしてもやるせないし悲しい。
山本って善人ではないけど、親父思いで、仲間思いで、家族を大切にしてて、愛情表現が下手くそで、大切な人の為に自分を犠牲にできる男。
本当に家族3人で幸せになって欲しかったな。マジで救いがない。
全体的に上手くまとめた映画だけと、一番最初の青年期に愛と家族への渇望がわかるシーンとか欲しかったし、柴咲組長との親子的な絡みも欲しかった。
余談だけど冒頭の葬式のお経がテキトー過ぎて笑いそうになりました。
激しく感動した。嗚咽を漏らした。
これは一人のヤクザの運命をセンチメンタルに描いた傑作。
主人公の山本賢治(綾野剛)がチンピラからヤクザになった1999年。賢治は柴咲組の組長(舘ひろし)と契りを結び親子になった。
賢治が組の中心となった2005年。大切な女性となる由香(尾野真千子)と出会い順風満帆に思われたが、敵対する組の組員を殺し収監された。
そして2019年。賢治が出所すると世の中が変わっていた。柴崎組は数名の組員を残すのみで以前の勢いはなかった。
この3章が凄かった。滅びゆく柴崎組。昔ながらのヤクザは存在できなかった。由香と再会した賢治が本当の家族を持つことを手を合わせて祈ったのだが。
終焉に向かってなす術がなかった。止められなかった。涙が止まらなかった。ここに映画のマジックが在った。
「青の帰り道」「デイアンドナイト」「新聞記者」「宇宙でいちばんあかるい屋根」そして今作と藤井道人監督の快進撃が続く。彼、まだ34歳なのですね。嫌になります。
カメラワークの素晴らしさ
暴力団排除以降のやくざを描いた映画ってないと思うから新鮮だった。特...
暴力団排除以降のやくざを描いた映画ってないと思うから新鮮だった。特にヤクザが排除されるだけでなく、ヤクザから抜けようとした元ヤクザが、昔の仲間を排除するシーンは驚きだった。これまでは昔の仲間に引き入れようとする物語で満ち満ちていたはずだから。より社会が過酷になっていることを表現していた。任侠の話は全く嘘ではないと聞いているから何とも言えない。人を殺したあと、尾野真千子の家に行った綾野剛が尾野真千子にすがりつくシーンがよかった。また、二人の関係もよかった。
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